葉鍵板最萌トーナメント!!1回戦 round42!!
894 :
はるか。それは思い出の中の兄妹へ。:
はるか「……それじゃ、私こっちだから」
商店街の十字路で そう言って 離れていくのは。
少し向こうの道を 全速力で走ってくる 男性の姿が。
たぶん 彼女にも見えたからだろうと 思う。
はるか「元気でね」
理奈「ありがとね」
そんな一言だけで 感謝の気持ちは伝えられる。
はるか「気にしない」
美辞麗句なんて うわべの言葉なんていらない 必要なのは素直な気持ち。
理奈「さて……と」
少女は思って 微笑みを浮かべる。
もうすぐここに辿り着く ちゃらんぽらんな兄さんに。
どんなわがままを言って 困らせてやろうかと。
理奈「兄さーんっ!」
とりあえず 今は元気よく 笑顔で 精一杯手を振ってみた。
彼女が そうしたかったから。
(幕はゆっくりと閉じて、演奏が始まる……『Sound of Distiny』……そして終劇)