葉鍵板最萌トーナメント!!1回戦 round42!!

このエントリーをはてなブックマークに追加
494 ◆RinaHeRo
「調子はどうだ?理奈。」
「…兄さん?」
「やあ、青年もおつかれだ。」
「あっ、英二さん。」
「ちょっと、兄さん!いくら自分の試合があるからって、いままで何してたのよ!? 」
「おいおい、理奈。なんでそんなにむくれているんだ?」
「別に、むくれてなんていないわよ。」
「理奈って、意外に寂しがりやなんだよな。」
「はぁ。」
「兄さん、冬弥君に変なこと吹き込まないでよね。」
「はいはい、それより理奈、そろそろ会場に戻らないとまずいんじゃないのか? 」
「わかってるわよ。行くわよ。」
「じゃ冬弥君、私先に行くわね。」


「英二さん、でもどうしたんです? こちらの会場に殆ど来ないなんて。」
「…まずかったか? 」
「だって。理奈ちゃん、英二さんがいなくて不安そうでしたよ。
一試合目から強敵が相手だっていうのに。」
「ふん、今日の戦いに勝ったとしても、それは長い戦いの第一歩に過ぎない。
 これから先勝ちあがって行くのに必要なのは、理奈自身の実力だ。
 そんなことは本人だって良く解っていると思うが。」
「それはそうでしょうけど。」
「それに、理奈は自分の口から弱音を吐いたのか? 」
「いえ、そんなことは。」
「そういうことだ。ほら、今日は理奈に付き添ってくれるんだろ? 行ってやってくれ。」
「はい。」
「いい返事だ、がんばれよ。」
495 ◆RinaHeRo :01/11/19 19:09 ID:iDzHWod6
「理奈ちゃん。」
「ん、冬弥君。兄さんとの話はすんだの? あの最低男、なんて言ってた? 」
「べつに、ただ頑張るように伝えてくれって。」
「そう? なんか、そういうことを伝えに来る顔じゃないけど。」
「そんな変な顔してるかな? いや、でもたぶん英二さんは
 理奈ちゃんが一人でも戦えると思っているから安心して自分の試合に臨んでるんじゃな いのかな?
 ほら、理奈ちゃんは心配しなくても、ちゃんと自分で完璧にこなせちゃうから…」
「そんな、完璧なんかじゃ…ないわよ…!」
「え? 」
「え? う、ううん。なんでもない。やさしいのね。冬弥君って、私にも、兄さんにも。」
「いや、そんな……」
「でも、いいの? 私のこと、かまっていて。由綺を悲しませるわけにはいかないでしょ。」
「……うん。」
「ふふ、さぁもう休憩おしまい。あと4時間の勝負よ。負けられないわ、絶対に。」

強そうでいて儚い、そんな彼女の支えに僕はなれるのだろうか。少しだけ…そう考えた。


えー、こんなの理奈じゃないとか、英二さんじゃないとか、冬弥ですらないという批判は甘んじて受けます。