葉鍵板最萌トーナメント!!1回戦 round42!!
21 :
はるか。それは思い出の中の兄妹へ。:
理奈「兄さんなんか、大ッ嫌い!!」
粉雪の舞う中 飛び出した少女は 瞳を大きく見開いて。
英二「……バカ、待てッ!」
瞼を下ろすと 認めたくないけど 涙がこぼれてしまいそうで。
理奈「知らないっ!」
いまさら戻れるはずもなく。
理奈「………………寒い、な」
気がつくと独り どこかの公園のベンチ 腰を下ろしていて。
はるか「………………寒いよ?」
隣には一人 どこの誰だか知らないけれど 座っていて。
理奈「……何か、着てくればよかった」
少なくとも独りじゃないとわかって ほっとする。
はるか「………………」
何も聞かれないことで これほど心安らいだことは ない。