葉鍵板最萌トーナメント!!1回戦 Round39!!
「やっぱりパタポ屋のクレープはおいしいね〜」
「そうだな」
「ね、初めてクレープ食べたときのこと覚えてる?」
えっと、あれは……。
〜むかしむかし〜
「ねーねー浩平。商店街にクレープ屋さんができたんだよ」
「なにっ、ところでクレープってうまいのか」
「わたしも食べたことないよ」
「よし! じゃあ放課後いくか」
「買い食いはダメだよ。それにお金もってきてないよ」
「あいかわらず、まじめなヤツだなぁ。じゃあ、いっぺん家に帰ってからいこう」
「うん」
放課後、一度帰宅してから、オレたちは商店街に向かう。
「けっこう並んでるな。値段は、え〜っと……」
「一番安いので500円だって」
「う……高いな。長森、おまえいくら持ってる?」
「うんっとね……200円」
「オレは……300円」
「ひとつしか買えないね」
「ふたりで分けて食べよう」
そうこうしているうちにオレたちの番になる。
「いらっしゃいませ。何になさいますか?」
「500円のヤツひとつください」
「かしこまりました。少々お待ちください」
待っていると、奥のほうからこうばしいにおいがしてくる。
「お待たせしました。500円になります」
「えっと1、2、3、4、500円」
「はい、500円ちょうど。ありがとうございました」
クレープを受け取って列を離れ、オレたちは歩き出す。