葉鍵板最萌トーナメント!!1回戦 Round34!!
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――俺、由綺ちゃんより理奈ちゃんの方がいいなあ。
背後からそんな声が聞こえたのは、由綺がコンビニでおでんの大根が
売り切れていることを残念がっている時だった。
勿論、自分と彼女の力量の差は理解しているつもりだったが、それだ
けに凹む。
おでんの汁をたっぷり吸った大根なんてどうでもよくなるくらいに。
――なんで? 森川由綺の方が可愛いよ、絶対!
「――!」
背中からそんな反論が聞こえた。
「あの〜……お客さん、おでんが……」
しかし、由綺はそんな店員の声を聞いてはいない。
にへへへへとだらしない笑いを浮かべている。
だが、次の言葉に森川由綺は全身を硬直させることになる。
――でもよぅ、森川由綺って胸小さいじゃん。
――あ、それもそうだな。
冷たく、寒々とした木枯らしが吹いた。
「お客さん、おでんが冷めてますってば」
<続く>