葉鍵板最萌トーナメント!!1回戦 round31!!

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737Knon ◆CRTknonE
そして・・・・
「約束は作りすぎると、あとで怖いからな。これが最後だ。」
大きく息を吸う。冷たい、丘の空気を。
「約束そのさーーーーーーん!」
「俺は」
俺は・・・・。
「真琴のこと忘れない」
時が止まったかと思った。
狐がピクンと動いたときに、やっと時間というものがあることに気づかされる。
「・・・・よし」
「悪かったな。俺はもう帰るよ。ずっとここにいたら、前に
進めないからな。」
俺は狐をもう一度野原の上に乗せると、腰をあげた。
「じゃぁな。お前も元気でいろよ。」
そして俺は後ろを向き、歩き始めた。
その時だった。
「祐一」
真琴の声で・・・
「私はね、」
ずっと聞きたかった、あの声で・・・
「私も・・・・・・」
「私も忘れないよ・・・・」
http://sakura2.room.ne.jp/~boogie/cgi-bin/img-box/img20011110214736.jpg
俺は後ろに手を上げた。後ろに振り向くことはない。
「ああ・・・・・俺も、忘れないよ」
俺の氷は溶け始めた。
これからも、俺は自分の足で、強く生きていく。
あいつに笑らわれたくないから。
俺が笑っていたいから。