葉鍵板最萌トーナメント!!1回戦 round28!!

「小さい秋　小さい秋　小さい秋見〜つけた♪」
「みさき先輩。ごきげんだな」
「うん、昨日小さい秋見つけたからね」
「小さい秋？」
「浩平君にも見せてあげるね」
「はは……期待してるよ」
「え〜っと、ここら辺だったと思うんだけど……」
　い〜しや〜きいも〜
「あっ、あっちだよ」
「せ、先輩、いきなり引っ張らないでくれ〜」
　１分後、オレ達は焼き芋屋の前にいた。
「おじさん、こんにちは」
「おうっ、昨日の嬢ちゃんじゃねえか」
「先輩……ひょっとして小さい秋ってこれのことか？」
「ひょっとしなくてもそうだよ」
「……」
「で、今日はいくつにするんだい？」
「う〜ん」
「どうしたんだ、先輩？」
「うん……今日は手持ちがちょっと少ないんだよ」
「分かった。オレがおごるよ」
「本当？　じゃあね……」
　結局、１０個の焼き芋を購入することになった。
　今、４個目の焼き芋をみさき先輩は歩きながら頬張っている。
　ちなみにオレは一つで限界だった。
「幸せそうだな、先輩」
「焼き芋が美味しいからね」
　何となくかつがれた気もするが、先輩が喜んでくれてるからまあいいか。