葉鍵板 最萌トーナメント!!一回戦 round17!!
「はい、これで準備完了」
瑞佳が私のリボンのレースの乱れを整える。
いつもなら何気なくする身だしなみも、緊張と
両手の手袋のせいでうまくはいかないのだ。
―コンコンー
その時扉のノック音とともに高校以来の天敵であり悪友でもある、
広瀬真希が顔をのぞかせる。
「まあ、馬子にも衣装とは…イタッ痛い痛いゴメン!」
憎まれ口を言い切らないうちに、力いっぱいお尻をつねりあげた。
緊張している割には、こんな事だけには体がよく動く。
「それにしてもねぇ。知り合いで1番手かぁ…。口惜しいったらありゃしない」
「ふふん、乙女ゆえと言ってほしいわね」
憎まれ口の応酬も何度繰り返したせいか、もう慣れっこだ。
瑞佳が困ったように苦笑いを浮かべている。