葉鍵板 最萌トーナメント!!一回戦 round16!!
「七瀬。時代はパンチラだ」
バキィッ!
オレのさわやかな問い掛けに迸るような鉄拳で答えを返して来る七瀬。相変わらず乱暴なヤツだ。
「何いきなり訳のわからない事を言ってるのよ、あんたは!」
「訳がわからないとは失礼な。オレは七瀬の為を思ってだなあ…」
「パンチラの何があたしの為になるのよ!」
「馬鹿、パンチラを馬鹿にするんじゃない。古の昔よりパンチラと言えば乙女の必須条件! いわば乙女への登竜門と言っても良い。この試練を潜り抜けないで乙女を語るとは笑止千番! 乙女への侮辱行為と言っても差し支えないだろう」
「そ…そうなの?」
「ああ、そうだ。オレが言うのだから間違いない」
「あんたが言うからこそ、信用ならないんだけど…」
「まあ、オレに任せておけって」
「う…うん…」
そうしてようやく拳を収める七瀬。『乙女』と言う言葉の魔力にオレは畏怖の念を感じながら七瀬のスカートを掴みめくり上げる。
ピラッ!
「おお、今日の七瀬は白か」
「…………」
「しかもちゃんとした女物じゃないか。これはオレの見間違いか?」
「……………」
「全くもって意外だった。七瀬ならてっきりトランクスでも履いてオレの度肝を抜くと確信していたのに…」
「…こういうのは『パンチラ』とは言わないでしょーーーーがッ!」
ドバシィッ!
「ぐあ…」
オレの白熱の実況中継を中断させるべく、七瀬のハイキックがオレの側頭部にクリティカルヒットする。
意識を失うオレの脳裏に最後まで焼き付いていたのは七瀬の修羅を思わせる表情とそれに反した可愛らしいショーツの姿だった…。