「・・・なんだそれ?」
「ん? 牛乳って暖めると膜が出来るんだよ」
「いや、それは知ってるが、…うまいか?」
「おいしいよ☆」
どうやら、さっきの節を歌っている間に、自分でも
ホットミルクを飲んでみたくなったらしい。
とことん、おめでたいヤツ。
そして再び、自分のマグカップの中身をかき混ぜて
みたり、息を吹きかけてみたりしている。
「幸せか?名雪」思わず聞いてしまった。
「うん! 凄く、幸せだよ」
笑顔でそう答える名雪を見ていて、コイツは本当に
幸せなヤツだな、と心の底から思った。
ネコ ネコ ネコ ネコ ネコ ネコ ネコ ネコ
祐一が呆れたような顔で、私を見ている。
私が何でこんなに楽しそうにしているのか、
多分、分かってないんだと思う。
何よりも、側に祐一が居てくれること。
それだけでいいんだよ。いつまでもこうして
一緒にいられるといいね。
私はそっと心の中でささやいた。