納豆と松屋と私〜麻枝スレ＃４

――あるVisualArt's傘下の物語。


　　　　　　　ＫＬＡＮＮＡＤ

　　　 　　　 ―ケラナド―

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　　　 　　　　　　　　　　プロローグ

　　 　　　　　　　　　　　キャラクター紹介





　　Windows専用 恋愛ＡＶＧ開発ＡＶＧ
　　　2002年発売予定無し
　c 2001 Visual∀rt's/K∃y
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　キーボードを叩くこと２００文字分。
　ディスプレイの空白の白さに目眩がする。

「はぁ」

　ため息と共に壁を見る。
　その先にスケジュールがあった。

　誰が好んで、こんな企画を考えたのか。
　埋まらない原稿が、悪夢のように目の前にあった。

「はぁ…」

　別のため息。俺のよりかは小さく、短かかった。
　隣を見てみる。

　そこに同じようにディスプレイを見つめる女性がいた。
　同じKeyのスタッフ。そして、見慣れすぎた顔だった。

　短い髪が、ほつれていて、荒んだ生活を思い起こさせる。

「この画は、これまでの画と違いますか」
「え…？」

いや、俺に訊いているのではなかった。　

「わたしはとってもとっても努力してます。
　だから、なにもかも…変えずにはいられないです。
　デッサンとか、パースとか、ぜんぶ。
　…ぜんぶ、変えずにはいられないです」

　たどたどしく、ひとり言を続ける。

「それでも、この画はいたる画でいられますか」

「わたしは…」

「崩せばいいだけだろ」

「えっ…？」
　驚いて、俺の顔を見る。

「あごのラインとか、　左右のバランスを崩せばいいだけだろ。
　いたるの持ち味は、顔の半分を占めるでっかい目だけなのか？　違うだろ」

　開発の基本も知らなかった無垢な頃。
　嘘の企画書を書いたこともある。

「ほら、早くしないと徹夜だぜ」

　俺たちは開発を続ける。
　長い、長い開発を。

麻枝 准　　まえだ じゅん

＊主人公
舞台となるVisualArt's傘下のKeyに勤める企画兼シナリオライター。
娘・麻衣（妄想）と二人暮らし。
毎日のようにウンコネタを振るため、Keyではウンコライターとして
扱われている。
真人間として生きることもすでに諦めていて、同人活動に勤しむ同僚たちを
悠然と見ている。


樋上 いたる　　ひのうえ いたる

主人公と同じKeyの原画家。
ＯＨＰ用のＣＧを描いている時、ＣＧがマトモになったことを
思い悩んでいるところ、主人公に諭される。
開発中はたくさんの困難が待ち受けていたけど、
主人公と共に頑張っていく。

折戸 伸治　　おりと しんじ

いたるの同僚。UnisonSoundTeamの一員でKeyでは音楽を担当。
WORK-SでＣＤを出したり、ゲーム制作以外にも精力的な好漢。
でも、最近はジェラ太りしてきたらしい。
暇を見つけては、ＯＨＰに日記を書き込んでいる。


みらくる☆みきぽん　　みらくる みきぽん

いたるの同僚。いたると同じくらい同人屋で、ホモ好き。
ＣＧの塗り作業の傍らで、男キャラを集めて朋也×秋生とかを
描いたりしている。


涼元 悠一　　すずもと ゆういち

主人公の理解者。
小説家として活動してきたが、Kanonに感動しVisualArt'sに企画を送り、
採用され、そのままKeyのスタッフとなる。
それからは主人公のお守りをすることに。
主人公と違い良識家として有名。


◆　この他のスタッフ、サブライター紹介は、後の更新で追加していきます　◆