SS統合スレ#6

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487美汐だって、女の子ですから。1/2
かちゃかちゃかちゃ…

平日の昼下がり、広い今に机を挟んで座る俺と天野
彼女は、俺の目の前でお茶をたてていた。

『相沢さん』
『ん?ああ、天野か。どうしたんだ?』
『今日、相沢さんの家にお邪魔してもよろしいですか?真琴に会いたくなって』
『構わないけど…かばんと一緒にもってる包みは何だ?』
『ふふ、内緒です』

そして、彼女と一緒に帰り、家に着いたのだが、
玄関先に秋子さんの「真琴と一緒に買い物にでかけています」を見た時に、
少し、何かが変わってしまった。それは、天野も同じだったのかもしれない。
『せっかくですから、これだけでもします。相沢さん、お暇ですか?』

そして、天野は「これ」と言った包みをあげて、お茶の道具一式を取り出し、
今、こうして、俺の前でお茶をたてているのだ。

「良いですね。こういうのも」
「あ、ああ。やけに静かだけどな」
「テスト中ですから。平日の昼さがりに、静かにお茶を飲む。いつまでもこうして行けたら良いです」
「そうだな。悪くないな」
「………」
「そうだ、天野。テレビでも…」
「相沢さん。私と一緒じゃ、つまらないんですか?」
「そういうわけじゃないけど」
「それなら、テレビはつけないでください」
488美汐だって、女の子ですから。2/2:01/12/01 12:29 ID:/8qI2P3u
なんとも、居心地が…いつもの天野と様子が違う。よくわからないけど、違う気がする。
そして、今日の天野は、

綺麗だ。

それから、少しして天野がお茶をつくりおえて、俺に出してくれた。
自分にも注ぎ、二人でお茶を飲む。
http://ice.prohosting.com/lemoekey/cgi-bin/moe2/img-box/img20011130192854.jpg
それから、少しして天野は帰ると言い出した。

「今日はありがとうございました」
「ああ、俺もありがとうな。おいしかったよ」
「また、いつでも呼んでくださいね。つくりにきますから」
「そうだな、真琴も喜ぶだろう」
「ええ、真琴のためにも来ますけど…相沢さんに会う為にも来ます」
「…は?」
「ふふ、私、こう見えてもしつこいので、覚悟してくださいね」
戸惑う俺を、微笑んで見つめながら天野は続ける。
「真琴はこの事、知ったらどうするのかな?ふふ。楽しみ」
「お、おい。天野」
それはどう見ても、楽しんでいる様子である。
「では」
そして、天野は帰っていった。
どうやら、相沢祐一。平穏な日々はまだまだ過ごせそうに無い。