SS統合スレ#6

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438彼の瑞佳 彼女の浩平(1)
「ずっと前から好きだったんだ……オレともう一度……付き合ってくれっ!」

「うん……いいよっ」

 折原浩平が「えいえんのせかい」から帰り着いたその日、彼は幼なじみの長森瑞佳に衆人監視の中で告白した。
 およそ1年の間、浩平の居ない寂しさと悲しさにひたすら耐え続けてきた瑞佳は、当然のように浩平の想いに応え、ふたりは再び付き合い出すこととなった。
 その日の授業が全て終わると、ふたりは浩平が消える前と同じように、世間話などに興じながら家路に着いていた。
 互いに話すことはいくらでもあった。浩平の存在しなかった1年間、一体どのような出来事があったのか、浩平が今までどこにいたかについて……。
 だが、これらのことを全て話し合うには、下校する間の時間はあまりにも短かった。ふたりはやがて浩平の家に辿り着いた。
「じゃあ、また明日な。瑞佳」
 しかし、瑞佳は浩平の家の前から離れようとはしない。瑞佳はゆっくりと口を開き、言葉を紡ぎ出した。
「浩平……、寄っていってもいいかな……?」
「え? あ、ああ。別に構わないけど……」
 一瞬、浩平は面食らったような顔をしながら答えた。そしてすぐに、瑞佳がなぜこのようなことを言い出したのか、その理由を尋ねる。
「明日も逢えるのに、いきなりどうしたんだ?」
 この問いに対する瑞佳の返答は実に単純なものだった。
「わたし、もっと浩平と一緒に居たいよ。だって、せっかく帰って来てくれたんだもん」
「……そうか、そうだな」
 浩平は瑞佳に対してというより、むしろ自分に言い聞かせるような感じで言った。そして瑞佳に向き直って、言葉を続けた。
「オレも同じだからな。まぁとにかく上がれよ、積もる話もあるしな」
 浩平の顔は赤くなっていた。夕日に照らされていたという理由だけでは決してなかった。
439彼の瑞佳 彼女の浩平(2):01/11/18 00:18 ID:h7JdiUJQ
「おじゃましまーすっ」
 瑞佳はそう言うと靴を行儀良く脱ぎ、家の中に入って行った。そんな彼女に、先に家へ入った浩平が声を掛ける。
「今コーヒーを入れるから、居間ででもゆっくりしててくれ」
「あっ、いいよ。わたしがやるから」
 瑞佳は長年浩平の保護者(?)として世話を焼いてきた実績がある。そのため、浩平の家の台所も彼女にとっては勝手知ったる場所である。何がどこにあるかはすっかり熟知していた。
「ばか、客にそんなことさせられるか」
「えっ、でも……」
「いいから、ゆっくりしてろよ、なっ?」
「うん……わかったよっ。ありがとう」

 やがてコーヒーを入れ終えた浩平が、それを盆の上にのせて、瑞佳の元にやって来る。
 湯気とふくよかな香りを立てるカップをテーブルの上に移して浩平が言った。
「お待たせ、瑞佳」
「あっ、ありがとう、浩平」
 浩平もテーブルを挟んで瑞佳の向かい側に座った。そしてふたりは無言でコーヒーを口にする。
 一口だけ飲み終えた瑞佳が、カップをテーブルに戻して言った。
「次は、浩平の番だよ」
 学校とそこからの帰り道で、瑞佳は浩平のいない間に起きためぼしい出来事の大部分を話し終えていた。だが彼女は、浩平がなぜ消えたのか、今までどうしていたのか、それらをどうしても知りたかったのだった。
「……ああ」
 浩平も瑞佳の心情を感じ取り、瑞佳を真っ直ぐに見つめた。その眼差しはどこまでも真剣だった。普段くだらない悪ふざけや悪戯に興じている時とは根本的に異なっていた。
「話せば長くなるんだが……」
440彼の瑞佳 彼女の浩平(3):01/11/18 00:23 ID:h7JdiUJQ
 その後、浩平が叔母に引き取られ、瑞佳との出会いを果たしたことは彼女も良く知るところである。
「えいえんのせかい」については、瑞佳は最初、浩平の話を「信じられない」といった面持ちで聞いていたが、最終的にはその全てを信じざるを得なくなっていた。
 彼女は「盟約」の内容、すなわち「えいえんはあるよ」の一言で、かつて泣き暮れる浩平を慰めた幼い日の出来事を記憶の奥底から発掘することに成功していたし、何よりも瑞佳の目の前で浩平が不可思議な姿の消し方をしたのはまぎれもない事実だったからである。
 無論、この頓狂な話をするのが「浩平だから」という点も大きい。瑞佳は浩平にそれほどの信頼を置いていた。
 それらを全て話し終えた時には、コーヒーはすっかり冷めきっていた。

「悲しかったんだね……浩平は」
「ああ……悲しかった。その時のオレは、あんな楽しい日々がずっと続くと無邪気に信じてたんだ……」
 ふたりは暫し口を閉ざした。部屋が静まり返る。普段は意識することのない、壁に掛けられた時計が秒針を刻む音のみがふたりの耳に響いていた。
 その静寂を破ったのは、瑞佳の方が先だった。うつむきながらポツリと口にする。
「ごめんね、浩平……」
「なんで謝るんだ?」
「だって、わたしは浩平を助けられなかったもん」
 そう言って顔を上げた瑞佳の頬を水滴が伝った。声はくぐもり、震えていた。
「わたしは何もわかってなかったんだよ……浩平の苦しみも、悲しみも。だからわたしは浩平に無責任なことを言っちゃったんだね。それで浩平は……ごめんなさい……」
「違う、違うんだ!」
 瑞佳の自分を責める、絞り出すような悲痛な発言を遮って浩平は叫ぶように言った。
441彼の瑞佳 彼女の浩平(4):01/11/18 00:24 ID:h7JdiUJQ
「オレが今ここにいるのは瑞佳のおかげだ。お前との絆がオレをこの世界に連れ戻してくれたんだ! 瑞佳はなんにも悪くないんだ!」
「でも……」
 何かを言い掛けた瑞佳だが、彼女は二の句を継ぐことはできなかった。浩平が急に立ち上がり、両腕でしっかりと抱きしめられたからである。そして彼は静かに、優しく語りかけた。
「そんな悲しいこと言うなよ。オレが弱かったんだ。だから、瑞佳にも寂しい思いをさせちまったんだよ……。本当にごめん、瑞佳。もう、お前を置いてどこにも行かないから……」
「浩平……」
「瑞佳、だから泣くなよ、なっ?」
「ありがとう、浩平……」
 再び静寂が居間を支配した。その間も浩平は瑞佳を自分の腕の中に強く、優しく抱き続けていた。それから5分も経ったころだろうか、今度は浩平が静寂を破る番が来た。
「瑞佳……オレの部屋へ行こう」
「えっ?」
「オレは、瑞佳が欲しい。もっと絆を深めたいんだ」
「うん……」
 瑞佳もその言葉の意味を理解し、緊張した顔つきで小さく頷いた。
442彼の瑞佳 彼女の浩平(5):01/11/18 00:26 ID:h7JdiUJQ
 浩平の部屋はカーテンこそ閉じられていたが、天井から下がる蛍光灯はその存在感を示すように白くまばゆい光を放っていた。そのため、部屋の中はまるで昼間のような明るさを呈している。
 瑞佳は自分の裸体をさらすにあたり、部屋の電気を消すことを浩平に望んだが、浩平は、
「そんなことをしたら良く見えないじゃないか。オレはお前の全てが見たい」
 と真面目な顔つきで言った。その後少しの問答の末、瑞佳は結局、
「はあ……わかったよ」
 と、1年前までの朝のやり取りのように溜息をついて、それを黙認したのだった。

 そして現在、部屋の中には水っぽい音が微かに響いている。浩平と瑞佳は生まれたままの姿(ただし、彼女のトレードマークである黄色いリボンは健在だった)でベッドに腰掛け、唇をぴったりと重ね合わせていた。
 最初は互いの唇をついばむような軽いものだったが、徐々に濃厚なものとなっていった。
「……ふっ……んっ……ふぁっ……」
 瑞佳の甘い息が唇の隙間から漏れる。しかし唇は離そうとしない。彼女は浩平が口内に挿し入れる舌に、自分のそれを絡めることにすっかり夢中になっていた。
 それは浩平もまた同様だった。彼は約1年ぶりに大好きな女性の口唇の感触を思う存分堪能していた。
 ふたりがようやく唇を離したのは、キスを始めてから約10分後のことだった。
「ふぅ……」
「ふはっ……」
 ふたりの口の間に透明な線が発生し、すぐに消えた。
(そう言えばあの時は、キスに夢中になって遅刻しかかったんだっけな……)
 浩平は、瑞佳の2度目のキス(初めてはふたりが出逢って間もない幼少期)を思い出しながら言った。
「瑞佳、お前は相変わらずキスが好きだな」
「えっ!? だ、だって、それは浩平が……」
 急に顔を赤面させ、あたふたとなる瑞佳。それでも彼女は反撃に転ずる。
「それに浩平だって同じだもん。ずっと離さなかったじゃない」
 だが、浩平の口から出た言葉は彼女を素直にさせるのに十分な威力を持っていた。
「それはな、瑞佳。お前だからだよ。オレは瑞佳が大好きだから……」
「うん……わたしもだよ。浩平……」
 ふたりは自然に抱きしめ合った。
443彼の瑞佳 彼女の浩平(6):01/11/18 00:31 ID:h7JdiUJQ
 浩平が瑞佳の体を離し、ベッドの上に寝かせた。一糸まとわぬ姿で横たわる瑞佳を、この上なく美しい――世界で最も美しいと浩平は感じた。
 彼女の上に覆い被さり、形の良い胸に手を伸ばす。
「あっ……」
 瑞佳が声を上げる。だが浩平はそれに構わず瑞佳の胸を触り続け、83センチのサイズを持つ瑞佳の乳房は浩平の手の動きに合わせてふにふにと形を変える。
 瑞佳の胸は柔らかいのに弾力感があった。浩平はその感想を一言に集約して口に出す。
「触り心地がいいな……瑞佳のおっぱいは」
「へっ、変なこと言わないでよおっ」
「オレは誉めてるんだぞ。だからこういうこともしてしまうぞ」
 と言って今度は瑞佳の右胸に顔を近づけ、先端にある桜色の突起を口に含んだ。
「うんっ……浩平、なんか赤ちゃんみたい……」
 瑞佳は自分の乳首を吸う浩平の頭を、母親のような慈愛に満ちた表情をして撫でるが、それも長くは続かなかった。浩平が瑞佳の乳首を吸うだけでなく、唇で挟んだり、歯で軽く噛んだり、さらには空いている左胸に手を伸ばし、そちらの先端にも刺激を与え始めたのである。
「んっ……んんっ」
 瑞佳が浩平の愛撫に反応して声を上げそうになるが、口に手をあてて辛うじて恥ずかしい声を抑える。
「瑞佳……我慢しなくていいんだぞ」
「でもっ……恥ずかしいよ……あっ、はぁん……」
 浩平はさらに瑞佳の胸を愛撫し続ける。そうしているうちに、彼女の乳首がしこりを帯びてつんと尖り、自己主張を始めた。
(堅くなってきたな……感じてくれてるのか?)
 瑞佳の胸の反応に嬉しくなった浩平は、そこを指で、口で重点的に攻める。
 そのような浩平の積極的な愛撫に、とうとう瑞佳は声を我慢しきれなくなった。
「んんっ、あっ、ああんっ」
 その甘い声をもっと聴きたいと思った浩平は、優しく彼女に話し掛ける。
「可愛いよ、瑞佳。もっと聴かせてくれよ……」
 そうささやいて空いている左手を彼女の下半身へと伸ばす。
444彼の瑞佳 彼女の浩平(7):01/11/18 00:33 ID:h7JdiUJQ
「あっ、そ、そこは……」
 浩平がまず触れた部分は、若草が覆い茂る丘の上だった。そこを優しく撫でる。瑞佳にはあまり生えていないと彼は指先から得られる感触から判断していた。
(なんか瑞佳らしいな……)
 浩平は瑞佳とのこれまでの付き合い――浩平に好意を持ちながら、常に傍に居ても自分からその本心を明かすことがなかった控えめな付き合い――と彼女の慎ましやかな若草の部分を比較して、思わず顔に笑みを浮かべた。
「えっ? ど、どうしたの?」
 急に浩平が笑ったのを見て、自分に変な所でもあるのかと不安げに聞く瑞佳。しかし浩平は本音をごまかす。
「いや……ただ可愛いなって思ってな」
「……」
 瑞佳は顔を赤くして黙ってしまった。
 そして浩平は肝心な部分へと指を移動させ、そこに触れた。その部分は、すでに瑞佳の熱い液体が溢れ出していた。
「あっ、そこは……!」
 瑞佳は反射的に脚を閉じた。それが精一杯の抵抗だった。だが浩平はすでに指を熱くなっている裂け目に添え、上下に動かし始めていた。この時点で瑞佳は下半身から全身へと電撃的に伝わる快感に襲われ、沈黙を保てなくなった。声が喉の奥から断続的に漏れる。
「うんっ……はっ……やあぁ……だめだよ、浩平っ……」
 瑞佳の脚からは徐々に力が抜け、自然に開いていった。浩平はさら瑞佳の秘部をもてあそびながら追い討ちをかける。
「濡れてるな、お前」
「いっ、言わないでよっ! 凄く恥ずかしいよ……!」
 瑞佳の濡れ具合を確認した浩平は、これまで瑞佳の胸の先端に刺激を与えていた口を徐々に彼女の下腹部へとずらしていく。浩平の舌先が瑞佳の肌を伝い、瑞佳はそれにも敏感に反応した。
「はっ……うん……ふぅっ……」
 浩平はやがて、瑞佳の両膝の間に収まり、彼女の大切な部分を目視できる位置についた。
445彼の瑞佳 彼女の浩平(8):01/11/18 00:38 ID:h7JdiUJQ
 浩平の愛撫に暫し恍惚となっていた瑞佳だったが、浩平が今どんな場所にいるのかに気がついて非難の声を上げる。
「いやあっ! みっ、見ないでっ! 浩平っ!」
 浩平はその非難を無視し、じっくりと瑞佳の女性の部分を観察する。先に手で触った時に感じたように、彼女の飾り毛はあまり濃くなく、恥丘を慎ましげに覆っているだけだった。
 しかしそれは今、彼女自身の液体――先に浩平の手によって秘所全体に塗り広げられた――によって素肌に張りついていた。
 そして浩平が最も気になる部分――瑞佳の女性そのものの個所は綺麗なピンク色をしていた。彼女の花びら――俗に大陰唇と呼ばれる部分は心持ち開いて内部を少し覗かせていた。
 しかもそれは瑞佳の呼吸に合わせてひくひくと動き愛液が溢れ、まるで浩平を誘っているかのようだった。
「そっ、そんな……恥ずかしいっ……!」
 瑞佳が悲鳴のような声を上げる。白い肌はもうすでに恥じらいの桃色に染まっていた。
 しかし浩平はそれを意にも返さず、ついに両手で瑞佳の割れ目を思い切り押し広げた。水っぽい音と共に、浩平の眼前に鮮やかなピンク色をした内部、まだ包皮に包まれていた秘芽も含めた全てがあらわにされる。
「ああっ……浩平、だめっ!」
 羞恥のあまり両手で顔を覆ってしまう瑞佳。だが否定の言葉とは裏腹に、彼女のその部分から分泌する愛液はにわかに量を増し、音を立てて溢れ出した。その実に甘美的な光景を見つめる浩平の頭の中に、少し邪な考えが浮かんだ。
 ちょっとしたいたずらに成功した子供のような口調で瑞佳に話し掛ける。
「瑞佳、なんだかさっきよりも濡れてきたなぁ。お前って結構えっちなんだなぁ〜」
「そっ、そんなことないもん!」
「うそつけ。ほら、もうこんなになっているぞ」
 浩平は瑞佳の秘部に手を添えて、彼女の液体をすくい上げる。そしてべとべとに濡れた手を瑞佳の目の前に運び、それを見せた。
「だっ、だって、浩平が見てるからだよっ! だからひとりでするよりも……」
 自分の愛液でまみれた手を見せられ、混乱の真っ只中にある瑞佳は自分で何を口走っているのかわからなかった。言葉の最後は消え入りそうなほど小さな声だったが、しかし浩平はそれを聞き逃さなかった。
446彼の瑞佳 彼女の浩平(9):01/11/18 00:41 ID:h7JdiUJQ
「??? ひとりって……?」
「えっ? あっ、それは……」
 瑞佳が顔を真っ赤にして口篭もる。ようやく自分が何を言っているのかに気づいた。
 だが浩平は追及を緩めようとはしない。
「みずかぁ〜、ひとりっていったいどういうことかな〜?」
「それは……」
 瑞佳の口調が急に悲しげなものになる。暫し躊躇していたが、ゆっくりと語り始めた。
「浩平……わたしのことを置いて行っちゃったからだよ。わたし、悲しくて、寂しくて……だから時々ひとりで、浩平のことを考えながら……でも心は満たされなくて、余計寂しくなって……」
 浩平は愕然となった。
 瑞佳の切ない告白を聞いた浩平は自己嫌悪にさいなまれ、心の中で自らを糾弾する。
(畜生、オレって奴は……瑞佳をこんなにも苦しませていたのか……。ごめんな、瑞佳)
 そして彼は、瑞佳への想いを実行に移そうとする。
「今まで悪かったな、瑞佳……。だから、これからはお前のことを全力で可愛がってやるよ」
 そう言うと、浩平は左右に開かれた瑞佳の脚の間に顔をうずめる。
「あっ、そんなっ……ふぁぁっ!」
 浩平の舌が瑞佳の裂け目に触れた途端、彼女は甲高い声を上げた。
「こっ、浩平、そこ汚いよ……」
「そんなことないさ。凄く綺麗だぜ、瑞佳のここ」
 浩平はそう言うと、さらに愛撫を続ける。口唇で溢れ出る瑞佳の液体をすすりながら花びらの内側をなぞり、舌を膣内に突っ込む。
 そのたびに瑞佳は高い声を上げた。
447彼の瑞佳 彼女の浩平(10):01/11/18 00:42 ID:h7JdiUJQ
 やがて浩平の舌が瑞佳の最も敏感な部分――秘部の頂点にある、まだ包皮に包まれたままのクリトリスに触れると、瑞佳は大きく仰け反った。
「はぅっ! あっ、うわぁっ! ふぅんっ!」
(やっぱりここが一番気持ちいいんだな……、よし)
 浩平は指で包皮を剥き上げた。するとそこからは真っ赤に充血したクリトリスの本体が顔を出した。まるで綺麗な真珠みたいだなと浩平は思った。
「きゃあっ! や、やめて……はうっ!」
 瑞佳が悲鳴のような嬌声を上げるが浩平はそれを無視し、クリトリスを指でもてあそぶ。少し触っただけでも瑞佳は極めて敏感に反応した。それにつれてクリトリスも堅さを増し、大きくなっていった。
(ふぅん……女の子も勃つんだな……)
 浩平は瑞佳の身体の神秘に心を奪われながらも、今度は舌と唇でクリトリスに刺激を加え、さらに人差し指を膣内に挿し入れる。そしてそのままゆっくりとかき回し始めた。指を動かすたびに粘着質な音がして愛液が新たに溢れ出す。
「あふっ! うあっ、浩平っ!」
 瑞佳の裸体が、跳ねるようにベッドの上で何度も震える。
「あっ……だっ、駄目ぇっ……」
「でも、ここは駄目なんて言ってないぞ」
 などと意地悪な答えを返すと、浩平は瑞佳のクリトリスと膣内を同時に、執拗に攻める。また唇を秘部にぴったり重ねて、その部分に何度もキスをしたり愛液を音立てて吸い上げた。
「ひあっ! こっ、浩平っ……そんなとこっ……ああっ、あっ、ああんっ!」
 瑞佳は浩平の愛撫に異議を申し立てるが、それも迫り来る快感と絶頂への予兆が喘ぎ声へと変えてしまった。そして、さほど時を置かずに、
「はふっ、うっ、ああん! あああああああああぁっ!」
 と大きな声を上げて絶頂に達した。体を大きく反らした後、全身から力が抜けベッドに身を委ねる。そして肩で息をする。
 浩平はそんな瑞佳を愛おしそうに抱き寄せた……。
448彼の瑞佳 彼女の浩平(11):01/11/18 00:44 ID:h7JdiUJQ
 浩平に抱かれながらしばらく呼吸を整えていた瑞佳がゆっくりとその身を起こしたのは、彼女が絶頂に達してから約5分後のことだった。
 一緒に起き上がった浩平に言う。
「ずるいよ、浩平ばっかり」
「は? 何が?」
 浩平の問いには答えず、頬を赤らめて言葉を続ける。
「だから、わたしも……して……あげるよ」
 浩平の分身はすでに大きさ、仰角共に最大値を示していた。瑞佳は浩平の屹立したそれにゆっくりと手を添える。
「これが浩平の……凄く堅いよ、それに熱い……」
 一瞬躊躇した瑞佳だったが、それもほんの数秒のことだった。彼女は勇気を出して浩平を口に含んだ。
「うわっ、おい、瑞佳っ!」
 浩平は思わず叫んだが、その時には彼の亀頭の部分はすでに瑞佳の口内に包まれていた。彼女はそのまま顔を上下に動かす。
 瑞佳の行為そのものは慣れていないためかぎこちなく、歯が時々浩平の亀頭にぶつかるが、本来苦痛であるはずのそれも今の浩平にとっては快感となっていた。そして改めて瑞佳の自分に対する想いを感じる。
「うっ!」
 瑞佳の舌が浩平のペニス、その先端の裏側に絡みついた時、浩平は思わず呻き声を発していた。
「あっ! ごめん浩平っ、痛かった?」
 瑞佳が慌てて口を離して謝る。しかしそれは彼女の勘違いで、浩平は痛みではなく快感で叫んでいたのだった。浩平は続きを促す。
「い、いや、違う。続けてくれ……」
「う、うん」
 瑞佳はそう言って頷くと、再び浩平のペニスに口を近付ける。そして浩平は自分の強張りが温かい瑞佳の口内に包まれる感覚に酔いしれる。
 視線を下に向けると、瑞佳が健気なまでに自分に奉仕してくれる姿が網膜に映った。
449彼の瑞佳 彼女の浩平(12):01/11/18 00:47 ID:h7JdiUJQ
(瑞佳がオレのモノを咥えている……)
 その光景を見て、実際に瑞佳の温もりに包まれる感触を感じていると、瑞佳の口の中にある浩平のペニスは、これまで限界と思われていた大きさを越えて膨張していく。
 そして浩平を含んでいる瑞佳も、それを感じ取っていた。
「んっ、うくっ、んんぅん……」
(えっ……まだ大きくなるの? なんか不思議……)
 だがその理由が、浩平が自分の拙い行為で感じてくれているからだと悟った瑞佳は嬉しくなり、さらに浩平への奉仕を続ける。
 唇をすぼめて圧迫し、舌を使って竿の部分を舐めあげる。
 瑞佳の熱心な奉仕を受ける浩平も、たまらず声を上げる。
「ぐわっ……瑞佳、も、もういい……」
 瑞佳はそんな苦しげな浩平の声を聞いても、愛する男性の性器から口を離そうとしなかった。それどころか浩平をより奥まで含む。喉の奥に浩平の亀頭が触れると、そこからからくぐもったように声が出た。
「んんんんんっ……」
 この瞬間、浩平に限界が訪れた。彼は叫んで瑞佳に警報を発した。
「瑞佳っ、口を離せっ! 出ちまう……!」
 しかし瑞佳はそれでも口を離さなかった。そして浩平の白濁液が彼女の口内奥深くで勢い良く放出された。
「んくっ……んんんっ? んふっ、ううんっ……」
(えっ? これって、浩平の……? たくさんで出てる……)
 瑞佳は浩平の精液を喉の奥で受けとめながらそう感じた。苦しくはあったが、不快感は全くなく、それどころか何か大切なものを与えられたようにも思えた。
 だから彼女はそれを懸命に飲み干そうとする。
「うんっ……んっ、んっ……ぷはっ……」
 浩平から放たれた白濁液を飲み干した瑞佳はようやく口を離した。しかし、浩平の放出量があまりにも多かったため、飲みきれなかった分が口の端から漏れ、顎へ伝って落ちた。
450彼の瑞佳 彼女の浩平(13):01/11/18 00:50 ID:h7JdiUJQ
「おっ、おい、ばか。そんなもん飲むな」
 だが瑞佳は自分の顔についたその液を指で拭い、自らの口へと運び、すすり上げた。
「苦いよ……でも、これが浩平の味なんだねっ」
 瑞佳が明るい声で言った。そして自分を気遣う浩平に天使のような笑みを浮かべて、
「浩平、気持ちよかった?」
 と尋ねた。
 その瑞佳をあまりにも可愛いと感じた浩平は思わず彼女をベッドへと押し倒してしまう。
「きゃっ」
 突然のことに小さい悲鳴を上げる彼女の上に覆い被さり、優しく語りかける。
「瑞佳……オレもう我慢できない。いいか?」
「うん……あっ、でも……」
「でも……なんだ?」
「お願い、優しくして……」
「ああ、わかってる。悪いようにはしないから、オレを信用してくれ」
「うん、ありがとう、浩平……」

 まず浩平は自分の分身を瑞佳の秘部にあてがい、瑞佳の愛液を塗りつけた。そうすることによって摩擦が減り、挿入が少しでも楽になると思ったからである。
 彼は少しの間亀頭を瑞佳の膣への入り口に擦りつけていたが、やがて自分の屹立と瑞佳の秘部の濡れ具合を確認し、これくらいでいいかと判断した浩平は、いよいよ瑞佳の中に侵入しようと狙いを定める。
 それに対して、彼を受け入れるべき瑞佳は、緊張したように体を強張らせていた。無理もない。彼女もこのような経験は全く浅いのだった。
(オレもまだ2度目だけど、リードしてやらなくちゃな……)
 浩平は瑞佳を安心させるように、唇に軽くキスをすると、その緊張をほぐすように優しく言った。
「瑞佳、じゃあ挿れるぞ。ゆっくりいくからな」
 浩平が瑞佳の中に納まってゆく。瑞佳の花びらがめくれて先端が埋没し、同時に水っぽい音が発生して浩平の先端は瑞佳の膣のぬくもりと感触を得る。そしてそのまま挿入を続ける。宣言通り、ゆっくりと、ゆっくりと……。
 浩平が快感を得たいのなら、そのまま瑞佳を一気に貫き欲望の赴くまま腰を動かしてしまえば良いのだが、浩平はそれを堅く戒めていた。
 瑞佳と身体を交えるのならば、彼女も満足させたい。瑞佳と一緒に気持ち良くなりたい。これが浩平の最大の目標だった。
 だから彼は、とにかくゆっくりと自らを押し進めていった。瑞佳をなるべく苦しませないように……。
451彼の瑞佳 彼女の浩平(14):01/11/18 00:53 ID:h7JdiUJQ
「うぐぅっ……あああっ……くううっ……」
 瑞佳は浩平を自らの膣に受け入れながら苦痛を感じていた。それもそのはずで、彼女も浩平と同じく今回でまだ2回目、約1年前に浩平を受け入れて以来の行為である。
 その間、瑞佳は自らをひとりで慰めたこともあったが、それはせいぜい指を挿れる程度だった。
 そして今、瑞佳の膣内に侵入しつつある浩平のペニスは、当然指とは比較にならない大きさである。浩平が奥に進んでくるにつれ痛みは大きくなった。
 だが、浩平が挿入をゆっくりと進めるのは、それが自分を気遣ってのことであると瑞佳には良く理解できた。
(浩平、わたしに優しくしてくれてるんだ……)
 浩平の想いを感じた瑞佳は、浩平が進入しつつある部分の奥からより多くの愛液を自然に分泌させた。それが瑞佳の痛みを和らげ、浩平の進入を容易にした。
 やがて、浩平は完全に瑞佳の内部に納まった。
「瑞佳……全部入ったぞ……」
「……うん、わかるよ。浩平がわたしの中にいるよ……」
 その時、瑞佳の両眼がじわりと滲み、涙の雫が頬を伝って輝いた。
「おい、痛いのか? 大丈夫か?」
「ううん、違うよ……」
 浩平は慌てて声を掛けたが、瑞佳はゆっくりとかぶりを振った。
「浩平と、浩平と一緒になれたから……浩平が、帰って来てくれたから……嬉しいんだもん……」
 そして、泣き笑いの表情を見せた。そんな瑞佳が、浩平にはたまらなく愛おしかった。
 浩平はもう一度彼女にキスをして言った。
「瑞佳、動いていいか……?」
 瑞佳は首を縦に振ると、
「うん。わたしはもう大丈夫だから……」
 と健気に答えた。だが、彼女の表情からはまだ苦痛が抜けきっていない。それは浩平にもわかっていた。しかし彼はゆっくりと腰を引き始めた。彼女を気持ち良くさせるために……。
「ぐううっ、凄くきついな、お前の中……」
「そう言う浩平のも凄く大きいよ……」
 一旦抜けそうになった所で、再び挿し入れてゆく。それを何度か繰り返すうちに、動きは徐々にスムーズになっていった。
452彼の瑞佳 彼女の浩平(15):01/11/18 00:57 ID:h7JdiUJQ
「くううっ……ううんっ……はぁっ……あん……」
(もうそろそろかな、あまり苦しくなくなったきたみたいだ)
 往復運動を10回ばかり行った時点で、その表情と声から瑞佳が苦痛から脱したと判断した浩平は、
「よし、一緒に気持ちよくなろうな、瑞佳」
 と言った。そして、抜けかかったペニスを力強く前に突き出した。
「ああんっ! ああっ、ひあああっ!」
 一番奥まで突き入れた所で、すかさず引き抜く。そしてまた深く挿し込む。
「はあうっ! こっ、浩平……はっ、激しい……よっ、あうっ!」
「激しい方が……気持ちいいだろ?」
 そう言う浩平の動きはますます速く、強くなっていった。
 ふたりの結合部から淫秘な水の音と摩擦の音が響き、同時に液体が多量に溢れ出している。
 そしてその液体はふたりの激しい動きによってベッドの上に撒き散らされ、大きな染みを形成しつつあった。
「あっ!? はうっ! 奥にっ、あたって、るっ、よおっ!」
 瑞佳が両手でベッドのシーツを強く握り締めて襲いかかる快感に耐える。そのため声は途切れ途切れにしか出せない。彼女の言うとおり、浩平の先端部分は瑞佳の子宮を容赦なく突き上げていた。
 しかもそのたびに、浩平の恥骨の部分が瑞佳の充血したクリトリスに接触、圧迫するので、彼女を襲う快感は倍増していた。その刺激に反応して、瑞佳の内部も浩平を断続的に締めつけた。
(ぐううっ、きつい……。すごく気持ちがいいぞ……!)
 浩平も瑞佳の膣内の感触とその部分の締めつけに、脊髄から全身へと電流のような快感が走る感覚を体感していた。それは瑞佳も同様で、彼女の腰は浩平の動きに合わせて自然に律動していた。
453彼の瑞佳 彼女の浩平(16):01/11/18 01:02 ID:h7JdiUJQ
「くっ、んっ、はああんっ! ひうあっ! ひゃあっ! 気持ち……いいよおっ! 勝手に動いちゃうよおっ……」
 ペニスからの感覚だけではなく、視覚と聴覚、嗅覚も浩平を快感の淵へと追い詰めつつあった。
 快感に抗えずに口を開け涙を流す瑞佳の美しい顔、浩平に突かれてリズミカルに発せられる甘美な音楽を思わせる瑞佳の声、そして瑞佳の美しい裸体から漂う彼女の甘い香りの3つが、浩平の快感と彼女への想いを増幅させていた。
「ああんっ、はうんっ、あふっ!」
 それら4感から得られる絶大な気持ち良さに、浩平はもしも先に瑞佳の口の中で出していなかったら、恐らくはとっくに果てていただろうと思った。おかげで腰の動きは緩めずに済んでいる。
 いや、緩めようとしても緩められないだろう。もはや浩平は制御不可能になっていた。
「あっ、あっ、あっ、ああっ! こう……へいっ、浩平っっ!」
 制御不可能なのは瑞佳も同じだった。彼女も声と感情を抑えられず、喘ぎながら浩平の名を連呼し、自ら腰を動かし、浩平を貪欲に求めていた。
 そしてふたりの動きは自然に同調して、彼らを高みへといざなう。
 一心不乱に瑞佳を突いていた浩平は、彼女を両手で抱きしめながら湧き上がる射精感に耐えようとした。
「瑞佳っ、瑞佳っ! 愛している、瑞佳……!」
「うんっ、浩平っ! わたしもっ、好きっ、好きだよっ! 大好きだよっ!」
 浩平は瑞佳の唇を強引に奪い、舌を彼女の口内に侵入させる。瑞佳も浩平の舌に自分のそれを積極的に絡ませて応える。
 ふたりの口の間から瑞佳の吐息と喘ぎ声が漏れる。
454彼の瑞佳 彼女の浩平(17):01/11/18 01:03 ID:h7JdiUJQ
「んむ……ふう……んん……んふうっ! ぷはっ!」
 息が続かなくなった瑞佳が口を離す。そしてまたすぐに恥ずかしい声が発せられる。
「はああっ、あん! ああっあっ、はぁっ! あうっ! あふっ……」
 ふたりの臨界点はもう目の前に迫っていた。浩平が苦しげに声を絞り出し、ラストスパートをかける。
「くっ……瑞佳、オレもう……」
「わっ、わたしもっ、もうだめっ、だめだよっ! 浩平っ!」
 恋人の名を叫んだその時、瑞佳の膣内がこれまでにない強さで浩平のペニスを締め上げた。
「瑞佳っ……!」
「はふんっ! うあああっ! あああああああああんっ!」
 瑞佳の子宮を強く突き上げた浩平はその瞬間、愛する女性への想いを、大量の白濁液に変えて彼女の最深部へ注ぎ込んだ……。
455彼の瑞佳 彼女の浩平(18):01/11/18 01:04 ID:h7JdiUJQ
 ひたすらに愛し合い、身心共にひとつに結ばれた浩平と瑞佳は、結ばれた時の姿のままベッドに横になっていた。
 ふたりに言葉はなく、ただ互いに大好きな人を間近に感じる満足感をかみ締めていた。
「なぁ……瑞佳」
 ベッドの上に仰向けになりながら、その胸元に瑞佳を抱きとめている浩平が不意に言った。
「どうしたの?」
「うん……あのな……」
 浩平が口篭もる。
「何? どうしたの?」
 瑞佳が再度尋ねる。どこか暖かい口調だった。この声に、浩平は意を決するように言った。
「瑞佳、オレと一緒に暮らそう」
「えっ? えっ? それって、もしかして……プロポーズ?」
 急に慌てふためき、続いて照れる瑞佳。しかし浩平は瑞佳の発言を否定する。
「ばかっ、それはまだ無理だ。オレが言ってるのはだな……」
 だが彼は内心で付け加えることも忘れなかった。
(将来的には必ずプロポーズしてやるけどな)
 しかし内心で思ったことは口にはせず、浩平は赤面しながらも真面目な口調で話を続けた。
「同棲しないか、って言う意味でだ」
456彼の瑞佳 彼女の浩平(19):01/11/18 01:05 ID:h7JdiUJQ
「浩平……!」
 彼の思わぬ誘いに嬉しくなった瑞佳が浩平に抱きつく。しかし彼女はあることに気が付き、それへの疑問を口にする。
「あっ、でもでもっ、大丈夫かな? わたしたちまだ高校生だよ……わたしはもうすぐ卒業だけど」
 いわゆる「えいえんのせかい」に行っていた間の浩平は瑞佳以外の全てから忘却されていたが、それも浩平の帰還と同時に皆が彼を思い出していた。
 しかし、この間の浩平は学校を欠席扱いとされており、彼の今期卒業は現状ではまず不可能となっていた。
「ぐはっ……ま、まぁ卒業のことはひとまず置いといて、だ」
 浩平は気を取りなおして続けた。
「うーん、多分大丈夫だろ。由起子さんはお前のことは良く知ってるし、それにあの人はある意味放任主義だからな」
 そして浩平は、瑞佳を抱きしめて、この世で最も愛しい女性にしか見せない優しい笑顔を向けて言った。
「オレは瑞佳と一緒に居たい。ずっとな」
 瑞佳も負けじと、この世にある全ての幸せを凝縮したような満面の笑顔を浩平に見せる。
「わたしもだよっ、浩平。ずっと、ずっと一緒だよっ!」
 そしてふたりは、まるで何年も前からそうしてきたかのような自然な動作で、唇を重ね合った……。

 ――Fin――