●●要求。青紫(竹林明秀)はLeafを辞めろ5●●

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406 ◆makopN.6
同人CD「琴音の羽飾りcomplete」に収録されている、超先生のゲストSS
「秋の祭りに・・・・・・」についての感想。本文からの引用を交えつつ進めます。
ストーリーは琴音ED後の話。琴音と一緒に秋祭りに出かけるというもの。
一文目からキてます。

>今日は秋祭りで、さらに今夜は琴音ちゃんとのデートだ。

驚くほど簡潔な状況描写です。恐れ入ります。続いて、

>町中から少し外れたところにある、小さな神社で毎年やってる祭りなのだが、この辺りの子供でも中学
>に上がる頃には行かなくなるような、ちんけな祭りだ。

きました、祭り〜祭りコンボです。これで感感俺俺は狙ってやったことが証明されました。

>ここまでお膳立てがそろっていながらも、期待するなって言うほうが無理だろ。

日本語が不自由なようです。この場合「そろっていれば」「そろっているんだから」
とした方が自然だと思います。あくまで個人的に。
琴音登場後、祭りに向かいながら雑談。北海道にいた頃の話が持ち上がる。

>「琴音ちゃんはあそこの祭り、よく知ってるだろ? 初めて行ったのはいつだ?」
>「あ、はい、えっと……函館から越してきたのが7歳の頃ですから、その次の年です」
> 初めて聞いたけど、琴音ちゃんって7歳の頃からこの街に住んでるのか。
> ……と、いうことは、
>「もう8年か。どーりでナマってないはずだ」

思いっきり設定の後付けです。初めて聞いたけどってあんた、そういうことは
ゲーム本編で描写しなさい。

続く。
407 ◆makopN.6 :01/10/28 03:32 ID:/Q/SOsG+
その後祭りを楽しんでいると、5歳くらいの女の子が金魚すくいで苦戦しているのを発見。
見かねた琴音が超能力で手助けをして、女の子は見事金魚をゲット。
その事について一休みしてるときに浩之(超先生)が訊ねます。いよいよクライマックスです。

>「琴音ちゃんさっき、金魚すくいの女のコに能力(ちから)使っただろ」
>「あ……気が付きました……?」
>「オレさ、思うんだけど……そういうのってフェアじゃねーよなって」
>「……ごめんなさい。わたし、余計なことを……」
>そう言って琴音ちゃんはうつむいた。
>「い、いや、琴音ちゃんを責めてるわけじゃねえんだって。
>あのコは多分、金魚すくいで楽しい思い出ができたと思うんだ。
>子供の頃の琴音ちゃんみたいに、くやしい思いをしなくて済んだんだ」
>「………」
>「けどな、そのコはもしかすると、人生ってものを甘く見るようになるかもしれない……」
>「そう、ですね……」
>ますますうなだれる琴音ちゃん。
>「いいか、最後まで聞けよぉ。オレが言ったのは、あくまで一般論だ。超能力でイカサマなんて、普通良くない。
>でもな、他人の人生なんてこの際どーでもいいんだよ。この先どうやって成長するかはあのコの勝手だ」
>「……藤田、さん?」
>不思議そうにオレを見上げる、琴音ちゃん。
>「オレは琴音ちゃんのその、優しさが好きだ。超能力者でありながらそれをこれっぽっちも鼻にかけない、姫川琴音が大好きだ」
>「藤田さん……」
>うるんだ瞳で、琴音ちゃんが言った。

アオムラ節全開です。
「フェアーじゃ」なく、「人生ってものを甘く見るようになるかもしれ」ないけど
「この先どうやって成長するかはあのコの勝手」であって、「くやしい思いをしなくて済んだんだ」から
琴音は優しい、そんな琴音が大好きだそうです。
先生の描く浩之ってやっぱりカッコイイよね。
ラストの描写はサムすぎるので引用は無し。自分の目で確かめて下さい。
408 ◆makopN.6 :01/10/28 03:42 ID:/Q/SOsG+
 あとがき

 秋祭りの好感度イベントをイメージして書きました。ゲームの期間が一年だったら、こういったイベントもあったでしょう。
 文体などすべての部分でPSTHに準拠しています。まぼろしのイベントシーンと言っても過言ではありません。
 当然ながら文章形態もPSTHと同じように書かれています。
 どんな形態かといいますと、行端で単語が分断されないよう、語数を調整して書いているです。
 例えば、冒頭部分をPSTHと同じ文字数で表記してみましょう。

 今日は秋祭りで、さらに今夜は琴音ちゃん
とのデートだ。
 町中から少し外れたところにある、小さな
神社で毎年やってる祭りなのだが、この辺り
の子供でも中学に上がる頃には行かなくなる
ような、ちんけな祭りだ。

 行端部分に決して一つの単語がまたがることのないように書かれています。
 そうなるように単語や語順を考えてあるのです。
 なぜそのような手の込んだことをするのかといいますと、PSTHのような一行あたりの文字数が少ない文章は、
 必然的に改行が多くなります。そうなると行をまたいで単語が存在するような状況が多く発生します。
 そんな文章は読みやすいとはいえません。 また、綺麗に収まっている文章はそれだけで気分のいいものです。
 そういった心遣いから、PSTHは全体の八割程度の文で行端の単語分断が避けられています。
 これは読み手に対して優しい文章を目指した結果です。
 今回は久々にそういった手法を使ってみました。
 読んでいるだけではまったく感じない気配りですが、種明かしを聞いてみなさんはどう感じられたでしょうか。
 喜んでいただけると、幸いです。

   平成一二年九月某日
         Kaya「旅人」を聴きながら      
                            青村早紀