【堤氏ね】クソ西武を糾弾するスレ・パートII【豚松坂】
大幹部の「提案」とは次のような内容のものであった。
「この番組は打ち切りとなるが、あなたはニュース・キャスターとしての
視聴者からの評判もよく、局としても高く評価している。
ついては、今度の番組改編機に予定している。夕方の帯ニュース番組の
キャスターをぜひ引き受けてもらいたい。」
そしてそのギャラと「契約金」までも、その大幹部は提示してきた。
その額は、まさにキャスターとしては破格といっていい金額で、
驚いたTは思わず「桁が間違ってはいませんか?」と聞いたほどだった。
その日は即答を避けたものの、結局Tはその依頼を断ることにした。
ジャーナリストとしての矜持と、番組をつぶされたスタッフの立場を考え、
自分だけがいい思いをするのは、やはり気が引けるものがあった。
しかしTとて人間。
破格の条件を提示されて、気持ちが少しだけ揺らいだ自分を恥じていた。
そして、自分が長く勤めていた新聞社の系列局であるAテレビ局が、すでに
西武グループから取り込まれ、その批判がタブーになってしまったことに、
真剣に危惧を抱いていた。
そして今後、自分がそのタブーに再度挑まぬよう、A局は大金を積んで懐柔に来たのだと
確信していた。それが大幹部の言うとおり局側の「自主規制」だったのか、
あるいは西武の「強い意向」が働いていたのか今では知る由もない。
数日後、大幹部に正式に断りを告げたTは、すでに編集済みだった最終回のテーマを
没にする替わりとして、あるテーマを挙げた。
そしてそのテーマも、A局のみならず他の全ての放送局が取り上げることをタブーと
しているものであった。
しかし、ことがここまで至っては、大幹部もそれを呑まざるを得なかった。
(つづく)