さて、この年収50万円未満という世帯についてだが、これってぶっちゃけほと
んど働いてない世帯ってことだろ。フルタイムで働いていないのでワーキング
プアですらない。勿論、失業やリストラとかで働けない人も中にいるだろうが、
それだけじゃない筈。病気で働けない人、年金暮らしの人、既に十分な蓄えが
ありリタイヤした人、親のスネ齧り、色々な人がいる筈。老人世帯の割合は増
えている筈だから、それも傾向には影響していることだろう。
それらをバリバリ稼いでる世帯と比べることに何の意味があるか? 数字にもほ
とんど意味がないだろう。100m十秒で走る人と寝てる人の寝返りのスピードを
比べてるようなもんだろう。北村は数字が拡大しているから問題だと言ってい
るが、それじゃ病人や老人に鞭打ってでも働かせ、少しでも所得を得られるよ
うにするのが適切か? そんな馬鹿な話はない筈だ。
で、この所得再分配調査というのは文字通り所得の再分配が適正に行われてい
るかを調べる目的の調査である。北村は週刊金曜日の対談記事で
>2005年は4000倍以上。小泉内閣になってから急速に広がりました。
>いまの日本は明らかに新自由主義の世界にどっぷり浸かったと言えるでしょう
と言っているが、2005年の調査によれば、全体の2割以上を占める年収50万円
未満の世帯が、所得の再分配によりそれほど飢え死にすることもなく暮らして
行けていることがわかる。「新自由主義の世界にどっぷり浸かったと言えるで
しょう」とは全く逆の状況だと思う。
235 :
ちょっと調べてみた(最後):2008/01/27(日) 14:58:00
北村はコラムで、
> また厚生労働省によると、日本の世帯別所得水準は、80年代前半は上位2
>割と下位2割の差が10倍以内だった。
と書いている。調査の方法や内容まで理解している筈だ。しかし対談では、
>北村 いまの状況は、1割の勝ち組が9割の人たちを支配する、いわば新し
>い封建主義ととらえてもいいかもしれません。田中角栄の時代は、お金持ち
>と貧乏な人との年収の差は6.9倍くらいでした。2005年は4000倍以上。
等と読者に誤解させるようなことを言う。4000倍以上という数字をセンセー
ショナルに書き立て、調査方法や内容についてあやふやにしたいのは見え見え
で悪質だ。
雨宮については論外。調査方法や内容について理解しているのならば、
> 4000倍とはどういう数字か。例えばフリーターの平均年収106万円
>の4000倍は42億4000万円。もちろん年収で。こういった少数の人
>たちが存在するわけだが、会ったことがあまりないのでみんなリアリティが
>ない。
こんな出鱈目な話は書けるものではない。北村から聞いた4000倍という数字で
嬉しくなり、ただ騒いでいるだけの馬鹿だろうコイツは。