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名無しさん@1周年:
最後に現在の情勢にからめて。
今日まで資本主義は何度か「変身」することで延命してきました。
なぜ「変身」したのか、それはそれぞれ全てに理由があります。
が、全てに共通する「物質的前提条件」としては、対抗勢力としての「社会主義勢力」が存在したからである、というのがあります。
社会主義革命を恐れるからこそ、資本主義は自らのありようを変えざるを得なかったのです。
これも「階級闘争」の成果、社会の弁証法的発展に他なりません。
しかしその「修正資本主義」もご覧の通り世界中で破綻しています。
再び画期的な「ニューエコノミー」が発明されるかも知れませんが、いずれにせよシステムが弁証法的に止揚される段階を迎えていることだけは間違いありません。
どうしてこうなったかというと、物流革命・通信革命で、賃金の安い国やタックスヘブンに企業が移転してしまうことになったからです。
「資本の論理」としては当然こうなります。
こうなると国家は、好景気の時にも金利や税率を上げるができなくなります。
こうして現在、どこの国も財政赤字に苦しんでいます。
まるで幕末にどこの藩も借金だらけだったことを思い起こさせます。
資本主義どころか「国民国家」の概念そのものが根底から揺るごうとしているのです。
そこで「先進国」と呼ばれる国は今、ご存知の通り「新自由主義的改革」を推し進めています。
労働力コストが高いのが原因の1つですから、当然出て来る要求です。
そして・・・これに対抗するべき階級闘争(労働運動)が「社会主義国家の崩壊」で骨抜きになっています。
こうして資本主義社会はかつて自らが行った修正を「逆修正」しています。
しかしこれはタコが自分の足を食ってるのと同じことです。
つまり、いよいよ資本主義は「後戻りできない道」を歩み始めたと言えると思います。