【質問文】
浄土真宗と基幹運動
【解答文】
http://www.hongwanji.or.jp/kikan/keikakusho/index_ks.htm ()内のふりがな表記は削除。
浄土真宗は、本願成就の南無阿弥陀仏のはたらきによって、凡夫が仏に成る教えで
あり、今ここで正定聚の身とならせていただくということです。それは、お互いが
大悲につつまれたいのちであり、御同朋であることを知らされることです。そこから、
自己中心的な生き方を見つめ直し、いのちの尊厳と平等観に樹って、
本願にもよおされた新しい人生がはじまります。
今日、私たちの社会は科学技術の進歩などによって、かつては考えられなかった
生活をおくることができるようになりました。しかし、その一方で、人類の欲望は、
世界中に「人権抑圧」「環境破壊」「戦争」など多くの深刻な問題を引き起こしています。
さらに「高齢・少子化」「過疎・過密」「青少年問題」「生命倫理」など、社会の
あらゆる分野でさまざまな矛盾や悩みが露呈しています。まさに苦悩する社会とも
いえましょう。
こうした社会の中にあって、私たちの教団においても、従来の寺院や伝道教化の
あり方などに大きな影響を受けています。
また、教団は同朋教団であるべきにもかかわらず、部落差別をはじめとする差別体質
を残存させ、ヤスクニ・環境など現実の問題に積極的に取り組もうとはしてきませんでした。
私たちは、こうした現状のなかで、教団や社会の本来あるべき姿を実現するために
基幹運動を進めてきました。基幹運動は、教団や社会の現状から目をそむけず、
み教えに問い聞きながら、同朋教団の再生・御同朋の社会の実現をめざす運動です。
これまで、門信徒会運動は40年、同朋運動は50年のあゆみを重ね、先人は多くの
成果を残してきました。
その成果の一つに、門徒推進員の誕生があります。門徒推進員は連続研修(連研)の
開始以来着実に増加し、その一人ひとりが社会の課題に積極的に取り組むことを決意し、
運動推進の大きな力になっています。