【エースのジョー】3307上瀧和則4号艇【絶対イン水域】

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314怒るでななし
過去の人古杉。

そして迎えた12レース――。
 最初に集合場所に姿を見せたのは上瀧だったが、気持ちを落ち着かせるように、なにか鼻歌でも口ずさんでいるような様子だった。
展示航走のあとにも笑みを浮かべていて、レース後のコメントでは「足は完璧やった」とも語っていたので、今日のモーター整備と
ペラ調整の成果はきっちり出ていたわけだ。
 にもかかわらず! 実際のレースでは、その上瀧に“魔”が訪れてしまう。
レース後、上瀧自身も「1マークは俺にもワケわからん」と話していたように、1マークで上瀧のボートの舳先が浮き上がるように
なってしまったのだ。これでエンストしてしまった上瀧は、なんとか走り直しているが、6着に終わっている。
 レースから引き上げてきた上瀧もやはり“何がなんだか……”という顔になっていて、ボートの片付けをしている選手たちに、
様子を説明していた。レース中、検査員控室のモニターでレースを見守っていた佐賀勢たちは、1マークのところで「えっ!?」「あ〜あ!」と
大きな悲鳴を上げていたが、上瀧を迎える際には表情を暗くして、口数が少なくなっていたのは仕方がないことだろう。

 Sports@nifty より