肝井「ぶしゃあああああ!!!ぶしゃああああ!!!ぶしゃああああ!!!!!」
生徒「ヒソヒソ(また肝井がファビョっとる)」
生徒「ヒソヒソ(無視しろ、無視。あの汚物に関わったら、ろくな目にあわん)」
肝井は、暇をもてあましていた平という気の弱い生徒に話しかけた。
肝井「ぶしゃああああああ、平君、聞いてほしいんだよもん」
平「…(無視している)」
肝井「ぶしゃぶしゃ、無視しないで!!ボクのお話聞いて!!」
平「…(無視している)」
肝井「ぶしゃぶしゃ、聞いてくれないと、ここでウンコするよ!!」
平「それだけはやめろ!コレラやペストが流行る!…で、何?」
肝井「ぶしゃあ、聞いて欲しいんだよもん、ひぐらしが馬鹿斧女とマスゴミのせいで
放送中止になったんだよもん」
平「ふーん」
肝井「ぶしゃ!まじめに聞いてよ!!ボクにとっては死活問題なんだから!!」
平「聞いてんじゃん。で?」
肝井「ぶしゃあああん、平君、これは酷いと思わない?」
平「あー、そうだね。俺も事ある毎に自粛するのは、ちょっとやりすぎな気もせんでもない」
肝井「でしょ!テレビ局へ抗議しよう!!ぶっしゃああああああ!」
平「やだよ、そんなのお前一人で行けばいいじゃん」
肝井「平君はひぐらしの最終回を見たくないの!?」
平「ひぐらしなんて見ないし」
肝井「ぶしゃああああ、そうか、そういえば、平君はエロゲーオタだったもんね」
平「相変わらず意味不明なレッテリングだな」
肝井「意味不明じゃないよ。以前、ボクはいまさら葉鍵か!薄いな!という罵倒を聞いた。
発言者が誰かはわからなかったけど、それはこのクラスの誰かが言ったのは確かだ。
つまり、平君が言った可能性もある。そして、『いまさら葉鍵』『薄いな』という台詞から
推測すると、そいつは濃いエロゲをやっているという結論を導き出せる。
この二つを組み合わせると、つまり、平君はエロゲーオタという結論が導き出せる」
平は開いた口が塞がらなかった。むちゃくちゃな理論だ。
平「意味わかんねぇ…ところで、疑問なんだが、お前のやっている鍵も
エロゲに入るんじゃねーの?俺はエロゲなんか詳しくないし、それ以前に
やりたいと思うこともないけど、どっかで18禁と聞いたんだが」
肝井「ちっちっちっ、社会常識が薄いな、平君は。鍵ゲーは18禁版と
全年齢版が存在していて、ボクが持っているのは全年齢版なんだ。
さらにフォローさせてもらえば、18禁版も吉田君をはじめとするエロゲオタ軍団が
大好きなHシーンは極力省かれているから、鍵ゲーはエロゲーとしての要素が薄いんだよ。
そして、鍵ゲーがゲームとしての評判の高さの理由が泣けるシナリオ!(長いため、中略)
というわけで、ボクは熱心な鍵っ子をやっているんだけど、
吉田君たちは抜ければ陵辱でもノンケでもいいという基地外級のエロゲオタだからね。
鍵ゲーのようなエロゲではない、ストーリー重視のノベルゲームは受け付けないんだろうと
ボクは思うよぶしゃぶしゃぶしゃ」
平「(極めて無関心そうに)へー…(ああ、苦痛だ…はやく終わってくれねーかな
こいつ、興味のない話を延々と聞かされるのがどんなに苦痛なのか、わからねーんだろうな)」
肝井「平君はひぐらしの原作がゲームなのは知っているよね?ボクは、ひぐらしが
アニメ化されるずっと前からのファンなんだけど、ボクがひぐらしを支持したのは、
18禁版の鍵ゲーがエロ重視の業界の潮流を一歩抜きん出て、圧倒的なストーリー重視、
Hシーンの超簡略化でユーザーの支持を得たのと同じで、やっぱりエロに走る傾向の強い
同人ゲーム界で完全エロ無しでかつ、ストーリーのすばらしいノベルゲームを作ったことが
ボクの琴線に触れたんだ。ね?ひぐらしがボクにとってどんなに大事なアニメか、
どんなに一般人向けのアニメかわかったでしょ」
平「一般人一般人って言うけど、どっちの支持者もいわゆるオタク層が中心なんじゃないの?
たいていの人は絵とかで引くと思うし、高校生以上でまだアニメ見てる人って
お前みたいなオタクばっかりじゃん。」
肝井「ボクはオタクじゃない!アニメは週に二、三本しか見ないし!」
平「週に二、三本もみてりゃ、立派なオタクだろ…」
平「週に二、三本もみてりゃ、立派なオタクだろ…」
肝井「平君!怒るよ!!アニメにも一般人向けとオタク向けがあってボクが見ているのは、
ほとんどがハルヒとかなのはとかひぐらしとかエヴァとかの一般人向けアニメ!!
オタク向けはたまに温情で吉田君に合わせてあげるためにらきすたとか
ローゼンメイデンを見てあげたくらいだし!!それをオタクとは心外な」
平(線引きの基準がよくわからん…)
肝井「ともかく、鍵ゲーと同じく芸術の高みまで押し上げられたひぐらしが
たった一人の基地外女のせいで中止になるのは気に入らない!!
平君も抗議しに行こう!!」
コヴァ「キモいの!いい加減にするですつ!!」
肝井「黙れ吉田の手先め!!ボクは吉田君が謝罪するまで敵対をやめないぞ!!!」
コヴァ「ちょっとこっちへ来るですつ!」
コヴァは肝井を引っ張って教室の外へ連れ出した。
肝井「え、ちょっと、何するんだよ、離して!!」
数分後、コヴァと肝井が教室に戻ってきた。肝井がやけに小刻みに震えている。
コヴァ「平君、もう安心ですにょ。当分キモいのはちょっかいをかけてこないでしょう。」
平「こ、木場、どうやったの?」
コヴァ「簡単ですにょ。『もし今度こんなことやったら、相撲部に連れて行くぞ』
って言って、脅しつけたんですにょ。さすがのキモいのも、ガチホモは怖いですからね。」
平「あ、ありがとう」
コヴァ「平君は気が弱すぎますにょ。キモいのをかまうと、
みんなが迷惑するってわかってるんでしゅから、できるだけ無視してくださいにょ。」
平「えー、だって、あいつ、無視したらウンコするって騒ぐし」
コヴァ「うーん、それは問題でしゅね。疫病を流行らされちゃ、元も子もないでしゅし。
もういっそのこと、この教室に対キモいの用麻酔銃でも常備してもらいましゅか?」