先に紹介した、岡本浩一著『権威主義の正体』では、
権威主義的人格の下位概念について説明されている。
その中でも、コヴァ・紳士様に特徴的に見られると思われるのが
「教条主義的人格」「反ユダヤ主義」「自民族中心主義」「右翼的権威主義」
だろう。
ここで、それぞれのテスト項目を書き写しておく。
時々「逆紳士」がどうのこうのと言う人がいるが、
このスレでは、以下のような価値観の下に微笑ましい言動を晒している人を
専らヲチの対象とすると考えていけばいいと思う。
(逆転項目とあるのは「いいえ」が加点の対象となる項目です。)
教条主義的人格
・民主主義が政治のもっとも高等な形態であり、そのもっとも高等な形態は
知的な人による民主主義である。(逆転項目)
・臆病者として生きながらえるよりは、英雄として死ぬほうがよい。
・私の秘められた野心は、アインシュタイン、ベートーベン、シェークスピア
のような偉大な人間になることだ。
・現代、印刷されている考えは、大半が、その印刷の紙代ほどの無価値なものばかりだ。
・意見の違いを許容しすぎる集団は、長く続かない。
・人間には二種類しかない。真実を求める人と、真実にそむく人だ。
・自分の誤りを認めない人を見ると、血が逆流する。
・現代ではいろいろな哲学があるが、究極的に正しいのはそのうちのひとつだけだ。
反ユダヤ主義
・ユダヤ人は、もっとも贅沢で、奔放で、官能的な生活をしている。
・ユダヤ人はキリスト教文化、文明に悪い影響を与える。
・住宅地の近隣環境を保つには、ユダヤ人の居住を防ぐのが最善だ。
・ユダヤ人のいちばん大きな問題は、彼らの自惚れ、並外れたプライド、
そして選民意識である。
・お金に関するユダヤ人の影響力は、人口比をはるかに超えて大きい。
・ユダヤ人問題は、あまりに範囲が広く根が深いので、民主主義的手段では
限界がある。
自民族中心主義
・最近五十年のアメリカ人への最大の危機は、外国の思想や煽動から生じた。
・国旗への敬礼を拒否するような宗教団体は、廃止するべきだ。
・自分の家庭が他者の家庭よりいいだろうと考えることは、人間にとって
自然で正しいことだ。
・国家の安全を確保するのは大きな陸軍と海軍を擁し、秘密裏に原爆を所有
することだ。
右翼的権威主義
・いまの生活状態を維持しようとするなら、法の執行を厳しくしなければならない。
・既存宗教に反発してきた無神論の人たちも、きちんと教会に出席してきた
人たちと比べて徳で劣るということはない。
・兄弟的な人類愛を進めるためには、国家、国旗、国への称揚を強調する
のを改めるべきだ。(逆転項目)
・服従と権威の尊重は、子どもが身につけるべきもっとも大切な徳目だ。
・子どもが古きよき因習から離れ始めたら、社会の期待に沿ったふつうの
考え方に戻るよう両親が気を配るべきだ。
言うまでもないことですが、
反ユダヤ主義は、反朝鮮人主義に置き換えて、
自民族中心主義のところの「最近五十年のアメリカ人」「最近五十年の日本人」
に置き換えてください。
なお、右翼的権威主義の2項目目は逆転項目ではないかと思うのですが、
その表示がありませんでした。
「国家、国旗、国への称揚」は「国歌、国旗、国への称揚」の誤植だろうと思われます。
教条主義の一項目目は、逆転じゃないんじゃないのかい?
知的な人による、って言うのはエリート主義の発露に見えるんだけど。