今日はクリスマス・イブ、かつコヴァの高校の終業式
担任「じゃあ、これで二学期もおしまい。お前ら、受験生なんだから遊ばないで
しっかり勉強しろよな」
コヴァ「うおぽおおおおう!愛国者に毛唐の祀りなんて関係ないですにょ。むしろ
ボク珍にとっては昨日の方がメインイベント!!」
担任「でもな、手に書状を持って『直訴』するのは止めておいた方が良かったぞ。
昨日の休日が潰れただろうが」
コヴァ「うおおおっっぽおおおお!!愛国者の行為は全て許される!!!」
担任「ま、いいか。じゃな、コヴァ。また来年」
コヴァは何故担任の機嫌が良いのかは分からなかったが、とりあえず学校から帰ることに
した。池ブクロのリブロ→秋葉原→八王子の自宅。これがコヴァの帰宅ルートだ。
コヴァ「ただいま」誰も家にいない。台所のテーブルの上に書き置きがある。兄・マサヲの字
『郵便局の仕分けの深夜バイトで、今日は帰ってきません』
コヴァは早速、それを確認すると二階のマサヲとコヴァの部屋に向かった。部屋に入ると、
まずパソコンを立ち上げ、買ってきたケンタッキーパーティーバーレルを一人で黙々と食べ始める。
今日もいつもの2ちゃんだ、そう思った瞬間。カリカリとハードディスクから不審音。
そして
ドンガラガッシャアアアアアアアーーーーーン
コヴァ「うぽおおおおおお!!!!」
気が付くと、倒れたコヴァの目前には三人の人影。
マイ「今日はあなたに考えて貰うためにやってきました。あなたの今と」
カコ「あなたの過去と」
ミク「あなたの未来をかんがえてもらうために」
コヴァ「誰ですかにょ?うぽう」
コヴァの目の前には三人の巫女さんが立っていた。一人はポニテの気の強そうな少女、
もう一人は日本人形のような髪型をした美しさと気品を兼ね備えた色白美少女、そして
正統派美人・・・・・。じゅるり、コヴァののどが鳴る。
コヴァ「いただきマンモスー」
そう、それはまるでルパン三世がふ〜じこちゃ〜んに襲いかかるときのような勢いで、
コヴァは全裸になり三人に襲いかかった。
三人「逝って良し」三人の手からビームが打ち出される。
コヴァ「ぐぼげるりゅぎきゃぐ」
ミク「私の名前はミク。今から私たち三人が、あなたにクリスマスの思い出を現代・過去
・未来と見せます。そしてあなたは・・・・」
コヴァ「うおおおお!!!愛国者へのプレゼントですね!ありがとう都知事!」
ミク「話聞いてますか?そして貴方は、今までの生き方を振り返って・・・・」
コヴァ「ふっふっふ、照れなくてもいいですにょ。ボク珍は「ふたりえっち」でテクニックは充分・・・」
ミク「ええい、いいから黙ってついてらっしゃい!」
四人はクリスマス・イブの夜空にふわり舞い上がった。最初の案内人は、ポニテの
マイ。現在を司る巫女であるらしい。
マイ「で、最初にお前が見るべき人の家だ」
さいたま市の賃貸マンション。灯りがともっている。
コヴァ「誰ですかね?都知事ですか、ひろゆきさんですか」
コヴァ、部屋の中をのぞき込む
担任「いやあ、こんなむさくるしいところにどうもどうも」
佐由理「いえ、そんな気になさらずに」
担任「でもまさかあんなところで再会するとは」
佐由理「池袋の警察署、でしたわね。あそこで良樹が捕まって」
担任「僕はケガをしていて、で、精神鑑定の結果・・・・ね」
佐由理「私も、最初は迷いました。でも、貴方が『君が弟の良樹君がかわいいのも分かる、
でももう良樹君は僕らのような一般人にはとても・・・・』。本当に嬉しかった・・・」
担任「佐由理さん・・・・」
佐由理「雅人さん・・・」
ここでガシャと画面暗転。
マイ「どうよ。君のような存在が、世間でどう扱われるか。それに、知ってるのよ。
良樹君けしかけたの君だってこと」
コヴァ「うおおおおおお!!!もっと見せろ!もっとみせろおおおお」
マイ「・・・・ああ、この仕事自信なくしそう。今日は巫女服まで着てきたっていうのに・・・・」
コヴァ「うおおおおお!!!みせろおおおお」
マイ「次にいきましょ、次に」
カコ「では、始めます」
過去を司る巫女、カコは日本人形のような美少女だ。手に持っている水晶球でコヴァの
過去のクリスマスを見せてくれるらしい。
コヴァ「ポニテの元気っこも良いですけど、切り髪の色白美少女ももう、もうたまらん
でしゅにょおおおお〜〜〜」
カコ「黙ってください」次の瞬間、玉からビーム
コヴァ「ぐしゃぶるぎゅう」
12年前、都内の教職員住宅
秋子「今日はクリスマスよー」
ヒロシ「わーいわーい」
マサオ「クリスマスクリスマスー」
実は、コヴァにとってこれが生まれて初めてのクリスマスであった。熱狂的ニッキョーソプロ
活動家のジョンイルこと正一にとっては、宗教は毒と言う考えであり、秋子自身も実家が
神職と言うこともあり戦後日本人にしては珍しくクリスマスがよく分からない人間であった。
よって、コヴァ及びマサヲにとっては「クリスマスとは幼稚園やPTAでやる宴会のようなもの」
との認識が強かったのである。
ちなみに、お正月については秋子がコヴァとマサヲと連れて伊勢の実家に帰っていたので
意外とコヴァ・マサヲともに分かっていたりする。
コヴァ「ボク珍もこのころは毛唐の祀りに喜んでいたんでしゅねえ」
窓の外からこっそり盛り上がる室内をのぞき込むコヴァ
秋子「じゃーん、ケーキよ」
ヒロシ「わーい、人形はボクんだー」
マサオ「いいなーいいなー。じゃあボクはチョコのお家ー」
秋子「はいはい」
コヴァ「ところで何でこの年だけはクリスマスやったんでしょうねえ。なんかババアも
赤いミニスカサンタ着てはしゃいでるし。まあ、人妻サンタというのも・・・」
カコ「この年は、組合の飲み会が今日だったんですよ。お父様は、お酒好きだから
二次会・三次会まで行きますし」
チキンにケーキにプレゼント、コヴァの生まれて初めてのクリスマス・・・・・。
幸せそうに眠る二人、その横に添い寝する母・秋子。
コヴァ「・・・・・」
カコ「さて、そろそろ帰りましょうか」
コヴァ「えっ、どうして」
カコ「この後、深夜三時にお父様の正一さんが帰ってきて、この部屋の様子を見て
大暴れするんですよ。私も、そんなもの見せたくありませんから」
コヴァ「・・・・・・・」
ミク「さて、ようやく私の出番ね」
コヴァ「よっ、正統派巫女さ〜ん、ハァハァ」
ミク「今日はね、実はこのことだけ伝えたくて君に会いに来たの」
コヴァ「なんですかね」
ミク「説明するより、実際に見て貰う方が早いわ」
2020年八王子のインターネット喫茶
ミク「これが君・・・・36歳の木場ヒロシが作ったホームページよ」
グチャグチャで色基地外風味なレイアウトに口に出したくても出せないような言葉が
乱舞している。
コヴァ「ええと『○論2011年5月号のタキガセ大学の直木久弥教授の論文はパクりで
バラしたのは小学校時代の同級生の吉田(同大講師)』『諸○2017年6月号の京王大学
プクダ克也教授の論文はボクのパクリでバラしたのは高校の同級生のつたや(同大助教授』・・・・」
ミク「今、君は無数の訴訟を抱えてるわ。ヤフオクで、詐欺ってアメリカ人のブッシュさんから
内容証明送りつけられたり、巫女ストーキング、そして無数の保守・右派言論人相手への
誹謗中傷・・・・・」
コヴァ「・・・・・」
2020年ゴミ屋敷と化した木場家
ミク「あー、ちなみにお兄さんのマサオ君だけどね。あの後郵便局に就職して、
何故か埼玉の山の中の郵便局長の娘に気に入られて、今は郵便局長やってるわ。
でも大変ねえ・・・・」
コヴァ「えっ、どうしてですか?」
ミク「見ていれば分かるわ」
36歳児「フーフーフー。やった、今年のクリスマスもやり過ごしたですつ!もう無罪ですつ!
これでようやくヤツラによるマスゴミ言論統制、そして天才クリエイティブエリートで、
天才言論人のボク珍がようやく世間に・・・」
××「ちょっといいですかー、入りますよー」
36歳児「いいですにょー」
だんだんだんだん、大勢の人間が木場家に踏み込む。
36歳児「えっええ」
刑事「木場広、36歳。無職。脅迫罪と名誉毀損でタイホする」
36歳児の手に手錠が嵌められる。
ミク「・・・・・・、これが、このまま行った時の君の将来」
コヴァ「嘘だ嘘だ嘘だ!うおおおおおおお!!!!!」
ミク「でも、これはまだ未来。不確定なこと。君の努力次第で幾らでも変えることが
出来るわ。がんばれば、論壇誌に名前を出すことも出来ると思う。多分」
コヴァ「ほんと?」
ミク「頑張れば、ね」
マイ「そうそう。今をガンバらなくちゃ」
カコ「過去に縛られずにね」
コヴァ「うおおおおお!!!!やるぞやるぞおおおおお」
25日、朝。
コヴァは目覚めた。いつものように2ちゃんに繋ごうとする。でも、手が止まった。
コヴァ「今日は、ちょっと勉強でもしますかね?」