〜〜〜伝説のコヴァ達シリーズ外伝 第一回 ジギャバカ〜〜〜
当時の運輸業界を震撼させた機体として、ジギャバカの名を忘れる
ことはできないだろう。"ハムスター"並みの機動力と、"牛"並みの知
性を兼ね備えたジギャバカは、天才科学者・赤木ナツコによって密
かに開発され、そして密かに世に放たれた。
ジギャバカの致命的な欠陥は、赤い物体を自動的にターゲットとす
る「脳髄反射式自動対赤防衛機構」であったことは言うまでもない。
その悲劇の標的は、とある軽自動車運送協同組合の運送車3台と青
果店の2個のトマト、そして5組の日章旗であった。
政府は極秘裏にジギャバカの捕獲作戦を敢行するが、その作戦自体
は非常にシンプルで、機体の頭上に1キロリッターの"豚の血"をぶち
まけるというものだった(このエピソードは、後に米国の作家がホ
ラー小説のモデルとしたことでも知られる)。
真紅に染まったジギャバカの機体は、自身に内蔵された脳髄反射式
自動対赤防衛機構によって自損したとされるが、真相は明らかでは
ない。今なお、ジギャバカの後継機とされる機体が各地で目撃され
ている。ジギャバカは本当に破壊されたのか…?
それは今日においても、謎のままである。
45 :
山崎渉:03/05/22 02:47 ID:AgK1YHBK
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
46 :
山崎渉:03/05/28 11:04 ID:gWsDJdAH
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
〜〜〜〜〜〜 タスクフォースKOVA戦記(G.S.100) 〜〜〜〜〜〜
とりあえず設定
◎SA型 人型鋼機、通常兵器GKY型では数で勝る管理者の無人兵器に圧倒される
よって人の力を最大限に使う旧世紀の戦法よりのアプローチから生まれたとされるが、色々秘密がある。通称零式
用途によってA、S,Fユニットが装備されるが高価な為初期ロットのみで量産は見送られた為付けっぱなし。
SA−00A−01 SA−00S−11 SA−00F−21がKOVAに配備される。 SAtypeは人を選ぶ
タスクフォースKOVA
○春川 千里 (ハルカワチサト) 第1人鋼機搭乗員 能力は感応、エリートで自負心が強く突っ走る、人には優しい
○八重垣 秋然(ヤエガキアキラ) 第2人鋼機搭乗員 能力は念動、仏教徒、刀にこだわる
○夏間 智之 (ナツマトモユキ) 第3人鋼機搭乗員 能力は機動、ストリートギャングの元ヘッド
機動能力でバイクを使った犯罪を繰り返したびたび警察を巻くが一柱に捕まり今にいたる、根性は無い。
○三島 美冬 (ミシマミフユ) 工鋼機搭乗員 能力は実在、ロリの天才、前戦争での死触ミシマの娘
◎菊地2号 (キクチニゴウ) 支援、整備用アンドロイド
◎HapponA型 (ハッポンエーガタ)陸戦艇ハッボンのドーム部分にArmパーツを付けた物、
パンチや修理が出きる。前方後円墳のような形で後ろに鋼機が乗る。足が八本あるから付けられた名前
○山本 一柱 (ヤマモトイッチュウ)作戦指揮をとる、30半ばGKY型ではかなりの実力、ミシマの親友
○春日 歩未 (カスガアユミ) 陸戦艇の兵装担当 能力は緩衝、おっとり屋さん
○荒井 依代利(アライイヨリ) 陸戦艇ドライバー 能力は干渉、昔はパイロットだが怪我をして降りた。
管理者側
キュリオ(孤独の救済)ビューディフルデイズ作戦の発案者、その概要は謎。
ムッチョー=ムチョ 管理者日本支部の司令官、激辛ポテトの食いすぎで太った空手の使い手でもある、無能では無い
ヨシダ姉妹(管理者側の有人兵器ヘルキャットのパイロット、美人だが半陰陽)
ヨゴナ=ローグ(八重垣を付け狙うゲイストーカー、イナゴライダーの歌に弱い)
本気だから。
本気なのかよ
ハボナー連合幕僚本部 幕僚長 小林よしのり
連合幕僚本部の意思決定は9つの地区の艦隊長と幕僚長の合議制で行われ割れたら幕僚長の判断で決定
第9艦隊の現在の艦隊長はトッキー時浦、艦隊長は市民の投票によって決められる、そして艦隊長は
総務部長、情報部長、作戦部長、兵站部長、参謀部長らのゼネラルスタッフを任命し幕僚部が結成される。
普通戦力は作戦部が持つが、参謀部の直属の部隊としてタスクフォースKOVAが試験設置された。
第9艦隊旗艦 鉄鋼成虫ビッグモール、中心部の溝に居住区、学校、娯楽施設などがあり
中を繰り抜いて人が寄生している形になっている。
同型の艦が7個集まって一つの艦隊を結成する。ちなみに7小隊で1中隊、7中隊で1大隊であり
一つのビッグモールに搭載できる総量を基準に1大隊が作られたので7大隊で1艦隊が作られる。
(タスクフォースKOVAは1小隊分である)
経済 市民にはコミュニケータを支給されそこに労働の代償をポイントで得る、
また情報部が接触するファーストウェイという地球ネットワークから情報を買うことも出来、
技術系の情報をつかんで解析し売れば一攫千金も狙えるので、多くの情報が売買されている。
ファーストウェイの管理は誰がしているかわからない。
危険を侵してネットにもぐる人を鉱士と言う、目を覚まさなく肉体が死んでしまう人がよくいる。
鉱士にとってウェイスタンプ帳のスタンプ数は男の証であり、冒険者として尊敬される。
深部までもぐり技術や情報を持ちかえり、管理者の部隊を倒すかが人々とKOVAの目的、
設定をダラダラ書き連ねられてもどうしようもないんだが。
第1節 デビュー
〜〜〜〜〜〜〜〜 サバイバル訓練29日目 夏間 智之 〜〜〜〜〜〜〜〜
あたりに敵の気配は感じられない、智之は背中合わせの美冬が気になったが気を向けるわけにはいかない
なぜならここは戦場だからだ。
食料備蓄が限界に達してから2日、腹が悲鳴を上げることをやめ頭痛となって現れさらにぼんやりとしてきた頃
銃弾の雨を受けて正気に戻り撤退してきたところだ、だが安全を確認すると先の意志も薄れ始めもう動く気に
もならない。
「完璧に人生を誤ったな、、、」ふと呟く
「あら、ギャングもどきの珍集団で市民生活を脅かしてるよりはいいじゃない。」
「あの頃はまだ人間らしい生活してたよ。」
美冬はごまかすように笑って、
「だから、人に迷惑かけてない所でってことで。」
「あの頃はそれで人生を無駄だったけど、今回は誤ったんだよ、、、」
「もう」
エゴを貫いて人に害になる生活を続ければ自分を卑下するようになる、その点では良かったと思える
しかし、銃弾を打ち合ったり無関係な住人を巻きこむかも知れない生活も平均したら変わらないのではないか
20年以上も続く管理者との戦いは被害を確実にそれ以外の人々にも広げた。自分の正義に確信を持つ事は
出来なかった、すこし考えふけると美冬は俺の手を取り自分の胸に置く
「トモがいたからまだ生きてるのよ、、」そう呟くそして手を俺の胸に置くと
「あんただってまだ生きてる、、」真剣さが伝わる声、いつものキャラを捨てて話す声は少し印象が違った
俺は思った手に入れたのは戦友、性差や気質を乗り越えた戦友と同胞、これがエゴと呼ぶなら他人など
どうでもいいと思う、道を一歩進んだ。他人の戦いが俺の戦いになった瞬間だった。
ぎゅううぅぅ、二人の腹が同時に鳴る、少し笑った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
脳内でオープニングの歌挿入
おこがましいがデフォは イナ○ライダー ハッピーラ○フ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
〜〜〜〜〜〜〜〜 29日目昼 森散策中 夏間 智之 〜〜〜〜〜〜〜〜
とにかく食料を探しながら二人は森を歩いていた。
美冬は後ろをトコトコ歩いている歩き方が不自然なのはさっきの行動が気恥ずかしくなったからであろうか。
智之は友の確信から目覚め冷静になって思い出してみるとそのあまりにもらしくないシーンに対してなんと
もしれない情動を感じる一瞬にして荒野から楽園に連れてこられたギャップとでもいうか――――
走り出したい。この場から抜け出したい
たぶん今の状況でなければ三日ぐらいは山篭りしていたと思った。すでに敵の事は頭の遠くの方に押しやられ
いかにこの情動をごまかすかが頭をしめている。
冷静になるために今置かれている状況からいかに生き残るかについて考える事になる、とりあえず今までの経過
を考えてみる事にした。何事にも状況の整理が肝心である。
サバイバル訓練とはパイロット研修の最終科目で1ヶ月森の中で生活するというそんな研修である
名目では敵の中鋼機が戦闘不能になり脱出したさい救助がくるまでどう生き残るかの勘を養うという事に
なっている、が目的が勘の育成という辺りで意味が無いとたびたび議論にあがるのを思い出す。
なんども幕僚会議にかけられてはいるものの老人の中に熱狂的なファンがいるらしく猛烈な反撃にあい
阻止される、まさに伝統的な訓練だった。科学的な見地から時間の無駄とする進歩主義者と根性主義の
老害との政治的な駆け引きの陰湿なバトルはすでに旗艦の幕僚本部での風物である。
やはりいつの時代でも老害と進歩主義者の対立は避けられないものなのである。
そんな中で当の本人達はきつい研修の最後なので目が輝いているのだが、ここで運命が分かれる
老害派の教官に当たったグループは本気でサバイバルさせられ、例えば教本には靴は食える、靴の食い方
ねずみの調理法などの項目があり恐怖させられるが。
進歩派の教官に当たったグループはサバイバルとは名ばかり、教本にはカレーの作り方、食べられるハーブ
などまるでキャンプに来たかのよう最終日はキャンプファイヤーでポキポキダンスなるものを踊るそうだ。
この差が訓練存続派を老害派と揶揄される所以なのである。
そして俺達は運悪く老害派にあたりポキポキダンスの練習をするやつらを後目に過酷な運命に立ち向かったのである
そして三島美冬と出会いチームを組んでネズミやウサギの取り方食い方を覚えてなんとか生き延びてきた、最初は
「ねずみさんいやぁぁ!!」などとわがままを言っていた美冬もしぶしぶ食べていた、食い方がきれいなのが
しつけの良い家庭に生まれたのを表していてなんの因果だろうとその時思った。
なんだかんだで27日目研修も終盤になりようやく原始人としての生活にもなれた頃、敵の管理者無人兵器群に出くわ
したのである、サブマシンガンを連射する無人兵器カンガルー君の接近に本来は使う事の無い銃剣付アサルトライフル
で牽制しつつ逃げ回りまくった、そして今に至ったのだった、、、、、、、。
今考えればはっきりいって生きているのが不思議なくらいである、たぶん老害は俺達を殺そうとしている
コロソウトシテイル、そうとしか思えない。
整理してみると気恥ずかしさはどこかに吹っ飛んでいた老害派への怒り、キャンプの準備をしているだろう
チンカスどもへの怒りが頭に渦巻く口惜しさは目頭を反応させたが太陽をみて泣は自制するだが声は押さえれなかった。
「うおぉぉぉおおお、なめるなよ、殺すゥ、あいつ等3倍にしてぶっ殺してやるうおおおぉぉーん」
「わっ、いきなり!?」
「なめんなうりょぁ、なにがポキポキダンスだ絶対殺すこの世に俺がいる限り殺すぅ、うらぁぁ」
智之がこの世の何かに放ったけりは ごしぃっ!!!と木に当たった。その時である。
「おやめなさいっ!!」と、どこからか声が聞こえた。
〜〜〜〜〜〜〜〜 29日目昼 森で 三島美冬 〜〜〜〜〜〜〜〜
物思いにふけった友人の姿は頼り甲斐があるようにみえた、この状況では明日まで生きている
保証は無い、それを思索によっていきる確立をあげようとする。見た目はいまだにヤンキー時代の
面影を残しているが彼は立派な大人だった、
美冬は外見が当てにならないことを学ぶ、今の彼なら参謀部のエリート学生と言われても信じるだろう。
少し緊張しつつその横顔にみとれていた、、、、、。
だがその顔に一瞬な変化が現れた銀チャンの仮装大賞での得点の上がる所を連想したかしないか、そして
「うおぉぉぉおおお、なめるなよ、殺すゥ、あいつ等3倍にしてぶっ殺してやるうおおおぉぉーん」
「わっ、いきなり!?」うおおおぉぉーんて何よ!!つっこみをいれそうになった所で言葉を飲み込んだ、
意味などあるはず無いではないか、
「なめんなうりょぁ、なにがポキポキダンスだ絶対殺すこの世に俺がいる限り殺すぅ、うらぁぁ」
怒声が森に響く意味不明だが、気持ちを雄弁に語っておりポキポキダンス単語は自分の心を貫く何かがあった
エリート学生の印象は消え去り、今度現れたのはだだっこだった。
今は無き父三島は意外と子煩悩でダダをこねたら必ず折れてくれたのだった、気苦労をかけたのかもしれない。
やがて智之がこの世の何かにけりを放つ ごしぃっ!!!と木に当たった。
「おやめなさい!!」怒気の強い声が聞こえる、声がする方に目をやると女が木の枝に立っている。
「あなた達は何の為にここに来られたとおもっているんですか、そんな事はおやめなさい!」怒気を強める
女はさも約束していたかのように言うので正直とまどった、今ここにいるのはどう考えても偶然だ
トモはとんだ醜態を晒した事を恥じているようだ、私なら良いのか?むむ、、
トモの知り合いかと思いそのまま地面に倒れているトモに近づき耳打ちする。
「知り合い?」
「全然、見た事も無い」どうやら人違いのようである。
だが一つのひらめきが頭によぎる(このジモティーから食料をいただく。知り合いならごうほうじゃない!)
「ごめんおねえさん、それは人違、、、」!!ばかが何かを言いかけた事に気付く。
ごぶっ!奇跡的な反射神経は起き上がりかけたトモの顔面にカウンターを叩き込む事に成功する。
食料にかける執念は人に大胆にもし例外的な力も与えるのだ、いやネズミ食に対するトラウマの反作用かもしれない。
鼻血を吹き上げつつダウンするトモを後目に血路を開いた自分自身に感謝状を進呈した。
ふとジモティーのほうを見ると突然の惨劇に驚愕している。危ない人と思われたかもしれない、これはヤバイ!
「おねえさま、おねえさまなのね、会いたかった」適当に当たりを付けてみる
「、、、、、お姉さまではありません。」
「じゃあ、お兄さま!?」
「違います!じゃあって何ですか!!あっ」女は突っ込みを入れたと同時にバランスを崩す
ガイーン、頭に鈍いような音が響く、だんだんと意識が遠くなった
視覚の最後に残ったのは女の赤い緋袴だった。
56 :
ゆかいなDQNさん:03/07/04 20:28 ID:yEmiOnyK
落ち防止age
57 :
名無しかましてよかですか?:03/07/04 21:00 ID:eYZonIrL
新世紀コヴァンゲリオン
これが言いたいだけなんだろ?
58 :
名無しかましてよかですか?:03/07/04 21:03 ID:AyEHBoRA
パターン赤、マッカーシーです
設定更新
管理者側
キュリオ(孤独の救済)ビューディフルデイズ作戦の発案者、その概要は謎。
ムッチョー=ムチョ 管理者日本支部の司令官、激辛ポテトの食いすぎで太った空手の使い手でもある、無能では無い
ヨシダ姉妹(管理者側の有人兵器ヘルキャットのパイロット、美人だが半陰陽)
イ175号(凄腕の管理者有人兵器ムスタング500のパイロット
ライジングハボナーのヨゴ=ナローグとは永遠の敵)
ライジングハボナー 艦隊所属の垣根を越えて作られた組織
極東の猫(司令官と言われている、狙われるのでコードネーム)
有馬三郎、シャーベ(参加者達ほかたくさんの名無しさんが参加する)
ヨゴ=ナローグ、ハムマ=ヨラー(兄弟、タスクフォースKOVAに接触する)
〜〜〜〜〜〜〜〜 27日目 潜水艦ブルーアメーバ ムチョ指令〜〜〜〜〜〜〜〜
ムッチョー=ムチョは管理者、日本支部の司令官である。
管理者を名乗る以上この極東の人民を管理し導いていく責務がある、だが今は
復古的な封建主義者の野蛮人が調子に乗って自治だとなんだと叫んでいるのが世の中だ
進化しきれなかったサルども、自分を制御もできないサルに遅れをとって増長させた
先任者をうらんでいた、さらにそのとばっちりでファーストウェイへのアクセスポイント
を手に入れられ日に日に生産力と情報を手に入れる反乱ザルどもの脅威は深まっている。
サルではあるが悪智恵だけは働くようで、こちらの兵器も数ほどの働きをしない
敵のお笑いな有人兵器に撃破されているようである。
サルどもは平気で棺桶に入りたがるアホか、それとも薬を使われているのかムッチョーは
想像もつかなかった、ひどく残酷な専制主義者か死を考えた事も無い致命的馬鹿か
ただ一つ言える事はやつらに生きている価値はないと言う事だ。
劣悪な遺伝子は管理されるか、そうでなければこの世から消えなければならない。
まったくストレスのたまる因果な職業だ、動物園の飼育係の気苦労とはこんなものだろうか。
ムッチョーはそこまで考える、だが認めなくてはならない事はある。
それは有人兵器の有効性の事をである。サルの有人兵器は確かに実績を上げていた
結果を認めずに更迭され焼却処分となった前任と同じ轍を踏むわけにはいかない。
開発部にはすでにサルと同じ兵器の開発を命じてある、敵の士気をくじくには同じ方法で
ぶちのめすのがもっとも有効だ、サルに人の原理が通じればの話だが、、、。
ストレスを解消するにはやはりやけ食いに限る、隣に控えているペットに命令する。
「辛ムッチョを持って来い」
「はい、わかりました。」
このサルは実験用にやつらから捕獲したメスを調教したものだった、
そしてそれなりの成果はあった、教育しだいではサルでさえも人の役に立つことは出きるという事、
どんな動物でもそれなりに使える、この考えこそ寛容な博愛精神を持つ管理者たる者の資格だろう。
見る影も無くなったでっぷりと太った腹を揺らしながら、今回の任務の事を考えた。
ただのサルのメスの捕獲にこの自分にお鉢が回って来たのは望外の事だが、もう一度メスでも捕獲して
みるのも悪くない、食べ物を持ってきたこの若いメスザルを見てそう思った。
言葉では簡単に言えるがその時代の中ではどれだけそれが大変な事かは推して知るべしである。
口の悪い人間はただの自分の体を使った扇動者だともいうが、彼の示した道に多くの人が価値を見出し
今がその延長にある事には変わらない。三島の前に三島無し三島の後にも三島無しこれが人々の
一般的な感想だった。彼の意思を悪用する人間が増えない限り彼は英雄でありつづけるだろう。
そして彼は年になり前線から退いた後、妻を持ち娘をさずかる、闘争と戦争に明け暮れた時をとりもどす
かのように家族に時間を使い姉妹はその恩恵をうけ健やかに育った、やがて彼はこの世をさり
その名を永遠のものとして語り継がれるようになった。
彼の未来であるその娘達は年頃になった頃やはり彼の後を継ごうとする。
彼は何も言わなかったが子供は親から何かを託されるのかもしれない。
姉二人はそれぞれパイロットとして活躍している、そして少し年の離れた末妹はどうするのか
人々の関心はそこに集まった、まるで人々の夢の中の人のごとく扱われた彼女はその自我を手に入れた時
なれなれしく話しかける他人に対してある程度の距離を置くことでしか自分を保つことはできなかった
それを口さがない人々の間では、少し毛色が違うようですね、やはり年が離れてからの子供は性質が
ちがうのですかな、などと勝手な事をいう。
夢の中の人は、希望の未来は、人々の夢の形に答えなければならないのか。
彼女に夢を見た人々は情熱を教育につぎ込み、幼かった彼女はそれを素直に次々に吸収し神童とも呼ばれた
彼女を育てたのはその名である。その名に負う運命があるのは彼女なりに覚悟していた、
だがそれとは別のもう一つ自分に与えられる使命があるのではないか、自分には意思がある。
そう思わずにいられないのは人の業とも言うべき物、常に思考に渦巻いて彼女を悩ませている。
(なりゆきのパイロットで見つけた仲間は無表情な夢の人々とは違う色を持つ、その人々との邂逅は
自分の使命を見つけ出せるきっかけになる、なんとなくそう思う。)
(そして運命を知りその結果を選び取らなくては!)強い焦燥を感じる
(ずきずき痛む頭は自分を覚醒させる良い材料だった、その反動を使って一気に起きる事にする、
体の血液が流れ出すイメージを抱く、起きろ起きろ起きろ、起きろ私、せーの、でやぁ!!)
なぜかかっているか分からない掛け布団をはね飛ばした。
>>62>>63間違い
〜〜〜〜〜〜〜〜 三島 美冬 夢の中〜〜〜〜〜〜〜〜
死触と呼ばれた三島有司は20年前のハボナーの前身の組織がまだ小さかった時から戦士だった。
その頃は独立の気概も芽生え始めたばかりの社会の中で、常に前線に立ち人々を鼓舞しつづけたと言う
言葉では簡単に言えるがその時代の中ではどれだけそれが大変な事かは推して知るべしである。
口の悪い人間はただの自分の体を使った扇動者だともいうが、彼の示した道に多くの人が価値を見出し
今がその延長にある事には変わらない。三島の前に三島無し三島の後にも三島無しこれが人々の感想だった。
彼の意思を悪用する人間が増えない限り彼は英雄でありつづけるだろう。
そして年になり前線から退いた後、妻を持ち娘をさずかる、闘争と戦争に明け暮れた時をとりもどす
かのように家族に時間を使い姉妹はその恩恵をうけ健やかに育った、やがて彼はこの世をさり
その名を永遠のものとして語り継がれるようになった。
彼の未来であるその娘達は年頃になった頃やはり彼の後を継ごうとする。
彼は何も言わなかったが子供は親から何かを託されるのかもしれない。
姉二人はそれぞれパイロットとして活躍している、そして少し年の離れた末妹はどうするのか
人々の関心はそこに集まった、まるで人々の夢の中の人のごとく扱われた彼女はその自我を手に入れた時
なれなれしく話しかける他人に対してある程度の距離を置くことでしか自分を保つことはできなかった
それを口さがない人々の間では、少し毛色が違うようですね、やはり年が離れてからの子供は性質が
ちがうのですかな、などと勝手な事をいう。
夢の中の人は、希望の未来は、人々の夢の形に答えなければならないのか。
彼女に夢を見た人々は情熱を教育につぎ込み、幼かった彼女はそれを素直に次々に吸収し神童とも呼ばれた
彼女を育てたのはその名である。その名に負う運命があるのは彼女なりに覚悟していた、
だがそれとは別のもう一つ自分に与えられる使命があるのではないか、自分には意思がある。
そう思わずにいられないのは人の業とも言うべき物、常に思考に渦巻いて彼女を悩ませている。
(なりゆきのパイロットで見つけた仲間は無表情な夢の人々とは違う色を持つ、その人々との邂逅は
自分の使命を見つけ出せるきっかけになる、なんとなくそう思う。)
(そして運命を知りその結果を選び取らなくては!)強い焦燥を感じる
(ずきずき痛む頭は自分を覚醒させる良い材料だった、その反動を使って一気に起きる事にする、
体の血液が流れ出すイメージを抱く、起きろ起きろ起きろ、起きろ私、せーの、でやぁ!!)
なぜかかっているか分からない掛け布団をはね飛ばした。
〜〜〜〜〜〜〜〜 29日目夜 女の家 三島 美冬 〜〜〜〜〜〜〜〜
がばぁっと、腹筋と手を使って一気に起きるとそこは家の中だった、
「にゃぁぁーー。」近くに座っていたらしい幼女が器用にあとづさっていった。
「うおおぉ」と驚いた男は知り合いだ。
「キョンシーみたいな起き方するんじゃねえよ、こええじゃねえか。」
「で、どうなったのここはどこなの?」
「ああ、お前がどうしようもなく意味も無いカウンターを食らわせてくれたおかげで
まったく分からないさ。」
ぐさっ
「あんたが余計な事を言うからよ。」
「なにが余計だったんだよ」
「私はあの女から食料をせしめようと………」
そう言えばあの女はどこに行ったのだろうか、ここには幼女と智之しかいない。
それを察してか智之がつぶやく。
「俺が起きた時にはこいつしかいなかったぜ」幼女の頭をなでながら言う、幼女はうれしそうだった
「こいつが俺達を運べるとは考えられねえし、丁度良いからしばらくここにいさせてもらう
ここに住んでるって事は安全だって事だろ。」
「でももしあのカンガルーが来たら巻きこんじゃうんじゃない。」
「ばか、あのカンガルーは俺達だけを狙ってんじゃねえんだよ。ほら俺達がここに来たのは単なる偶然
だし、上層部が研修の場所をもらして俺らを危険にさらすなんて事は無いからな。」
「でも、もしかしたらって事も……」
「それとも何かまた森ねずみにかじられようって腹か」おもわず口がぐぇぇとなる
確実にネズミに対するトラウマが強迫観念として脳に焼き付いている
「ねずみいやぁ。」おもわずつぶやく、智之のとなりでは幼女もねずみさんいやぁぁと真似していた
「だろ、ここで一休みさせてもらおうぜ。」
今後の方針が決まった所でトモはごろりと横になった。行き場を無くした幼女が手持ち無沙汰に
ぶらぶらしている。
手持ち無沙汰にぶらぶらしている幼女を見た、幼女もこちらの視線に気付く
意識してみてみればかなりかわいい。ウホっとなる。
子供のきめ細かいはだに透き通るような白い肌を胸の辺りまで露出させる
広がったスカートと一体になった服が良く似合っていた
髪の色はブラウン輝いて見えるそれを後でまとめ縛っている。
うそをつけない素直な碧眼がこちらを射抜いていて、口を閉じている時の
ほほの曲線が視線と相俟ってただただ愛らしく優しい気持ちになった。
こっちに呼ぼうとした時、思い出すように横になったトモが起きあがった。
「なんか食えるもんを探そうぜ!!」ドーン、きっぱりと断言する。
この家の住人であろう幼女は無視である、あまりの図太さに頭ゆすられた感じがする
反論しようとしたその時である。
ごごごごごごごごごごごごごごごごごごごごごごごごごごぉぉー!!
突然幼女が振動し始めた、上を向き口から泡が目は白目になっている!
「きゃぁぁーー!!」とトモ
私はいざと言うときの為にトモを盾にして後に隠れた。
ごごごごごごぉぉごごごごごごごごごごぉごぉぉぉおおおおおー!!
更に振動が強くなっている。
「あんたが怒らしたんでしょ謝りなさいよ。」ちょっと必死だった。
「おっ俺がぁ。」
「あたりまえでしょーが。」トモを押し出す。
「ご無礼いたしました、大名神さま。どうかお怒りをおしずめくださいぃ。」
ごごごごごっ、突然振動が止まる。ボンと白煙と供に声が聞こえた。
「よろしい、さすがは末姫の正脈です、善悪の判断はつくようですね。」
白煙が薄くなると同時に見えてきたのはあの年頃の緋袴だった。
つまんない、と言っていい?
01−08 アメノウズメ 三島 美冬
「ようこそいらっしゃいました。末姫の正脈、子孫達よ。」
突然の展開に目を白黒させる。しばし呆然としてしまった。
「ささ、お座りください。あなた達が血族の使命をお忘れなのは見ていて分かりました
どうか私の話しをきいてくださいませ。」
丁寧な話し方に好感を持ち、屈辱の土下座状態から復活したトモの横に正座した。
こちらの様子を見てか少しいぶかしげな眼差しでトモが話す。
「宗教の勧誘なら御免だぜ、一応今のハボナーはハボナー神道って決まってんだよ、軍人だしな。」
トモの言う事は一利あった、うかつに心を開いた自分を恥じる、この所一本とられっぱなしだ。
少し警戒し心に壁を作った。だが彼女は動じずニヤリと笑う
「知ってますわよ。」 ……なにぃー、なぜ知っているのか?心に動揺が走る。
頭にトモのチョップが当たった。チョップの衝撃は私を正気に戻した。緋袴は続ける
「私の話は少し信じがたいかもしれません、ですがあなたがたに信じてもらうしか道はないのですから」
緋袴は目を落としつぶやいた、自分の無力を悟っている声だった、少し真剣になる。
そして胸に手をあてて言う。
「私の名はアメノウズメ、宇宙の次元統括者の大兄神様に使わされた冠18位の神です。」
………………………………………………………………電波だコイツ。
さらに立ちあがって言う、
「地上に降りられた大兄神様の兄妹、大妹神様を探索にまいりました。」
トモはすごいやさしい顔で立ちあがり、自称アメノウズメの肩を叩いた。
「わかってるさ、さあ俺に気が済むまで全部話してくれ。君の話しを聞きたいんだ。」
心療医が患者に話すようないい方である。
「聞いてくださいませ!!」当然怒る。
「聞くって言ってんじゃねえか、さあ話してみろよ。」すぐめんどくさげになる根性の無い奴だ。
「ええ、話しますとも。これは必ず聞いていただかなければならないのですから。」
〜〜〜〜〜〜〜〜 世界の不思議 〜〜〜〜〜〜〜〜
世界は大兄神、大妹神の表象の投影で自律と現象を作り次元を構成している。
太陽系には大兄神、大妹神の作る次元と他の2つの世界があり、それぞれの文化が発展している。
それらがお互いに隔絶しているのは次元の元となる組が3組に分かれているからである。
だが地上の人々の生活に哀れみを感じたやさしい大妹神が世界に下りてしまい
今は大兄神が一人でその役目を果たしている。一人で保つ負担と妹がいないストレスが
たまりまくって幾千年、今にも御神は爆発しそうな状態だった。
側近のものからは宇宙ヤバイ超ヤバイなどと声が聞こえる始末
元世話役のジイからは「閣下の胸中いかほどか察する事も出来ず、一刻の猶予もならない」との事
もし閣下が妹恋しの気持ちに負け、この世に降臨あそばされ2神が不在とあらば、
構成が揺らぎ他3世界がこの世界と交わってしまい文明の衝突や宇宙間での戦争も起こり得る。
よって大妹神を大兄神の元に連れ戻さなければならない。
そこで大妹神探索チームが結成され世界に10人の使者が使わされた。
日本に来たのは冠10位、日和の末姫、アメノウズメは大兄神から
命をうけ探索状況の報告を聞く事ともし忘れていた場合その子孫らに命を伝える事であった
日本に来た末姫は体が弱く小さかった為に特別に大兄神が
構成に干渉する力をくれた、それが今の能力者達で彼らは末姫の正脈と呼ばれる。
71 :
ゆかいなDQNさん:03/07/08 00:16 ID:CR88oQhh
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>>68そんな事言う人あげちゃいます。
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ヘ \\ / /
〜〜〜〜〜〜〜〜 タスクフォースKOVA小隊事務室〜〜〜〜〜〜〜〜
男二人と女が三人固まって何か小さいものを見ていた。。
服装から一人は軍の最小単位小隊の指揮官だとわかる、その両脇に自然に覗き込む女と
背丈が合わないらしく諦めているのか後の見えるか見えないか分からない所から見ている
男がいた、多分二人は小隊を構成する兵士だろう。
やがて指揮官らしき男の持っているコミュニケータが赤い点滅をし急き立てるように振動する。
小隊の司令官が持っているコミュニケータがこの反応をする時の用事は決まっていた。
男は特に慌てた様子も無くそれの反応を止めた。
「ほんとに来たな、大した物だな。」司令官がそうつぶやく。
この男を説明するには一言で良い’根っからの軍人’刈り上げた頭に無骨な肉体とすきの
無い動作、そしてこの年代でいまだに前線の指揮を取る小隊長という椅子に座っている事
は大戦中この不利な戦況の中戦線を構築してきたと言う事である。事実この男の前で冗談
を軽く叩ける人間はそうはいないが親しい人の中では彼、山本一柱の事をイチさんと呼ぶ。
「ああ、さすがは千里だよ。」
フンと鼻をならした背の高い男は感心しつつそう呟いた。
整った顔と長い髪に長身、冷たい風貌をしている、いつもは不満げだが皮肉ばかり
口に出すこの男も今回は彼女に一目置いた。この男一応は仏教徒である。
名を八重垣秋然、白と青を基調にした軍服がとことん似合っていない、ダークコートを
はおって暗殺者をやったほうがよほどらしい。
賞賛された千里と呼ばれた女は照れながら言う。
「イチさんこれは絶好のチャンスですよ。早速、捕獲しに行きましょう。」
夜のような深く乾いた黒髪を肩までたらし、目立つ大きい瞳を細い眉毛と長いまつげが強調
している。華奢な体な為どこか子供らしさをのこしているが体に合ったきっちりとした服の
着こなしは見るものに実直な印象を抱かせる、そしてその胸に垂らされている年季の入った
真紅の勾玉の首飾りは服の印象を和らげる良いアクセントとなって彼女を引き立てていた。
彼女は春川千里、感応能力の使い手である。
指令はこうゆう事だった、訓練の総括に行った二人の生徒が敵の兵器に遭遇している可能性がある
それを救出しつつ敵兵を撃破する事である。
だが理由が出迎えに待機している潜水艦から銃撃の音が聞こえただけであり作戦部では軍は出せない
よって参謀部直属の何でも屋に出番が回って来たというわけ、しかしそれを千里はSINプリズム、
の発現を感知し事前に用意していたのである。
彼女にうながされ山本はニヤリと笑い
「ああ、いっしょに死ぬ人間は多いほうがいいしな。しかも二人とも俺に因縁がありやがる。」
「縁なら大切にしないといけないな、しかもコキ使える後輩、後輩は一生後輩だって事
を俺が教えてやるぜ。」と仏教徒が邪悪な事言う、今の彼は誰が見ても地獄の使者だった。
「後輩は大事に大事にしよう。」はりきった千里が宣言するように言う。
「よーしタスクフォースKOVA今から特別任務にむかうぞ。」山本が言う
「了解!!」ビシっと最上級の形式の敬礼をする。
そして3人はぞろぞろと事務室から移動していく。なぜか山本の手には二枚の紙が握られていた。
ホントにつまらんなあ。
〜〜〜〜〜〜〜〜 女の家 夏間 智之 〜〜〜〜〜〜〜〜
自称アメノウズメの話が終わった所で智之と美冬は拍手をした。
話しの内容はともかく詐話師にしてはそのプレゼンテーションがすばらしかったからである。
必要なところは押さえながら冗談を交え概念の順を追い、しかも巧みに画像を
使った説明は見習わなくてはならないと智之は思った。
「と言うわけであなた達は同士になりました。今後ともよろしくお願いいたします。」!!
満点の笑顔で手を差し出す、驚愕、とっさの展開にさしだされた手を押しとどめる
「おい、ちょっとまて」
「そんな事を言われても……もう秘密は聞かれましたし………。」
「好きで聞いたわけじゃねえぇぇー!!」
「まあいいじゃないのそれくらい。」
「よくねえぇぇ!お前わかってんのか!新興宗教ってのはな同志とか言って大人数で押しかけて
怪しい人生セミナーに連れてかれて莫大な金を払わされるんだぞ。その後は脱会もゆるされず
実行部隊に脅されながら、いやいや教団に金を貢ぐ人生なんだぞ!ばかかお前は。」
一気にまくし立てる。
「えーそれ、偏見はいってない。」
「入ってない!あれは精紳が弱ってる人達をだます悪の集団だ。」有無をいわさず美冬の手を引
っ張り立ちあがろうとすると美冬は真剣な眼差しで一本指を突き立ててこちらを制止してた。
「私は決めたのよ、あんたとの出会いのようにこの選択も全部意味があること、だから
今はそれに逆らうときでは無いの!私は彼女を信じるわ。」
「同志美冬私はうれしうございます………これで末姫も浮かばれます。」よよよと泣き崩れる。
「なかないでアメノウズメ様。」そう言うと美冬はウズメによりそった。
やめろぉぉー。と心で叫びつつ冷静に説得する材料を考えた。
「ほら、浮かばれるとか言ってるだろ、やばいぞ止めとけ。絶対っっに、ぼられるだけだ。」
美冬はこちらをチラッと見てその目でウインクする、智之は瞬時に意図を把握した
この世には拒絶と受諾だけではなく必要に応じて振りをする事も大事ではある。
そういえば確か美冬の父はあの有名な軍人だった。しかしどこか本気の部分がかいま見える気がする
(軍人としての嗅覚と育ちの良さが拮抗した反応って事か…。でも美冬は分かっちゃいない!
人は自分達意外に対してどんなに残酷になれるか、契約を盾に人を利用しようという悪意を持った
人間が普通の人間の面をかぶっている事を。)
力ずくでも止め様と手を出そうとした時、美冬がスックと立ちあがった。
「ですが日和の末姫の正脈たる私に授けられた力とは、証としてそれを教えてください。」
面白くないものを延々と書き込むのも荒しです。
「わかりましたわ。ですがその必要はありません。」アメノウズメはそう言う
その時に家の外に騒がしい感じがしてそちらに注意を向ける。
今までの訓練の効果を発揮できたのか自然に体が動いた。
「あなたはもう発現しています。この子という特異点に近づいた時からです」
そこまで言い終わらない内に美冬と緋袴に飛びついてその場を打ち抜くであろうサブマシンガンの
銃弾を避けた。緋袴はまだ続ける。
「あなたの中に眠る力は今あなたの手の届く範囲にある。それを引き出しなさい!!
あなたは出切る事を知りました。後は示すだけ、示しなさいあなたの力を。」
緋袴は美冬を銃弾が貫く場所に押し出した。胸中でコイツとうめきつつ
美冬の手を引っ張ろうとしたが彼女はそのまま前に出た。!?
彼女の足元に黄色がかったフィールドが見えた気がした、それは智之達を中心に半径を広げて行く。
その空間の中で一瞬だけ物のある無しが希薄になる不確定なになる感じがした。
この世ではありながらそのすべての物質の自我が壊れそうに薄く儚い。
そんな中美冬の自我がその中に現れ一つの物を作ろうとするのがわかるがそれは形にならない。
危険を察知し叫んだ。
「盾だ!!」
バルルルルルルルル、
マシンガン連射の音が聞こえ美冬が立っていた場所を打ちぬいていく音がした。
だが美冬は顔色も変えずにそこに立っていた。
発射音と美冬の間には俺が仁王立ちで存在していたのである。
驚愕するよりはむしろ混乱した、俺はここにいるそれは間違い無い。
美冬は次の射撃に備えつついつのまにか持っていた銃剣付きアサルトライフルで敵を狙い撃った。
それはカンガルーの関節部、頭部に撃ちこまれカンガルーを行動不能にしたが狙いをそれた数発が
仁王立ちの俺にも当たり頭部が花火のように爆破される。
うわぁぁぁ!!後頭部に寒気が走る。さすがの2度目のショックに首があるのを確かめた
未だについている頭部に安堵しどくどくしている心臓を押さえながら、美冬を非難しようとした時
奇妙な空間は範囲をせばめながら美冬に収束して消えて行き、
美冬は疲れたのかぐったりと後の緋袴に支えられているのであった。
言いたい事は色々あったが今は堪えて、安全ではなくなったここを去ることに集中する。
(とにかく夜明けまで耐えて、迎えの海岸まで行って潜水艦にのるしかねえな。)
ここを出て森を抜けるまでの経路を考えていると緋袴が美冬に何か話しかけていた。
そして何かのディスクと長い柄を持つ金槌いや半金槌で半杭の用途不明な物を渡す。
「あなたの力はSINプリズムの黄色の光輝、実在です。これはあなたが持ちなさい。」
美冬はだまってそれを受け取った。
それをじれったく見ながら移動をどう切りだそうか考えた、とにかく言う事にする。
「ここはもうあぶねえぜ、俺達は海岸線まで行って救助を待つがあんたはどうする。」
聞きたい事はまだまだあったが、一匹カンガルーを殺ったからには時を待たずここに
続々と集結することは目に見えている、猶予はできない。
緋袴はうれしそうにこちらを見ると、
「ええ、お急ぎになられたほうがよろしいですわ、ですが私はここでお別れです。」
美冬はそれに驚く
「え、どうして、いっしょに行けば良いじゃない。いっしょに行きましょうよ。」
「私はこの子の強力な口寄せで姿を表しているだけで、ここにはいないのですわ。
ですからこの子をいっしょに連れて行ってやってくださいまし。」
だんだんと姿が薄くなりかけたアメノウズメはそう言う。
「この子もあなた達と同じ末姫の子孫です。この子の能力は架空、お隠れになった大妹神を
感知する能力があるでしょう、お願いできますでしょうか?」
「わかったよ、引き受けたよ。」
素直に受け止めたのはアメノウズメの必死さに心を撃たれたからだが、もう一つは
家出娘の大妹神に自分を感じたからだった、一柱に拾われる前はストリートギャングをやって
いたのは家を飛び出したからである、しばらく家に帰っていないが親父もお袋ももう年なので
罪悪感があった。
「最後に良い子供達にあえてよかったですわ。」そういってにっこりと笑うとアメノウズメ消えた
その後にはブラウンの髪の幼い少女がこちらを素直そうな目で見ていた。
美冬は彼女に近づくと名前を聞いた。
「私の名前は雨野ウズメです、よろしくお願いします。」
そう言うと少女は頭をペコリとさげた。
〜〜〜〜〜〜〜〜 カード魔法使い 三島美冬 〜〜〜〜〜〜〜〜
美冬はこれを受け取ったときに聞いた話を思い出していた
実在能力とは支配する空間にある不確定な場から綻びをひろげ、自分の想像する物を限りなく
実在に近づける能力である。だがその空間支配がもどれば世界の構成は元あるべき姿に強力な
力で復元され実在は消えてしまう。
よってその空間を保つのと想像力保持するのを同時に実行するのはかなり難しい
本人は空間を保つのに専念し、形象は他にまかせるそれをするのがこの二つの道具である。
美冬は二つの道具を見た、ディスクを手に取るアメノウズメはこれを昔未練をもった罪深き人々
(コヴァ)が死ぬときに魂をデータに置き換えた物、柄の長い金槌をその形を呼び覚ます物だと言い残した。
「美冬、とにかくここを離れて海岸線まで行くぞ。」
「わかってるわ。」
しぶしぶそう言うが歩きながら思考は続ける。
そしてもう一度空間支配を広げる、ウズメが特異点になっているのでそれは容易だった。
確かにこの状態からは単純な物しか実在に近づける事は出来ない、その時突然、脳裏に
テレビで見た魔法少女が閃く。ある欲望が首をもたげた、アレをやってみたい。
一度だけで良いからやってみたい。やってみたい!!
こっちの気も知らずにアサルトライフルとリュックをもった(それだけしか用意は無い)
智之がこちらを見ながら急かすような視線を向ける。
「わかってるわ。」
こちらの気も知らないでのん気なものである。今ではもう心臓は早鐘を打ち鳴らし
顔は上気している、頭の中はもうアレでいっぱいだ。
智之が再度急かそうとこっちに向かっているようだが、すでに気にならなかった。
やりてぇ、やりてぇ、やりてぇ、あれやりてぇ、あうううあああー、ぷちん
強烈な衝動、今はそれに体を任しておくことにする。
美冬はディスクを高々と回転させるように弾きあげると
金槌を構えた。そして言う。
「闇の力を秘めし「コヴァ」よ、、、、、、」
84 :
ゆかいなDONさん:03/07/11 22:37 ID:2EGwHEbj
/巛 》ヽ, 数だけいたって・・・くらえ!合体砲!!
_ヾノ"~^ヽ,^ _
〔〔 |Ξ リ ゚Д゚)つ /⌒^\\
_/ ||Ξ/ つ¶¶ / /⌒\|日|
/__\|/ ̄ ̄ ̄ ̄\ _____.|日|
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\目/ ドッギャァァァン!!
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コ(つ二二 ‐{《二二巛=
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コヴァ コヴァ コヴァ コヴァ
86 :
ゆかいなDONさん:03/07/13 00:11 ID:fSzkc2IU
そこまで言って、頭の中に誰かの声が響いた
(アレンジしなさい!)さっきまで考えていたセリフが霧消してしまったので
自然な意思に任せる事にした。手に持った金槌を横に構えていう。
「闇の力を秘めし「コヴァ」よ。罪を切り今我が前に出でよ。
SINプリズム、SINプリズム、神の力今我の前に示せ!
古の血命により、美冬が命じる リリーブ!!」
いい終わるのと同時に落ちてきたディスクに金槌を叩きつけた。
軽いディスクとは思えない大きい衝撃が肩に跳ね返ったと思うのは心情的な効果だろうか、
それは開いた空間の中に一つの大きな意思が現れその形を形象していった、その形は武器
ただ攻撃的な意思と拠るべきものを感じる。
美冬はそれに対してこちらの意思を何とか伝えようと念じた。
すると名前の無い武器はキャノンを持った車の形に落ち着いた、こちらの意思を汲み取る事
ができるのはかつて人として存在していた事の証明である。
形が実在に限りなく近づきそれを確定させると、その機体の内部から開放の咆哮をする。
「うぽぉぉぉぉーーーうぽぽぽぽぽぽぽーーーー。」
(まあ1回目だからね、、、、、。)
成功と欲望の発散ができたので美冬は落ち着いた。
「あなたの名前を聞きたいけどあなたは喋れないみたいだから、
名無しコヴァって呼ぶわ。それでいい?
その名前のないコヴァは承諾したのか美冬に車体を摺り寄せ様とこちらへ近づけてきた。
いや違う車体を摺り寄せてこようとするその部分に
ある文字が浮かんでいる「コヴァONE」、、、、。
(コヴァの一番に成りたいって事?それとも謙虚に一人のコヴァだって事かな、、?
これを見せると言う事は名前にこれを使ってほしいってことね。)
確かに良く見たら摺り寄せてくる車体に鬼気迫る物がある。思いこみは
勝手な物で躍起になってすりよせてくる車体がいやいやしているように見えた。
「名無しコヴァ嫌なの?」
聞いてみるとドアを開閉させバタバタさせる、どうやら自己主張の強いコヴァらしい。
車体のコヴァONEを使った新しい名前を考える、そうしたら良い閃きが頭によぎった
「あなたの名前はヨヴァ!!そうおぼえておいて。」
一拍の後
「すべべべべ、うっぽぉぉぉーー!うぽぽぽぽぽぽ、ウッウベ、ウベローン!ウッウベ、ウベラ
ウベラァァァァァ−−−−−−!!!!!!!!ウベラァッ!!ウベベベベ!!」
「よっ喜んでくれてうれしいわ、、、、、、。」
「嫌がってんじゃねえのかよ。」事態を見つめる智之が言った。
「この反応は歓喜だわ、絶対そうよ。ねっヨヴァ」
正直どうか分からないがスピンをしつつはしゃいで弾を連射するヨヴァを見てそう言いきった。
ちなみにキャノンが森や家を破壊しないのは美冬が実在の範囲をヨヴァの周囲にだけ
しか発揮していないからである。
少し落ち着いて最後にキャノンを一発ドンと放つと砲身を下にさげ
丁度犬がお座りをする感じになるとドアを開放しこちらに入るように促がした。
「正直乗る気がしねえなあ、、、、」
「何言ってるのよ、さっさとしなさい!」げしっと智之を助手席に蹴り込むと
反対側に回りこんで運転席に乗り込みヨヴァを発進させた。
>>89 3〜9はこのスレ以上に下らな過ぎたので消しました。
〜〜〜〜〜〜 車中 夏間 智之 〜〜〜〜〜〜〜
「なあ、なんかわすれてねえか?」
何か忘れ物があったような気がしたので美冬に聞いてみる
「ええぇ〜、何忘れたっていうのよいい加減にしなさい、軍隊の基本って言うのはね時間厳守なのよ
作戦行動で一人だけ遅れればその部隊の戦力は分散して各個撃破されるの、時間イコール命なんだ
からね。」
「それは分かってるんだけどさ、、、、」
そこまでいいかけると美冬が口を挟んだ。
「なら黙ってなさい!こっちは空間制御と車の運転二つ同時にやってるんだからね。」
制止されるがそれでも何かが引っかかり食い下がった。
「だからさほら、「あ」で始まる何かだよ」
「あ、あ、アサルトライフルね。いいのよあんなの大量生産の支給品なんだから。」
「そうだな俺のもあるしな。」納得、納得、アサルトライフルだ。
喉のつかえが取れた、敵前のストレスで神経が過敏になっていたのだろう。、
瞬時に思考を切り替えてナビをする為にリュックから地図を取り出そうとした時である。
「はい、お姉ちゃんのアサルトライフル。」
「おお、サンキューな。」後から聞こえた幼い声に反応したその瞬間二人の背筋が凍る
(ヤバイ、忘れてた。雨野ウズメぇぇ)心の中の二人のセリフが見事にハモり後を見た。
「アサルトライフル、、、、」
二人は蛇に睨まれたガマのように脂汗をながしつつ、この場の空気をやり過ごす為に考えた
そしてようやく美冬が口を開いた
「ま、まりがとぉ」
「忘れてたわけじゃなかったんですね。」ウズメが独白するように言ったセリフはグサリと
二人の心に杭を打ち込んだ。
「な、何を?」美冬が余計な聞き返しを行った、心の中で(バカアホアホアホ)と叫んだ。
「アサルトライフルですよ、、、」
「そ、そうよね。」
「いくら大量生産の支給品でもアサルトライフルがかわいそすぎです、、。」
言葉は瀕死の重傷であった美冬にとどめを刺したのであった