学園物語★KOVA 17歳

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全授業終了後、人の少なくなったクラスに何人かが集まって話をしている。
山田「それでね、来週の演奏会に向けて特訓してるの。」
佐藤「吹奏楽かあ…羨ましいなあ、楽器が出来るなんて。俺は野球バカだからさ。」
山田「ううん、でも佐藤君だってすごいよ。部活で疲れてクタクタなのに
家でも毎日一時間も筋トレしてるなんて。」
高橋「僕は通学の電車の中でずっと英語のテープを聴いてる。
卒業したらイギリスに留学するんだ。アルバイトも最近始めたよ。」
佐藤「へえー、やるじゃん。中村は?」
中村「私は…今は勉強以外は何もして無いなあ。ただ大学に行きたいからひたすら頑張ってるよ。」
高橋「受かるといいね、中村さん。ずっと『獣医さんになりたいから医学部に入る』って言ってたもんね。」

どうやら「日々の小さな努力」について語り合っているようだ。
美しき青春の一コマである。
と、そこに我等がKOVA17歳登場。
コヴァ「やあやあ、皆さんおそろいで。何やら楽しそうに話し合ってますなあ。」
一同「(うわぁ〜出たよ。一週間ぶりに登校してきたと思ったら日本史の時間に暴れて
保健室に運ばれたコヴァが。まだ帰ってなかったのかよ!?)

高橋「別に…。木場君、僕達に何か用?」
明らかにコヴァを避けたい物言いだがコヴァには通用しない。
一同の話題に堂々と入っていく。
コヴァ「ぶふふ、楽しそうに喋ってるから僕も加わろうと思ってね。
最近、僕も『ちょっとした努力』をしてるんだ。お陰でここらの地理には随分と詳しくなったよ。
毎日たくさんのご家庭のポストに投函してるのさ♪」
一同「(『ここらの地理』??『ポストに投函』????)」
516 :03/05/17 23:18 ID:fy5u5djz
佐藤「お前…新聞配達のアルバイトでもしてるのか?ちょっと見直したぜ。」
コヴァ「いえいえ。アルバイトだなんて、サヨサヨしい事するワケないじゃないですか。
僕が配達してるのはこれですよん。」
コヴァが鞄を開けるとその中には200枚は超えるであろう、大量のビラがあった。
ビラには「在日が駅の近くに住んでいる理由」「韓国の反日教育」
「『ヒカルの碁』終了の真相」等の言葉が見出しとなっている記事があった。
もちろん見出しがある以上、細かい文字もあるのだが見出しだけで十分すぎるほどに
お腹いっぱいになってしまった一同は目を背けている。

山田「これって…。」
コヴァ「ぐふふ、自作のビラを近所に配達して回っているのですよ。
もっとチョンの愚かさと危険性を世間に知らしめないとね。
いやあ、でもね、けっこう印刷費もバカにならなくて困ってるんだ。
しかし僕は愛国者!!エロゲーやアニメDVDを我慢すれば、と思って
そのくらいのコストには目をつぶるのであります!!うおおおおお!!」

凍りつく一同。叫び回っているコヴァと反比例するかのように彼等のテンションは下がっていく。
佐藤「さあて…俺、部活行くわ。じゃあ。」
高橋「そ、そうだね…僕もこれからバイトだから…。」
中村「あたしも受験勉強が…。」
山田「そういえばこれからお稽古だったわ…。」
四人はあえて聞かなかった。
「チョンの愚かさと危険性を世間に知らしめ」る事でどのように自己成長に繋がるのかと。