伊藤和夫 Chapter20

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400大学への名無しさん
>>397

コンピュータとプロ棋士の例えは無理あり過ぎ。

> プロ棋士つまり人間は、なさそうだと思う可能性はあらかじめすべて排除して考えない。
> 自分がこれかなと思う手で読み進めていって、行き詰まったときに初めて別の手を考え直す。

まずこれは実情と違う。
棋士によって個人差はあるが、羽生・森内・佐藤などのトップ棋士たちがみな言うのは、
幹が数本とその枝が数本くらい読む、狭く深くというよりは広く浅く読むというような感じ。
あなたの言うような読み方をしているプロ棋士などあまりいない。

しかも、もっと根本的にまずいところがある。

棋士たちは、実際に手を指す前に「頭の中で考え、無理な手などを確認」するのであり、
実際に駒を動かすのはその後でしかない。
この点は、伊藤氏の言う実際にあらかじめ予測して読み進めるというのとまったく違う。

また、「詰み」の段階でない限り、「間違いなく悪いと思われる手」は判断できるが、
「間違いなく正しい手」はプロ棋士も含めて判断できない。
「読み」というのは、途中で錯綜し判断不能になるものだと羽生も述べている。

あえて、プロ棋士の読み方で、英語と通じる点があるとすれば、
プロ棋士は「筋」と呼ばれる「将棋の文法」に精通しており、
初心者が指す「無駄な手」は最初から排除しているということ。
これは、文法的・構文的にありえない読みを排除する点と若干似ている。

ただし将棋の場合は、「筋」によって見落とされがちなところに
「正しい手」(羽生マジック)が潜んでいたりする。

やはり英文の比喩として将棋を持ち出すのは無理があるってこと。