【他の学習法との比較】
★なぜ、あの学習法ではダメなのか
「出る順」物との比較
ここで、他の単語学習法との比較をもうひとつ。
読者諸兄は、単語の習得に日常、苦しんでいるからこそ、この
本を手にとってくれたのだと思う。
いままで何を試したか。
いわゆる「出る順」単語集の1ページ目からの丸覚え。
お疲れさま(一昔前なら、辞書を食べたそうだ)。
勉強してるそばから、3ページ前の単語を忘れている不安によ
く耐えたね。
ただ大抵の人は20〜30頁目ぐらいの単語で挫折したはずだ
(よって最初の数頁の単語だけは異様に詳しい受験生が多い)。
運良くその本を2回、3回と繰り返せたとしても、ほとほと自
分の記憶の保持の悪さにやる気をなくしたと思う。
語呂合わせは、時間が経過してからの記憶の定着率という点で
群を抜く。
しかも2度目、3度目の復習が実に早く済む。
学習した語数分は覚えているという確信が持てるし、それをす
ぐ試せる。忘れてるかもしれないという不安がないのだ。
さあ今日からは、ストレスばかりで成果の少ない、203高地へ
の突撃の如き学習法とはおさらばだ。
「語源法」との比較
続いて語源法。
単語を分割し、ラテン語の語源から推理するやつだ。
個人的には好きである。
実は結構、はまりました。
特に最初は単語記憶の魔法の杖かと思った。
でも、だめである。
非常に簡単な単語、構造が単純な単語にしか効果がない。
単語が上級化するにしたがい、語源部分も特殊になる。
ほとんど単語のと記憶すべき語源の数が近くなる。
語源そのものからさらに接頭、接尾語等を加えて意味を類推し
ていくと、効率がものすごく悪い。
そのものを覚えたほうが早いのだ。
それにちょっと強引な類推も多すぎる。こじつけじゃないか、
と思うほどだ。
時間のない受験生には、効率的ではない。
趣味としてお勧めする。
「長文法」との比較
長文法。
悪くない。
でも単語学習は「意識して、繰り返す」のが重要だ。
受験前に読める長文数を考えてごらん。
今日、長文で学んだ単語を次はいつ学ぶのか。
繰り返せないよ。
復習するのにも、いちいち長文を読み直すかい?
長文学習はもちろん必要だ。でも必ずしも単語学習の時間では
ない。並行して単語単独の学習をお勧めする。