ケガで緊急給付…全快後、働く気が失せ“甘い汁”の虜に
http://www.zakzak.co.jp/zakspa/news/20110420/zsp1104201620005-n1.htm ■CASE 1 山中健太郎さん(39歳) 高校卒業後は警備員と食品加工会社に
アルバイトで7年ずつ勤める。33歳からは登録制の派遣アルバイトに従事していたが、
ケガのため入院したのをきっかけに生活保護を受ける。受給歴1年2か月
生活保護の申請に関しては、福祉事務所の窓口で担当者が難癖をつけ、体よく相談者を
追い払う、いわゆる“水際作戦”が問題視されているが、山中さんの場合は担当者が病院
まで訪問しヒアリングを行い、入院から1週間もたたずに受給が決定したという。
「聞かれたのは所持金の額、通帳の残高、前月の収入など簡単な内容だけ。『保護出ます
から安心してくださいね〜』と言われたときは、さすがに涙目になりました」
晴れて受給者となった山中さん。ケガの完治後も月額平均で14万円程度を受け取って
いる。所得税、住民税、年金、医療費、水道代が免除となり、都営地下鉄や都バスはフリ
ーパスゆえ、実態としては額面20万円弱の“正社員待遇”である。住まいはトイレは共
用、風呂なしの3畳ほどで家賃は6万円。あくせく働かずに済むなら、貴族的な生活と言
えなくもない。
(略)
繁華街のゲストハウスに住んでいるのは風俗街へのアクセスが便利ゆえ。
受給後も月イチのヘルス通いは欠かさず、そのほかは毎日ゴロゴロしながら、
気が向いたときに職安に通う日々を送っているのだとか。
しかし、危機的な状況を語る彼の表情には、切羽詰まった様子は感じられない。
「保護2か月目に時給800円の皿洗いのバイトが見つかり、約5万円稼いだんです。
すると、翌月の受給時に役所から5万円の返還命令を受けました。汗水垂らして働いた分
は支給額から天引きになる。これじゃぁ、とても働く気にはなれませんよ」