橋下・大阪府知事は、「前知事が公開を拒否した大阪府の裏金通帳をいますぐ公開しろ!支出先がどこかも公表しろ!」。鳥取県はやったぞ。改革を唱えるなら、やってみせろ。
できなければ、改革など土台無理。なぜならば、改革は知事一人ではできず、職員の意識改革と、内部の職員の協力が必要だから。
★鳥取県と大阪府の裏金への対処の違い[2007/04/15 サンデープロジェクト]
◆「片山知事の調査行動の素早さに敬服する」 by 大阪府の告発者
その違いはどこにあるのか?
■2006/09/20
鳥取県の裏金も大阪府に似ていて、県庁宛てに職員OBを名乗る「告発文」の投書が届けられた事だった。
◆到着からの対応
大阪府…9月19日 48日間も黙殺。第2の告発文をもって動いた
鳥取県…9月20日 翌日、知事の元に
■2006/09/21 知事の元に →09/22 「予備調査」開始
投書を見た時の気持ちについて、片山知事は正直に明かした。
「それを見た時に『本当かな』と思いましたね。やっぱり本当ならめんどくさいと思いましたね」
それでも、その後の行動は早かった。
「(告発者は)いますぐ処理できない物(裏金)を持っていて悩んでいる職員かもしれない。いずれにしても、3ヶ所ほど関係部署が 書いてあり、“そこを調べてみよう”と」
2006/09/21 すぐさま調査指示 →翌日09/22「予備調査」開始
すると、投書で名指しされた部署で裏金見付かる →全庁調査へ移行
■2006/10/04
投書到着から2週間後の10/04「第1回 中間報告」…「片山知事就任“前”の裏金275万円」発覚
『議会開催中に間に合うように公表したのだ。』
「改革、完全でなかった」。
この裏金発覚には、県職員も県民も驚いた。
▼それもそのはず。片山知事は就任以来、徹底した情報公開をしてきた。
▽『役所では恒常化していた不明瞭な「県職員の給与体系」を公表』
▽『役所のトップシークレットである「予算編成過程」までカメラに公開』
▽『「使いきり予算」の廃止』
▽『職員の出退勤や出張を「IT管理化」 →カラ残業・カラ出張を防止』
>>489 ▼そんな改革派の片山知事だからこそ、裏金発覚前にミスをおかしていた。
裏金発覚前、岐阜県の裏金発覚を受け、県議が裏金調査を促す →片山知事「やらない」と突っぱねた
「『(改革からくる)過信だった』。調査をしてみようと言って欲しかったし、するべきだった」 by 促した県議
▼しかも第1回中間報告後の調査で、「片山知事就任“後”の出先機関の土木整備部でのカラ残業110万円」が発覚。
『これは「出退勤のIT管理化」“前”に行われた事だった。』
▼しかし、ここからの調査は徹底していた。
『知事直轄部署(行政監査室)…133人の県職員をヒアリング。裏金が作られた当時のOBまで呼んだ。』
調査は県職員のみならず、『裏金の支出先となるタクシー会社から金融機関にまでおよび』、「1円単位での裏金の解明」を依頼。
第2回調査中、「農政課職員が『こういうものをずっと引き継いで困っているんですが…』と、裏金通帳220万円を提出」。
◆裏金通帳の公表
鳥取県…裏金があった全ての部署で裏金通帳を公開
大阪府…裏金通帳は原則非公開
▼また、こんな部署もあった。
「160万円の裏金が発覚した園芸試験場…『県の最終報告書の2ヵ月も前に、裏金を全額返還』」
しかも、本庁が再発防止策を発表する前に、職員自らが再発防止策を考え出した。
『以前は、販売収入は担当者しか把握せず、帳簿も手書きで改ざんが可能だった
→PCで全員が収支をチェックできるように、職員自らが手作りで再発防止策を作った。』
■2007/02/09
最終報告
「裏金総額…2100万円(9部署)
処分職員数…55人」
さらに裏金の内容も、大阪府のような個人の借金返済などのような私的流用はなく悪質性も低かったが、
『裏金の造成支出に関わった14人は実名で年齢や部署も公表。非常に厳しい姿勢を見せた。』
◆処分職員の実名公表
鳥取県…裏金の造成支出に関わった14人は実名で年齢や部署も公表
大阪府…懲戒免職者のみ実名