【岐阜】 ギフRって何なの?

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◇硬直財政改善ならず
 「聖域なく歳出面を見直した」という古田肇知事の言葉通り、当初予算案は全体としてスリムになった。
外部評価や自己点検で167の事務事業を廃止、1258事業を縮減するなど、行財政改革が進んでいる。
自主財源比率は2年連続で5割台に乗せた。「限られた予算を効果的に使う改革の意識を持ち、クリエーティブに
予算を組み立てた」と、独身男女の出会いイベントの開催など、来るべき人口減少時代をにらんだ「攻め」の
姿勢がみえる。
 だが、自主財源確保がかんばしくない状況が続いているため、知事の独自性を発揮するための予算確保は厳しく、
硬直化した財政は改善されていない。公債費や社会保障費といった義務的経費が増え続けており、2012年の
「ぎふ清流国体」の準備経費増も重くのしかかる。
 公債費はピークとなる2010年まで増え続ける。財政の健全度の指標となる「実質公債費比率」は08年度末に
18・8%と、地方債発行に国の許可が必要になる18%を超えてしまう見通しだ。
 政策の自由度が低くなる中、新年度は過去に積み立てた基金を260億円取り崩した。基金残高は206億円と
わずかになる。古田知事は「09年度はどうするか、さらに知恵と工夫が必要」と危機感を抱いている。
 県は30年後を見据えた長期構想策定に着手しているが、景気対策などとして県債を乱発した過去のツケは大きい。
【中村かさね】2月16日朝刊 最終更新:2月16日12時1分