手配の元社保係長逮捕 福岡県警 年金保険料着服の疑い
福岡県警は8日、国民年金保険料を着服したとして、業務上横領容疑で指名手配していた小倉南
社会保険事務所(北九州市小倉南区)元係長、北川勝久容疑者(37)=熊本市九品寺1丁目=を
逮捕した。政府が9月に社保庁職員による年金着服事例を公表して以降、元職員が逮捕されたのは
初めて。福岡社会保険事務局は北川容疑者が計約100万円を着服したと告訴しており、県警は
余罪を調べる。
調べでは、北川容疑者は同事務所で国民年金保険料の徴収を担当していた昨年2月、小倉南区内の
加入者2人の自宅を訪問して受け取った保険料約30万円を着服した疑い。事務所内の無施錠の
金庫から領収書のつづりを盗み出し、加入者に発行していた。「借金などの返済に充てた」と
容疑を認めているという。
北川容疑者は犯行発覚前の昨年7月末に依願退職。その後、加入者から「保険料を支払ったのに
未納通知が来た」との申し出があり、着服が分かった。同事務局が昨年12月に業務上横領容疑で
告訴したが、行方が分からなくなっていた。
県警によると、北川容疑者は8月下旬から、熊本市内の風俗店に従業員として勤務しており、
8日午後、店内にいるところを捜査員に逮捕された。「指名手配されていることを知らなかった」と
話しているという。
=2007/10/09付 西日本新聞朝刊= 2007年10月08日23時45分
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/20071008/20071008_023.shtml