【試合観戦】
試合相手は名腔区里球部だった。草子は試合を応援するふりをして男たちを見ていた。
【あああ、あの人いいわあ。あの股間いいわあああ】草子は羨望の眼差しを向けた。
試合は大百区が圧勝した。選手は上機嫌で祝勝会に集まった。
草子の胸はその祝勝会では羨望だった。多くの男たちが草子の周りに集まった。
草子は来る男を一人ずつ品定めしていた。【この男とやりたいわ】草子は点数をつけていた。
監督もやってきた。「応援ありがとう」監督は草子のそばに座った。
【あ、駄目この人】草子は監督を却下した。次は主将がやってきた。
「草子の応援うれしかったぜ」主将が草子に話しかけた。
職場で見る伊令と試合中の伊令は別人だった。しかし草子は思った。
【うーん、50点。やる相手がいないときの補欠】草子は保留した。
ピッチャーがやってきた。「どうだ、俺のピッチング」草子に言った。
【ああああああ、この人いいいいいいいいいい。満点】草子は決めた。
【ああ、この人といつどうやってやろうかしら】草子はそればかり考えていた。
しかし草子が知らないうちに別のプロジェクトが進行していた。