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3年連続、4カ所で虐待“自主性”任せ依然鈍い対応
県内児童養護施設
2006年9月11日(月)【WEB埼玉】
県内のある民間児童養護施設で、男女職員二人がそれぞれ入所少年、少女と性的関係を持ったり、職員八人が入所児童八人に暴力を振るっていた問題が発覚して三週間余。
県内には、民間と公立計二十一カ所の児童養護施設があるが、
二〇〇四年以来、三年連続で全体の二割に当たる四カ所の施設で施設長や職員による虐待が明るみに出た。それでも、施設団体の虐待への対応はまだまだ鈍い。
◆自主的総点検なし
県は今回の問題を、この施設長からの報告で六月二十七日に把握。
立ち入り調査などを経て七月二十七日、運営の社会福祉法人役員らの責任明確化や再発防止策などを求める改善勧告を行った。
県内の児童福祉施設でつくる県児童養護・自立支援施設協議会(埼児協、丑久保恒行会長)が問題を把握したのは八月十五日。さいたま市内で開いた緊急施設長会議で施設長が報告した。
丑久保会長はこの日、県を訪れ対応策を協議した。席上、県は「自主的に全施設を総点検する意向などはないか」と質問したが、同会長から明確な回答はなかったという。
埼玉新聞が十九日に報じたのを受け、上田清司知事は二十二日、全施設での「自己点検」実施を要請する方針を示した。
県内の施設長の中には「自ら点検すべきではないのか」との声も出ていたが、埼児協は自主的に実態を調査する姿勢は示さなかった。