村上ファンド、米系と共同でカネボウの大株主に
通産省(現経済産業省)OBの村上世彰氏が率いる「村上ファンド」が、米系投資ファンドと
共同で、カネボウの株式を大量に買い集め、大株主になっていたことが10日、明らかになった。
カネボウは産業再生機構の傘下で経営再建中で、13日に東京証券取引所と大阪証券取引所で
株式の上場が廃止される。10日は市場での取引最終日だった。
村上ファンドは西武鉄道や大証などの大株主となり、経営戦略や配当政策などで厳しい注文を突
き付ける「もの言う株主」として知られ、村上ファンドの意向が、カネボウの再建にも影響を与え
る可能性も出てきた。
複数の関係筋によると、村上ファンドと米系投資ファンドのスティール・パートナーズが、一般の
市場取引を通じてカネボウ株を買い進めたという。
一時は両ファンド合わせて発行済み普通株式の半数近くを取得した模様だ。
カネボウは7月下旬にカネボウ化粧品を引受先とする200億円の増資を計画している。実施され
ると、現在51%を出資する産業再生機構とカネボウ化粧品を合わせた議決権比率は約70%に上昇
する見込みだ。村上ファンドなどの議決権比率は20〜30%に低下する見通しだが、大株主として
村上ファンドなどがカネボウの経営にどういう注文をつけていくか注目される。(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050611-00000101-yom-bus_all