おい、おまいら、みんなで小説を作りませんか? P6
1 :
政教一致@大阪:
2 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/09/02(金) 20:57:09 ID:Xmq0y7D6
立てるの遅かったですね。
政教一致@大阪さん、すみません。
【またまた】池田大作名誉会長【受賞】
池田先生のカメラ芸術が認められ、ハーバード大学のジョージ・富沢・ルーサー教授により米カメラ芸術国際大賞を受賞しました。
池田先生は多才で素敵です。僕は創価学会を誇りに思う。
「ゆうこりん」 ・・・これが民営化され、公募して決まった郵政公社の新しい名前であった
その「ゆうこりん(株)」品濃町本社の駐車場で、新会社の出陣式が行われている所である
配達に使用するバイクも軽トラを使用して個人に負担させる運送会社のような方式を採ったため
赤く塗った1000ccUP級のビッグバイクがひしめいていた。、制服も自由で、数人のレイザーラモン風の配達員がすね毛をさらし
フゥ〜〜 と気勢を上げている。もちろんピンクおばさん風のコスプレまがいの女性配達員の姿も見える
6 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/03(土) 06:22:39 ID:ksOXkrcR
>>1さん ありがとうございます
何回やっても、スレたて規制に引っかかって建てられませんでした。
7 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/03(土) 08:01:37 ID:ksOXkrcR
前スレよりのあらすじ
日本橋にある任天堂日本橋子ども病院は、毎年週遅れの地蔵盆に近所の小さいお地蔵様をお迎えして
ささやかな夏祭りを執り行う。子供達は「早くおうちにかえれますように」「病気が治りますように」と願をかける
そのお地蔵様が盗まれた! 検便技師の長井(実は隠れ創価)らは取り戻すための捜査に乗り出す
だが、謎の集団や、学会の地区幹部らの妨害に会う
それでも執念で追いつづける長井に、やっと念願のナースの彼女(倉本明美)ができるが、彼女はもっと謎の「シ」の
一員で、パパは謎の黒い気配(!!)記憶を消去された長井は病院で・・・
8 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/03(土) 08:07:47 ID:ksOXkrcR
やっぱり糞尿など汚物に取り組んでいた。
「政教一致@大阪最新作『機関車トンマス・山賊の住む山へ」の説明を明美にしながら
9 :
母が熱心で困ってます ◆1Cz5bN8eQk :2005/09/03(土) 08:18:23 ID:qR5bLJyG
>>1さん
スレ立て乙です!
そして
>>6 政教一致@大阪さん、新スレでもヨロシクねん♪
10 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/03(土) 08:18:25 ID:ksOXkrcR
糞尿臭に塗れながらものんびりした空気が流れる、昼前の衛生検査センターだった。
「あの、この「聖なる紙コップ」は? 」
「あ、それはダメです。特別な用途に使うコップです」長井はあわてて言った。
11 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/03(土) 14:32:43 ID:ksOXkrcR
「特別な用途って何ですか? 」
「そのそれは…あー、細菌感染、性病などで取り扱いに注意を要する尿を検査
するときに使うコップでして、淋病とか…」
「え? 」
「本当はこれにぴったり合う紙製のふたが付属していまして、他の検査機関へ
例えば「ふえいせい」へ検体を回送するような場合に使います」
ふえいせいとは「大阪府衛生研究センター」の略称である。
12 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/09/03(土) 14:35:02 ID:UhddO8VO
誰も読んでないのに、また?w
13 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/03(土) 14:45:24 ID:ksOXkrcR
そして、このコップの本当の用途は・・・
<<「七つの聖なる紙コップに処女の検尿が満たされる時、検便技師は便所神TOTOの力によって最匂ヒーロー、
スカトロマンに変身することが出来るのだ!」>>
・・・こんなこと、このナースに言えるわけないよなぁ
長井は思った。この秘密は大阪府下の検便技師に共通の秘密なのだから・・・
14 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/03(土) 14:53:49 ID:ksOXkrcR
長井は、明美の表情を窺ったが、何時ものようになんの表情も浮かべてはいなかった
・・・どうしてこの娘は、こんなにも表情がないんだろう?
長井は、ひとつ試して見ようかと考えたが・・・
15 :
母が熱心で困ってます ◆1Cz5bN8eQk :2005/09/03(土) 17:48:01 ID:qR5bLJyG
>>12 >誰も読んでないのに、また?w
少なくとも俺は読んでますが、何か?
16 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/03(土) 19:35:20 ID:ksOXkrcR
小説を中断して・・・・
>>12 あなたは多分創価学会の信者で
この小説に批判的なのではないかと私は自分で勝手に判断しましたが
創価・公明板自体相当(2ちゃんねるにおいては)過疎板ですが、ほぼ毎日(カキコすることによって)一番上まで上がる
スレッドを誰一人読んでいないとは考えられません。
ただし、このことと小説としての出来具合がどうかと言うことはまったく別問題です。これが通常の商業作品と
2ちゃんねるにおける文芸作品の相違点です。通常の作家活動と違い、2ちゃんねるでの作品の発表は誰かから原稿料をもらうと言うわけではないので
だれでも参加できるという特徴がありますから。
あと、商業作品ではアンケートや出版物の売れ行きそのものから読者の作品の評価が分かりますが
ここではそんなものはありません。
すでに6まできたにもかかわらず、政教一致@大阪は自分自身の作品が面白いのか
そうでないのかは判断できません。
17 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/03(土) 19:51:37 ID:ksOXkrcR
自分自身の判断としては、初期と今とでは作風もかなり変化があることは分かります。
一つには詩的表現が多くなってきています。ここは政教一致@大阪の小説講座ではないので
あまり詳しくは触れたくありませんがたとえば
>>マシンガンが火を噴く、キャノンが吼える!
鋼鉄の軍団は、ディーゼルエンジンとキャタピラのリズムで、突進してくる。
なんていうのは実は何も状況を説明していないわけで、ただ読者は
ディーゼルエンジンとキャタピラのリズムという表現を自分なりに解釈するしかなく
そこから情景の想像や心情の理解をするというところに至るか、至らないかで
作品に対するスタンスが決まってくるわけですが・・・
あと、自分自身の生活の反映かもしれませんが恋が語られることが
多くなったかもしれません。
ああ、しかし人生とはままならないものです。
19 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/04(日) 07:44:15 ID:A6Soj5Vv
>>14より
しかし、長井は「やっぱり、学会員は最低の人間性しか持っていないのね」
と思われるとやばいと思ってやめにした。
少しすると大河内が戻ってきたので二人は食堂へ向った。
食堂では、夏祭りの飾りが撤去されていた。
ふと、長井の脳裏にあの快癒祈願のお札の文字が浮かび上がってきた。
20 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/04(日) 11:11:35 ID:A6Soj5Vv
センセーセンセーマンセーと叫んでいた男子部時代
隠れ創価になったいきさつ
秘密の隠れ家でハイル、イケダダイサクッ!と叫んでナチス式の右手を斜め45度にばしっと上げる敬礼をしたこと
いろいろと思い出されたが、それは彼女には黙っておこうと思った長井だった。
…やっとオレにも信用してくれるヒトが出来たんだからな。今はもう学会とは切れてるんだし
嘘も方便品だよな
作者注 方便品とは「ほうべんぼん」と読む ことわざの嘘も方便と言う言葉はこのお経から出来た。
21 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/04(日) 20:57:46 ID:A6Soj5Vv
AGE
なんか小説と言うより創価の怪談だな
実は良スレのような
23 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/05(月) 21:26:36 ID:OVhFqJWY
そんな事を考えながら、どこかぎこちない沈黙の中食事を終えると
明美が言った。
「あの、昨日…」
「昨日? ああ、昨日マンションの前でさよならをする時に…」
そうじゃなくて、と言いかけて明美ははっとして口を閉じた。
長井は、明美の部屋に行った事も、キスしたことも覚えてはいないのだ。
「その、大分酔っていたみたいだったから心配したんですけど」明美は心にもない嘘をついた。
そして思った。
・・・嘘も方便だわ やだ、表情が復活しないかしら
嘘つきの二人は、同時にハーブティーを飲んで嘘をごまかした。
24 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/05(月) 21:47:18 ID:OVhFqJWY
その頃、東海道を第百式戦車が西へ西へとJRの線路の上を列車で爆走していた。
そして、それを追い越すようにして、東海道新幹線でコードネーム「はるな」は大阪を目指していた。
25 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/05(月) 21:55:58 ID:OVhFqJWY
関西、特に大阪での不審な動きに自民党は脅威感を強めていた。
信濃町や八王子に気を取られているうちに大阪で何かことが起こったら。目も当てられない
だが、公安の大部隊を大阪へ入れるのは非常にまずい。なぜかと言うと…
「横山ノックが総理大臣の席を狙っているだと? 」北側は信じられないものを聞いた男の顔で叫ぶ!!!
「は、はあ、信じられないことではありますが潜入しているエージェントから報告が」
北側国交相は机の引き出しから泡盛のペットボトルを出し、一気飲みして正気を保った。
26 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/05(月) 23:24:37 ID:OVhFqJWY
横山ノック本人は、長居公園でジョギングを楽しんでいた。
もちろん、心の中ではもろもろの恨みつらみを抱いているものの
不思議なくらい大田房江には恨みはない
「いつか、総理大臣になったら、あいつなんかプーじゃ」
27 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/06(火) 20:15:51 ID:5o3kgDQA
彼の手には神戸の高架下で買ってきたブリキのライフルがあった。
プラスチックの玉をこめたライフルで「バリバリ、バキュンバキュン」と口で銃声の
SEを入れながら、たむろするホームレスを撃ちご機嫌の横山ノックだった。
「な、なんや! 」「あいつか! 」「いてまえ!」
ホームレスも怒って追ってくる。ジョギングが全力疾走に変わる!
=================================================
数時間後、横山ノックは天下茶屋にある古いアパートに戻っていた。今、彼はこの三畳X2とキッチンで、風呂、トイレは共同という
今時全国的には珍しい部屋に住んでいる。
風呂はまだ沸いていないので、キッチンで濡らしたタオルで全身を撫で回すと、強風にした扇風機で蒸れを飛ばす
タオルのかび臭さと汗のにおいが部屋に広がったが、彼には気にならなかった。
28 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/06(火) 21:20:13 ID:5o3kgDQA
「ふふふ、ふぉっふぉっふぉっ!」
横山ノックが笑うのと相前後して、長井と明美は病院から日本橋の町へ出た。
最近では、ちょっとコロンがないとと言う明美に、それならと先輩の範子が渡したものは
「キムチコロン? 」
「ああ、それね、失禁の人には好評よ。」
ひょっとしたらゴキブリとかがこのにおいで倒れるんじゃないかと言うぐらいの
きつい匂いに、表情とか感情とかいうのとは別の意味でなみだ目になる明美だった。
きついキムチ臭が漂う二人に、日本橋にたむろするオタクの衆も道を開けた。
29 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/06(火) 21:41:03 ID:5o3kgDQA
「なんだか、今日はみんな道を開けてくれるような」
長井は不審そうに言った。
「そ、それは…」きつい匂いのせいだとは言えない明美だったが…
「そんなにこの街にたむろするオタクたちはカップルが嫌いなのかな」
こけそうになるのを明美はかろうじてこらえた。
30 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/07(水) 19:40:02 ID:x0yB1cJR
そして思った。
この人、鼻が匂いに鈍感になっているのね
二人は、騒々しい電気街を抜けた。最近ではすっかりオタの街になった表通りを抜けると空気も変わる。
「あ、あの」
「え? 」
「いや、私ちょっと汗かいちゃって、その…」
「おー、そうですか、実はね…」
どきどきする心臓をおさえるように明美は手を胸に置いた。
「行きつけの銭湯がすぐそこに」
またもこけそうになる明美だった。
第一杉之雄はなるほどすぐそこだった。
31 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/07(水) 19:48:25 ID:x0yB1cJR
かっては第三まであったらしい銭湯はレトロの輝きを持って日本橋にひっそりと佇んでいる。
明美はしっかりと体を洗いながら、長井は記憶を失ったのと同時に自分への愛情を失ったと言うことはないのかと言う
疑問を洗い流せないでいた。
32 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/08(木) 20:08:24 ID:YvpONWBa
一方の長井はやっぱり体を、それも股間を丹念に洗いながら、明美のことを思った。
…やっと、やっとできた彼女だから、臭いなんて口が裂けてもいえないよなあ、きっと、彼女自身も匂いにうすうす感づいていたのかなあ
汗をかいたからホテルでシャワーを浴びてついでにエッチしてまたシャワーを浴びて寝るなどと言う贅沢は
彼の想像を超えていた。銭湯の370円(税込み)を回数券でさらに安くと言う生活が身にしみていたからだが・・・
…ああ、この壁の向こうで彼女が裸に・・・透視能力が欲しい。
銭湯の壁を見つめる長井に、近所の人が?の目を向けたが、その程度のおかしな人はたくさんいるのがこの界隈である。
33 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/08(木) 20:15:25 ID:YvpONWBa
銭湯から良い匂いをさせて出てきた二人はまた歩き始めた。
「今日は例のマンサク爺さんの家へ…」
長井の言葉に明美は小さく、「でも家に行ったとたんに包丁じゃ? 」と言った。
34 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/09/08(木) 20:46:00 ID:hGo7gQxK
「ふひょひょ♪」
「むひょひょ♪」
「ほひょひょ♪」
35 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/08(木) 21:14:19 ID:YvpONWBa
「わわっ!」長井は目の前に出てきた謎の男達に思わず声を上げた!
36 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/09(金) 19:50:37 ID:Fg9XR6e2
「われら、オナラ一族! 」
「えー? 」
オナラ一族は、作者が話に行き詰ったときどこからともなく現れて新たな方向を
指し示すこの物語の準レギュラーだ
37 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/10(土) 09:01:57 ID:xv8WcJ8x
AGE
38 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/09/10(土) 12:38:38 ID:FKAPfuPn
39 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/09/10(土) 13:15:22 ID:qcB1/h4B
オナラ一族の一人が叫んだ
「この変態野郎、お前が検便を収集しオナニーしたいがために検便技師になったのを知っているんだぞ!」
そんなにウンコが好きならこれでも喰らえ!
オナラ一族は長井を羽交い絞めにし、長井の顔にウンコをぶつけ、長井の口を無理矢理開けて、口に
ウンコをぶち込んだ。
40 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/09/10(土) 15:03:22 ID:MO0SzozZ
質問だがこのスレは創価公明板と、どういう関係があるのですか?
全く関係ないと思うのですが…
当初の層化を愚弄する小説とはかけはなれた内容になってきているぞ
42 :
1ファン:2005/09/11(日) 10:32:03 ID:???
初期は創価学会批判というか学会を思い切り馬鹿にしていたからなぁ
>>40の人は多分、政教の痛いところを突いているぞ
43 :
母が熱心で困ってます ◆1Cz5bN8eQk :2005/09/11(日) 10:35:26 ID:u4deMg1t
>>40 >全く関係ないと思うのですが…
関係は大有りです、
>>1をしっかり読んで下さい(笑)
>>39 その刹那ドモホ○ンリンクの様に一滴々抽出していた検尿の雫が七つの聖杯に満たされた。
「すべてはこの“時”の為に!!」
長井と明美はピンク色のオーラに包まれると同時にオナラー一族に突進した。
45 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/11(日) 17:02:18 ID:gzqggKi7
「尿道結石スプラッシュ」
「うがー、人類(オス)が最高に痛いと感じる痛み!!」
46 :
湯原直彦:2005/09/11(日) 21:55:59 ID:???
伊倉愛美タソは好きですか?
47 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/12(月) 07:27:31 ID:cAFqJTmj
>>46 可愛いですが、ストライクゾーンから外れます。
>>45より
「それ、黄金ボンバー」
「卯、ウグ具ッ! 」
「反撃じゃ! オナラストリームッ」
スカトロマンとオナラ一族は互いに秘術を尽くした戦いの上で、しかし周辺住民が騒ぎ始めたのでやむなく
戦いに幕を引いた。
大阪で時々起こる異臭騒ぎのいくたりかはこうした闇の戦いの残滓なのだ。
「くそーもう一歩だったのに」長井は言った。
48 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/12(月) 20:01:23 ID:cAFqJTmj
バコォ! 明美のハリセンが長井の後頭部へ決まった。
「もう、何がもう一歩だったんですか!」
「うう、そりは…」
長井は素早くスカトロマンのコスチュームを脱いだ。
明美も結構ノリノリで尿道結石スプラッシュをキメていたような気もするが
錯覚かもしれないと長井は無理やり自分を納得させた。
「あの…」
49 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/12(月) 20:22:58 ID:cAFqJTmj
「もう、知りませんよ! 」
明美はとっとと歩き出した。
慌てて後を追う長井だった。
50 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/13(火) 19:48:41 ID:J2aaG7gC
幸いなことには、マンサク爺さんは部屋にいた。
「何のようじゃ! 」
包丁を手に老人が叫ぶ。
「あの、今日はキンサクさんに用があって」長井は明美を背にかばいながらあとじさった。
「ぬわにぃ、さては老人の黄金水をむさぼり飲む変態エロエロDVDを撮影するつもりじゃな! 」
そういうエロの枠を超越したエロ物件も存在するのだが…
「ファック、今日こそ貴様に天誅を加えてやる」
51 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/13(火) 19:57:24 ID:J2aaG7gC
長井はとっさに中国製ブローニングを発砲した。
キン! 澄んだ音を立てて包丁が床に落ちた。真っ二つに割れている。
「飛び道具とは卑怯なり」
「あんたが刃物を振りかざすからやんけ!!!」
「はぁっ!
老人は素早く下がると、どこからか二本の鎌を出した。
「必殺、カマキリ剣法、勝負せい!」
明美はどこに隠していたのか、巨大な西洋鎌を手に長井の前に出た。
(ちなみに西洋鎌ってなんだ、分からないと言うクレームに答えて一言で言うと死神が持ってる鎌です)
「勝負! 」
「お、おのれ女!
52 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/13(火) 20:02:23 ID:J2aaG7gC
じりっ、じりっ、二人は狭いアパートの部屋を回りながら隙を窺う。
リーチでは明美のほうに圧倒的な利があるのだがこれだけ狭い部屋では
有利不利以前に一歩の間合いを誤まると命取りだ。
「はあっ! 」
53 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/14(水) 18:41:00 ID:t3Op4kEI
マンサクが気合とともに鎌を振り下ろしてくる。
明美は鎌で受けるとそのまま風車のように易々と鎌の刃を回す
チイン チン チン
カタカナで書くといやらしさ満載だ
54 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/14(水) 18:47:07 ID:t3Op4kEI
「く、ククッ」
マンサクが後じさった。
「ほうら、ほうら、あとがないわよ。どうするどうするっ!」
明美は火のように迫っていく。
55 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/14(水) 21:01:30 ID:t3Op4kEI
「ぐわっ」
マンサクは足を滑らした。ピッと光る鎌の刃を老人の喉に突きつけた明美は
左手の指でマンサクの額を優しく押した。
「うぐう」
ぐったりとなる老人の体を、長井は抱き起こした
「なんてことを」
「殺してはいません」
明美は冷たい声で言った。
56 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/15(木) 07:25:40 ID:I0ThiKA7
「なに? 気絶させただけか」
「マンサクさんには眠ってもらいました、次に目を覚ますときにはキンサクさんになっているはずです」
「そ、そんなことが出来るのか? 」長井は驚いたが、とりあえず老人に活を入れることにした
57 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/15(木) 22:19:43 ID:I0ThiKA7
「むん」
老人は目を覚ました。
「こ、これは、あんた達は一体? 」
「例の地蔵のことでやってきたら、あんたがこの部屋の中で倒れていたんだ」長井は言った。
「え、あの地蔵のことで?」
「ああ」長井は答えた。
「あんたたちは一体」
「それより前に聞くが、あんたはどっちなんだ」
「キンサクじゃ」
長井は明美とひそかに目を合わせた。
「じゃ、前に来たのはマンサクさんのときだったんだな」長井は巧みに話も合わせる。
58 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/15(木) 22:24:25 ID:I0ThiKA7
「そ、それじゃ」
「ああ、一つ確認しておきたいんだが、誰にもあのことは話しちゃいないな」
「あのこと?」
「おいおいとぼけるなよ、日本橋子ども病院が人を遣わして探りを入れてるんだ。あの地蔵のことを
あんたがしゃべった以外考えられんだろうが」
「そ、そんな、ワシはしゃべっちゃ居らんぞ」
「本当か? 」
「おう、間違いはない」
「例えばあんたがあそこにいたとき、他に誰かがいたとか」
「まさか、見張りまで立てていたのに」
59 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/15(木) 22:27:31 ID:I0ThiKA7
「ま、いいだろ、ここに一万円札がある。当時の状況を思い出せる限りしゃべって見ろよ
そうしたらあんたにやる。こっちは判断のしようがないからな、あんたから現場の事を聞く以外」
老人はすっかり彼らが『仲間』で日本橋子ども病院がどこまで掴んでいるのかを探りにきたと思って
調子に乗ってしゃべり始めた。
60 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/15(木) 22:37:20 ID:I0ThiKA7
事前の打ち合わせのとおりに老人は地蔵堂に行き、そこで誰もいないのを見定めて
ショイコにお地蔵様を入れた。キンサクが背負っていれば万が一誰かに発見されても
何とか言い逃れが利くと考えた上でのことだ。
受け取りに来た部隊は若い男が三人、いずれも見たことのない男達で
ただ、識別のために三人とも黄色の鉢巻を決めていた。
「そこんとこ、間違いないな。誰だか知らないただ偶然に黄色のタオルを頭に巻いていただけの男に渡したとか言うことはないんだな」長井は言う。
「ないわい、合言葉もちゃんと…」
「念のために確認しておく、合言葉は? 」
「えーと、相手が「ここらにタバコの自販機ないかい爺さん」、わしが「たばこは肺ガンのもとじゃ」、相手が「おれは肺がんになりたいんだ」だった」
61 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/16(金) 07:36:19 ID:MEZrvsgJ
「おいおい、罰当たりな泥棒の上をいく罰当たりな合言葉だな」長井は言った。
「ん? あんた、この合言葉を…」老人も馬鹿ではない
「感想を述べただけだ」長井はヤバいところをさらりとかわした
62 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/16(金) 20:34:09 ID:MEZrvsgJ
「おお、そうじゃ」
「で、正直念のために確認しておきたいが、あんたかマンサクさんが誰かに「わしは地蔵を取った」といったとか言うことはないな?
あーその、俺達はあんたがぺらぺらしゃべったとは思っていないがもしそうならあんたの身の安全を確保せんとならんからな」
「まさかそんな」
「大体、俺達は知らされていないが、何でこんなことに脚を踏み入れるっちゅうか参加することになったんだね?
オレも話を聞く限りではあんたが主犯にしか、見えんが」
「ワシが主犯な訳があるかい」
老人は怒った顔で言う。
「そりゃそうだが、もし警察か日本橋子ども病院がこのことをかぎつけたらそう思うだろうという話だ」
「う、そそれは」
「だろ、だろ? で、どうよ参加するきっかけは? それだけ手土産に聞かせろよ。」
明美は、長井を心底尊敬した目線で見た。ナースになるための訓練でも、ここまで巧みな話術で
患者に語りかけたものはいなかった。
63 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/16(金) 20:38:03 ID:MEZrvsgJ
…私とjは180度違う、賢いやりかた!
明美は思った。
この人は賢い。暴力も脅しも使わずに老人に話をさせてる。前のおばあさんのときもそうだった。
そう思うと、明美はつい昨日のキスを思い出していた。
…ああ、でもこの人はキスされたことを覚えてない!
64 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/17(土) 09:36:51 ID:t8TmsEdW
そんな明美の心の叫びは当然長井には届かない。
「なあ、ここまで来てしゃべらないはないだろ」
「おお、ワシはな」老人はしゃべりだした。
65 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/17(土) 09:41:05 ID:t8TmsEdW
老人は昔、横山ノックの選挙運動員だった。
その後は選挙の世界とも縁が切れ、ここ日本橋で老人よりも先に死んだ
子どもの菩提を弔う日々を送っていたが…
「ある日一本の電報が」
長井がよくよく見ると部屋には電話がない
「ふむ、それで? 」
66 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/17(土) 09:50:34 ID:t8TmsEdW
「内容はすぐに合いたい、差出人は後援会の偉い人からじゃった」
「ふむ」
「妙だとは思ったわい、だが太田が中央政界へ返り咲くとか言う噂を
聞いておったのでその後を窺うのかと」
67 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/17(土) 22:09:24 ID:t8TmsEdW
「で? どこか待ち合わせ場所で問題の人に会ったというわけだな」
「おお、そこでじゃ、重要な話があると言われて車で大阪市内の某有名ホテルへ
連れて行かれたんじゃ、そこに横山ノック本人が…」
老人によると横山ノックは挨拶だけで、側近と思しき人物から指示は受けたと言うことだった
「ほー、でもなんであんたなんだろうか? 」
「いやいや、数回盗もうと図ったがそのつど地域住民に発見されたらしいんじゃ」
68 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/18(日) 07:38:01 ID:GSULT4Rj
「まあ、地域であれほど信心を集めているお地蔵様はないからな」
長井は「エイズがなおりりますように」と言うあのお札を思い出していた。
何時も誰かが、願いを掛けている、地域の信仰を小さな身に背負い続けている石像を思い出した。
そしてそれを奪い取って金で売ってしまう輩と、それを追い続けることを使命として与えられた自分達を思った
69 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/18(日) 15:17:35 ID:GSULT4Rj
そして彼らが『検 便 技 師 の 使 命』を達成したとき、日本橋子ども病院に週遅れの地蔵盆が
やってくるのだ。病気や怪我で泣いている子供達が待ちに待った夏祭りとともに…
「それで、爺さん、その地蔵だが」
「あれは只の石ころに過ぎんよ、みんな知ってる。もとはといゃあ石屋の看板じゃないか」
「ああ、どこに運ぶ手はずか聞いたか? 」
「南港のABCビルだと聞いたが、何か? 」
「いや、説明があったのかなかったのか、それだけなんだが」
「おお、そうかそうか…」
長井は明美に頷いた。
「キンサクさん疲れたでしょ、ちょっと横になってくださいな」
明美は布団を敷いた。キンサクは何の疑問も抱かずその上に横になる。
明美はちょっと彼の額に触った。それだけだった。
「死んだ、のか? 」
明美は首を横に振った。
「二重人格の片一方だけを殺すことはルール違反なので」
70 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/18(日) 16:19:51 ID:GSULT4Rj
「じゃ、両方を? 」
「それは出来ますが、あなたは殺人を望んではいない。それぐらいは分かります。」明美は言った。
「まあね さっきもちょっと言いましたがこの老人はただ、はした金で雇われただけの小物にすぎません
殺しても、何にもならない。むしろ戻ってきたお地蔵様に向かい合って自分の罪を自覚させたほうがいい」
「戻ってきたお地蔵様? 」
「そうです、これからボクが取り戻しに行くんです。ABCビルへね。あなたは病院へ戻って下さい」
71 :
久村友恒:2005/09/18(日) 23:17:56 ID:GMTe00Eb
ドラマ化きぼんぬ。
ガサゴソ・・・
「お、おまいは久村友恒!!」
73 :
鴨田勝史:2005/09/19(月) 14:25:46 ID:???
久村友恒!久村友恒!久村友恒!
74 :
西村理香:2005/09/19(月) 18:03:52 ID:???
「池田大作国王陛下カムサハムニダ!」
75 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/19(月) 21:09:57 ID:K9spAjUA
長井は池田大作が外国から来た宗教学者の面前で(その学者は創価学会を冷静かつ第三者的に観察していた)
こともあろうに「私が日本の王だ」と言い放ったという逸話を思い出していた。
「そんな事言ってるから日本では唯の一つも勲章もらえないんだよな」
そして、鳥人間コンテストで優勝した。
やはり優秀なチームだ。
77 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/19(月) 21:13:52 ID:K9spAjUA
だが、長井は思った。
勲章をもらったから偉いのか? 名誉教授になったから賢いのか?
人間の価値とは、そのような外形的シンボルではなく、その人が何をしたのか、そのことを人々がどう思ったのかによって決まると思った。
「あなたは関西SGI外語の先生? 」
「ピンポン」
78 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/19(月) 21:16:17 ID:K9spAjUA
「こんなところで何を? 」
「いやいや、忘れ去られそうだったからつい」
じりじりと明美が動いているのを長井はチラッと見て、作り笑いを浮かべた。
「いやいやこれには訳が…そのう」
政教一致@大阪GANGARE!
80 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/20(火) 22:11:47 ID:LwWLftvY
「訳だって、やっぱあれなのか? 」久村は言った。
「は? 」
「ああ、あの、老人の黄金水ゴクゴクの超変態エロエロDVD撮影」
流石に検便技師もそれだけは勘弁と言うようなエロスも存在するのである。
「ば、馬鹿なことを言わないでください、大体そんなDVD、売れるわけがないでしょうが」
「そうかなぁ、老婆の黄金水ものはあるぞ」
作者注 マジであるかどうかは知りません。興味もありません。売ってくれハァハァとか言われても困ります
最近急遽老婆フェチ疑惑とスカトロマニア疑惑に塗れている政教一致でした
81 :
母が熱心で困ってます ◆1Cz5bN8eQk :2005/09/20(火) 22:17:30 ID:3dc5Eh5n
>最近急遽老婆フェチ疑惑とスカトロマニア疑惑に塗れている政教一致でした
き、気持ち悪い・・・・・もっとキレイめな方向でおながいします(笑)
82 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/20(火) 22:23:44 ID:LwWLftvY
>>79 ありがとうございます
>>80より
「ぬーそうなの? がっかりだな」
「あんたは何を期待してるんですか」
「もちろん、ナニだよ」久村は言う。どうやら彼の守備範囲は
女子高生だけではなかったようだ。
「それなら、牝ナース深夜の特別診療を受けさせてあげますよ」
「え? 」
狂喜の表情を浮かべた久村の額を、明美の白い手がチョンと触った。
「うぐう」
久村はキンサクの横に転がった。長井は一応あまった毛布を掛けてあげると
「しかしどっちが先に目が覚めるか分からないけど、驚くだろうなあ」と呟いた。
83 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/20(火) 22:25:25 ID:LwWLftvY
「牝ナース深夜の特別診療ってなんですか! 」
明美が言う。怒っているようだ。
「え、いや、その…」
とっさに思いついたAVらしいタイトルだとは言えない長井だった。
84 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/20(火) 22:32:54 ID:LwWLftvY
>>81 まあ、エロは難しいですよ、
たった一行「セックスした」をどれだけ開くかによってエロ作家は金を稼いでいるわけですからね。
とかいいながら生真面目な「検便技師」(実際にはない職名)と死神の娘の恋を描いているのであまり
すごい違いはないのかもしれませんが
明日に続く
85 :
久村友恒外伝:2005/09/21(水) 00:10:44 ID:???
古参ですが、どうしても久村友恒を主人公にしたシリーズが読みたい!
86 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/21(水) 06:59:45 ID:JjK14h3l
次回作は検討中です
一応書きたい物語はあるにはあるのですが、それは掲示板小説にはそぐわない
上に、創価学会ともまったく関係ありません
87 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/21(水) 19:52:33 ID:JjK14h3l
話から離れついでに言えば、久村は私の分身であると言えましょう
あくまでも自分の欲望に忠実な久村は、その事を隠そうとはしません。
大人の判断は持っていますが、あくまでも自分と言うものを偽らない、先生だからといって
偉そうにしない対応振りはまさしく政教一致@大阪的人物像であると言えましょう
88 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/21(水) 19:55:57 ID:JjK14h3l
ニョビタも、明らかに人気アニメドラエもんのパロディキャラでありながら
「ヒーローとはなんぞや」という政教一致@大阪の考え方を具現する
「幸せの使者」なのですが…
89 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/21(水) 20:01:27 ID:JjK14h3l
ちなみに86でふれたストーリーは、大阪に戻ってきたニョビタが大阪府教育委員会直属の
スクールカウンセラーとして、大阪府下のブラジル学校で奔走する姿を描いた作品で
タイトルは「ビックマグナム女鐚先生」です
でも、これは創価学会とは何の関係もないうえ、読んで不愉快になるブラジル学校生が必ずいるので
発表できません。
90 :
新参:2005/09/21(水) 23:17:37 ID:???
ややこしくなってきたのでこれまでの登場人物をおさらいしてほしい。
91 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/09/22(木) 17:54:42 ID:3+UPsbBU
新作に移る前に総集編がほすぃ
92 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/22(木) 19:50:38 ID:LYU1aumN
前スレよりのあらすじ
日本橋にある任天堂日本橋子ども病院は、毎年週遅れの地蔵盆に近所の小さいお地蔵様をお迎えして
ささやかな夏祭りを執り行う。子供達は「早くおうちにかえれますように」「病気が治りますように」と願をかける
そのお地蔵様が盗まれた! 検便技師の長井(実は隠れ創価)は先輩の大河内やその彼女のナース
黒田範子と地蔵を取り戻すための捜査に乗り出す
だが、謎の集団や、学会の地区幹部らの妨害に会う
それでも執念で追いつづける長井に、やっと念願のナースの彼女(倉本明美)ができるが、彼女はもっと謎の「シ」の
一員で、パパは謎の黒い気配(!!)記憶を消去された長井は最後に地蔵を見たと言う老人を欺いて
南港のABCビルに地蔵が運ばれたことを知った。黒幕はなんと横山ノックだったのだ
作者注、東京には本当にABCビルがあるようですがこの話とは無関係です
注2 横山ノック氏本人もこの話とは無関係です
93 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/22(木) 20:14:25 ID:LYU1aumN
「話は聞かせてもらったぜ」
またもや部屋に乱入してくる人影が
「ああ! あなたはっ」長井は叫んだ
94 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/23(金) 08:12:45 ID:2dHlYpHc
「大河内さん! 黒田さんも? 」
「ヌッフッフッ、こんな美味しい話を黙って見過ごすわけには行くもんか」
大河内はなぜか、大きな白い袋を背中に担いでいる。
「その袋は一体? 」
95 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/23(金) 12:58:47 ID:2dHlYpHc
「話せば長い話になるが」
「じゃ、話さなくて良いです」
「いやいや、そんなつれないことを言うなよ」大河内は怒っているようだった。
96 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/09/24(土) 10:38:45 ID:I60N6PXb
「鴨田勝史!」
97 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/24(土) 19:08:02 ID:AwxkY0Hf
だれだったけ?
政教一致@大阪は必死でキャラクター表を調べたが、その名前が載ってない!
俺も忘れたが、確かにそんな人物がいたことは確か。
P1かP2あたりにいたはず
99 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/25(日) 09:04:43 ID:zWdywJb5
>>98 発見しました!
ちなみに自分が創作したキャラにはある程度の飼料が存在しています
「で、その鴨田勝史が? 」長井は大河内に聞いた。
100 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/09/25(日) 09:05:30 ID:SLnJt2I3
創価学会ってなんですか?
101 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/25(日) 09:12:12 ID:zWdywJb5
「まだ鴨田勝史について一言たりとも触れてないぞ」大河内は言った。
「黒澤の弟ですね」
「その黒澤と言うのは誰なの」範子が聞いた。
「まあ、連載も長期にわたると多数のキャラが出てくるってこった」
大河内が器用に議論をしめた。
ついでに100ゲット
102 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/25(日) 09:13:06 ID:zWdywJb5
103 :
鴨田勝史のファン:2005/09/25(日) 17:21:48 ID:Io5GaA9P
「阪神マンセー!」
どうやら鴨田勝史は無類のタイガースファンのようだ。
創価学会の城下町、東京・八王子に住んでいるが、当然、東京で阪神戦を放送するテレビ局はない。
阪神戦を見るためだけにスカパーを加入した熱心なファンだ!
政教一致@大阪氏、あとは頼みます
104 :
103:2005/09/25(日) 17:25:26 ID:Io5GaA9P
鴨田勝史というキャラを作ってみました。
ちなみに私はオナラ一族の生みの親です。
「おい、おまいら、年金未納はいかんざき!」
鴨田勝史が語りかけてくる。
106 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/25(日) 21:07:00 ID:zWdywJb5
「いえいえ、年金は払ってますよ」長井は答える。相変わらずのボケボケぶりだ。
大河内はアチャーと言う表情で、範子を見た。範子は明美に促すような視線を向けた。
「それで、個人年金のお見積もりでも? 」明美は彼氏の上を行くボケボケぶりだ。
107 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/25(日) 21:12:51 ID:zWdywJb5
大河内は、長井たちが何を持って心を寄せ合うようになったのかを
理解したが、それは鴨田には到底理解できないことだった。
「おい、おまえら、俺を馬鹿にしてるのか」
「そんなはず、ありゃしませんってば」大河内は言った。
「ああ、それでなんです一体」範子も言う。
108 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/25(日) 21:52:09 ID:zWdywJb5
「一番最初の『おい、おまいら、みんなで小説を作るぞ』から、ずっと基本的に一本の
ストーリーで小説が語られてきたが、最近では創価・公明板にはふさわしくない内容だと
読者の方からクレームが上がっている」鴨田は言う。
「大幅な構造改革が必要だ」
「ええっ! その構造改革とは一体? 」大河内は尋ねた。
「つまり」
109 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/26(月) 07:40:36 ID:YlAUShb5
「郵便物を民間が配ること? 」長井が聞く
「そうそう、これが構造改革の本丸だ〜って、人の話を聞け!!!」
鴨田は言う。
「聞いてますよ、おい、長井、余計なことを言うな』大河内は言った。その横で
「狭い」範子がこそっと呟く。
狭いアパートの部屋には今、長井たち4人とキンサクじいさんと久村と鴨田で
字義通り一杯だ。
110 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/26(月) 19:12:14 ID:YlAUShb5
「あのう、寝ている人もいるんで表へ…」
どやどやと彼らは表へ出、あの因縁のある愛染公園へと行った。
昼からホームレスが寝ている公園で、彼らは鴨田が「偶然持っていた」ABCビルの
見取り図を検討した。
「正面には立哨しているガードマン三名と監視カメラが、裏にも監視カメラがある。裏のほうから入ろうとすると
ガードマンの詰め所の前を通る構造だ」
111 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/26(月) 19:21:46 ID:YlAUShb5
「ガードマンの武装は? 」長井は聞いた。
「小型のピストル程度だろうと思う。一応左腰に特殊警棒のミニサイズを吊っている」鴨田は言った。
「詰め所には、かなり人数がつめてるんでしょうね」
「多分十人前後、夜は少し減るかも知れないが」
「詰め所には違う武器もあるんでしょうか」
「そこも確認してないが、ないとは思えないね。ABCビルには大阪府の暗部を彩るさまざまな
組織が入居しているんだ。たとえば大阪府教員組合武闘部」
「わわっ」長井はつぶやく。
112 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/26(月) 19:39:46 ID:YlAUShb5
その他にも、鴨田はさまざまな組織の名をあげたが、政教一致@大阪は命が惜しいので
それを2ちゃんに上げることははばかられた。
「やばいビルなんですな」大河内はまたも綺麗にしめた。範子はそんな彼を嬉しそうに見ている。
明美はそんな二人を見て、長井とそう言う関係になったら(と言うかすでになっているが)
やっぱり自分も嬉しそうな顔をしなければならないのかなぁと思った。
表情のない女は、長井も嫌いかも、という発想は今まで彼女の中にはなかったのだ。
明美はどうするべきか、「パパ」に相談しようと心のメモ帳に記録した。
113 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/26(月) 20:43:07 ID:LbpS6jYu
「このビルに前の大阪府知事の関連する組織なんか入ってますか」
「いろいろ入ってるよ、横山ノック個人の後援会も」
ビンゴ! 長井は笑顔を明美に向けた。
久しぶりに来ましたが、かなりおもしろくなってきてますね
115 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/27(火) 21:28:46 ID:M/Dr4MHn0
AGE
116 :
愛読者:2005/09/27(火) 22:43:43 ID:yg8jfulw
今日は書かないんですか?
117 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/28(水) 07:04:25 ID:4F1e/167
↑ 作者にもいろいろな私生活があります
仕事もあります 酒も飲みます 恋(どうも割れそうだけど)もあります
118 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/28(水) 19:50:05 ID:4F1e/167
あーでも多分、無理です恋は
終生「独身で童貞の小説オタ」で生きます。
119 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/28(水) 20:00:30 ID:4F1e/167
>>113より
五人はまず鴨田の運転するハイエースで「ラジオ・金物のQ」と言う店へ行った
そこには…
「肉だ、肉だ、お前は肉になるんだ、さあ覚悟しろ!!!」
「ブヒー!」
元関西SGI外語の武器主任、通称「Q」こと旧作は出刃包丁を振りかざした。
がちゃっとドアを開けた大河内と範子はその光景を見て凍りついた。
120 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/28(水) 20:05:00 ID:4F1e/167
「うっ、と、とんでもないところを見られちまったみたいだな」
Qは出刃を流し場の洗い桶の中へ放り込むと
「なにか入用なものでも」と言った。
「ハジキが2丁欲しい。できれば反動が小さい奴が良いんだが」
「うーむ、ついさっき関西SGI外語の元生徒が、ワルサーPPKを三丁
持って行ったばっかりで切らしてるんだが」
121 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/28(水) 20:10:21 ID:4F1e/167
「長モノはあるのか」
「すまんな、骨董品みたいな奴か、最新鋭で高いやつしか残ってない」Qは言った。
「古いものでも良いよ、暴発とかしなければ」大河内は言う。
「そうか、安くしとくぜ ほらよ、エンフィールド」
122 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/28(水) 21:02:46 ID:4F1e/167
遅れて明美と連れ立って店に入ってきた長井は、その古いライフルを見て
唖然とした。
それは古式ゆかしい「エンフィールド・スナイドル」銃で明治初期の日本陸軍が
大量に各藩から提出を受けたエンフィールドを鎮台ごとに改造した後装ライフルだ。
もちろん単発式で口径は14.7ミリ。
しかもこいつには、御紋章もなく密造銃の疑いが濃厚な逸品だ。
木部のてかり具合などを見る限りすごく長い間使われていたようだ。
「こ、これは…」
123 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/28(水) 21:19:58 ID:4F1e/167
>>116 愛読者がいてこその小説スレですこれからもよろしくお願いします
124 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/29(木) 06:54:01 ID:KQrjjD/w
長井は、装填されていない事を確認してから銃口を覗いた。
彼の目で見える限り、ライフリングはかすかにしか残っていない。
ライフリングとは銃身の内側に切ってあるらせん状の溝のことで
弾丸はこれによって発射されると回転してジャイロ効果で安定した
弾道を保てるようになる。
もともとのエンフィールド(当時の呼び名はエンピール)は先込め式だった、
したがって若干ライフリングが「ちびる」のが早いと言う傾向は
あるはずだが、しかし正直ここまで磨り減ってるとなると・・・
「一体何発撃ったらここまでライフルが磨り減るんだね」長井は言った。
「銃に聞いてくれ」Qのいらえはそっけない。
125 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/29(木) 07:00:59 ID:KQrjjD/w
作者注
ちびる 減る、欠けるなどの意味の大阪弁
エンフィールド この説明は現在存在するエンフィールド社製品に対してのものではなく
あくまでも幕末の輸入品のライフルに関するものです
126 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/09/29(木) 20:26:29 ID:KQrjjD/w
mm<~~)mm>ALL
腹痛と下痢でこれから病院に行きます。食あたりらしいです。
しばらく政教一致@大阪は執筆できないかもしれません。
127 :
いただきマンモス:2005/09/29(木) 22:36:45 ID:jtpvq4Bx
何食った?
129 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/01(土) 22:22:46 ID:qbOiUQf/
かわりにハクオウが書け
130 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/02(日) 20:31:48 ID:I6Uc8V+b
戻ってきました。
最近の病院では、携帯は没収されるとは知りませんでした
131 :
波木井坊竜尊@日蓮宗葵講@佛所 ◆xd7mxrd9Z6 :2005/10/02(日) 21:03:56 ID:Kid53ODD
あらら。
タバコも全面禁止のところが多いですね。
お大事に。
132 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/02(日) 22:29:06 ID:I6Uc8V+b
>>131 医療機器の古い物は携帯で狂うそうです。
あと、タバコは火事の元になるのでダメらしいです。
それと、病院では禁酒なのがつらかったです(病気によっては酒を飲むと命にかかわると言う説明があった)
飯は、世間一般で言われているより美味しかったです(と言っても普通の食事より不味い事はまずいが)
長期入院患者は別メニューを金を出して頼むことが出来るシステムらしいのですが
検査が終了するまでは精進料理的メニューを食べさせられます。(多分、飯の内容で検査の結果に
変化が出ることが困ると言うことか? 血糖値とか)
133 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/03(月) 20:05:42 ID:eFAi44da
昨日からの続き
ドクターは親切な人で、いろいろ健康について言ってくれました。
ナースには美人はいませんでしたが(泣
しかし、そうしたことのあった病院が特定されると政教一致@大阪はもちろん
病院関係者にも迷惑がかかります
と言うわけで、そこで何を見、どんな話をしたのかは守秘義務の範囲内なのでした
134 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/03(月) 20:18:50 ID:eFAi44da
あと、その病院には検便技師はいませんでした。
と、そんなこんなで…
>>124より
「これはすごい骨董品だな、博物館に収めたほうが良いんじゃないのか」
長井は言った。
「まあそう言うなよ、安くしとくぜ、五万でどうよ」
皮肉なことだがもし火縄銃とかならこんな値段には絶対ならないのだ(アンティークとして許可証が
とれるから)
「OK、五万だな」大河内は財布からカネを出した。
135 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/03(月) 20:30:59 ID:eFAi44da
結局、頼子には古い米軍流れのコルトM1917リボルバーが二丁
明美には同じくM1カービンがそれぞれ5万円で購入された。
弾薬はまたカネを積んでの購入になったが、Qは結構それにはリーズナブル価格で
応じてくれた。30カービンの弾等今時めったに出ないだろうし、エンフイールドにいたっては
それを他の銃に使うことなど絶対不可能だ。
Qはさらに頼子に米軍の正規のホルスターとピストルベルトをプレゼントしてくれた。
「こいつはな、重いが威力もあるし絶対的に信用できるハジキじゃ。ワシが戦場に行くとき、トカレフかこれかと
聞かれたら迷わずこいつをとるわい」
範子に油紙で包まれたリボルバーを渡しながらQは言った。
>>131 そんなことより、お前のせいで自殺したS君の命日には、お墓参りしたのか?
137 :
意味深発言!:2005/10/03(月) 22:01:51 ID:lXAngQPr
詳細キボンヌ
138 :
母が熱心で困ってます ◆1Cz5bN8eQk :2005/10/03(月) 22:47:36 ID:Zf+j4ykS
>>133 政教一致@大阪さん
なんか大変だったみたいですね・・・・・
あまり細かい詮索までする気はありませんが、とりあえず体調のほうは
大丈夫なのでしょうか?
政教一致@大阪氏、病に負けずGANGARE
140 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/04(火) 19:09:54 ID:DIYNagqn
>>138-139 ありがとうございます。体的には復旧しております
身元が割れないようにがんばります
鴨田を先頭にしてまたハイエースに乗り込むと、一行は南港に向う。
フェリーターミナルで一旦車を降り、たこ焼きと焼きそばで夕食を取る一行だった。
やっぱりカップルはカップルでくっつくので、鴨田は一人だった。
…オレはいつでもそうだ。一人だ
ふと、足元を見るとネコがいた。
141 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/04(火) 20:23:42 ID:DIYNagqn
…ネコでもいいか
鴨田が手を伸ばすと…
「いいかとはどういうことかニャー、獣姦ロードを潜り抜けた
本物の変態ファキストかニャー」
142 :
母が熱心で困ってます ◆1Cz5bN8eQk :2005/10/04(火) 23:28:30 ID:nH3GIosG
>>140 政教一致@大阪さん
>体的には復旧しております。
そうですか(よかった〜)、ならいいッス、詮索してスンマセン、
続きヨロシク、期待してます(^。^)/
143 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/05(水) 21:00:06 ID:NB1O//j+
>>142 ありがとうございます。
>>141より
「ワワッ ネコがしゃべった!!!」
凍りついた鴨田を尻目に大河内はネコに忍び寄ると
バッ!!!
「フギャー」
そのまま背負っていた白い袋にネコを投げ入れると口を範子の髪の毛で縛った。
144 :
母が熱心で困ってます ◆1Cz5bN8eQk :2005/10/05(水) 22:43:07 ID:8C1R2Hxh
>>143 政教一致@大阪さん
・・・・あの、動物虐待は・・・・その、ちょっと・・・・
この板は猫好きも多いし(^^;
できればその辺りも考慮して、つづきを書いて頂けると・・・・
何卒宜しくお願い致しますm(__)m
「おい、おまいら!」
どこからか聞き慣れた声が聞こえる。
146 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/06(木) 19:24:20 ID:pLGe5mwb
「お、おまいはっ! 」
147 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/06(木) 19:44:28 ID:pLGe5mwb
>>144 実家では若い牝ネコがいて、自分が行くと体をすりよせて
きます
これが人間だったらなあと思うのでした。
148 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/06(木) 20:08:43 ID:pLGe5mwb
>>146より
長井以下、五人の彼らが見たものは…
「公明党の神崎代表!」
高級なブランド物のスーツを着た神崎は、うつろな目で海を見つめていた。
彼の左手には幼児の持つような風車が回っている。
そして神崎の背後には十二人のダークスーツの下僕が続いている。
149 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/06(木) 20:19:57 ID:pLGe5mwb
「動物いじめはいかんざき」
やむなく、大河内は白い袋からネコを放した。
神崎はのろのろと歩き出した。十二人の下僕も体の後ろで罪人のように手を組み、深く頭をうなだれて静々と
神崎の後に続く。
「なにがあったのかしら」範子が呟いた。
「詮索しないほうが良いようだな、みろ、あの男の股間を! 失禁した後が見て取れるだろう」大河内が言う。
確かに神崎のズボンの股間には変色した痕跡が見える。
150 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/07(金) 06:23:16 ID:4ViNk0h/
神崎は左手に持った風車をレーダーかダウンジングのL型の棒のように
動かしながら、「逆風が…強い…」とほとんど聞こえないような低い声で言った
風車の先についている鈴が、かすかな音をたてた。まるで相槌を打つように…
151 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/07(金) 19:20:53 ID:4ViNk0h/
「IAEAとエルバラダイ事務局長がノーベル平和賞を取ったからなんだな」
鴨田もボソリと呟く
「聞いてねぇよ」大河内は言った。
152 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/07(金) 19:43:03 ID:4ViNk0h/
「なんでも、今年ノーベル平和賞を取れなかったら幹部全員イケダダイサクに殉死するという
誓約書にサインしたとか」
「本当かよ」大河内はまた驚いて言った。
「ところで、前から一つ気になっていたんだが、その白い大きな袋は何だね」鴨田は言った。
「良くぞ聞いてくれました」
153 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/08(土) 01:24:45 ID:1wDRK5Ew
*夜中に目が覚めたAGE
もう年なのかもしれません
154 :
久村友恒のファン:2005/10/08(土) 16:34:12 ID:PktshdTS
50代?
155 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/08(土) 20:24:04 ID:1wDRK5Ew
大河内は因幡の白兎を語り始めた。
昔々、気多の岬に一匹の白ウサギが住んでいました。
ある日、大洪水が起き、白ウサギは沖の島へ流されてしまい困っていました。
そんな時、ワニと出会いました。
白ウサギは、ワニを騙して向こう岸(出雲の国)に戻ろうと思い
「ワニさん、君達の仲間と我々の仲間と、どっちが多いか比べてみようよ」
と言って、「私が数えるから」と向こう岸まで並ばせ
「一匹、二匹、三匹・・・」
と、数えながらワニの背をぴょんぴょんと渡って行きました。(あったまい〜い)
156 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/08(土) 20:35:49 ID:1wDRK5Ew
もう少しで岸に着くという頃、白ウサギはつい
「君達は騙されたのさ」
と言ってしまい、怒ったワニは、白ウサギの毛をむしって丸裸にしてしまいました。
(あ〜ぁ、もうちょっとだったのにぃ・・・詰めが甘いんだからぁ)
丸裸の白ウサギが砂浜で泣いていると、大勢の神様が通りがかり
「海水でその身を洗い、風に当たってよく乾かし、高い山の頂上で伏せていなさい」
と言いました。
白ウサギは言われた通りにしましたが、ますますひどくなるばかりでした。
ウサギが泣いていると、大きな袋を担いだ大国主の命が通りかかり
「おまえさん、何だってそんなに泣いているんですか」と奈良訛りの関西弁で聞きました。
「かくかくしかじかですわ」
「おお、そうか、それやったら河口に行って真水でその身を洗い、蒲の穂をつけなさい」
と言いました。
その通りにすると、どんどん元の白毛に戻りました。(ええ神様やねぇ)
白ウサギはとても喜び、お礼に美しい八上姫(やがみひめ)の所に大国主の命をお連れしましたとさ。
157 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/08(土) 20:42:24 ID:1wDRK5Ew
長井「…」
明美「…」
範子「…」
158 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/08(土) 20:57:13 ID:1wDRK5Ew
>>154 幸いにしてまだ40の中に止まっていますが
159 :
久村友恒のファン:2005/10/09(日) 01:07:50 ID:OZfVLsH/
AGE
今までの流れをまとめたホームページ等を開設する予定はないですか?
161 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/09(日) 07:49:07 ID:29EoSq5m
実は、GEOCITIESにホームページを開設しましたが、著作権および著作隣接権の関係で
2ちゃんねると交渉しなければならず、それがなしのつぶてで未だに連絡も取れていません
そうなると、自分の書いた部分以外を切り捨てるか(それも問題だが)話の大筋を変えずに
書き換えを行うしかありません。
162 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/09(日) 07:53:24 ID:29EoSq5m
それは大作業なんで…
本編に戻って
大河内は続けて言った
「このお話の要点はこうだ。神話時代には未だ「つっこみ」は発明されていなかった」
全員こけそうになったがその時
「海に人が落ちたぞ」
「身投げだ」
大声が桟橋のほうで上がった。
163 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/09(日) 08:02:28 ID:29EoSq5m
「やっぱりか…気の毒にナ」
鴨田はナムナムと手を合わせた。
こうして5人は、袋の中に何が入っているかを検討せずに
出発した。
165 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/09(日) 10:57:24 ID:29EoSq5m
>>164 著作権に関してはもう少し検討(というか勉強)したいと思います
で、ホームページに是非ともアップして公開したいのは
関西SGI外語編PART2 女鐚の幸せの使者 あるいは血みどろのブルマー王国
です(このタイトルはいまとなってはどうかとも思うが、発表するときにつけたタイトルなので)
166 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/09(日) 13:00:05 ID:29EoSq5m
血みどろではなく幻でした(どうでも良いが)
作者の一人、政教一致@大阪はMB交換のため、明日までお休みをいただきます
開設キボンヌ
169 :
政教:2005/10/10(月) 17:09:39 ID:j98dtuJl
苦戦中です!
いましばらくお待ち下さい
期待age
171 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/10(月) 20:28:38 ID:I03WQFiq
172 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/10(月) 21:17:58 ID:j98dtuJl
すいません なかなかうまく行かないです!
今しばらくお待ち下さい
ケータイから書くべし
174 :
政教:2005/10/13(木) 09:53:37 ID:KVyppa7S
テスト
175 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/13(木) 19:49:53 ID:JFSBVCQO
かくて、鰐淵洋子が女性専用車両を全廃させて第三次世界大戦が終わり、日本の平和が訪れました。
176 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/13(木) 22:45:14 ID:1jUlLYJ+
読みたいのですが
177 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/14(金) 13:15:16 ID:3E9WFnst
>>163より
ハイエースの中で、五人は各自の獲物に弾薬を装てんした。
大河内のエンフィールドだけは安全装置がないのでいつでも装てんできる状態に
するだけだったが
「表から行くか裏から行くか」鴨田の問いかけに
「正面のほうがいいんじゃないかな」大河内は八百屋に行くような
無頓着さでいった。もっとも近所の八百屋にこれだけ重武装で出かける
人はいくら大阪でもそうはいない
178 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/14(金) 13:17:15 ID:3E9WFnst
*作者注
今ネットカフェから書いてます。隣や通りすがりに客がひょいとこの画面を覗き込み
そいつが熱狂的層化学会員だったらOUTですから命がけです
179 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/14(金) 13:33:51 ID:3E9WFnst
しばらく走ると、ABCビルが見えてきた。
一時の大阪ではやった「いてまえ建築」の様式を忠実に体現しているそれは
やたらとビルがでかく、俗物的デコレーションがところせましと壁に取り付けられている。
「あの足の生えた動く王将(の駒)はなんですか」明美が鴨田に言う
「ああ、三階には「玉将」という中華レストランがあるんだ」
「あのネオンが点いてるコーヒーカップは何だ」大河内が聞いた
「あれか、ドトールのパチモンのドットウールの看板だろう」
「じゃ、あの羽の生えたスパナーは? 」長井が聞く。
「あれか、ドンキのパチモン、鈍器ホークの看板じゃないかな」鴨田は冷静に言った。
180 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/14(金) 13:40:03 ID:3E9WFnst
そんなこんなで車を近所のコイン式駐車場に止めると、五人は歩き出した。
「危ないから、鎌とカービンを両方持つのはやめてください」長井は明美に言った。
明美は、カービンを肩にかけると鎌だけを両手でしっかりと構えた。
当然、道行く人々はモーゼの紅海のようにザザッと道を開ける。
「正面からはやばかったかな」大河内はエンフィールドに弾を込めながら範子に言った
「今さら遅いわよ」範子は短く答える。
181 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/14(金) 20:01:47 ID:ll+SYyNS
今家でテレビを見ながら携帯で打っていますが.非常に難しいです
182 :
最古参:2005/10/15(土) 15:33:49 ID:Dcf7Scrf
てこずってますな!
183 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/15(土) 20:05:23 ID:SBKEtbtr
ABCビルの守衛もびびった様子で後ずさった。
「チーフ!!!」
守衛詰め所でラーメンを啜っていたチーフは、詰め所の壁一面のモニタを見た
「何だ? 」
「あの、その
そんな瞬間を利用して、長井たちは二階に上がった。
「うおう、ジジマップがあるぞ」大河内は驚いたような声をあげたが、片手にはしっかり
エンフィールドを持っている。もう一方の手はしっかり範子の手を取っているのだった。
「大阪の縮図みたいなもんやね」鴨田は言った。彼は一行の中では最新の武器、CAR15カービンを
構えていた。
184 :
ふひょひょ:2005/10/15(土) 23:45:25 ID:???
大停滞ですな、ガカーリ
185 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/16(日) 17:10:13 ID:Zfe1nTw4
停滞はいかんざき どこかから声が聞こえてきた
「むう、なんだ? 」
鴨田はきょろきょろしたが…
「きっと神埼代表の霊でしょう」明美はすまして答えた。
「そうかな? まあいいや、で、横山ノックの裏後援会事務局は5階だが」鴨田は言った。
「エスカレーターでいける所までみんなで一緒に行って、そこからは二手に分かれて階段で、ブツを確保したら…」
大河内が作戦を伝える。単なる検便技師とは思えないような作戦だが、長井や範子は別に違和感がないようだった。
「あの、先輩…どうして大河内さんはこんなに作戦とかたてるの上手なんですか」明美は範子に聞いた。
186 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/16(日) 20:40:24 ID:sUpL7Blr
「ああ、それは、政教一致@大阪の軍事学研究という市民講座に参加していたからよ」
範子の説明にはぶれがなかった。
「それは勤務に何か必要が?」
「ないわ、でも今役に立ってる。教養とか勉強ってそういうものよ」範子は言った。
187 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/16(日) 20:46:01 ID:sUpL7Blr
エスカレーターは三階までしかなかった。
長井と明美は本隊と別行動で、北側の非常階段で五階を目指す。
三名からなる本隊は南側の階段から同じく五階を目指す。
「早く非常配置に就け」警備員チーフは怒鳴った。
すでに彼の配下の警備員は全員現場に急行している
188 :
ファン:2005/10/17(月) 01:03:17 ID:???
ハクオウの小説が読みたい!
189 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/17(月) 01:51:03 ID:ThS4cGPj
「天理マンセー!!」
湯原直彦が現れた。
政教一致@大阪が創価を辞めた訳を知りたい
191 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/17(月) 21:09:02 ID:HThseHEu
>>190 それは結構長い話になります。
>189より
「ロリーター萌え」絶叫がビルの廊下に木霊した。
「なにぃ、11歳少女の下着の匂いにモエーだとう」
「いや、チーフ、そんなこと誰もいううてまへん」警備のサブリーダーは苦いものを
噛んだような顔で言った。
192 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/17(月) 21:14:19 ID:HThseHEu
「ええい、やってしまえ!」
警備員たちは拳銃を取り出した。
大河内は範子にちらっと視線をやると階段のドアを開いた。
パンパンパン
拳銃の銃声が響いた。
「ワオ、やってくれるな」
193 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/17(月) 21:19:25 ID:HThseHEu
大河内は古式銃の風格のあるエンフィールドを構えた。
ズダーン!!
重みのある銃声は五階のフロア全体を振るわせた。
「グワッ」
「ドゲボラ!!」
「ビキュワブ!!」
警備の男たちが叫ぶ
194 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/17(月) 23:49:48 ID:o7mC6Rib
その叫びを聞いてから十秒もたたなかったろう。
「おちんこビュッ ビュッ ビュッ!」
分厚い鋼鉄の壁を挟んだ隣のへやからでる。
硝煙の匂いが漂う乾ききった空気を狂ったような獣(オトコ)の叫びが切り裂いたのであった。
195 :
政教一致@大阪:2005/10/20(木) 11:00:11 ID:OGdH9ACO
個人的な理由で執筆を中断し申し訳ありません。
196 :
政教一致@大阪:2005/10/20(木) 11:04:14 ID:OGdH9ACO
今晩あたりから再開出来たらいいと、努力中です。いましばらくお待ち下さい。
197 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/20(木) 20:50:55 ID:JmJQi79s
「な、なんだ? 」
大河内が奇妙な声に目をやったその時、「バリバリ!!!」
機銃音がビルの廊下に響いた。
「わわっ」
本隊の危機を救うべく、長井と明美は二人とも銃を乱射した。
198 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/20(木) 20:53:35 ID:JmJQi79s
マシンガンを乱射していた守衛も、その弾幕にひるんで少し後退して
防御の姿勢をとった。
「チャンス! 」長井は明美の手を引いて走った。
「おお、助かったぞ」大河内は言った。
199 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/20(木) 21:24:49 ID:JmJQi79s
「いま、なんか卑猥な声が聞こえましたけど」
「おれじゃねぇ」大河内は言った。
「うおーオチンコビュッ ビュッ ビュッ!」
「?」
200 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/21(金) 19:40:19 ID:fSxxRitz
彼らが声のするほうを見た次の瞬間!
バゴオ!!
石膏ボードか、というほど薄い壁を突き破って一人の男が出てきた。
「あ、あんたは! 」
「をーをーキンマンコ!!」
201 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/21(金) 19:47:56 ID:fSxxRitz
「久村! あんたこんなところで一体何を? 」
驚愕の声を鴨田が上げた次の瞬間だった。
ガキン!
「やばい、ガードが増援され機銃をこっちに向けてます」
「くそー長井、一分でいい持ちこたえろ、おれは範子とお地蔵様をお迎えする。それができたら来たコース
を逆に脱出だ」
「了解!」
チャキーン、ブローニング(の中国製パチモノ)のマガジンをチェンジしながら長井は答えた。
202 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/21(金) 19:59:45 ID:z3VTYqgK
次の瞬間、銃弾の嵐が廊下を満たした。
長井達に取って最高の幸運はガードの機銃の銃口がわずかに、ほんのわずかに
彼らを狙えない位置にあった事だった。
微妙な角度で三脚に据えられた機銃は彼らを直撃できなかった。
それは、長井たちにとっては一歩動けばずたずたにされかねない状況下でかろうじての
命を確保できることにつながったが…
「殺せ! やつらをやれ」
守衛の方が兵力も火力も優勢だった。
明美は、カービンのマガジンを交換しながらちらっと長井を見た。
「大丈夫! 正義は必ず勝ちます」
長井はどうして明海の視線を感じているのか分からないがそう言い聞かせた。
「正義?」
203 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/21(金) 20:03:25 ID:Yhgc88/Z
結末は、学会員の自殺ですね
204 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/21(金) 20:07:11 ID:mIubzLnG
長井は絶叫した。
「子供達に、お祭りを!! あのお地蔵様を」
その次の瞬間、銃弾が彼の両足に命中し血飛沫が上がった。
「長井さん!」
明美はカービンで廊下の端の機銃の銃口を狙い撃った。
「グワハッ!!」
機銃の射手らしき男が絶叫しながら階段を転がり落ちる音がした。
「そこまでだ! エブリバディ」
ハンドマイクで冷静な声が響いた。
205 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/21(金) 20:08:40 ID:mIubzLnG
206 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/22(土) 10:39:41 ID:lijTBUYU
「誰だ? 」鴨田が言う
「鴨田君、ワシの声を聞き忘れたのかね? 」
階段をゆっくり上がってきた男は…
「秋山奇天!」
「忘れ去られていなくて光栄だよ! 」秋山ははき捨てるように言った。
「政教一致@大阪は普通の掲示板小説家と違い作品中の人物を愛着を持って
使いまわすからな」鴨田も応じた。横で久村も頷いている。
207 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/22(土) 10:43:22 ID:lijTBUYU
「それは光栄なことなのか不幸なことなのか? とにかく、銃を捨てろ」
鴨田は、やむなくライフルを近くのゴミ箱に捨てた。
「いやいや、床に捨てるだけで良いぞ」
208 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/22(土) 10:46:53 ID:lijTBUYU
「それで、俺たちは虐殺されるのか? 」鴨田は言う。
「おいおいまってくれ、オレはこいつらとは無関係なんだ」久村は言った。
「なんだ? えらく寄せ集めな部隊だな まあいい。とりあえず後援会事務所の
座敷牢にぶち込んでおく。処刑は信濃町の出方を見てからだ」秋山は余裕の顔でいった
俺、母親がパートで出てるときに初めてしました<H
その時の彼女は上智の理系に現役で。
俺はここですよ。トホホ。。
210 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/22(土) 22:09:07 ID:IBqreNJA
「信濃町?」明美は始めて聞く単語を思わず鸚鵡返しにした。
「東京にある創価学会の拠点がある街だが」秋山は答える
211 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/22(土) 22:15:35 ID:+srv0VoQ
「いや、なんで信濃町なんだ」大河内は食い下がる
「いやーおれも詳しいことは知らんが、なんでも一説では信仰が濃い街というの
は縁起がいいというゲンカツギと、現実的に地価が、あー、その、バブルもなにも以前の状態では
安かったと言う話があるらしいな。新宿とか、銀座とか、ものすごく土地が高い場所とそうではない場所の差が
東京は激しいからな。他の大都市、例えば大阪とか仙台とか福岡とかと違って」
212 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/22(土) 22:17:43 ID:+srv0VoQ
秋山の説明はしかし、なぜ創価の拠点が信濃町かと言うものではあっても
大河内の質問とはボタンが一つちがってかけられている
213 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/22(土) 22:22:11 ID:+srv0VoQ
そうこうする内に彼らは一緒くたに座敷牢にぶちこまれた。
「おおーちゃんと畳が引いてあるな、じゃなかった、長井、大丈夫か」
大河内の問に、明美が変わりに答える
「傷はそれほどではないです、でも歩くのは無理です」
「うーむ」大河内は腕を組んで考え始めた。
214 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/22(土) 22:27:03 ID:+srv0VoQ
「まずは傷の手当てを」明美が言う
「おーい! オレの背負ってた白い袋を返してくれ」
大河内が叫ぶ。守衛の一人が袋の中を確認したうえで
「けが人がかわいそうだから返してやる、ありがたく思えよ」
と言いながら袋を牢に投げ入れた。
215 :
久村友恒のファン:2005/10/22(土) 23:22:40 ID:6QgsqKWl
創価の東京の拠点は信濃町だけではないですよ。
東村山や八王子をお忘れでは?
政教一致@大阪氏は東京にいらっしゃった経験はおありで?
ちなみに復活おめ
216 :
安比奈:2005/10/23(日) 00:00:03 ID:???
ホームページの件の進行具合は?
217 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/23(日) 20:36:11 ID:VduHt+XT
>>215 しかし、本拠を問われれば信濃町を上げないわけには
ちなみにこの十年に何回かは東京に行きましたが、秋葉原と神田(古本街)と
国会図書館が立ち寄り先のメインです。ただ…
218 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/23(日) 20:39:21 ID:VduHt+XT
一回だけ、そう女の子と付き合えるかもと言うむなしくて最後の
希望を抱いていた頃、浅草の浅草寺とか花やしきとか東京タワーへ
行った事があります(一人で)
あのころは希望や夢があった…
219 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/23(日) 20:46:14 ID:w0vZo0a4
そう、人生とはままならないものです。
今も爆弾抱えてはいますが、それを2ちゃんねるで公開すると
素性がばれ(それはそれほど問題ではないが)
会社や関係者に迷惑がかかる恐れ(創価学会がそういうことをしないはずがない)
があるので、ばらせません。
なお、関西創価学園とは本当になんの関係もありません。先生であるかのような
誤解を招くようなストーリーをカキコしたことによって一部の方が邪推したとするなら
それは誤解であると、断言いたします。
220 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/23(日) 20:51:53 ID:K0sHBJoQ
だいたい、関西創価学園に奉職する教員は全員筋金入りの学会員であるはず
そんな人間が脱会者であろうはずもありません
ただ、そんな憶測を生むほど自分の作品が良く出来ているならそれは逆に
名誉なことです。
221 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/23(日) 20:53:40 ID:K0sHBJoQ
ということで、続きは明日に…
信濃町は駅前がつまらない。
とにかくつまらない駅前です。
信濃町でこれといったところはないですね。
ただチャーハンの旨い中華料理屋があるけど。
あと目立つのは駅前の本屋くらいかなぁ。
さすがにいまでは信濃町を探索しても職質されることはなくなりましたね。
白昼堂々と探索できます。
>>215 東村山や八王子を出すなら、東大和市に武蔵村山市を忘れてはいけませんね。
それと小平市に立川市も。
あと国立市もあります。
ちなみに国立市にはフリーメーソンロッジもあります。
ちょっとした名所ですね。
西武線鷹の台あたりだと、創価学園の学生たちがたくさん電車に乗り込んできます。
住むなら国立市に住んだほうがよい。
あと八王子に住むなら南大沢がよい。
224 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/24(月) 22:00:45 ID:mou/auRA
今年は学校見学の日に関西創価高校を見ましたが、いきなり学内に
八王子ナンバーのライトバンが止まっていました。
体育館で女子がダンスのレッスンをしていましたが、それをとどまって
まじまじと見ると覗き行為に近い(法律的には覗き行為ではないが)ので
歩いて立ち去ったものですよ
225 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/24(月) 22:04:02 ID:mou/auRA
あと、裏山はたしかに存在しました(笑
おおいし寺はないようでした
微妙なことをカキコすると素性がばれますが
226 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/24(月) 22:08:37 ID:mou/auRA
きっとこの高校にも夢や希望や恋を胸に抱いた生徒がいるに違いないとは
確信しましたが、図書館には思いっきり人間革命が並んでいました。
そして図書館のパソコンは許可制という張り紙が(!)
227 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/24(月) 22:11:00 ID:mou/auRA
パソコンの使用が許可制って! 創価学会というものを
象徴するような張り紙でした。
228 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/24(月) 22:16:04 ID:mou/auRA
しかし、よく考えて見ればそうしないと創価高校の生徒が2ちゃんねるの
創価・公明板を見れるわけですからそうしなければならない
学校当局の事情も理解できないわけではないですが
229 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/10/24(月) 22:23:33 ID:JujTCi2f
ホームページ開設キボンヌ
230 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/25(火) 19:11:29 ID:bw5qazE7
>>229 それはおいおいにやっていきます。これだけの量の小説を流すのは作者自身でも惜しいと思います
231 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/25(火) 19:23:37 ID:+lUnruXb
本編に戻って
「信濃町? 秋山って奴なにか勘違いしてるんじゃないかな」大河内が言った
「勘違い」範子は言う。明美は長井の傷口を器用に縫い上げる作業に没頭している
ようだ。
232 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/25(火) 19:27:54 ID:SWwotAj0
長井は意識を失っていた。出血はそれほどではないようだがショックを起こしているようだ。
早く適切な治療を行わないと命にかかわるかもしれない状態だ
「どうしましょうか」明美は無表情なまま言ったが、声が震えていた。
「長井をかつげるか」大河内は言った。
「ええ、でも走るのはちょっと」
「上等!」
大河内は白い袋の中をガサゴソまさぐった。
233 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/26(水) 18:33:10 ID:+qwrelXZ
「じゃーん、万能鍵開け器アンド、煙幕弾」
「ま、それで牢の鍵を開けると同時に煙に隠れて逃げるのね」流石に範子は察しがいい。
「うむ、あの地蔵を取り戻せなかったのはいたいが…」大河内が言ったとき
「子供達に、お祭りを!! あのお地蔵様を、うぐう」
長井はかすかに目を開いてそういうと、またぐったりとなった。
「…」
「…」
全員に重い沈黙がのしかかる。長井がネタを披露した訳ではない事は明白だった。
234 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/26(水) 18:37:18 ID:+qwrelXZ
「あのう、それは?」
「ああ、七つの聖なる紙コップだ、これに処女の検尿が満たされるとき、検便技師は便所神TOTOの力によって
最も匂うヒーロー、スカトロマンに変身することが出来るんだ」
235 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/26(水) 18:45:11 ID:KbGZ+LZ8
明美の脳裏にあの絵馬が蘇った。
「えいずが、なおりりますように」
236 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/26(水) 18:46:54 ID:KbGZ+LZ8
作者注 子どもの書く言葉は、政教一致@大阪の書くヨゴレの満ちた小説よりも
純粋で、せつない
その子どもがどんな気持で絵馬を書いたのかはわからない、わからないが
それだけで、その必死な願いだけでお話が一つ出来上がるということを
創価学会の信者に分からせたい
病気は仏罰だと信じている輩がその物語に直面したときに何を思うかは
作者には分からないのではあるけれど
237 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/26(水) 18:51:27 ID:KbGZ+LZ8
「ああ、しかしこれは使いようがないなぁ」
「あ、あの…それにオシッコを入れればいいんですね」明美が言う
「ああ、だけど処女の尿でないと、意味がないんだよ」大河内は説明した。
範子が顔を赤くした。
「あ、あの、あたし、やります」
「やりますって、オマイ長井と…」大河内は言った。
「いや、まだ…」
「何の話なんだ」鴨田が苛立った様子で言った。
飲まないの?
239 :
政教一致@大阪:2005/10/27(木) 13:35:21 ID:1pdzGo4K
いや、そうでなくてもスカトロ疑惑が浮上しているので
黄金水とかは、それがたまらない人がいたら申し訳ありませんが、
240 :
政教一致@大阪:2005/10/27(木) 13:36:26 ID:1pdzGo4K
またにします
241 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/27(木) 21:56:02 ID:vgzn6iTT
>>237より
「あ、あの、私と彼とがその酔って帰った日に、私のパパがいないと思って部屋に誘ったら
パパがいて大喧嘩になって、それでその、大酒飲んで酔っ払っていた長井さんは
意識を失っちゃって、その彼を結局パパと一緒に彼の部屋まで送って行ったんです」
242 :
政教一致@大阪:2005/10/28(金) 16:10:23 ID:mLoTZN27
「そ、それじゃ、まだバージンなのか?」大河内は珍しい天気を見たような顔で叫んだ。
243 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/28(金) 19:38:41 ID:bzEFfg/L
「そんな大声を出すとまずいぞ」鴨田がたしなめた。
「うっく、処女の黄金水もエー」久村が予想通りの反応を示す。
「おまえはぁ、よその世界の人間だから…」大河内はぴしゃりと言った。
「で、どうするの」範子はあくまでも冷静だった。
244 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/28(金) 19:52:44 ID:NaLvXlnp
「トイレに行きこの紙コップにその、検体を満たす、七つ全部にだ。やれるか」
「た、多分」明美は呟くように言った。
「そしたら、検便技師は最匂ヒーローに変身できる。スカトロの神様が与えたもうた
人類最後の英雄、スカトロマンに」
「おい、そこ、座敷牢で酒盛りか! 」守衛が言う。
「いやー実は…」
「なにい、トイレに行きたいだと」
「若い娘が、最後の頼みで言ってるんだ、それぐらいいいでしょう」
「知るか! 」
守衛の言葉に範子が言う
「あー私もトイレに行きたくなっちゃった。行っちゃダメならここでしちゃおーかなー」
「え、ええ!」
守衛は「畳の上で黄金水プレイはカメラの用意があるときに」といいながらも
鍵を開けた。
245 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/28(金) 19:57:11 ID:ZZKpMn4s
「おい、そこの女、その紙コップは何だ」
「あ、いえ、別れの水杯ならぬ、別れの黄金水杯ですよ」大河内は言った。
「どうせ流すならみんなで分かち合って、最後に糖尿ではありませんねとか
この後味のコクは蛋白ですかねとか批評しあわないと」鴨田も必死で話をあわせる。
「処女の黄金水もエー」久村は本心から言っているようだ。
範子は明美が無表情であることがこんなにありがたいと思ったことはなかった。
246 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/28(金) 20:00:17 ID:ZZKpMn4s
「この変態スカトロマニアが! 」守衛は言った。
ぐさっ 大河内は傷ついた!
鴨田も傷ついた!
範子は、顔を赤らめている!
長井は、気絶したままだ。
久村は平気だった。
247 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/28(金) 20:09:45 ID:/8mD11xO
明美は、長井を送っていったあの日のことを思い出していた
本当はパパとではなく、冥界から久しぶりに呼び出した首なし馬が引く
馬車で送ったのだが、それは説明の必要がなかった。
首なし馬はヒヒヒン、ヒヒヒンとないはずの喉でいなないて明美に甘えたが
それはにんじん二本とりんご一個とひとつまみの塩が報酬という深夜割り増しの
報酬にないはずの目がくらんでのことだろう。そのせいか、馬車に載せたのが
明らかに生きた人間で、その横に明美が心配そうに乗ったことにも
馬は気がつかなかった。
248 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/29(土) 09:54:51 ID:4PSyRcon
もっとも、気がついたとしても冥界の馬車には乗車拒否出来ないと言う「ザ・掟」
があるから大丈夫だったろうが…
などなど思いつつ、明美は女子トイレに入った。
249 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/29(土) 09:58:24 ID:4PSyRcon
一方、座敷牢では秋山奇天が言った。
「さてさて、オマイたちはどこから派遣されてきたのか、本当のことを
言ってもらえんかな」
「ど、どこから、とは?」鴨田は答える。
「うむ、創価のどの組織から来ているのかだ」
250 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/29(土) 15:43:25 ID:7hp5CDY8
「しらねえよ、組織だのなんだのは」鴨田は言う。
「じゃ何でここに来た」
「なんだっていいだろ、一輪車で来たってあんたにゃ関係ないだろうが」
鴨田はやけに江戸っ子口調で言った。質問ははぐらかしている。
「目的は何だ」秋山は質問を変えた。
「入ってきたらいきなり拳銃で撃たれた、銃で撃ち返したのは正当防衛だ」
「お前ら、あれだけの銃で武装しておいて正当防衛はないだろ」秋山は言うが
「撃たれてから、床に落ちてたのを拾ったんだ」鴨田もしぶとい。
251 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/29(土) 20:58:27 ID:2JsXoGZI
「大体、おまいらなんだって地蔵をあれほどに追ってるんだ」秋山は言った。
「ああ、だがそれはそっちに聞きたいね。なぜだ、あの地蔵には何かいわくがあるのか」
大河内は言った。
範子が続けて言う。
「たとえば、裏側に太閤秀吉の隠し軍資金のありかが記されているとかなにかがあるの」
「おまえら、それも知らずに追ってたのか」秋山は言う。
252 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/29(土) 21:13:40 ID:G6wO0Zk5
「ええ、じゃ本当に隠し軍資金が? 」範子は目を丸くした。
「ちがうわボケ、もしそうならとっくに全員スコップと鶴嘴(つるはし)持ってはしっとるわい」
秋山は言った。
「え、じゃ、じゃあ一体? 」大河内は言った。
253 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/30(日) 20:26:02 ID:09O9d/7z
「なんだ、おまいら本当に知らんのか? まあいい、冥土の土産になるかどうかと
言う話だ」秋山は少しだけ、気の毒な奴らめと言った表情で話を始めた。
「このお話の世界では、すでにイケダダイサクは死んでいる」
「ああ、リアル世界でもそうなるだろうなジキに」
254 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/30(日) 20:41:21 ID:l0IoEW3Z
「だから創価学会は必死になって世襲制を狙ってる」
「おお、そうだな、しかしそれが?」大河内が言った。
「ま、親の因果が子に報いというのか、、池田大作の息子二人も
糖尿で、腎臓も病んでるそうだ。特に長男の博正は長時間の会議には
体がついていけずとうてい二代目就任は無理らしい。それはそうだろう途中で
長い会議から抜けて透析をしないと命にかかわるんじゃなぁ、重要な会議は主催できんだろう」
会議かぁ…と大河内は思ったが、よく考えれば病気の人間に激務を要求することは無理だという
世の中の理を現している話だなとも思った。
255 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/30(日) 20:52:54 ID:qPAZEqnO
「それでだ、創価学会ではむかし、そう折伏大行進とかやってたぐらい大昔に
日本中の民衆の信仰を集めている神仏のリストがあってそのなかに
病気快癒にきくという項目でリストアップされているものがあるわけだ」
「ふむ、大昔だがその頃の話しなら聞いたことがある。」久村が言う
「なんでも、日本中の仏壇や神棚を燃やしつくし破壊しつくす勢いでやってたと聞いた」
「そのなかにあの地蔵があったのさ」秋山が言う。
256 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/30(日) 22:06:25 ID:J7uP/snv
「はあ? どういうことなんだ」
「要するに、病気、この場合池田家の人々の病気を治すのにはどこのどんな神様仏様
にお願いしたらいいですかとコンピューターに入力したら、出力のトップは今このビルの屋上にある
あのお地蔵様だったという話だ」秋山は言った。
「糖尿なら、食事療法だろう」大河内は言ったが…
「それはとっくにしているが、一日におにぎり一個とバナナ二本と吸い物だけという
極端な食事制限でも糖が出る人はでるんだってな。いやマジで気の毒とは思うが」秋山は別に気の毒ではなさそうに言った。
257 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/31(月) 20:17:53 ID:Vo8a/WLV
「じゃ、じゃあ池田家のメンバーがあのお地蔵様を拝むためにおまいら
老人まで動員してお地蔵様を盗んだのか」大河内は言う。
「違うよ、よく小説を読み込め。」
秋山は涼しい顔でたしなめる。
「どういうことだ」
「ちょっと複雑なパズルさ」秋山は得意さを隠しきれない様子だ・
「パズルだと? 」大河内は言った。
「今、中央政界は大変なことになっている。そこに目をつけた「大田府さえ」は北側に取って代わって
国土交通省の大臣の座を狙っている。そうなれば当然、大阪府知事選挙だ」
「まあそうなるな、その前に太田が国会議員になることが望ましいが、待ちさえすれば選挙は
必ず来る。国会とはそういう世界だからな」鴨田が言った。
「おいおいお前、何が仕事なんだ」大河内が突っ込む。
「その時、彗星のように躍り出るダークホースがいたとしたらどうよ」
「ま、まさか」
「そうさ、横山ノックが大阪府知事の座に返り咲いた暁には、大阪吉本政権で関西の不景気は一挙に
笑いの彼方へ消え去り、その功を手に今度は横山ノックが中央政界へと進出し、首相の座を狙う」
258 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/31(月) 20:36:28 ID:mC5pVXCd
「ははあ、それであのお地蔵様で創価学会と取引すると? 」大河内は言う。
「ああ、お地蔵様を学会本部へ引き渡しても今度は、池田博正はお地蔵様にすがって
病気を治したという脅迫のネタを手に入れられる。一石二鳥だ」
「なにが一石二鳥ですか! 」
大河内と範子は、明美が目を吊り上げ、顔を真っ赤にしているのを見て
驚愕の表情を浮かべた
259 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/31(月) 20:49:36 ID:1NjIquJG
「子どもの生命と生きたいという願いは、取引できる「モノ」じゃない!」
彼女の手には例のコップが七つ、どこかで拾ってきたダンボールの上に載っている
だが、変身が出来ないところを見ると…
…失敗か! すまん! 長井、子ども病院のみんな!
大河内は煙幕弾を手探りした。
その時…
260 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/31(月) 20:55:28 ID:1NjIquJG
明美の頬から、大粒の涙が一つだけ一杯でなかった紙コップに滴り落ちた。
「七つの聖なる紙コップに処女の検尿が満たされる時、検便技師は便所神TOTOの力によって最匂ヒーロー、
スカトロマンに変身することが出来るのだ!」
大河内は叫ぶ!
「な、なにぃ!」秋山は顔色を変えた。
「すべてはこの「時」のために! 」
261 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/31(月) 20:58:41 ID:1NjIquJG
ガーン! 大音響とともに座敷牢の鉄格子が飴細工のようにひん曲がった。
「わわっ!」
「それ、黄金ボンブ! 」
「グエ、ゲボゲボ」
「ゲがいいか、そらそら駅雑炊シャワー」
*食事中の人すんません
262 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/10/31(月) 20:59:56 ID:1NjIquJG
「くらえ、尿道結石スプラッシュ」
「ウゲー痛い! 痛い!」
263 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/01(火) 21:47:15 ID:rmN7B3Cr
守衛達が転がり秋山も股間を掴んだままうずくまる。
「屋上へ!」大河内は叫んだ。
「え、逃げるんじゃ? 」久村が拳銃を拾いつつ言う。
「ああ、だが問題のお地蔵様をお迎えしないと、長井にどやされちまう」
大河内は明美に、長井を背負って正面玄関まで脱出するように命じると
自身は範子と屋上まで行く荷物用エレベーターに乗り込む。
久村と鴨田も一緒だ。全員、拳銃を拾って武装はしているが
不純物が混ざっていたせいだろう。変身は解けてしまった。
264 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/01(火) 21:51:18 ID:czP6mQCr
「ちぃ、まずいな。変身が解けちまった」
「仕方ないわよ、変身できただけでも良しとしなくちゃ」範子は言う。
チン
屋上に恐る恐る顔を出すと、美しい夕焼けの空が広がっていた。
「急げ、子供達が待っている」
タタタ…寄せ集めの四人は屋上の角にある地蔵へと走り寄った。
「うっ、こ、これは」
265 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/01(火) 21:58:52 ID:J3hCYwkP
範子「ど、どうしたの」
鴨田「まさか、偽者とか」
大河内はお地蔵様をためつすがめつしながら、いや、そういうことじゃないと低い声で言った。
「みろ、花や水や線香が手向けられていて、明らかに安置されてる」
「それがどうしたんだ」久村が不思議そうに聞いた。かれはエッチのことしか考えられないようだが
学会員だ。
「あ、あの、お地蔵様をお迎えする場合には、人間が背中に担いで安置されている場所から
病院まで一回たりとも地面には下ろしてはならないしきたりなんです」範子が言う
「ああ、おれもそこら辺に転がされていると思ってた。それなら安全な場所まで
車で運ぶこともタブーには触れないが、きちんとお祭りされていた形跡があるとなると話しが別だ」
大河内は頑固だった。
「オレが担ぐ」
範子が、彼氏の意を汲んで問題の地蔵堂から盗まれたと思しきショイコを発見してきた。
266 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/01(火) 22:03:58 ID:cTSYhR5v
「ば、ばかなことをいうな」久村は言う。
「仕方がないだろう、これは病院のしきたりだからあんた達は先に逃げてくれ」
「そうはいかんだろう。俺たちが逃げて奴らの手にこのお地蔵様がわたったんじゃ
何しにきたのか分からんじゃないか」鴨田も拳銃を点検しながら応じる。かれも結構頑固だ。
「仕方ないな、エレベーターはお地蔵様も許してくださるだろう、地面につけるわけじゃないから」
彼らは一団となってもときたルートを戻った。
267 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/02(水) 19:32:05 ID:fQ+EK13t
チン!
一階の広いホールに、4人は降り立った。
「誰も居ないわ」
「ああ、あれだけの銃撃戦のあった後じゃな。しかし長井たちは?」大河内はショイコをゆすりながら言う。
268 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/02(水) 19:34:16 ID:fQ+EK13t
「ワーハッハッ、今度こそジ・エンドだ! 」
秋山奇天はハンドマイクで叫んだ
269 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/03(木) 14:32:22 ID:9eLC1wpd
彼の背後にはどこから沸いてきたのかというほど特攻服の若い衆が
並んでいる。金の力でかき集めた連中だが手にしているのは
64式自動小銃だ。
さらに、彼らの背後には…
「せ、戦車?」
「信太山から運んでくるのは骨が折れたぞ、戦車二台と兵隊百人にはかなうまい」
秋山はもちろん、検便技師は自由に変身できるわけではないと言う事は知らない。
270 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/03(木) 14:48:01 ID:HNvQFNAY
「く、くそう」鴨田は言ったがいかんせん火力が違いすぎた。
拳銃3丁では立ち向かった瞬間に皆殺しだ。
「さあ、背中のものを渡せ、なに、殺しはせんワイ。大事な学会との交渉材料だ」
秋山はもう一つの勘違いもそのままにしていた。
271 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/03(木) 19:07:18 ID:cVnuRtSo
「ガガガ、キュラキュラキュラ」
戦車のキャタピラの音が響いてくる。もう一台が到着した様子だ。
「長井たちはどこだ? 」大河内はキョロキョロして見たが…範子も探したが
「さあ、逃げられたのかしら」
272 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/03(木) 19:55:34 ID:SdyjpR8I
三人は拳銃を捨てた。
ゴゴゴー!!
戦車が接近してくる
「やれやれ、戦車大行進だな」久村が手を頭の後ろで組みながらぼやく。
273 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/03(木) 20:09:20 ID:o2awfZ/z
その時だった。
ドン! 腹にこたえるような重低音が響いたと思うと次の瞬間、地響きを上げて
戦車が爆発した。
なぎ倒される特攻服たち、中には精神が錯乱したのか銃を手に一階ホールを走り回るものも
いたが、たちまち機銃で射殺される。
「後方の戦車は敵だ」秋山は無線で生き残った味方の戦車長に命じた。
「敵とは? 」戦車長が聞き返す。
「分からん、とりあえずスモークを使え、味方の歩兵が狙い撃ちされるのを防ぐんだ、
それから建物を遮蔽物として上手く利用しながら反撃を! 」
「了解! 」
274 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/03(木) 20:19:27 ID:AcTv4Ssw
煙のカーテンに隠れて戦車は一旦後退し(その課程で数名味方をひき殺して)
まず、戦車砲で敵戦車の正面装甲を撃った。そこしか狙えず発射しなければやられると言う
判断からだった。
「キーン」
澄み切った高い金属音とともに砲弾は空中にはじき返されたが
それは戦車長にある決断をさせた。
「再装てん急げ、奴は90式だ。キャタピラか背面を狙うしかない」
「りょ、了解」
装填手がガチコンと砲弾を装填器へ載せると自動式に砲尾に弾丸がはまる。
「よし、息の根を止めてやるぞ」
戦車長は無精ひげの伸びた顔ににやりと不敵な笑みを浮かべた。
「これで、これでプールつきの二世帯住宅一戸建てをゲットできるぞ」
275 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/03(木) 21:01:24 ID:zFC8xmUj
第百式戦車の車長シートで、はるなはそんな事を敵戦車に居る男が考えているとは知らず
トリガーを引いた。
ズダム! 120ミリ砲弾は流星のように敵の戦車の側面装甲を貫通した。
成形炸薬の火炎流が砲塔内部を焼き尽くす。
具体的に描写されることは少ないが、戦車兵の最後は惨めで、死に至るまでのプロセスが
苦痛に満ちていることが多い。
たとえば、今目の前に居る戦車のように火炎攻めで生きたままフライになると言うのがどんなものかは考えたくもない
はるなだった。
276 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/04(金) 19:11:04 ID:mYhzh6z3
ウイーン、微妙な機械音とともに次の砲弾が砲尾に送り込まれる。
完全自動化された装填機構と、車長席から操縦、主砲および同軸機銃の発砲が可能な
百式は実質一名で戦闘行動が出来る。
実際の戦闘シーンでは運転手は運転手、射手は射手で別々のほうが戦争の目的にはかなうが
「この場合、仕方がないのよ」はるなはぼそっと呟いた。
秋山はどこかに消えていない。特攻服軍団はライフルを戦車に向って発射したり、ワウワウ叫びながら
一階ホールを走り回ったりした。
その隙を見逃すほど、大河内たちはボンクラではなかった。
277 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/05(土) 14:54:17 ID:KyVP2ZbD
一方、明美はその姿を空中に止めた例の馬車から見ていた。首なし馬への
今日のギャラ、にんじん2本と角砂糖一個は明美のパパもちだった。
シュッシュッ、高圧パイプから空気が漏れるような音がした。
「パパ、気味が悪いから笑わないで」
「なにをいうか、これが笑わずにいられるか」黒い気配は反論する
「ああ、しかし近隣からの増援を呼ばないとナ」
気配は、ふところ(?)から霊界ラジオを取り出した。これはあの発明王
エジソンも研究していたと言うシロモノだが…
278 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/05(土) 15:00:44 ID:qBlBbOH+
やがて、いずれからともなく空にすさまじい数のカラスが現れた。
「おまえは、あの4人のところへ戻りなさい。姿を消していたことを悟られるな」
「それはもう」
「その男もこちらに招きたいところだが、まだ命の炎は消えていない」
「…」
「それはそうと、今度その男に聞いて見てくれ、ワシの仕事を引き継ぐ気はないかと」
「パパ…それは」明美は唖然とした。
「じゃあ死事(しごと)に行って来るよ」
279 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/05(土) 15:06:03 ID:yIIWSqy+
明美はそれが、長井を婿として認めたと言う意味なのかどうかを考えながら
コイン駐車場へ馬車をやった。途中で大河内たちが完全武装で
駐車場まで走っているのが見えた。
「ハイヨー、あの人たちを追い越して! 」明美は命じた。
「ヒヒヒン、ブヒヒン」今日も馬は上機嫌だ。
280 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/05(土) 15:08:07 ID:yIIWSqy+
「気のせいかな、今黒田(明美)の声が聞こえたようだが」大河内は首を傾げたが
「気のせいよ! 」範子はにべもなかった。大河内の分まで64式とさっきの拳銃を持っているのだから
当然だろう。
なんとなく筒井康隆氏の小説みたいですね。
282 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/05(土) 20:07:30 ID:gOJ3Y9pv
筒井康隆氏の堕地獄仏法を目指しているのですが、最近反創価色がうすれてしまって
どうかなあと思っております。
堕地獄仏法ですか。
『俗物図鑑』に近いようにも思います。
そうだ、いいこと思いついた!
いっそのこと『堕地獄仏法俗物図鑑』を目指すと言うのは?
284 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/06(日) 12:11:41 ID:5qqJWhSV
>>283 それは(絶句! )あんまりなパクリになるのでは? 盗作はいかんのではないかと!
それとHPは作成中です。
285 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/06(日) 18:53:25 ID:GsA9n4Sa
>>280より
明美が馬車から降りて「実体化」するのと、大河内たちが息も絶え絶えに走って駐車場に
来たのは同時だった。
馬はやってきた冥界へと帰っていく。ギャラにプラスして明美が近くの自動販売機で買った
りんごジュースをもらったので上機嫌だ。明美は冥界内の交際は大事だと思っていたから
そうした出費は(大した額ではないが)惜しまない。
「お、おや、黒田! 」
「大河内さん、彼が、彼の意識が戻らないんです! 」
明美は、演技も上手だった。
286 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/06(日) 18:55:59 ID:GsA9n4Sa
「いかんな、救急車を呼んでも、この騒ぎだ。すぐには来んだろう」
「ど、どうしましょう」
「車で、日本橋子ども病院まで行け! おれはこのままお地蔵様を担いで行く」
大河内はきっぱりと言った。
287 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/06(日) 19:12:40 ID:DNv+eYaj
「あ、歩いて、ですか? 」
明美はあっけに取られた表情だ。
「あたりまえだ、もう走れないしな」
大河内の顔には汗が吹き出ている。ショイコは肩に食い込んでいるのだから
当然だ。
「分かった、さ、乗れ! 」鴨田はバンに飛び乗って言った。
久村、明美、長井はバンに転がり込む。
「オマイも乗れよ」大河内は範子に言ったが…
「一緒に歩くわ」
「散歩じゃないぞ」
「分かってる、でも…」
チャキーン、64式をコッキングしながら範子は言った。
「今、ここでこのお地蔵様を奪われたら、何もかもが水の泡じゃない」
子供達が何よりも楽しみにしている祭り…大河内は、胸のうちに熱いものが
こみ上げてくるのを感じて…
「ウゲボラ…」駐車場の排水溝に少し吐いた。
288 :
レコバ:2005/11/07(月) 01:40:26 ID:Lytwc+8B
ホームページを作って、今までのあらすじや登場人物を紹介してほしい。
そのままの小説を載せるのは法規上、無理かもしれないが、この程度なら可能かと
289 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/07(月) 21:07:39 ID:s9pXYn0f
>>288 一応、内容は製作中ですがHP化第一弾は関西SGI外語シリーズ第二話「女鐚の幸せの使者」の
二次創作になります。
関西SGI外語シリーズは外伝も含め一応ストーリーは存在し
小説としての形を成しています。それ以外の本編はまとめろといわれても作者にもまとめようがありません
一応、長い長い小説としての形はつけてはいますが、それに当てはまらない部分も存在すると言う
変形的な長編小説です、もっともかの有名な千夜一夜物語もそんな感じなので
あながち全体を通じて見ると失敗作ではないのかもしれませんが
とにかく、自分の知る限りではこんなにも長く反創価の小説が掲載されたメディアなど
存在しないので(*)、それ自体が特筆されるべきかもしれません。
(注 20世紀少年のほうが掲載期間は長い)
290 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/07(月) 21:16:17 ID:3mbpNyIt
>>287より
そして二人は日本橋のほうへ向けて出発した。
後方では、まだ銃撃音が響いていた。はるなに向って特攻服がRPG7を発射し、それに主砲と同軸機銃で
はるなが応戦していたからだ。
流石にイケダダイサクの御座戦車として設計されただけあって、第百式は装甲堅固で
歩兵のRPGを寄せ付けない。
ドッドッドッ! 銃声のたびに鮮血がABCビルの床を濡らした。
291 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/07(月) 21:19:31 ID:3mbpNyIt
「はやくミナミの街へ逃げ帰らないとナ」
大河内は言う。
「この白い袋、捨ててもいい? 」
「あ、いやまて、脱出用秘密道具はまったく使わずに済んだ、あの紙コップを除いては」
「そうね」
「だから温存しておかないと、今後何かあったときに困るぞ」
その何かというのは一分後に背後から走ってきた。
292 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/07(月) 21:24:44 ID:ErZBAaGc
「待てー! 」
秋山奇天はすごい形相で走ってくる。
「わわっ」
「ど、どうすんのよあんた」範子は言う。
「仕方ない、その白い袋の中に「火」と書いてあるコンビニ袋があるだろ」
「あるわ」
「火をつけて投げろ」
袋の中身はネズミ花火や爆竹だった。
シュルルー! パンパンパン!!!
「ワワ! なんじゃこりゃ」秋山は立ち往生している。
「今だそれ! 」
293 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/07(月) 21:43:07 ID:+1ix57Rd
大河内たちは先を急いだ。
「おお。平林大橋が見えてきたぞ! 」
ここさえ渡れば巨大な貯木池のあたりを通って北加賀屋まで出ることが出来る。
しかしこの橋は長い!
「待てー! 」
秋山が走ってくる。
294 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/07(月) 21:47:37 ID:+1ix57Rd
「くっそー、この手段だけは使いたくなかったが、仕方ない、範子、袋の中に
金と書いてある茶封筒がある」
「あったわ、やけに重いわね」
「そいつの中身を橋にばら撒け」
チャリーン、チャリーン!
「おっ、なんやなんや?」
「お金や、小銭ばっかりやけど…」
「それ拾え!」
たくさんの人たちが小銭を拾い始めた、秋山はそれに阻まれて追いかけてこれない
295 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/07(月) 21:55:40 ID:Ci3cdhcl
大河内と範子は橋を渡りきった。
ばかでかい貯木池が道の右側に、左手には木津川が走っている直線道路だ。
秋山はあきらめずに走ってくる。
「うーむむ、しぶといな」大河内は人事のように言った。
バン、バンバン!
秋山の右手にはSWのM659が握られていた。
「威嚇射撃だ! 応戦するな」
「で、でも」範子は64式を手に躊躇した。
「心配するな」
296 :
政教一致@大阪:2005/11/08(火) 18:03:50 ID:j4kVYkur
秋山の根情も大したものだが、大河内の落ち着きも筋金いりだった。
「まてー!」
秋山も走りながらの発砲はあたらない事を悟ったらしい。必死で追いかけて来る!
297 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/08(火) 19:04:22 ID:eTgNEgAG
「お、追いつかれるわよ」範子は言う
「うーまーそのー」
「その物まねは若い人にはまったく何のことか分からないわよ」
298 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/08(火) 19:12:26 ID:SpzQswlh
ガサゴソ、範子は白い袋の中を探った。
「何、この「水」っていう分厚い袋は? 」
「あ、それは…」
範子はチラッと後方を見た、秋山はすぐそこまで迫っている!
「ええい、これ使うわ!」範子は袋を開ける
「わーまてよ! それは…」
袋の中から出てきたのは…
「ええっ、ピンクのナースキャップと裾の超短いナースの白衣? 」
299 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/08(火) 19:17:31 ID:eipNJWgt
「それだけは使いたくなかったが…」
バコオ! 紀子のハリセンが大河内の後頭部に炸裂!
「なによこれ! あなたそう言う目で私たちナースを見てたの? 」
「あ、いや、そういうわけではなくて」
その間にも秋山は走ってくる!
「ただ、だな、そういう男の欲望を受け止め」
秋山はすぐそこだ!
300 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/08(火) 19:34:59 ID:M6iLR8U2
やむを得ず、範子はその衣装に着替えた。
「ねえ、ちょっと兄さん、あそんでかない」
301 :
政教一致@大阪:2005/11/09(水) 15:13:00 ID:zItxxMAa
「誰がお前の生き別れの兄だ!」
「あんたやあんた!.じゃない!ねえ、時間空いてる?」
302 :
政教一致@大阪:2005/11/09(水) 16:43:26 ID:zItxxMAa
「おまい、本気で言ってるのか、それともギャグのつもり?」
303 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/09(水) 20:40:20 ID:PA9NGXzC
範子は、ちらっと大河内のほうを見た。
彼は軽いほうだとは言え石の地蔵を背に必死で遠ざかっている。
「ねえー、ちょっと遊んでいかない」
極短のスカートをちらっと捲くって見せると…
「30分でなんぼや」
なぜか大阪弁で秋山が迫ってきた。
*作者注 けっして政教一致@大阪は道で客を引いてる女とあんなこととかそんなこととか
したことはありません
304 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/10(木) 07:21:14 ID:YjU5q6qp
「ホテル代そっち持ちで一万、生は無し、フェラもその他のサービスもなしの
本番Hオンリー、どう、安いでしょ」
「そ、そうかな」秋山は鼻であしらうふうを装ったが股間と鼻息が演技を
水の泡にしてしまう。
それにしても、さっきまで必死に追いかけていた地蔵を捨てて買春に走る秋山の
この変化は一体?
305 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/10(木) 20:21:27 ID:g+SQAOUN
実は、この短いナース服は便所神TOTOの力によって水の力を与えられた不思議な
ナース服なのだ。
「OK、じゃオプションつける?、SMとか」範子は時間を稼ぐことにした。
306 :
政教一致@大阪:2005/11/11(金) 12:12:20 ID:eXtk+ktt
「飲尿プレイとか、あらへんのか?」
「飲みたいの?あんたも好きな人ね?
スカトロは一万上乗せよ」
「う、うー雪の妖精!しかし性欲にはかなわないし!」秋山は言った
307 :
政教一致@大阪:2005/11/11(金) 20:31:06 ID:eXtk+ktt
「それじゃ、契約成立ね!」
範子はしめしめとほくそ笑んだ。
308 :
成教一致@大阪:2005/11/11(金) 20:41:57 ID:eXtk+ktt
「おお、それじゃ、ホテルへ直行だ、駅前で空いてるホテル捜すぞ」
「えっ!?」
あたりは人家もない港湾地帯!
右は貯木場、左は木津川だ。セックスしたければ(異常な青姦マニアでなければ)もうすぐの駅前でホテルを捜すしかない
309 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/12(土) 08:54:23 ID:4uGOc5wx
ということは…
「さあ、早く来い」
何のことはない、大河内の後を追っかけていることには変わりは無いのだった。
「とほほ…」範子は大サービスを悔やんだが…
「尿、黄金水、尿、黄金水、白衣の裾から…」
秋山の目は血走っている。
「これじゃー作者がスカトロマニアじゃないと言うのはほとんど説得力ないわねぇ」
範子はポツリと呟いた。
310 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/12(土) 10:37:19 ID:8YbqlY/M
「何か言った? 」秋山は怪訝そうに聞いた。
「いえ、なにも。黄金水のことを考えて張り切ってるのね」範子は慌てていった。
「うーむ、なんか肝心なことを忘れているような気が」
「気のせい、木の精、木の妖精よ」範子もここまで来て思い出されたのではかなわないと必死だ
貯木池でまどろんでいた木の妖精の使い、「木人」はその一言で目を覚ましたが
上空を人知れず飛ぶ「明美のパパ」を見て、もう一度眠りにつくことにした。
「人間族はまだ大勢いて、殺しあっとるようだワイ」
311 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/12(土) 17:06:39 ID:EOJyeUWY
それはそれとして、大河内は走りながらもやっぱりあの水の羽衣を着た範子が気になって仕方がない
振り返ると、二人で走ってくる秋山と範子が!
「な、なんじゃそら? 」
大河内は訳が分からず立ちすくんでいたが…
「こうしちゃいられない」と歩き出した。
312 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/12(土) 23:41:00 ID:nO60JGbb
秋山に捕捉されたのではこれまでの冒険が無に帰してしまうのだから
313 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/14(月) 19:55:06 ID:s8g8BL/7
そう思った大河内は再び歩き出した。走れメロスも真っ青の執念だ。
普通の状況なら左右どちらかに方向を変えるという手段が使えるはずだが、
ここらへんはかっての大阪がそうだったように自然の河川と運河が縦横に走り、その上に多彩な地域の橋や大きな橋が
かかっていると言う地形のため、下手に方向を変えると追い込まれる可能性がある。
314 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/14(月) 20:04:06 ID:VtURWmX3
今日から中学生。小学校時代の親友、河合は……もういない。
河合は卒業式当日、交通事故でこの世界から消えた…その時の先生の言葉を俺はハッキリと覚えている。
「河合が亡くなったのは運命だったんだ、運命は誰にでもある。それは『死』だ」
先生の言葉を聞いて以来俺はたまに考える…運命ってなんなんだ!?河合の死が運命ってなんなんだよ!!と。
俺は河合の死を聞いた時何が何だかわからなくなった、人の死とは恐いものだと思う。
河合は今何処にいるのだろう…?何をしているのだろう…?俺はその日以来友達が作れない。あの悲しみを繰り返したくないから……
315 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/14(月) 20:04:39 ID:VtURWmX3
俺の作品傑作!!
316 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/14(月) 20:12:06 ID:yDphjV2C
そうこうしているうちに、またも橋が目の前に迫ってきた。左は第一海運の倉庫でその向こうは木津川
右は貯木池だ。泳ぐと言う選択肢も、季節は夏だが、お地蔵様を背にしょっている以上不可能だ
317 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/14(月) 20:28:15 ID:tWd5Tqe5
>>315 もうちょっと長い作品に挑戦して見ましょう
また、あなたの感情をいかに作品に盛り込むかがかけています
もう一人ぐらい、人物を登場させたほうがいいでしょう
318 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/14(月) 21:03:52 ID:Ev+gUvWm
とか言いながら、大河内は柴谷橋という橋のふもとに着いた。
高架橋の歩道部分を渡るわけだが…
「うぐう、階段かよ」
普通ならどうということないが
「おいこらまてー」
秋山は前をうろちょろしている大河内に気づいた!
「わわっ」
319 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/14(月) 21:07:52 ID:Ev+gUvWm
「くそー」
「この検便技師が! 待ちやがれ」
秋山はすごい勢いで追ってくる。
普通なら大河内は二段飛ばしで階段を駆け上がることが出来るが
重たいお地蔵様を背負っている以上(そしてそれを落したりしたら元も子もない以上)
そうもいかない。
秘密兵器の在庫も品切れだ。
それでも、大河内にはギブアップと言う選択肢はありえない
320 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/14(月) 21:11:19 ID:Ev+gUvWm
後輩の長井の勇戦、そして百万に一つの僥倖に導かれて
ここまでやってきた。
「追いつかれてたまるかい」
必死で階段を上がる大河内だった。
しかしこの高架橋は高い。階段も半端ではない
321 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/14(月) 21:16:13 ID:G+nIXFSl
感覚では三階建てのビルぐらいの高さに上がると、敷津運河の上を横断する橋面にたどりついた。
運河には、作業船やモーターボートが安らいでいる。
「やむをえん、タクシーで逃げるか! 」
大河内は手を上げたが、走ってきたのは
「チッ 住之江ドライビングスクールかよ! 」
教習生はともかく、教官は笑っている。
322 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/15(火) 19:38:03 ID:s3N1AQC6
仕方なく、高架橋を渡りだす大河内だった。
海面(運河面)まで何メートルあるのだろうか? この橋は高いなあと思いながら
お地蔵様を担いで橋を渡りきると…
「待てー! 」秋山が迫ってくる
その時
323 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/15(火) 19:46:19 ID:nknaSaHP
大河内はふと、下っていく階段の横に上へ上がっていく階段があるのを発見した。
「??? 上だと? 」
大河内はふと病院伝説の一つ、天国へと続く階段と言う話を思い出した。
*病院に現れる今まで見たことのない階段、最上階のはずなのにさらに上へあっていく
構造になっている。子どもにしか見えないその階段を上がっていくと天国に行くことが出来る
このお話を語る子どもは、「天国へは行かず、みんなと一緒にいたい」ことを
決意してあえて戻ってきた子どもだけである。
324 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/15(火) 19:53:59 ID:fxMJkSaF
大河内はとっさに上に向かって階段を上った。
ヒューヒューと風が吹きすさぶそこは
「も、もう一本の橋の上!」
階段は新木津川大橋へと続くバイパス道路(高架)の上にある歩道へと続いていた。どうやら都市計画を立てた奴は
高いところが好きだったらしい。
思わずのけぞりそうな高さだ。付近のもう一つの高層建造物、送電鉄塔群が手を伸ばせば届きそうだ。
もっとも手が届いたらワンピースかと突っ込まれるだろう。数百メートル向こうにあるのだから…
325 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/15(火) 19:59:46 ID:fxMJkSaF
「はあ、はあ、お待たせしちまったよーだな、検便技師! 」
振り返ると秋山がいた、手をつないでいるナース服の範子も息が荒い。
「別に待ってはいないぜ」大河内は内心の動揺を隠した
「けりを着けようじゃないか、この女と背中の地蔵、引き換えだ」
「嫌だと言ったら? 」
「黄金水プレイがまだなのは勿体ないが、この女を運河に投げ捨てて貴様を殺し
地蔵を奪い取る」秋山はまだ尿をつかうプレイにこだわりがあるようだ。
326 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/15(火) 20:10:49 ID:NiZKBY31
とにかく時間を稼がなければならない。大河内は内心で謝りながら
「待ってやってもいいんだぜ、黄金水プレイを」といった
「え? 」これには範子のほうが逆に目が点になる。
「え、え? 」秋山も目が点になる。
ちなみにこの会話が交わされているすぐ横を車がバンバン通っていく。
そういうのが好きだという人もいるのだが
327 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/15(火) 21:29:57 ID:EHTlp4Ff
「いやーちょっとここでは」秋山は頭を掻きながら言う
「そんじゃあ、駅前のラブホで、ボラボラとかいう一応シティホテルという名目の
ラブホが近くに」
328 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/16(水) 20:10:20 ID:Yd1CkkUk
「うーむそれじゃそこにって、騙されないぞ!」秋山もそこまで馬鹿ではないようだ
「ちっ!」
「さあ、お地蔵様を渡せ」
329 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/16(水) 20:22:15 ID:k/kmEaLM
「お前どうしてもこのお地蔵様が欲しいのか」大河内は尋ねた。もう夜になって冷たい風が音を立てて
彼の耳元を流れていく
「当たり前だ、だけど勘違いするなよ」秋山は言う。
「はあ?」
「おれだってこんな任務、喜んでやってるわけじゃない。しかし、よく考えてみれば
池田家メンバーが病気から治癒すれば学会員は喜ぶし、横山ノックが
大阪府知事に返り咲けば大阪府民は喜ぶ。その先は分からないが
大勢の人たちが喜ぶ、そのためにおれはやってるんだ」
「黄金水ファックをか!」大河内は言った。
「まだやってねぇだろうが」秋山の返事は即物的だった。
330 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/16(水) 20:26:44 ID:k/kmEaLM
「それじゃあこのお地蔵様に必死に願をかけてる子供達はどうなるんだ!」大河内は言った
「このお地蔵様はたんなる石の固まりだ。オレはご利益なんかないとおもってる。
結局、そんな思いにはなんの意味もないのさ。ただ。だれかに利用されるだけでな」
331 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/17(木) 21:30:31 ID:KClgIVl8
大河内は一瞬、この男にお地蔵様を渡すぐらいなら敷津運河に
身を投げたほうがましではないかと思ったがそれでは夏祭りが出来ない!
「さあ、おじぞうさんを渡せ」
秋山は勝ち誇った表情で言ったが、次の瞬間に驚愕の表情を浮かべて
振り返った。
高架道路の上にはいつのまにか何台もの救急車が停車していた。大阪中の検便技師達が
明美の緊急通報で駆けつけてきたのだ。
332 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/17(木) 21:33:41 ID:KClgIVl8
「ケンベーン」
「すべてはこの「時」のために!」
ゴゴー、近所のバキュームカーが到着した。
「く、くそう!」
秋山ががっくりと膝を突くのと、大河内の胸の中へ範子が飛びつくのは同時だった
333 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/17(木) 21:40:11 ID:n4YicGct
日本橋子ども病院から急派されてきた「地蔵担ぎ部隊」は、大河内が長い階段を降り切った数秒後に
やってきた。走ってきたことは間違いがないが病棟へ速く戻らないといけない担ぎ部隊は
さっとショイコを大河内から引き継ぐと大またに歩み去る。
「ああ、やっと…」
「やっと、なによ」
「黄金水プレイを阻止できたなぁ」
範子は、グーパンチを大河内の顔に炸裂させた。
「どうしてこんなグッズを用意してたのよ」
334 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/17(木) 21:44:31 ID:n4YicGct
「それを俺に言わせるか?」
「じゃああんたは、私たちをこういうモノを通して見てたの」
「そ、そりは…私(たち)っちゅうと複数形でそのう…とにかくお地蔵様が
戻ってよかった」
一方、病院では…
335 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/17(木) 21:48:00 ID:n4YicGct
「もう大丈夫だ、長井クンはがんばったよ」
ドクターはそう言って、明美に「しっかり看病してあげるように」と
意味深な言葉をかけてICUから立ち去っていった。
明美は、長井の顔の汗を拭いてあげて、ああ、この人が死なないでよかった
と、思った。
336 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/17(木) 21:50:57 ID:/jv127g4
その次の瞬間
「フシュルルー!!」
「パパ!」明美は目を丸くした。
337 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/17(木) 21:56:10 ID:upT2Ah7X
「ヒトが死なないでよかったとは、シらしくないな、明美!」
「ヒトじゃないわ! パパ、余計なことを言わないで」
「まったく、お前はシとしては心が優しすぎる。心が優しいその男には
お似合いだが…已むを得ん。お前をワシの後継者として失格とみなす」
パァァ…死と悲しみのオーラが病室に出現したが明美はそれから長居をかばうように
体をベットに投げ出した。
338 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/17(木) 22:00:38 ID:8jmtEJ/M
「そうするほどその男を愛しているのかフシュシュ」
「パパとは関係ないわ、オーラを止めて」
気配はオーラを消した。
「しかたないわい、お前達のために幸運の女神様、ROTO姫神においで願った」
「は?」
339 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/17(木) 22:06:16 ID:wGZtoq4X
乱数表を手にした女神様は、「これがあなたのお子様と配偶者ですか」と
言った。
「そうでございます、姫神様。幸運のブレスをおねがいします」
「シの一員の子女が、普通の人間に嫁ぐとあればそれは必要なことでしょう
姫神は、ICUの洗面台でうがいをし、干しイチジクと蜂蜜飴で息に匂いをつけて
二人に思い切り息を吹きかけた。
340 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/17(木) 22:14:59 ID:wGZtoq4X
「わっ、な、なに?」
「幸運の息ですよ、あなた」姫神は笑いながら言った。
「イチジクは子沢山、蜂蜜は恋が長く続くように、愛が長く続くように」
砂糖やブドウ糖でもいいのかという疑問が明美の脳裏に浮かんだが…
「ああ、蜂蜜のねっとりとろーりというところがね、恋の粘りというのか
執着を表すのよ」女神様は全てお見通しのようだ。
「目を覚ましたら、このヒトはあなたにプロポーズしてくるはず、そういう運命を
この男に今、課したの。それを受けいれるかどうかはあなたしだい。でも
受け入れないときにはペナルティとして男運がマイナス百ポイントよ」
341 :
政教一致@大阪:2005/11/18(金) 18:37:19 ID:9d1Lo36N
愛とはペナルティと抱き合わせなものかと明美は思った
342 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/18(金) 20:13:31 ID:jjsU/1cD
「あら、もうじき気がつくんじゃないかしら、いいわね。あなたの気持のとおりに
判断しなさい。多分、この男がNGなら、この先ずっとどんな男が来ても
NGだから安売りじゃないと思うけど、それでもいやならNGでもかまわないのよ」
「気持? 」
「シの娘、迷っている暇はなさそうよ」
ROTOの姫神は消え去ろうとしたが、最後に
「幸せを捜し求めてはいけません、幸せは作るものです」と言った。
343 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/18(金) 20:31:24 ID:bk3Asgd9
明美がその言葉をかみ締めるまもなく、長井は意識を取り戻した。
明美はとっさに、彼の手を握った。
「こ、ここは、病院? 」
「大丈夫、大丈夫ですよ 」患者を安心させる、ナースの心得その一だ。
「あ、あのお地蔵様は? 」
「確保したわ、大河内さんたちが」
「そうかー…結婚してください! 」
344 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/18(金) 20:37:26 ID:bk3Asgd9
「え、な、なにをいうんですか」
「結婚してください! 」
ウワー、こんなのありかしら、明美は思ったが幸運の女神が運命を課したら
それに従わないわけには行かないものなのだ。
明美は、「目をつぶってください」というと長井の口を自分の唇で塞いだ。
345 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/18(金) 20:41:11 ID:bk3Asgd9
「んぐ! 」
これはファーストキスなのか、二度目のキスなのか? 明美は一瞬思ったが
舌を絡めていった。
…ああ、そうね、幸せは作るものね!
明美はそう思った。
346 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/18(金) 20:59:47 ID:CBcYOCX5
そのころ、はるなは戦車を走らせながら報告の電話を
永田町へ入れていた。
「なに、関西圏の横山ノックの裏アジトを一個、撃滅か。良くやったぞ! 」
小泉は叫んだ!
「は、はあ」
「これで大阪は安全になったな」
347 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/18(金) 21:04:13 ID:CBcYOCX5
「そ、それはどうかと…第一、これは戦車でテロリストを掃討したということで
テロがなくなったとはいえないレベルですが」
「いや、抵抗勢力が一つ一つ潰されていく度に安全は上がっていく」
348 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/18(金) 21:41:12 ID:dNbvejwH
はるなは、疑問を抱きながらも、それを説明するには証拠が不足しているので
「そうですね」と答えたのだった。
349 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/18(金) 21:48:33 ID:dNbvejwH
同時刻、大河内はボラボラで範子と本気のエッチを交していたが
それは作者の描写が及ばないプライベートな領域の事柄だった
350 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/18(金) 22:04:02 ID:B3Uz56GJ
数日後
日本橋子ども病院の屋上に、明美は立った。
天候は快晴だった。晩夏の風が明美の耳もとを流れて行く。
351 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/18(金) 22:19:26 ID:1K4sHAAo
それとともに、子供達の歌声が流れてくる
明美にはそれが天使の歌声に聞こえた。
「さあ、天国へ行こう!」
明美はそう呟くと、屋上から飛び降りた。
即死だった。脳漿が飛び散り、まるで岡田有希子のように
353 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/19(土) 10:56:51 ID:B8tP3EI2
「なになに?
『明美にはそれが天使の歌声に聞こえた。
「さあ、天国へ行こう!」
明美はそう呟くと、屋上から飛び降りた。
即死だった。脳漿が飛び散り、まるで岡田有希子のように』
馬鹿じゃないの、まったく」
明美は
>>352を読んで鼻で笑った。
「なにが『即死だった』よ、人が作ったストーリーにたかる蠅みたいなヤカラが
必死に考えたストーリーがこれ?
>>352は蛆虫から成長できてないんじゃないの? 」
354 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/19(土) 18:33:21 ID:mqVSCD6Y
その罵声に呼び寄せられたように、首無し馬が来た。
「よーしよーし、冥界にこれを届けておくれ」
明美は愛用してきた西洋鎌を、馬車に乗せた。
お前は乗らないのかという視線を、首から先がないにもかかわらず
送ってくる馬に「私は乗らないの、行って! ギャラは冥界で送り先にもらうのよ」
明美は命じた。馬は今日も上機嫌で飛び去っていった。
355 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/19(土) 18:46:54 ID:VBmaRv4s
非常階段の踊り場で、長井は明美を待っていた。
奇妙な彼女の行動には、もう慣れていた。
「お待たせ…」明美が屋上から降りてきた。
「浴衣、持ってきた? 」
「ああ、持ってきたわ」盆踊りに花を添えようと今年は女性職員が浴衣で踊る予定なのだ
「楽しみだなぁ」
356 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/19(土) 19:06:50 ID:5rGHJ/8s
その夜…
「な、なんだいその浴衣は…」長井は唖然とした。
「いや、特注で…」
「特注? その、真っ黒にしてくれと注文したのかい」
「ええ、でも、セットで特注した男物があるから、これを着たらペア浴衣よ」
長井は、おそるおそる明美の差し出した紙袋の中を見る
「うわー、やっぱり真っ白な浴衣だ!」
「もう濡れてるの…」
明美は、そう言うと、早くも素っ裸でM字開脚。
長井は、込み上げるムラムラで居ても立ってもいられず、股間にムシャぶりついた。
チュパッ!チュルル…。
「あっ、ああん…」
「あたしクンニされんのが大好きなの…」
「ふっ…いやらしい女だな。もうビショビショじゃねぇか」
「そう言うオレもビンビンになってきたぜ」
長井は不敵な笑みをうかべると、ブラブラした半勃ちのイチモツで明美の頬を引っ叩いた。
「ピチッ!パシッ!」
…(笑)、
360 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/19(土) 20:03:38 ID:edxp2ijl
盆踊りの中で、長井と明美のペアはすごく目立った
その上空で、明美のパパは寂しさ半分、嬉しさ半分の複雑な気分でいた。
「フシュルルー仕方ない、今夜もどこかで死者を探すか。娘よ、幸せであれ! 」
素早く空中を走り抜ける影を、明美はふと眺めた、
「どうしたの? 」長井が尋ねる。こういうところだけは非常に敏感だ。
「あ、いや、流れ星が…」明美はごまかすのは得意だ。
「流れ星か、お祈りしなくちゃ」
361 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/19(土) 20:14:14 ID:LkeVd97i
>>357-358 どうでもいいことだが、会話部分は極力
同じ話者が二回続けて発言するのは避けたほうがいい。
あなたのほんの十行のSSで明美と長井の発言が一回づつ、だぶってる。
また、自分で「ビンビンになってきたぜ」と言っておきながら
ブラブラした半勃ちのイチモツというのはおかしい
どうしても「ビンビンになってきたぜ」をいかしたいなら
「鋼鉄のように硬くなったオスのシンボルで、明美の頬を引っ叩いた」
逆に「ブラブラした半勃ちのイチモツ」で行きたいなら
直前のせりふを「クンニされるだけでマグロのような女に俺が勃起するとでも思ってるのかい」
ぐらいのせりふに変更したほうがいいでしょう
362 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/19(土) 20:16:07 ID:LkeVd97i
なお、街の中には公民館なんかで小説の作り方を教えてくれる市民講座みたいなものは一杯あります
363 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/19(土) 21:37:04 ID:+KDqoaLs
>>360より
「星はもう消えたわ」明美は言った。
「そうかあ、あ、そうそう、お祭りだからお地蔵様に手を合わせなきゃナ」
長井は、安置されているお地蔵様の前に行った。
石で出来た顔になんとも言いようのない慈悲の微笑を浮かべているお地蔵様に
長井は手を合わせた。
「お地蔵様、やっと念願のナースの彼女が出来ました。彼女と末永く幸せでいられますように」
傍らで明美も手を合わせる。宗教とはなんぞやという問いかけの答えのような
絵だ。
「それから…」
364 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/19(土) 21:42:48 ID:+KDqoaLs
長井は、手を合わせながら心の中で思った。
…病気の子ども、怪我をしている子どもが早く治って、おうちに帰れますように
日本橋子ども病院当直日誌外伝 歩く地蔵さま伝説 完結!!!
365 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/20(日) 08:31:33 ID:XbUSMRKA
作者あとがき
長かったようで短かった連載でした。殺し屋(ZX?)には
往生しました。
読んでいただくと分かりますがこの作品には「こども病院」を舞台にしているにもかかわらず
いっさい子供が出てきません。実は…
作者として、病気や怪我で泣いている子供を描写する勇気がありませんでした
366 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/20(日) 08:33:37 ID:XbUSMRKA
また、本作品は珍しく、北加賀屋の現地取材をしました。
次回の作品はどうするかは未定です。
367 :
政教一致@大阪:2005/11/20(日) 09:11:10 ID:Ez1+87Gs
ただ、創価学会から話が離れてしまって板とは違う小説スレッドになってることは確かです
つまんねえ小説がやっと終わったか・・・・
もう来なくていいよ>政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M
369 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/21(月) 19:28:34 ID:7prpa5LI
では、次回作を考え出す前に一つ、「政教一致@大阪」が創価学会に入ってから
やめるまで を説明いたします
私が創価学会に入ったのは199X年のことでした。
>>368さん、さようなら。。
>>369 政教一致@大阪さん、お疲れ様です。
個人情報の書き込みに注意してください。
371 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/21(月) 19:38:43 ID:cgnBY5eF
そのころは私は仕事も職場での人間関係も上手く行っておらず
まったくのスランプでした。
372 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/21(月) 19:42:42 ID:cgnBY5eF
>>370さんもおっしゃるように、この物語の登場人物は全員、まだ生きていて関西に住んでいるはずなので
個人名、地名、企業名など一切が明かせませんし、ぼかして書くことをご了承ください
で、199X年のある日、夜通しの折伏に負けて学会に入ってしまった政教一致@大阪は、
折伏した人「Aさん」と地区の創価文化会館に行きました。
373 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/21(月) 20:08:12 ID:XFdMbiE8
いわゆる「ご本尊」の授与式は簡単に唱題(お題目をとなえる)だけだったか
法華経の一部を唱えたかは覚えていません
そうしてもらったご本尊は、有料だったのをやけにはっきり覚えていますが(笑
>373
有料じゃ貸与じゃないよな。
375 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/21(月) 20:14:24 ID:XFdMbiE8
その日は同時中継がある日でした。
でっかい部屋のモニターにまずはなんかしらんオバハンがでてきて
「ニッケンシュウ」の悪口をまくし立てたのが印象的でした。
関東のオバハンは口悪いなあとその時は思いました
376 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/21(月) 20:37:03 ID:1TJFxrzy
その時、ニッケンシュウの僧侶の母親が階段から転がり落ちて死んだという
内容で、そのあとでなんか男子部のおっさんがまたひとしきり「敵」についていってました
その後が秋谷という影の薄い会長で、当たり障りのないことをしゃべった後で…
377 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/21(月) 20:41:18 ID:1TJFxrzy
「イケダダイサク」が出てきました。その時の印象は「太った老人」でした
なんか「ゲーテいわく」とかいうスピーチの内容は良く分かりませんでしたが
画面の中の学会員が右手を斜め45度に上げて「ハイ」と言う姿がナチスとまったく一緒だと思ったことを
覚えています、そして、自分もこんなキチガイ集団の一員になり果ててしまったのかと言う絶望感を覚えました
そして現在に至るわけです。何度もやめようやめようと思ったのですが、
ネット上でしか憂さを晴らすしか出来ない私はとうとうやめられずじまいでした。
でも、こんな私にでもやめる方法がひとつだけあります。
そう、それは自らの命を絶つことです。
ただ自殺するのではありません。長い間この私の人生をめちゃくちゃにした
創価学会本部に自爆テロを起こしたいと思います。
長い間いろいろ私の憂さ晴らしに付き合いありがとうございました。
さようなら
あとがき
そして政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M は腰にいくつものダイナマイトを巻き、創価学会本部に
自爆テロ行為を起こそうとしたが、創価学会本部に着く前に自爆してしまった。
タイマーが10分早かったのだった・・・・
ナーム
380 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/22(火) 07:09:53 ID:AQUPERWN
『ブヒヒ♪日本人はバカで忠実だからいずれ日本は北朝鮮の属国となるだろう』
池田大作は醜く口を歪め笑った。
チラリと本尊を見やるとよくこんなイカサマや脅しでこれだけの人間を迷わせたと半ば呆れたように笑う
朝鮮民族に栄光あれー
偉大な俺に栄光あれー
383 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/22(火) 19:22:44 ID:GnFKFecH
やれやれ…
>>377より
とかなんとかで、入信初日は終わったのですが…
政 「どうも、ナチスみたいでなじめんのですが」
A 「そんなことはない、あの人たちは学会のエリート中のエリート
あそこでビデオにチラッとでも映ることはすごい名誉なことなんだ」
政 「は、はあ」
A 「政教一致@大阪君は真面目だから、週刊文春や新潮に洗脳されてだまされているんだ」
*この時から文春や新潮を読み始めた。
384 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/22(火) 19:27:57 ID:n+e6Rw1u
A 「だいたいなぁ、マスコミの言うことは全部嘘だ。学会にこそ真実があるんだ」
政 「名誉会長(Aさんの前ではそういっていた、他の学会員の前では一回、池田大作のあほうと行ったこともあるのだが)の
スピーチもなにいうとんのかさっぱり分かりませんでしたわ」
A 「それは、これから学会で勉強したら分かるようになるンや」
政 「アルツハイマー入ってるようなあのスピーチがですか」
385 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/22(火) 19:40:28 ID:PVfNOxh6
A 「おまえなあ、ボケ老人がこんなに勲章とか名誉教授とか取れるか」
政 「カネさえ積めば…」 この一言はAさんの怒りのスイッチをONにした
386 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/22(火) 19:46:26 ID:PVfNOxh6
Aさんいわく、勲章はいらないといっているののあっちからくれている、創価学会に世界一偉い人がいるということは
海外では超有名で、ただ日本では「島国根性」で認められていないだけさ、と…
それから、いろいろ調べて創価学会と公明党とについて分かってきましたが
それについてはふれません
387 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/22(火) 19:50:34 ID:bpSk1m5e
ただ、入信した地区が家から遠くて、電車で片道2時間かかる、それで
政 「これは地区の集会とか座談会には一切、行けませんわ」と集会でない宣言をかましました。
さすがにそれにはAさんも統監を移すことに合意してくれ手続き(どういう具体的手続きがあったのかは不明)
を取ってくれました。
続く!
388 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/23(水) 11:09:20 ID:5TFPYWw6
しばらく(数日)して、地区の聖教新聞の配達員が来て、地区部長の家を教えてくれたが
その時は多忙になっていたのでほうって置いたら向こうから来た。(Bさん)
その一発目の会話
政 「学会辞めたい」
B 「いつでもやめられる」
政 「んじゃ、今やめたい、とにかくやめたい、ぜったいにやめたい」
B 「(絶句してる)」
389 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/23(水) 11:11:57 ID:tZcT86yN
390 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/23(水) 11:14:45 ID:t9FIYkL5
翌日、どっかの工場の二階で話し合い、地区の男子部の部長さんと県の男子部の人、そのほか数人
激論になる。
しばらく、事あるごとに激論になりながらも勤行や唱題、同中などに顔出す状態。
ただ、やはりこの頃からイケダダイサクのスピーチはおかしくなっていった。
支離滅裂ではないにせよ、最初の話題と最後の結論がかみあってなかったり、なにかおかしい
そうこうしているうちに…
391 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/23(水) 11:19:38 ID:HWZ9oLej
選挙と、財務がやってきた。ことわった
また男子部長他数人と激論。
? 「名誉会長の悪口を言うな」
政 「私が言ってるんじゃなくてみんなが言ってることを、こういうことを行ってる人がいるという形で
いうだけだ。」
と言うような会話の後、とうとう本当の喧嘩になりかけたときに、男子部長が(だったかな、覚えていない)
「選挙や財務がいやなら、信心をやれ。」ということになり、三日連続唱題1時間
しかし信心する気持はわかない
392 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/23(水) 11:24:23 ID:frS97b8R
もうとうとう最後にあたらしい地区部長(Cさん)にご本尊をお返ししたいといった。
県のほうから偉い人が来てその人立会いのもとで
ご本尊を返却した。何回も念を押されたがもとから信心するつもりがかけらもない
こっちにとっては気持が変わりようがない。
しばらく、いやがらせがあったがむそれきり信心の話はまったくなくなった。
*ちなみにいやがらせは深夜の無言電話や、ピンポンダッシュだった
393 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/23(水) 11:30:00 ID:PhmlWo4a
ただ、そんななかで2ちゃんねると、創価公明板の「創価ネタ小説」にであった。
ちなみに、政教一致@大阪のペンネーム(コテハン)で小説を書き始めた頃は
もう学会員ではなかった。
とにかく、自分にとって生涯で一番不幸なことは学会に入ったこと
自分にとって生涯で一番幸福なことは学会辞めれたこと
時々掲示板小説の中で創価学会のことをナチになぞらえる部分があるが
正直創価学会はナチスより恐ろしい存在になりかねない
394 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/23(水) 11:32:02 ID:PhmlWo4a
まあ、つまらない話だけれどこういった事情でした。
政教一致@大阪はなぜ学会をやめたか 完結!!!
556 名前: SGY 投稿日: 2005/11/23(水) 13:11:59 ID:ivQ9Ai4D
【幸福の科学・ユートピア文学賞】
【内 容】本文学賞は、新時代にふさわしい新たなる「ユートピア文化」を創造すること
を願い、創設されました。人を幸福にする文学、天国的な価値観・高度な精
神性を含んだ文筆作品を広く募集します。
【募集部門】小説/エッセイ/ファンタジー・童話/詩歌/ビジネス・評論/翻訳/マン
ガ/シナリオ/ビジュアルブック(絵や写真・イラストと言葉との組み合わ
せ<例>写真エッセイ、詩画集、イラストエッセイ等)/その他
(自作の未発表作品に限ります。他媒体との二重投稿はご遠慮願います)
【規 定】※詳しくは支部・拠点に備え付けの「募集要項」をご覧ください。
【締切日】 2006年3月31日(金)※当日消印有効
【発 表】2006年7月頃 月刊「幸福の科学」等で発表の予定。
【副 賞】入選10万円、佳作5万円。
特に優秀な作品は幸福の科学出版からの書籍化も検討します。
397 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/23(水) 21:22:40 ID:l8B/427J
>>396 ありがとうございます。次回作は未定ですがいくつか
案はあります。
398 :
母が熱心で困ってます ◆1Cz5bN8eQk :2005/11/23(水) 21:31:57 ID:CfU+fc6L
>>394 政教一致さん
そんな事情があったんですか、あなたが学会員だったとは・・・
あまりの衝撃で言葉が見つかりません、とにかくお疲れ様でした
次回作期待しております、よろしくお願いします(´∀`)
399 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/24(木) 19:31:12 ID:ALsZw1T3
>>398 ありがとうございます、次回作はスカトロとも婆とも縁を切ろうと思います。
ただ、どうしようか…また学校ものだとワンパターンだし
時代劇もないしなぁ…西部劇「池田駄作コルト道中」もないしなぁ
400 :
政教一致@大阪:2005/11/25(金) 16:35:55 ID:mGa53jn3
実は、お蔵入りしている話の中には、久村が主人公の話があるにはあるのですがそれじゃ、臭いと思ったので...
401 :
政教一致@大阪:2005/11/25(金) 19:12:22 ID:mGa53jn3
内容は、海外にある日本人学校にいる子供たちの話なんだけど、あまりにも浪速節が入っていて、おまけに学会から話が離れている!
402 :
レコバ:2005/11/27(日) 21:37:02 ID:EQ4/nS0V
ロリ路線は?
403 :
レコバ:2005/11/27(日) 21:37:50 ID:EQ4/nS0V
404 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/28(月) 19:37:51 ID:7dbYo5Sv
久村番外編は次回として、今回は創価のネタに戻していこうかと…
でもどうしようか…?
今考え中です
405 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/28(月) 21:52:46 ID:UhouBqFL
本編に入る前に少しだけ告白しておくと
やっぱり高校の教師になって美しい女子生徒とウハウハというのは男の人の夢であると言えましょう。
女鐚はその夢を結婚(事実婚、妻である丸井絵美はまだ法定年齢に達していない・保護者の同意が得られていない)と
言う形で実現していくのですが、久村はもっと直球で女子高生にアプローチする男として描かれています
どちらがいいかは読者によるでしょう。
406 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/28(月) 21:58:15 ID:KbsAbk4x
なお、政教一致@大阪の作品を仔細に読んでいくと
(そんな事をするのは作者だけだろうが)政教一致@大阪が
女性に対して求めているものもなんとなく分かってきます。
それは、夫(彼氏)が病気や怪我をしたときに看病してくれること、です。
これは、政教一致@大阪の恋愛感(ペアの男女はピンチの時ほど助け合わなければならない)や
実際の体験(この女性こそと思った女に、裏切られたような切ない気持を入院したときに抱いたこと)
によります。
407 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/30(水) 07:05:22 ID:VfYckxw3
オレの名前は黒澤敏晃。
熱心な創価の学会員だ。
大学は創価大学教育学部を卒業している。
住居は創価学会の城下町、八王子市だ。
408 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/30(水) 21:29:13 ID:vfN+Pcll
オレの今の仕事は、「池田先生」のアイコラを作ることだ。
元々オレは、カメラマンになりたかった。
だが、大学を卒業して就いた仕事は、それとはまったく違っていた。
409 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/30(水) 21:38:20 ID:5Fx6lmk7
学会本部の、池田先生直属のボディガード部隊、通称SP部…
時折グアムで拳銃の実弾射撃訓練を受け、毎日が格闘技の訓練の日々でオレは
そこそこの成果を収めることが出来た。
だが…
410 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/11/30(水) 21:48:35 ID:IR99eb9u
イケダダイサクが入院すると、オレの運命にも転機が訪れた。
先生直属の要員で写真に詳しく、かつパソコンなどで
アイコラを作れる人間はそれほどいなかったからだ。
もちろん聖教新聞の編集部などにはその程度の要員は
ゴロゴロいただろうが、学会幹部がまず欺く対象は彼らなのだから仕方がない
411 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/01(木) 20:45:00 ID:rEUJ0grL
もちろん、オレ以外にもスピーチを代筆する係りや、影武者もいてオレよりも
そういう人たちのほうが大変は大変だろう。
オレが筑波にある高度産業技術研究センターへ出張したのもそういう流れの一環だった。
最初は、オレもそんなにすごいミッションとは思っていなかったのだが…
412 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/01(木) 20:46:59 ID:rEUJ0grL
どっかの工場で働いていたほうが似合いそうな、作業服姿の中年男が言った。
「これがわれわれの自慢、未来カメラです。」
オレは、狭い部屋を埋め尽くしているたくさんのサーバーラックしか見えなかったので、どれがカメラなんですかと言った。
「ああ、カメラ自体はですね、普通のデジカメでいいんです。このカメラのすごいところは
この複合電脳のもつ多重仮想記憶空間にあるんですから…」
413 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/01(木) 20:53:09 ID:rEUJ0grL
男の名は田辺と言った。彼はコンピューターによる未来予測を
デジカメ画面にあわせる技術について語った。
「あの、未来が予測できると言うことはですな、東証株価の表示ボードを
カメラに取ったら翌日の値段が映るんですか」
「いやいや、そこまでミクロな世界は無理でして、今やっておるのは
ある人物の写真を何枚か、撮影順に並べて解析してその人の数年後の顔を
作成するとかですね、ああ、クロサワさんもそっち方面でこられたんでは
ないのですか」
「あ、いえ、それはそうですが未来が写せるとなるとつい…」
414 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/01(木) 20:57:48 ID:rEUJ0grL
「未来を写せるのではなく、未来を予測するのです。」田辺は胸を張った。
「は、はあ」
そう言いながらもオレはこの技術でイケダダイサクの写真が思うとおりに捏造できると
嬉しさで一杯だった。
いかにオレがコラの達人でも、なにせ元の写真が古いことだけは覆しようがない
415 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/01(木) 21:02:04 ID:rEUJ0grL
古いということは若いということで、それはそれである意味結構なことだが
バレたのでは何の意味もないのだ。
影武者を使った撮影や昔の写真の使いまわしでしのいできたが
ここらで新たな写真を聖教新聞に載せようという作戦なのだった。
416 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/02(金) 19:26:08 ID:khM8cqvC
「写真の…」黒澤はしゃべりながらチラッとサーバーラックのほうを見た
「ん? 」
「どうかしましたか」田辺が聞いてきた。
「い、いえ…ネコが」
417 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/02(金) 19:32:15 ID:iQ04ijy/
「ね、ネコ? 」
ちなみにここに至るまでには厳重なセキュリティが張り巡らされている
どこかのネコがふらりと入ってくることは出来ない
418 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/02(金) 19:35:37 ID:iQ04ijy/
「みんなちょっと来てくれ」田辺が命じると数名の技術者がやってきた
「さがせ!」「パネルあけろ」「そこ、懐中電灯で照らせ」「お、こんなところに
シャーペン落ちてるぞ」「それ、オレのだ」
「おかしいなぁ、ネコなんかどこにもいませんよ」
419 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/02(金) 19:45:57 ID:DcsfOGHi
「お、おかしいな。見間違いだったかもしれません」
「頼みますよ」
そんなこんなで彼らは撮影スタジオへと向かったのだった。
「ここが撮影のためのラボです、光源が…」田辺が説明を始める
オレは要所要所で頷いたり相槌をうちながら視界の隅のほうで
ネコがうろうろしているような気がして仕方がない
もっとも、ふっとそっちをみるともういない、そんなことの繰り返しでオレは
ネコのことは忘れることにした。
420 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/03(土) 12:12:47 ID:T3AEL8/k
…そうか、猫のこと以外を考えればいいんだ、えーと、えーと
「今夜は犬鍋を食いたい」
ふと顔を上げると、田辺の目が点になっていた。
「あ、あなたもキムジョンイルのお友達だったんですか」
「あ、いえいえ」
「先日もピョンヤンから軍事技術を買いにきましたよ、偽ドルでね! 」
421 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/03(土) 12:15:48 ID:T3AEL8/k
オレは研究所からたたき出された。
しょんぼりと歩くオレの前に一匹のネコがやってきた。
「おまえのおかげでたたき出されたぞ! 」違うだろうと思ったが
一応オレは怒ってみた。すると…
「人のせいにするなニャー」
「わわっ、ネコがしゃべった!!!」
422 :
政教一致@大阪:2005/12/03(土) 14:14:18 ID:hMGd3u9+
おどろくのと同時にはらがたったので「おいこらおまえ、ネオ麦茶しってるか」
とすごんでみた。
「そんな変な銘柄の麦茶は知らないニャー」言いながらもネコの尻尾は股の間へ隠れている
「うそつけ、おまいメチャクチャビビッてるやないか」
「う、そうともいう」
423 :
政教一致@大阪:2005/12/03(土) 14:26:59 ID:1KZMXHX2
「おいおまえ、あの研究所に潜入する方法をおしえろよ」
「潜入してどうするのかニャー」
「アイコラ用素材を作っちまえばこっちのもんよ。大体に機材の操作方法もわかったしな」
「よくわからないけどそれって泥棒じゃないのかニャー」
「コピーしたら元に戻せばいいのだニャー」
425 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/03(土) 20:49:18 ID:H58CEL3f
毎日ご苦労さま
426 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/03(土) 21:35:53 ID:nBYOfA+c
>>425 大変です 無報酬かつ危険をともないますんで
427 :
久村友恒のファン:2005/12/03(土) 23:24:59 ID:6WgxfYxx
最近、あまり筆が進まないようですね。
428 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/04(日) 09:24:23 ID:FbSQ99Gw
429 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/04(日) 11:29:43 ID:Qys1mzr/
ネコは「戌年があってもネコ年がない件について」とぶつぶつ言ったが
仕方なさそうに「ついてくるニャー」と歩き出した。
もちろん、オレはその後を小走りで追って行く。
人間の目には袋小路にしか見えない(しかも研究所から離れている)ところで
ネコは振り返った。
「ここだニャー」
430 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/04(日) 11:32:36 ID:Qys1mzr/
「おいおい、ここってお前? 」オレが立ちすくんでいると
ガチャッ、何もないと思っていたコンクリートの壁が開く。
「シュレディンガーの猫の扉だニャー」
「おお、確かにここは研究所の一階廊下! 」
歩きながらふと振り返ると扉はなくネコも消えていた
「後は自分でやりなさいということだな」
431 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/04(日) 11:41:03 ID:2otXpYuY
潜入はしたものの、オレの目的は単なる侵入じゃないわけだから
例の未来カメラのところまで行かなければならない
幸い、更衣室に忍び込んだオレは、白衣をゲットした。
ついでにIDカードもだ
「ラッキー!」
432 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/04(日) 15:40:04 ID:wlDPlR3F
オレは急ぎ足で例のミニラボへと向かった。
「しめしめ、これでちょいちょいと作業してとっととずらかれば
一石二鳥だ」と説明のための独り言を呟きながらオレはポケットからイケチョンの写真を収めたメモリー
を出した。
だが、オレの幸運もここまでだったようだ。廊下から何か話しながら
研究所の人間が来た。
「や、ヤベッ!」
ミニラボには隠れられるような場所はない。
433 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/04(日) 15:45:20 ID:wlDPlR3F
オレはとっさにさっきのサーバーラックの陰に隠れることにした
「あの北チョソの馬鹿は付近をうろついていないだろうな」
顔は隠れているので見えないが田辺の声だ。
「大丈夫です」
434 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/04(日) 20:09:05 ID:XtMjKfEP
「まったく、創価はよけいなモノを持ち込んでくるな」田辺がぼやく
「しかし主任、あんな追い返していいんですかね」部下らしき男が言う
「ああ、どうせ奴らはまたコンタクトしてくっから、その時に交渉すればいいんだ。
値を吊り上げ、いやならキャンセルと脅し上げる。ソロバンのはじき具合にもよるがまず二百万は
ふんだくれる」
435 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/04(日) 20:20:01 ID:inrRWpNd
ムカー!!!オレは腹が立ったがここで出て行って田辺の胸倉を掴んだのでは
何のために潜入したのか分からない ぐっとこぶしを握ってこらえていると
「ニャーオオン」
「おい、今ネコの声がしなかったか」田辺が言う。
「まさか? 奴の、北チョソ野郎の幻聴ではなかったんですかね」
「わからんぞ、奴らネコでも腹へってたら食うだろうからな」
…この! 声にならない怒りの視線をネコに向けると
ガッガッガッ、後ろ足で耳の後ろを掻いている
436 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/04(日) 20:31:48 ID:inrRWpNd
クッ! 体をサーバーラックの影に潜ませるのとどやどやと捜索部隊が来るのとが同時だった
「ネコが紛れ込んでるのかも知れん」
「さっきも探しましたが」
「うむう、だがネコが入ってるとなると」
…?
オレはよくよく考えてみると、最初の時もあれだけ職員が集まってきて
捜索するのも何か不自然だよなーと思った。
437 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/04(日) 20:45:06 ID:CVY7yjFf
しかし、ネコがうろついているからといってここまでうろたえるべきものなのだろうか
オレは耳を澄ませた
「この未来カメラが、***で@@@であることを、学会に」
…うーなんだ、***とか@@@とか、聞こえんぞ!
438 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/05(月) 11:57:34 ID:HTC7XTfK
「この計画が完成した時から、我々の時代が始まる!」田辺は言った。
「ネコの迷う国の到来ですな!」
「宗教のない世界!思想のない世界!」
何の事だ?.オレはそっと顔を出して話を聞こうとした
439 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/05(月) 17:58:12 ID:HTC7XTfK
だが、そんなオレの動きを読んだように彼らは離れて行った。
440 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/05(月) 19:50:38 ID:81I4ZXow
だが、いつまでも隠れているわけには行かない。小野田少尉とは
課せられた任務が違うのだから…オレは慎重にミニラボに戻った。
メモリーをコントロールサーバーにセットすると、コンソール上に若かりし日の
池田大作の写真が映った。
「これが大阪で選挙違反でぶち込まれたときのやつで、こっちが信平レイプ裁判の
時のやつだな」
探せばもっと出てくるのは間違いないのだが
441 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/05(月) 19:54:25 ID:81I4ZXow
処理中の砂時計を見ながら、オレは周囲を窺った。
田辺らが戻ってきたらヤバイ というのが一つ、もう一つは…
「おい、ネコ」
「ゴロニャーン」ネコは素早く走り出ると、俺の前で背中を床のパンチに
こすりつけた
442 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/06(火) 19:46:27 ID:yNlywTxv
「こらー!」
「にゃーん、最近ノミが多くて」
「そういう問題じゃない、痒いとかより…」
その時
「おい、なんか声がしたような」
「ま、まさか、さっきあれだけ調べたのに」
スタッフが来た。
「ワワッ」
443 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/06(火) 19:49:25 ID:yNlywTxv
オレがあせってミニラボの撮影エリアへ行ったのと同時に
ネコはメインコンソールへ飛び乗った。
チャカチャカ
サーバーが作動し始めるのが分かった。
「お、おまえ」
「こらー」
田辺の部下が叫ぶ。
その時!
444 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/06(火) 19:50:50 ID:yNlywTxv
ピカッと閃光が光って、オレは意識を失った。
(先公の禿頭が光ったのかも)
446 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/07(水) 09:53:26 ID:qxBDvgg1
そうそう、油で磨きあげたこの自慢のハゲフラッシユは無敵だ。ついでに無毛だが.
447 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/07(水) 19:58:55 ID:iACod6wO
「ハゲーフラッシュ! 」
がばっと跳ね起きたオレは、チュンチュンというすずめの声と、女房が台所で沢庵を切ってる
タンタンと言う音を聞いた。
目に入ってきたのは女房の後姿だった、全裸だ。正確には
エプロン以外全裸だ。
448 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/07(水) 21:56:12 ID:omkaXuZM
「裸エプロンの妻」
450 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/08(木) 18:52:04 ID:T7e3rmVf
その瞬間、オレはこれまでの経緯をすっかり思い出していた。
…研究所から再びつまみ出されたオレは仕方なく重い足を引きずって
信濃町に帰った。上司(副会長)は怒った。
「このボケカスマスケ、おまえなんか首だ! 」
オレは郷里の千葉へ戻るしかなかった。
そんなこんなで近所の防波堤から海を見る毎日の中でオレはいつしか
人妻パブ「裸エプロン」の常連になり、後に妻になる湯香子と知り合った。
451 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/08(木) 19:00:45 ID:ixg7Scg0
その頃の東京では、後に「偉大なる大元帥様」と呼ばれるようになる
自衛隊の陸将によるクーデターが勃発、創価学会も公明党も解散させられた
さらに、政教分離の原則が徹底されることになった。
その動乱のときに信濃町にこもっていたSP部隊は全員、最後まで戦って死んだと聞く。
人生とは分からないものだ。湯香子は夫に「裸エプロン」でのことがばれて
とうとう離婚してしまった。その一方でオレはてすさびで始めた
千葉の海辺の写真が雑誌の賞を取ったのをきっかけに
小さな写真館を営む傍ら趣味的なカメラマンのバイトへ時々行くようになった。
湯香子とはその頃に籍を入れた。
452 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/08(木) 19:02:06 ID:ixg7Scg0
>>450 訂正
誤 ボケカスマスケ
正 ボケカスマヌケ
453 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/08(木) 19:08:10 ID:S+1WINjX
そのオレに第二の転機が訪れたのは「偉大なる大元帥様」が
千葉に来た時、たまたま取った写真が新聞に載ったことだった。
それはオレ自身も会心の出来だと思った写真だったが、
元帥もそう感じたらしい。
オレは元帥府直属の宣伝カメラマンに指名された。学会の前歴も
軍事クーデターよりずっと前にクビになったことが幸いして
調べられはしたものの特に問題とはされなかった。
まったく、人生とは何が幸いで何が不幸か分からない
454 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/08(木) 19:14:06 ID:S+1WINjX
「あなた、うなされてたわよ」
「うーん、創価学会を首になったときのことを夢に見たんだ」
「あなた…」
湯香子は振り返った。微妙な表情だ。
「その言葉は口にしたらだめよ、この間も三丁目の田中さんがカクレだってことがわかって
ソウカオクリになったのよ」
「わ、わかったよ」
過酷なソウカオクリになって生きて帰ってきたものはいない。
455 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/08(木) 19:44:04 ID:PLhOA1Nd
「今日は、遅くなるよ。元帥府の定例交友会があるから」
オレは自宅兼写真館を出た。
駅前でオレは打ち合わせどおりの男が運転するこれも打ち合わせどおりの
「大田フルーツ」のバンに乗った。
甘い匂いがした。
456 :
ギャグ係 ◆WMhl/ZkObw :2005/12/08(木) 20:43:41 ID:QCZzXXlq
(ラブホに匂いの付く入浴剤は置かないで欲しい。。。
まあ二股してる女性も”車に変な臭いの芳香剤を置かないで”、
って思ってるんだろうけどさ。)
457 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/08(木) 20:57:56 ID:NLGUTJ5k
入浴剤は入れないでラブホの風呂に白湯をはったらよろしいやん
車の芳香剤は彼女が乗るときだけグローブボックスにほり込んだら
よろし
女は結構匂いに敏感ですが(笑
どうも貧乏性なせいか、ある物は使っちゃうんですよね。。。
459 :
政教一致@大阪:2005/12/09(金) 17:28:37 ID:zClParX8
池田大作がメロン好きなことをオレは思い出した。
460 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/09(金) 18:52:52 ID:8YfVL1j+
大田フルーツは本当に信濃町に納入していた業者の
二代目の会社だと言うことだった。初代はもちろん、池田大作や
彼の元に来た来賓の好むフルーツを届け続けたが、やはりメロンが
ダントツに届けたフルーツの上位だと言うことだった
461 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/09(金) 18:55:54 ID:8YfVL1j+
「あーイケダダイサクはメロンが好きだったからなぁ」
「シーッ」
山田伸一という運転手は言った。
「ばれたらヤバイだろうが」
462 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/09(金) 19:00:35 ID:8YfVL1j+
「お、すまんすまん、で? 」
「まあ、作戦は会議で決まるんだろうが、先生の『失われた孫』が発見されたらしい」
463 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/09(金) 19:16:07 ID:iwTMXltq
「ああ? 信平が孕んだまま逃走していたとか? 」
464 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/09(金) 19:22:47 ID:iwTMXltq
「いやいや、そんなSFじゃない、現実の話だ」
「ふむ、あの何とか言うお孫さんか」オレは言った。
「あーその、坂沢真を知ってるか」
「はあ? そんな孫がいたかな」
「孫ではなくて息子だが」
465 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/09(金) 19:28:08 ID:PoIw7EcT
「いや、知らんが」
「おー、実は先生は坂沢由希という娘をレイープして、男の子を産ませていたんだな」
「ふーん」
「で、そのまま坂沢由希の実家、大阪府門真市に戻したがそこで由希は
男の子を出産、創価小学校から地元の中学を経て関西SGI外語へ」
「うそだろ、あんな偏差値が25.5の外道と呼ばれた高校へか」
466 :
政教一致@大阪:2005/12/10(土) 06:15:28 ID:hBtjh0LB
「裏では色々あったんだろうな、保護者の一人がSGI名誉会長で秘密をもらす訳には行かないってこととか・・・」
「そう 、で秘密は守れなかったと」黒澤は言った。
467 :
政教一致@大阪:2005/12/10(土) 16:14:36 ID:hBtjh0LB
「いや、秘密は守れた」
「?」
「この事を知ってるのは、我々だけだ」
468 :
政教一致@大阪:2005/12/10(土) 18:44:01 ID:hBtjh0LB
「我々創価学会復活同盟だけだと言うのか?信じられんな・・・」黒澤は言った。
「忘れるな!計画的に学会の全ての資料を破棄し、闇に葬った数々の悪行を」
山田は言う。その顔にはなんともいえない表情が浮かんでは消えた。
469 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/11(日) 17:32:48 ID:4vAsCvNp
「それはそうだが…」オレも釈然としない顔で言った。
「その後、坂沢は池田の姓に復活し、結婚したらしい」
470 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/11(日) 21:29:30 ID:fVNpUpV/
「ふむ、で、坂沢の血を引くその子どもが、失われた孫か」
「うむ」
「だが、坂沢とその妻は今、どこに?」
「国外にいるらしい。坂沢は赤外線センサーの技術者になって
外国の大きな保安会社に雇われて発展途上国や紛争地帯へ行ってたそうだ」
「ほう? 」
「で、我々としても
池田先生の息子と孫がセットで手に入れば、創価学会復活のまたとない
起爆薬となる、そのために孫を確保し、今度はその孫の身柄をちらつかせて
坂沢を説得する」山田は言った。
「説得ではなく脅迫だろうが…まあいい」
471 :
政教一致@大阪:2005/12/12(月) 11:54:18 ID:poKVYA+k
「ところで、偉大なる将軍様のその後の動きはどうだ? 」山田は言った。
「大元帥様だよ、それほど目立った動きはない。」オレは先週一週間の
大元帥の行動をざっとならべたてた。
472 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/12(月) 20:45:28 ID:rig0KEx5
オレが創価学会復活同盟のスパイになったのはカネ目当てだった。
湯香子が自然に子どもを作れない体だということを知った瞬間から
インターネットや学術雑誌などに目を通し、医師の話も聞いた上で決意したのだ
国外で代理母を用いた不妊治療を受けると
それには相当なお金が必要だった。
473 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/12(月) 20:49:11 ID:rig0KEx5
一瞬オレは、一回も目にしたことのない坂沢に対して
「罪」を感じた。
人間誰しも自分の子どもが誘拐されて愉快になる奴はいない。
結果的に学会が復活したら坂沢も赤外線の技師よりいい生活が出来るだろうと
オレは自分を納得させた。
474 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/12(月) 20:54:58 ID:HfbB0xkj
フルーツの匂いのする車は霞ヶ関にある「元帥府」の巨大な石造りの
建物に走っていった。
警備兵はおざなりなチェックで果物屋のバンを通した。警戒レベルは最低の
ままだった。
皮肉なことに軍事政権発足後は近隣諸国との関係は見違えるように改善された。
国内も、不況から脱却したことと莫大な各種宗教団体の財産を没収、
それを慈善、福祉系事業につぎ込んだことでかってない隆盛期を
迎えているのだ。警備もゆるむだろう。
475 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/12(月) 21:00:51 ID:HfbB0xkj
もっとも、元帥がいる石の建物の警備はやはり厳重だった。
IDカードと生体認証で三つのチェックポイント(正門、玄関、広報部のある管理棟エレベーター入り口)
を通過して、おれはデスクにたどり着いた。
「あークロサワ君、来週の…」広報副部長の野田正信が来週の大元帥の
国防軍パレードについて話しかけてきた。
476 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/13(火) 20:06:43 ID:sUF58SBm
「メーザー殺獣車と対人ミサイル・ランチャーは撮影不可ですか」オレは撮影シナリオを見て言った。
「そう、実は中国を無用に刺激することは避けるべきだという外交部の判断でねぇ」
最新鋭兵器の写真は時として政治の道具となる。そのことはオレも理解してきた。
「女子のパレードは何枚程度あれば…」そんなことを確認しながらオレはさりげなく
大元帥の位置や護衛の状況を確認した。
もっとも、それはどちらかといえばカメラの都合による。
「頼みますよ、対日感情が悪化しないほうに持っていかないとねぇ」野田は元帥府では珍しい善人だ。
477 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/13(火) 20:08:12 ID:sUF58SBm
そのころ、オレの知らないところで久村友恒は女子小学生のブルマーを眺めていた。
その時は、久村友恒の一物はビンビンに硬くなっていたのだった。
そのことを人に見られては目もあてられないので、暫くは動くこともできなかった。
その間、久村は早く元に納まれ、元に納まれと心のなかで呟いていた。
アア〜おれってひょっとしてロリッ気が・・・
最近、たて続けに起きているロリがらみの陰残な事件が脳裏をかすめ
内心複雑な気持ちにもなっていた。
気付いたときには一物は元にもどっていた・・・
479 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/13(火) 20:59:29 ID:UVTKB0CE
「久村先生! 」
久村が振り返ると、同僚の教諭が怪訝そうな顔している。
「どうかしたんですか」
「いえ、なんでも」
「いくらなんでも、女子小学生にムラムラしているなんてヤバイことはないでしょうね」
「ま、まさかそんな」図星だったがあえてそうだとは言えない訳があった。
そう、久村はソウカ送りを免れ、私立の女子小学校「龍泉寺学園」の教諭として
勤務していたからだ。
ちなみに、小学校の教員免許は、通新制大学で取り直した。
480 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/13(火) 21:08:00 ID:3ubkWF4y
校種が違うので、教育実習をまたしなければならないと言うハードルを乗り越え
やっと手にした職だ。
作者注 小学校の教員免許と、中学・高校の教員免許は若干違うプロセスで
発行するため中学校や高校の先生が小学校で教えようとすると免許を取りなおす必要が生じる
ただし単位には互換性があるのでまるまる受けなおさなくてもよい
一言で言うと小学校では基本的に一人で全教科教える必要があるが中学校以上ではべつべつの
科目別に担当教員が教えるという違いがある
481 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/13(火) 21:12:40 ID:HWurNTvt
今教育の現場で問題になっているのは小学校で英語を半分必修化しようとしているのに
英語を教えられる小学校の先生は限られるが、じゃ中学校から余っている(?)英語の先生を
転勤させようとしても「校種の壁」があるということである。
*読むだけで勉強になる政教一致@大阪先生の連載が読めるのは2ちゃんねるだけです
482 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/13(火) 21:18:14 ID:R6xfWZtt
NOVAやアビバが出来ることが
仮にも教育委員会配下の正規の小学校では出来ないというのだから
なにかがおかしい
「なにかがおかしい」久村の胸の中ではエロエロな思いが渦を巻いた。
483 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/13(火) 21:53:32 ID:6al/2wsX
たしかに小学生でも高学年の女子は発育がいいし
初潮を迎えて「女」としての体になっていく途中の未完成さが
たまらないというロリーもいるのだが…
「おれは、おれは、女子高生マニアだ! 」
訳の分からないところにプライドを持つ久村だった。
484 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/14(水) 20:20:39 ID:5rV1OT9W
「女子高生の、蒼いからだが好きなんだ(中には時々相撲でも始めるつもりかっちゅうほど太ってる子もいるが)」
「それに、髪の毛や体からの匂いが、たまらないんだ(時々、下水かホームレスの匂いを嗅ぐけど)」
女子高生が好きなものは、教師にだけはなってはいけない、幻想を打ち砕かれるから
485 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/14(水) 20:24:06 ID:5rV1OT9W
それはそれとして、久村は自分のクラスへ歩いていった。
小学校なのだが体育は女性教師が担当することが決まりだ。女子小学校だから仕方がない
「うーん、先見の明があるんだか?」
486 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/15(木) 21:09:00 ID:tbo21UtA
もちろん、体育の授業では生徒を「補助」することが避けられず
それはもちろん、生徒の白い肌を触ることにほかならないからだが
「見るだけもいいがぬくもりもホスイ」久村はたいがいな炉だった。
487 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/15(木) 21:27:14 ID:+gt/9rs1
まあそれはともかくチンチンを勃起させているだけでは
教師の仕事にならないので久村は教室に戻った。
小学校ではクラスは担任の王国と言うように言われていた時代もあったのだが
学級崩壊やドラマ「女王の教室」などの影響もあってそういう表現は
制限されるようになった。
<6年3組>
「おう、みんな揃ってるかな」久村はガラッと戸を開けた。
488 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/15(木) 21:39:24 ID:uTUj/2/d
>>484 作者自己注(マジレス)
もちろん、先公稼業とは思い込みを自ら打ち砕くことに他ならない
教師が
「こいつにこんなこと教えてなんになるんだ」
「こんな馬鹿な生徒、見たことない」
「こんなやつ、退学すればいいのに」
と思っていることを生徒は敏感に感じ取る。
だからそうした思い込み(幻想)を打ち砕き(砕かれ)た後に、かすかにでもきらっと光るものがあったら
それを大事に胸に抱いていればいいのだ。
馬鹿を極めたような高校生だった漏れは、未だに街角で高校生に会うと
あの頃に戻りたくて涙が出ます。(変に思われないようにビル影に隠れて泣きます。)
元馬鹿同士が集まって飲む酒は、滅茶苦茶美味いです。ここに先生が混じっても
乙なものです。
馬鹿が馬鹿なりに突っ張って精一杯生きていたから、余力を撒き散らしていたからかな、
と思います。力を加減することを覚え、調和なる物を意識し、純粋さを失うことが
年を取ると言うことなのでしょうかね。。。
せめて若い人達には夢の有る、楽しい世の中を準備してあげたいですが、そんな能力は
全く無いので、自分達で作って行って下さいね。
490 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/16(金) 20:58:37 ID:cUJph67V
>>487より
「起立」
日直の声で女子生徒たちが立つ
「礼」
「着席」
久村はSHRに入った。
491 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/16(金) 21:04:59 ID:icBJOOtP
「来週、パレードに本校から5・6年生の合同チームが出場します
選手に選ばれた皆さんはがんばってね。」
女子小学生(高学年)のブルマーにオレは興奮するんだっ! とはいえない久村だった
ただ、パレードは完全にこなさなければならない。もし何かあったら
「パレードが成功するように、先生達もがんばります」
軍事政権はパレード中になにかあったら草の根を分けても責任者を探し出すだろう。
その結末は血に塗れているのではないか
492 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/16(金) 21:09:53 ID:LTK4Ws4d
かってはオレも関西SGI外語の武装高校生を一クラス、指揮していたものだが
と久村は思った。だがもう昔の話だ
今現在、アサルトライフルを渡されて撃ってみろと言われたら
百メートル先の人間に当てるのもおぼつかないだろうと久村は思った。
「先生! 」
振り返るとクラス副委員の南畠めぐみがいた。
493 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/16(金) 21:13:17 ID:LTK4Ws4d
「職員室で前野先生が呼んでます」
「ああ、ありがとう」
「それと先生、チャックが開いてます」
見るとチャックが開いてるだけではなく中身まで顔を覗かせているではないか
真っ赤になりながら久村はチャックを上げた。
「オウチ! 」
思わずたいせつなものをはさんでしまった。
494 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/16(金) 21:16:14 ID:LTK4Ws4d
「あーあ、先生、私がやってあげます」
めぐみは彼の前にひざまずくと小さい手で小さく萎んでいるものの先端を
つまんだ。
「う、」
「痛いですか」
495 :
ギャグ係 ◆WMhl/ZkObw :2005/12/16(金) 22:14:34 ID:YFbHfdiC
(そう言えば18歳未満の子とHしちゃいけないって、どこからがダメなんだろ?
いくらなんでもキスはOKだよね? 胸触りも良い気がする。
性器を触ったり触られたりしちゃダメってことか? んじゃ胸ぱふぱふは良いんだろうか?)
496 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/17(土) 09:15:26 ID:rqiQPizh
久村は「い、いや、いい」と呻いた。
冷たい指の感覚がすごく気持いい。まるで麻薬でも飲まされたような気分だ
その反面、これはまずいぞと言う常識もくるくる頭の中を駆け抜ける
497 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/17(土) 12:14:33 ID:81HUyD/+
そんな意識とは裏腹に、久村の男の子は急に成長し始めた。
「先生? 」めぐみが戸惑ったような声を上げた。
「あ。う、その…」久村は裏返った声で言う。
「気持、いいんでしょ」背後から声がする。クラス1の美少女、長井優実だ。
「う、そそそ」
「あん、じっとしててください」めぐみはやっと彼の男のものをブリーフ内に治めた。
「ちぇ、もうおわりぃ? 」この声はクラスでも一番身長のある木原理沙だ。
理沙は間近で見物していたようだ。
「もっとやっちゃえばよかったのに」
498 :
政教一致@大阪:2005/12/17(土) 17:41:33 ID:qQhNdqGI
もっとやったら、話が別の領域に突入するらしい!
499 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/17(土) 22:29:07 ID:wv3QyETk
という訳で、久村はそそくさと職員室の前野のところに行った。
「パレードの件ですが、元帥府の方から打ち合わせの打診がありまして」
前野は教育委員会から派遣されてきた上級指導教諭だった。
「教育委員会の方で今週末に会合が!」
500 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/18(日) 20:35:20 ID:UU2FC4Bb
そのころオレ(黒澤)は写真の整理に追われていた。
結構、人物の写真と言うものは難しいものだ。犯罪者の写真なら警察から
回ってくる運転免許用の写真でOKだが、いまや日本の支配者となった
大元帥様の写真はそうは行かない。スナップ風の写真のストックと使い回しを
きちんと管理しなければならない。
501 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/18(日) 20:49:04 ID:UU2FC4Bb
「ええと、中国首脳陣との集合写真と、それから…」などとやっていると
再び野田が来た。
「今日は新しく来た女性職員の方の歓迎会もかねてます」野田はニコニコしている
このさわやかさは天然のものだろう。
502 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/18(日) 20:55:20 ID:usneMsv/
「ほう? シーズン(4月)でもないのに? 」
「いやいや、調査部に資料室が増設されるので、警察からこういうことをやっている
婦人職員を出向してもらいましたので」
503 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/18(日) 21:00:18 ID:bq9rYK5I
「婦警さんですか」オレは一応聞いて見た。
「いえ、司法警察官ではない警察職員です」警察に勤めていても
捜査や逮捕に携わらない一般の職員もいるのだ。
「名前は、松谷さんといいます」
「え?」
野田の言葉にオレはかすかなデジャビュを覚えた。
「どうかしましたか? 」野田は不審そうに言う。
「あのう、その方の下の名前は」
「さやか、という名前ですが」
age
505 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/19(月) 19:32:02 ID:Qs5zJJMg
「黒澤さん、どうかしたんですか? 顔色が真っ青ですよ」
「あ、いえ、なんでも…松谷さやか、さんですか」
ぐるぐる、何かが頭の中を回る。だがそれが何なのかが分からない
オレは頭の芯の方が真っ白になりそうなのをいすに座って硬く目をつぶって
かろうして避けた。
「ああ、その、初恋の人がその名前だったので」
「おう、そうですか、それはロマンチックな? 」野田は?の目だ
「あ、いえ、それは昔の話ですし…結婚もしてますからねぇ」
我ながらごまかすのが下手だとは思ったが、オレは一体何をごまかしているのだろう?
506 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/19(月) 19:37:32 ID:Qs5zJJMg
やがてオレたちは、みな連れ立って霞ヶ関にある居酒屋「酒魚」に行くことになった。
ちなみに「酒魚」はサカナと読ませている。
野田は意味ありげの笑顔で、オレに一人の女性を紹介してくれた。
507 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/19(月) 19:41:07 ID:Qs5zJJMg
その女は、体が八分目まで言うことを聞かない姑の世話とパートの勤めで
疲れ果てている、パート先のスーパーの店長との不倫と飼っているインコに
姑の悪口を教えることだけが生きている価値の全てと言う感じの女だった。
508 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/19(月) 19:45:24 ID:Qs5zJJMg
髪の毛はおかっぱに近い髪で化粧もぞんざいなその女は松谷ですと名乗った
ちょっと柑橘系の匂いがした。服装はとても地味だ。
「あ、あの、初対面でこんなことを聞くのもあれなんですが、松谷さんは独身ですか」
「そうです」さやかはかすかに微笑んだ。
「良く分かりましたね」
509 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/19(月) 21:39:01 ID:zNBevGNa
「いや、あの、その…」オレは説明に困った
さやかは静かに去っていった。
「振られましたね」野田が言う。
「まあ、それで正解ですが」オレは言ったが、なにかしこりのようなものが残った。
宴席は盛んになるころ、オレは手洗いにたった。
「ふうう」
510 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/20(火) 19:17:48 ID:oxj/+nGp
「フーッ」
オレが振り返るとネコがいた。
「ネコッ! 」
「ずいぶん久しぶりだニャー」
「おまいは? なぜここに」
オレの当然の疑問に答えようとはせずにネコは
「ニャーオン」とだけ言った。
511 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/20(火) 19:19:58 ID:oxj/+nGp
「そのニャーオンはなんだ、エサクレか?」
「ミーミー」
「このやろう、オマイのおかげで俺はとんでもない目に会ったんだぞ」
「そういえるかニャー」
「え? 」
512 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/20(火) 19:25:57 ID:bj5tnbi5
政教一致@大阪のストーリーをよく読み返すと、もし学会を首になっていなければ
オレは信濃町で死んでいたはずなのだ。現に同僚はみな、戦って戦死している。
今の仕事も、結局はあの一件がなければついてはいないはずのものだとは言えなくもない。
もっとも、もともとの志向がカメラいじりであった事は事実なので
どこかで写真関係の仕事には就いただろうが
タイミングや偶然性を考慮に入れると元帥との縁が出来たのは
まったくラッキーだったとしか言いようがない。
「うむう」
513 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/20(火) 19:27:54 ID:bj5tnbi5
オレはやむなくめざしをネコにやった。
むしゃむしゃと旨そうにめざしを食うネコに
「何のようだ」とオレは聞いて見た。
514 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/20(火) 19:36:05 ID:CfPhi7fO
ぐ 人 ウンコー !
ぐ る ―(__) __ ∩2z、
る ん _ -  ̄ (__) ― ニ二./ /
十 ん (・∀・ ,,) /`/
, ' _ l´ '⌒ヽ-‐ / / } } +
/ / / リ | | / ノ
C、/ / ╋ / | |/ / //
& \____/ / ノ/ _/―''
⌒ヽ-、__/  ̄ ̄ ̄`ヽ '´ / 十
/  ̄ ̄`ー- ...,,_災__,/| / +
/ ノ {= | |
+ ∠ム-' ノ,ィi、ヽ、
十  ̄ ╋
_ミ`ー‐、
`⌒丶、'ー-、_ + 十
 ̄\―ヽ._ 二_‐-
\ \  ̄ ‐-  ̄二二_ ―_,r'⌒ヽー、
 ̄\ ̄ \‐- ╋__..ニ -―― ´ ̄ __... -―一┘
+ ニニ ー--\ ⌒Y´ ̄ `丶 __,. -‐二´  ̄ ― +
 ̄\ ! =,. -‐ 二_ /ヽヽ
_ ヽ.._ ノ /ヽヽ \
 ̄ 〉 ー- ノ三二 + \ _
十  ̄―/ ,' /二  ̄ _ _ ∠、
ニー/⌒∨ / 二/ /⌒'l  ̄ ∠、 oノ
_ / l /二 / ,イ |二_ oノ /
/ /| / .ノ 〈. ′ / | _|__ ╋ / /^ヽノ
 ̄_/ _/_ヽ_, .__,/ | |_ /^ヽノ
彡ニ ,ノ __( )_ 〈__ 三ミ +
+ `⌒  ̄( ̄ ̄)― ⌒´
( ̄ ) ウンコー !
y ―
515 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/20(火) 19:39:40 ID:z6wapGKq
「ご挨拶だニャー」
「なにおう」
「今、自分が置かれている危機に気がついていないのは誰かニャー」
「? ? ?」
「池田大作の孫の名前は? 」
「しらないが? 」
「年は?」
「いや、知らない」
「男か女かは? 」
「そ、それも知らん」
516 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/20(火) 19:43:24 ID:z6wapGKq
オレはうむうと唸った。まったく何も知らされずに放り出されていることに気がついたからだ
今の状態でオレは情報を探り当てるアンテナになって元帥府の中をうろつかなければならない
通常言語ではそれを「スパイ」という
そしてスパイはつかまったら死刑だ。それがこの世のルールだ。
517 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/21(水) 20:23:05 ID:F68RYeD9
「ふむ」
オレはしばらく考えていたがネコにはそれとはまったく違うこと
「松谷さやかを知っているか」と聞いた
「ナーオン」ネコはガッガッガッと耳の後ろを掻いた。
「そのリアクションは知ってるって感じだな」
「な、なぜ分かるかニャー」
518 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/22(木) 18:53:03 ID:fXptqeji
「吐け、彼女は何者だ? 吐かないと…」
「ギコニャーン」
オレに首根っこを掴まれてネコはもがいたが、しぶしぶしゃべりだした。
「実は…」
519 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/22(木) 21:27:39 ID:4Z1n+y9j
「平行世界というSFの理論を知っているかニャー」
「うむ、日本とドイツが第二次世界大戦に勝った世界とか、さまざまな世界が
時間軸に沿って「平行して」存在するという理論だな。」
「その世界の一つでは、オマイは松谷さやかと結婚して一男一女を儲け幸せな
人生を千葉・戸倉で仏法を専攻する学究として、教育者として送るニャー」
520 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/22(木) 21:30:27 ID:4Z1n+y9j
「え、ええっ」
「しかしある面では、この平行次元の世界のように好きな写真の道で
歩みながら…」
その時、トイレのドアが開かれた。
「おーそんなところでなにをしているのかね」
「こ、これは大元帥閣下!」
521 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/22(木) 21:32:46 ID:4Z1n+y9j
「って、ナニか! いやすまんすまん」
大元帥はきさくな笑顔を見せてから、軍服のズボンから白っぽいあれを
だして思いっきり水音を立てた。
「ふー」
522 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/22(木) 21:38:52 ID:dRh9w6h4
気がつくとネコは逃げていなくなっていた。
「むう」
オレが宴席に戻ると、さやかがやってきた、少し酔っているようだ。
「ごきげんだね」
「ふふふ、不倫する勇気があるなら」
「そんなゆうきはないねぇ。ボクは勇者じゃないから」
「うそよ」松谷さやかの声はさわやかだったが…
「あなたにはすばらしい勇気がある」
「!」
523 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/22(木) 21:43:56 ID:dRh9w6h4
「私にはわかるの…あなたのなにもかもがお見通しよ」
「ほう、たとえば」
オレは背中を冷たい物がすべるような感覚を感じながら、彼女と正対した
「あたしにはまったく気がないこととか…あなたは妻のことが一番大事」
「あたりだ」
「不思議なことを体験した。今もそれを引きずっている」
「うーん」
524 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/22(木) 21:47:52 ID:dRh9w6h4
「そして…」
さやかが次の言葉を発するより前に
パンパン!
「襲撃だ!」
「創価学会復活同盟が襲ってきやがった!」
マシンガンが咆哮する! サイレンが交差して響きあう!
「応戦!」
525 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/22(木) 21:51:10 ID:dRh9w6h4
SPが拳銃を手に店から出ていく
「店から出ろ! 全員、早く!」
オレはさやかと手を取り合って裏口から路地へ出た。
「あ、あの」
526 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/22(木) 21:56:10 ID:dRh9w6h4
「強く抱いて、誰も見ていないうちに」
「え?」
オレは耳まで赤くなるのを感じながら彼女の手を強く握った。
「早く!」
一方ねこはと云うと
「おまいら、さやかがあぶにゃいニャー、拝風台を急いで造るニャー」
「アイ、アイニャー」
新宿のねこ軍団はアッとい間に拝風台を造りあげた。それは秀吉の一夜城の3倍のスピードであった。
ねこはさっと拝風台に駆け上がると祈り始めた。
「吹けよ東南の風、創価どもを焼き払えニャー」
ねこがついさっき食べたニワトリの羽を振る毎に暗雲が立ち込め風が強くなるのであった。
528 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/23(金) 11:11:41 ID:jkS7W2mJ
「風が、強い…」オレはその中に血と硝煙の匂いをかいだ。
「寒いわ」
さやかがいう。
オレは柑橘系の匂いをかぎながらそっと彼女を抱きしめた。
柔らかい弾力があった。
「例えこの世界が幻でも…」
「え?」
「さやかさん、あなたのぬくもりは本当の暖かさがある」
「それはほめ言葉なのかしら、ふふっ」
ぎゅっと、彼女は回した手に力を入れてきた。
529 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/23(金) 19:25:43 ID:6EnKabiD
TEST
530 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/23(金) 19:26:57 ID:6EnKabiD
だが、二人だけの世界に入るには周りがうるさすぎた。しかもそのうるささが
銃声と怒号と悲鳴なのがいただけない。
オレたちはとっさに付近のビルへ逃げた。
そこは農林水産省の外郭団体のビルだった。
「キミぃ、電話を貸したまえ」
守衛室で元帥府に電話をかけたが、不通だ。
俺たちだけではなく他の元帥府のスタッフも非難してきたので
警察の装甲車が来てくれる事になった。
「それまで、一階玄関ロビーでお待ちください」守衛に案内されてオレたちは
ロビーに集まった。
531 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/23(金) 19:50:47 ID:mMVMQ8uv
その中に野田もいた。左肩に銃弾を受け出血がひどい。
手当てをしようにもビルの中に医療施設などはなく、せいぜいが守衛室の備品の
救急箱だけだ。
オレはとりあえず止血だけして、野田をソファーに寝かせた。
「まったく、ついていませんよ」野田はぼやいた。
「創価学会復活同盟、ですが、なぜ我々の動向をキャッチしたんでしょう? かく言う自分ですら今日登庁するまで
ここで懇親会があることは知らなかったのに」なにげに自分の無実を主張しながら
オレは包帯を縛った。
532 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/23(金) 19:55:25 ID:AuX6EBq8
「推測ですがおそらく、店関係者でしょう。情報源は…これまでにも
襲撃するチャンスはいくらでもあった。警戒ががら空きになる瞬間ってことですが」
「う、そ、それは」
「ですが、これまではどの組織も元帥閣下を直接は狙わなかった。
これは大元帥を狙うことイコール国民を敵に回すことという暗黙の了解があったからですが
やつら復活同盟にはそんな言葉は通じない」
533 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/24(土) 11:15:37 ID:MU4rA4sh
警察の装甲車がきた。高速走行が可能な車体にカーボン製の特殊装甲でできた砲塔が
のっかっている。第三諸国の軍隊なら十分現役で通用しそうな装甲車だ。
ただ、警察用なのでミサイルとか攻撃用の武器はない。それと、高所からの攻撃に備え
(市街地で使うから)エンジンや砲塔上部の装甲・防御対策が重く見られている特徴がある。
534 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/24(土) 11:26:01 ID:oboR2cgN
警察ではこれらをATV(装甲行動車両)という呼称で準正式採用している
正直キャタピラ周りの脆弱さ、保守整備の困難さをもたないこの車両は
純粋な戦車よりも市街地での行動(治安維持活動)には向いている
一応、正面には放水銃もある。前に一回だけ、パトロール中に民家の火災に
遭遇して、即席の消防車になったという余計なエピソードは雑学の部類だが…
535 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/24(土) 13:22:30 ID:1LSSls3W
そんな雑学はともかく、おれは乗員の運転する様子を眺めていた。
普通の自動車と運転自体はそんなに変わりはない。バックするためのバックミラーがないと言う
致命的な欠点がある以外は…それとATVは意外にもAT(オートマチック)だ
「黒澤さん」野田が言った。
「はい、もうじき総統府です」
「用心してください、私の交代でくるのは、この前の人事異動で大阪へ飛ばした
酒本という男でしょう、彼は腹黒い男だ」
装甲車が警戒ラインのワイヤーコイルを抜けた。装甲車は鉄道のレールを使った車自爆よけの
バリケードが何重にもセットされている道路を、ゆっくりと走っていく。
536 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/24(土) 13:34:32 ID:mPV+tClv
結局、オレは深夜になるまで自宅へは帰れなかった。
妻の湯香子は涙を流してオレに抱きついてきた。オレはかすかな
罪悪感を感じながら彼女を抱きしめた。
「ねえ、あなた」湯香子が俺の胸に顔をうずめたまま言う。
「うん」
「この柑橘系のにおいは何?」
ギク! オレは凍りついた。
537 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/24(土) 13:49:46 ID:e0Iy9Dy+
その頃、池田大作はチワワを強姦していた
538 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/25(日) 12:26:25 ID:XjT0Vm0p
「キャインキャイン! 」
539 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/25(日) 17:01:11 ID:FzZakPQx
チワワは逃げ出した。
そして…
オレは抱擁を解いて、「ばかだなぁ、柑橘系の匂いはほら、その、何だ、、あれだよ、あれ」
と必死で言い訳を考えた。
「あれってなに? 」
湯香子は無表情に言う。
…ヤバイ、マジヤバイ、切れる1マイクロ秒前だ
540 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/25(日) 17:06:54 ID:FzZakPQx
オレには幸運の女神がついていたらしい。
ガッガッガッ
「…?」
ドアを引っかく音にオレがドアを開けると
「クーン・クーン」
チワワが飛び込んできた。
「あ、あのさ、こいつがその、トイレ用のスプレーを咥えて近づいてきたんでさ
危ないと思って思わず取り上げたときに噴射ボタンを押しちゃったんだよ。」
「そんなトンデモな言い訳が通じると思ってるの! 」
悪鬼の表情で妻が近づいてくる!
「ワン! ワン! 」
なぜか、チワワはオレをかばうように湯香子の前で立ちはだかった。
541 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/25(日) 17:07:05 ID:UZEpnAVC
怒った湯香子は腐れマンコに極太バイブをぶち込み
水中クンバカをしに船橋市民プールへ出かけてしまった
542 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/25(日) 17:11:57 ID:FzZakPQx
湯香子もその必死のファイティングポーズに考え直し
「今日はこの辺で勘弁しといたるわ」となぜか関西弁で呟いた。
++++++++++++++++++++++++++++
「おお、ロト姫神様、こんなところで何を? 」
「そういうあなたは明美ちゃんのパパですね、今日も小さな幸運を配っているところですのよ」
「おお、それはなにより! では私は孫が待っておりますのでこれにて」
黒い気配は初孫へのクリスマスプレゼントを積んで、颯爽と冥界の首無し馬が引く馬車を走らせ消えていった。
543 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/25(日) 17:14:29 ID:FzZakPQx
>>541 ちょっとかぶったけど堪忍してね
人間の運不運や生き死にを司る神々がそんな普通の会話を交わしていることなど
オレたち凡人には分からないことだが…
翌日
544 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/25(日) 19:03:55 ID:NnqPWH3b
長井は明美に言った。
「おーい、このコルトパイソンは何だ? 」
「あ、あの、それは、パパが…おもちゃの変わりに」
「え、昨日来たの? ちっとも気がつかなかったよ、でもこれ実弾が入ってるけど」
「あ、あの、それが今幼稚園で流行っているらしいの」
「コルトがか」
「そ、そうよバトルロワイヤルインザ幼稚園が…」
「そうかー」
長井は納得して娘のちひろの小さな手にコルトを握らせた。
545 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/25(日) 19:12:42 ID:NnqPWH3b
長井はやっぱり妻のごまかすのには完全に欺かれるがままだった。
そのころのオレはというと、男の子だと分かったチワワに「ポチ」という名前をつけ
近所を散歩させていた。
「いいかポチ、こんどふざけたことを抜かすネコがやってきたら
犬族のヤキがどういうものかをわからせてやってくれ」
546 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/25(日) 20:12:07 ID:iUuTH9wc
そこへネコがやってきた。
「黒澤! そのワンコはなにかニャー」
「うーワンワン! 」ポチは早速臨戦態勢だ。
「フーッ!」
「ガウ! 」小さいとはいえイヌの威嚇の前にネコはたじたじだ。
その時
547 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/25(日) 22:12:01 ID:fpuFS4up
「こらーネコしゃんをいじめるなー」
ドギューン! 357マグナムが公園の土を掘った。
「キャインキャイン」
ポチはオレの後ろに隠れた。
オレが銃声のしたほうを見ると
さくら幼稚園の制服を着て手にはコルトパイソンの
6インチ銃身モデル、パーカーライジング仕上げを手にした幼女がいた。
「こら、ちひろ、まだ生き物は撃っちゃいけません」母親らしい若い女が言う。
「まだって、今後はバンバン撃ってもいいのかよ」
548 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/26(月) 19:27:47 ID:KgLth8Kd
「急所を一撃で狙えるまで、パイソンはお母さんが預かります」
「ウワーン! 」ちひろは大泣きした。
「生き物を撃つ資格は急所を狙えることかい」オレは突っ込んだが
「大体、ナイフも使えないのに! 」
「なんだか、教育方針がずいぶん違うみたいだな、ポチ」
「ワンワン、クー」ポチは尻尾を振りつつオレによってきた。
「よしよし、よしよし」
549 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/26(月) 19:49:02 ID:FAYWgS3o
「ニャーん」ネコはそんなちひろにすりすりした。猫族の挨拶だ
「ネコしゃん」ちひろはネコを抱きしめた。
「グルルン、グルルン」ネコは喉を鳴らした。
550 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/26(月) 20:02:25 ID:NbtKx/+Q
オレはちひろという幼女がナイフを取り出してネコにつきたてはしないかと
はらはらしたがそんなことはなかった。
「まだナイフは与えてないんだな」
そこへ父親らしい男がやってきた。それが長井だったがその名前をオレを知ったのはちょっと後だ
「おーい、明美、ちひろのクックリ刀、忘れてるぞ」その手には銀で装飾された本格的な短刀が!
「グルカ兵か!」オレはつっこんだ。
「あ、それ、研ぎに出すつもりだったの」妻らしき女が言う。
「しかも実用かよ」
551 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/26(月) 21:27:33 ID:FK/B317m
「お前のパパがくれるものは物騒なものが多いな」
「それは、最近世間が物騒だからよ」
「そうか」
「納得すんな!」オレは突っ込んだが無視された。
552 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/27(火) 21:08:27 ID:k7pPYV57
「わんわん」ポチが催促するので、オレは散歩の続きに戻った。
街はにぎわっている。かってバラまき政策で批判を浴びた公明党と違って
現政権では経済政策がしっかりしているからだ。
散歩していると、かっては創価学会の文化会館だったところにさしかかった。
今では国家に接収されて公民館として利用されている。
「大体一宗教団体が大都市の一等地に巨大な施設をバンバン建設できるというのは
どこかおかしいよな」
553 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/27(火) 21:13:13 ID:k7pPYV57
また、創価出身者は全員公職追放となった。能力もないのに宗教団体のコネで
役所に勤務していた輩が追放されたことで新たな雇用の創出、他の公務員の
やる気の創出で官庁が活性化したことが現政権の長期にわたる国民の支持を
得る原動力だった。
554 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/27(火) 21:19:16 ID:k7pPYV57
そうこう呟いているうちに、オレは家の前まで来た。
正確に言うと、小さな写真館の二階三階が、家だ。
もともと、ここでバイトしていた森口という男が現在は写真館を経営しているので
今は看板は森口写真館になっている。
555 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/27(火) 23:34:03 ID:wa01UzzW
裏にある階段を上ると、そこが黒澤家の玄関だ。
ガチャ
「ただいま」
「あらあなた、お帰りなさい。元帥府から電話があったわよ」
「なんの用かな」
メモしてあったのは野田の机への直接番号だが、彼は入院中だから例の後任(候補者)酒本だろう。
電話して見ると、甲高い声で早口にしゃべる男が出た。
「あー酒本だが」
「黒澤ですが、なにか」
「あー、元帥閣下がじきじきに明日、襲撃現場を検分なさるそうだ」
556 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/27(火) 23:43:01 ID:0nASIeDy
「はぁ? 元帥閣下が直々にですか? 」
「そうだ、すまないが写真を撮って貰いたいのだ」
「それは構いませんが元帥閣下の直接の許可は取れているのでしょうか?
もしそれがないなら撮影はできかねるのですが」
「なに? 」
「ですから元帥閣下の直接の許可は取れているのでしょうか? 」
「貴様! 上司であるこの俺に逆らう気か! 」
557 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/28(水) 21:10:03 ID:O9aVQMi9
「いえ、そんな…酒本さんはまだ赴任してきたばかりだから
本部のルールをよくご存じないんですよ」
558 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/28(水) 21:21:10 ID:iiembkVh
「本部のルールだとっ! 貴様! 」
「いいですか、写真を撮って、それがマスコミに流れると防諜上
まずい場合もあります。たとえば秘密会議の終了直後の写真で
出席者の面がわれてしまうとか」
オレはきわめて冷静に言った。
(大阪さん、巡回の彼等とは会えてますか?)
560 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/28(水) 21:54:16 ID:v/sSli5h
モテない男性@2CH掲示板です
スレ名は「【キタコレ】ダブルJパート6」です
創価・公明板からついていっているのは我々だけのようですが
なかなかさかんですよ
ではでは!
どうもです。<(_ _)>
562 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/28(水) 21:58:58 ID:v/sSli5h
「なんだと! 」
「もっと冷静になってください。それとも」
「ん、なんだ」
「なんでもありません」
このカマカケとも言えない様なフェイクに、しかし酒本は乗った。
「ようしわかった、なるほど本職は本部の様式を知らん部分もある。では」
ガツンと言う音とともに電話が切れた。
「わんわん!」
ポチが尻尾を振ってイヌの笑顔をした。
563 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/29(木) 15:52:51 ID:eEFYlmeh
そこへ森口がやってきた
「今回のキャスト表ですが
黒澤 (オレ) 元帥府のカメラマン 創価学会復活同盟のスパイ
久村 竜泉寺小学校の教師 炉
長井 検便技師
田辺 高度産業技術センターの研究者
野田 元帥府の広報担当副部長
山田伸一 創価学会復活同盟のエージェント
酒本 野田の後任者
元帥 氏名不詳、この世界での日本の黒幕、元は軍事クーデターの首謀者だった
湯香子 黒澤の妻
松谷さやか 黒澤の愛人(?)
長井明美 長井の妻
長井ちひろ 長井の娘
明美のパパ 謎の存在
ロト姫神 同じく、幸運を運んでくれたり縁結びをしてくれる謎の神様、明美のパパより格が上らしい」
564 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/29(木) 15:55:56 ID:eEFYlmeh
「自分自身が抜けてるぞ」
オレは冷静に突っ込んだ。
「あ、本当だ! 」森口は去っていった。
「さてと…」オレは今日は買い物に出る用があったのを思い出した。
「ちょっと出かけてくるから」湯香子に言う。
「まさか、浮気じゃないでしょうね」
「おいおい…」
565 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/29(木) 19:41:21 ID:MLHA7fLU
「今度あの柑橘系のにおいがしたら…」チャキーン、コルトパイソンが彼女の手の中に手品のように
出現した。
566 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/29(木) 20:01:05 ID:UKKa8mv4
「おいおい、そんなものどこから手に入れたんだ? 」
「知り合いからよ! 」
そのころ…
「パパ! 」
「おお、明美、ちひろは? 」
「幼稚園の土曜預かりよ、それより最近、コルトを配って回ってるらしいじゃないの」
「あーあれか、経営が苦しいコルトがバーゲン放出品で…パーカーライジングは見た目が
安っぽいから北米市場では売れ行きが悪いんだろうな」
「そんなことじゃなくて、武器を配って歩かないでって言ってるの。それにパイソンだってただじゃないんでしょ」
「おお、そうじゃのう、地獄の武器工場に言って」
「? 」
「リバレーターでも作らせるか」
567 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/29(木) 20:07:55 ID:+Pe8eYZj
「パパ、この前もプンジピットの作り方をちひろに教えて、えらいことのなったのよ」
「あれか? 」
「幼稚園から苦情が来たのよ、砂場に落とし穴を一杯作りすぎだって」
「流石にわが孫だな」
568 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/29(木) 20:39:29 ID:YyvKAIJr
567訂正
誤 えらいことのなったのよ
正 えらいことになったのよ
注釈 プンジピット 底に細い、先を尖らせた竹をセットしてある落とし穴
ベトナム戦争でゲリラが多用した。竹には糞尿が塗られている場合も多かったらしい
熱帯ではちょっとの傷からすぐ化膿するので南ベトナム軍・アメリカ軍には脅威であった
569 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/30(金) 08:22:32 ID:eZkHGMJy
妻に散々脅し上げられたオレは昼下がりの町へ出た。
「クロサワ! なにしてるのかニャー」
ネコが来た。
「こらおまえ、不審な野良猫と思われるぞ! 」
「ニャーン」
570 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/30(金) 11:29:59 ID:A5jYzY/K
■ 廃人傑作選
544 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2005/12/30(金) 08:55:26 ID:ju+33jxH
創価学会員って、入会後に、班長、副班長に、ヤラレルんだって
知人の小学生(小5)が、学会に入会したんだけど、会合が終わった後に、
自宅に連れて行かれて・・・・・。
訴えると、○田大先生が怒りますよ・・・っと言われ脱会しないんだって
571 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/30(金) 14:33:04 ID:CGTS/mKQ
中国の経済成長率は年率10%を超えている。
2008年には北京五輪も開催される。
また軍事力では米国以上に軍備に力を注いでいる。
人工的にも米国やEUを凌いでいる。
もし中国と日本が喧嘩をすれば日本は3日足りとも持たないだろう。
日本の食料自給率は0%に近い。 経済は不況から脱し切れていない。
軍事は他国頼りである。
これらの例を見ても間違い無くアジアのリーダーは中国である。
572 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/30(金) 16:56:56 ID:r/jifsQR
>>571 それはどんな喧嘩をするかにもよります
中国が本気で核ミサイルを撃ち込んでくるなら一瞬で負けです。
沖縄上陸作戦とかは、もし企てても成功しないでしょうし、はなから
中国の選択肢の中に入ってはいないでしょう
573 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/30(金) 17:11:32 ID:kTzL9vzZ
結果的には、どう戦うかが規定されていなければ
勝ち負けは断定できないということです
574 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/30(金) 17:31:35 ID:zj+cDIeo
>>569より
そこへ、土曜日預かりから帰ってきた長井ちひろが来た。
「ねこシャン」
「にゃーおん」
シュタタッとネコはちひろの前へ行き、地面に背中をこすり付けて
おなかを見せる忠誠のポーズをした。
「よしよし、ネコしゃんはいいこにしてましたか? 」
ちひろはネコのことが好きらしい。
575 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/30(金) 17:36:10 ID:zj+cDIeo
やはり、どちらかというと父親の性格気質をついでいるらしいちひろは
ネコわ抱き上げると顔と顔をくっつける。
ネコはイヌのようにちひろの顔を舐めた。これも飼い猫の挨拶だ。
野生の猫は人間に捕まえられても絶対にこんなことはしない。
「キャッキャッ」ちひろは笑っている。
576 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/30(金) 19:24:11 ID:oWgNVUWz
「どうやら、連載開始以来はじめて主人を見つけたらしいな」黒澤は言う。
「ニャーン」ネコは言った。目は線のようだ。
「うむ、幸せは大事だ」
そう言ってオレは駅前の小さなイタリアンの店に行った。
松谷さやかがいた。今日は匂いがないようにしてきたらしい。
かすかな人間の体の匂いは、不愉快なものだった。
577 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/30(金) 19:27:04 ID:oWgNVUWz
もっとも、それは鼻を押し付けるようにして始めて感じられるものだし
オレもそこまで匂いフェチの変態ではない
「お待たせ」
「ふふ、ずいぶん待ったような気がするけど」
578 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/30(金) 20:00:08 ID:+nIs4qKE
「時間ぴったりだよ? 」
オレは言ったが、さやかの言いたいことは分かっていた。
…ずっと待っていた、この時を…
いきなり前菜ではなくピザとパスタが運ばれてきた。これがこの店の「売り」
らしい。もちろんワインもだ。
579 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2005/12/31(土) 08:53:51 ID:wa66sTAK
ワインで二人はまず、乾杯した。
最初に例の件を持ち出そうとしたが
野暮すぎるので、やめた。
そして、雑談をし、ピザを食べ終えよう
とする頃、例の件を持ち出した。
580 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/31(土) 10:02:15 ID:5MT7wF1l
「で、奥様は今日のことはご存知なのかしら」
「ば、馬鹿な! ナニも知りやしないさ。そういえば…」
オレは柑橘系のにおいに湯香子が敏感に気がついたという話をした。
「女というものはまるで警察犬のように鼻が利くものなんだな」
581 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/31(土) 11:23:43 ID:K05pLoEn
オレは平行世界というものについて考えた。
そして目の前の女と妻を比較している自分自身が
卑しいと思ったが、同時に妖しいときめきも覚えた。
不倫かぁ…たまにはいいかなぁ
その時!
582 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/31(土) 13:30:30 ID:uOa2LkWh
「あなた、創価学会復活同盟のスパイね」
さやかはさらっと言った。
「な、なんなんなんだって…!」
オレは壊れたCDのように同じ言葉を繰り返した。
「ごまかさなくてもいいわ」
583 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/31(土) 15:34:03 ID:t2w0MMDz
「ごまかすだなんてそんな事は…」
「あたしはね、あなたとは初対面じゃなかったの…」
「え? 」
さやかはくすくす笑った。その様子がどこか力ないのは生まれつきだろう
「脳内メモリーを高速で検索して見ても無駄よ
あなたのことを知っているのはあたしも学会本部員だったから…」
「え? 」オレはまた繰り返した。
「本部でのレイプ騒ぎと、故郷での結婚話で
東京を離れたの…あの頃のあなたは輝いてたわ」
どの頃なのかは分からない自分の過去を、人がかっこいいと考えているなど夢にも思わなかったので
俺は聞いて見た。
584 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/31(土) 15:38:12 ID:SDntAMZh
「それって、イルクーツクで罠猟師をしていたときのことかな?
それとも上海で靴職人の弟子をしていたときのことかな?
それともボンベイで怪しい猿回しをしていたときかな」
「学会本部で、颯爽とSPをしていたときのあなたよ」さやかは言う。
「そうかー」
「いろいろやってたのね 今の奥さんとはどこで知り合ったの」
「ゥぐう いやあのその」
585 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/31(土) 16:06:52 ID:9CgzqoE1
まさか、人妻パブでとは言いたくないので
「うーん、近所で…」とごまかした。実際にも彼女の家は近所だったが
「お子さんはいないのかしら」
「いや…欲しいことは欲しいんだがこうのとりが…」
「ふふふ…」
その時、店に家族連れが入ってきた。あの三人は
「お客様、ペットを連れてのご入店は…」店のフロアマネージャーが言う。
「にゃーおおん」
586 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/31(土) 16:09:56 ID:9CgzqoE1
「仕方ないな」父親らしい男はケージの代わりにと店が用意した
野菜が入っていたらしいダンボールにネコを詰めた。
「さて、食べよう、ちひろ、なにがいい? 」
「アイスクリーム」
子どもは正直だ。
587 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/31(土) 18:19:29 ID:CIdhdeHc
「いや、イタリア料理の店だからジェラートだけど」父親はボケボケだ。
「シャーベットもあるわよ」妻も調子を合わせてぼける。
「わーいわーい」娘は大喜びだ。
588 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/31(土) 19:44:06 ID:6GSzHYJk
結局、前菜として小さい目のジェラートを食べてちひろと言う幼稚園児はご機嫌だ。
「うらやましいの? 」
さやかが小声でささやく。
別の世界では、オレはこの女と二人の子どもをもうけて幸せな暮らしをしているという…
「さあね、子どもよりも今は「コドモツクリ」に興味があるんでね。」
「そう、あなたにまかせるわ」
「ああ、近くのシティホテルに創価学会復活同盟のシンパがいて、
いつでも会議が出来るようにツインを一つ、キープしてるんだけど」
「ホテル代ただなら、行くわ」
オレはただじゃないときは断ったのかと突っ込もうかと思って、結局やめた。
589 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/31(土) 19:48:58 ID:6GSzHYJk
意味深な流し目をフロントの男はしたが部屋にはすぐに通された。
部屋はシンプルなつくりで、もちろん回転ベットとかそういうアミューズメントはない。
「シャワーは先にどうぞ、オレは女房に遅くなる言い訳の電話を入れるんでちょっとロビーに」
「ここからでも、電話できるじゃない」
「シャワーの水音が聞こえたら、今どこにいるのと聞かれる。ホテルの部屋にいて、シャワーを先に使ってもらってるとはいえないだろ」
「まあ、そうね。」
590 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/31(土) 21:45:31 ID:DMlY/z0v
ロビーではざわざわした雰囲気があってどうも落ち着けなかった。
オレは意を決して外に出た。
「もしもし、あーオレオレ、今ばったり昔の友達に会ってさ、これから飲みに行くことになっちゃって」
「ふーん、まさかと思うけど柑橘系の匂いがする女と一緒じゃないでしょうね」
「そんなことないさ」
591 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2005/12/31(土) 21:48:03 ID:DMlY/z0v
「じゃ、その友達とやらを電話口に出して」
ヤバイ! マジやばい!
592 :
ギャグ係 ◆WMhl/ZkObw :2005/12/31(土) 21:53:20 ID:Cum+EaEp
じゃあ、ふたりで青春アミーゴで唄おうか。と誘われたのであった。
大阪さん、今年もお世話になりました。来年もよろしくです。<(_ _)>
大阪さんの筆が来年も好調でありますように。(-人-)
593 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/01(日) 05:50:27 ID:9VbLyYP9
新年明けましておめでとうございます
今年も、作品を発表し続けたいと思っております
皆様におかれましてもご愛読のほどをよろしくお願いいたします
594 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/01(日) 10:15:21 ID:mlu+gYM4
「どうしたの、友達は? 」湯香子が言う。
マジきれ5マイクロ秒前だ。
切羽詰ったオレの視界内に飛び込んできたのは
「山田! 丁度良かった」
「俺? どうしたクロサワ? こんな所で」
山田は不思議そうに言った。創価学会復活同盟関係の用件でこのホテルに来たのだろう。
手には書類を入れている帆布製の袋を持っている。
「いや、あのさ、女房がさ」
「は? お前千葉オリエンタルホテル前で女房と待ち合わせしてるのか? 」
場所名を言うな! オレの声にならない絶叫は山田には通じない。
「今どこにいるの」湯香子が聞いてくる。
595 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/01(日) 10:25:49 ID:IO7jC6cA
「あ、あの、千葉オリエンタルホテルの前」
「どうしてそんなとこに」
「それがその、遠くから来た友達がここにとまってるんだよ…」なんとかつじつまを合わせると
オレは山田に電話を変わった。
「あーどうも、山田といいます。黒澤君とはミャンマーで毒蛇のショーをコンビでやってまして」
「余計なことを言うな! 」オレは携帯を山田から取り返した。
「あなた、そんなことしたことがあったの」
「あ、いや、その、ほんの一時」
596 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/01(日) 10:39:26 ID:h1qSipOA
「そう、早く帰ってきて、ポチがそわそわしてるわ」
オレは携帯をきった後で深いため息をついた。
「ど、どうしたんだ? 顔色が蒼いぞ」山田がのほほんと言う。
「ああ、地獄に日蓮上人とはこのことだぜ」オレは事情を説明した。
「浮気の現場を友達が通りかかるなんて、幸運だな」
本当についている、オレはしみじみと天に感謝した。
597 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/01(日) 12:17:33 ID:/JvFze4M
「それはそうと、山田よ、それは何だ。助けてもらったわけだから
何か手伝うことがあるんだったら言ってくれ」
「ああ、実はな…」
彼の話は意外なものだった。
598 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/01(日) 12:24:58 ID:c+RWAOMB
例のイケダダイサクの『失われた孫』が転校した。
どうやらうすうすこちらの奪回作戦に気づいたらしい。役所に転居先として届けられた住所には
確かに池田と表札が出ている家があるが誰も住んでいない。
「奪回といっても、本人や近親者にとっては事実上の誘拐だ。警戒もありだよな」オレは言った。
「そんな事いったてなぁ、我々には傷つけるような意図は一切ないんだが、まあそれをわかれというのは無理だよな」
「うん、で? 」
「どうも、様子がおかしいんだ」
「は? 」
599 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/01(日) 12:29:42 ID:kADE5y1K
「我々のエージェントが、その家を見張ってる、と、そのエージェントを
見張ってるエージェントがいる」
「はあ? 」
「何者なのかは分からないんだが」山田は悔しそうに言う。
「捕まえて吐かせろよ」
「そんなことしたらこっちが張り込みに気がついたことが向こうに分かっちまう」
諜報戦という物は難しい。
600 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/02(月) 20:10:11 ID:Ax75hRzU
「ふむ、難しいな」
「ああ。だが、そうは言ってもこれまで、地下にもぐってこれた我々の存在が、バレたんじゃないかと
評議委員会でも大騒ぎだ。じゃ…」
山田は足早に去った。
オレは部屋に戻った。ベッドルームにはさやかがいない。
「まだ入ってるのか…」
ガチャ、バスルームのドアを開けた。
601 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/02(月) 20:56:35 ID:cXHHL5hR
風呂にはお湯と、松谷さやかが入っていた。全裸だ。
丁度いい具合に入浴剤の色でアンダーの部分は見えないのが逆に
異様にそそる。ラベンダーの香りの湯気の中でさやかは人魚のようだ。
「ねえ、一緒に入らない」さやかが低い声で言う。
おお、本作品中始めての濡れ場だ。しかも風呂シーンだから字義通りだ!
602 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/02(月) 22:22:19 ID:RcP5/ug/
オレはすぐに全裸になった。オレの股間は
言いたくないことだが妻とヤル時よりしこっていた。
これが牡のサガなのかと思ったが、ゆっくりと湯船につかると
さやかが上からまたがって来た。左手をオレの逸物にそえて…
「う、うおう…」
あまりにもするっと入った内部は、湯よりも暖かかった。
603 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/02(月) 22:38:53 ID:RcP5/ug/
こんなお風呂プレイは、名前に湯が入っている(親が銭湯を経営していた)湯香子ともした事がない。
「う、ウホッ」
奇声をあげてオレは一回目を放った。
それから、ベットの上に場所を変えて二回戦、胸を揉みこまれて「あ、ああー」と声を上げるさやかを
ベットの上に押し付けるようにして二回目を放出した。
さすがに、三回目はできなかったがさやかに「御礼クンニ」でもう一回軽くいかせると
オレの気持は天国に近い。
さやかの腕枕で少し眠った。
604 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/03(火) 13:36:44 ID:6qD4MRG5
しばらくしてから、名残惜しかったがオレはさやかとわかれて
家に戻った。
「ただいま」
「わんわん」ポチは尻尾を振って出迎えてくれた。
「おそかったのね、心配したのよ」湯香子も言う。罪悪感にオレは目を反らしながら
「コブラの毒について、話が盛り上がってさ」とごまかした。
「あなた! 」
湯香子はオレに抱きついて、言った。
605 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/03(火) 13:43:41 ID:IRa54Rms
「なんだい湯香子、急に? 」
「なんでもないの、でも」
「ん? 」
「このラベンダーの匂いは、なに?」
ギクっ!
「ラ、ラベンダーの匂いなんかするかしら?」
と答えつつ、背筋に走る何かを感じた。
「どうしたんだ?顔色が悪いぞ」
眼鏡の奥から放たれる視線は冷たかった。
「ちょっと疲れてるだけよ」
湯香子は、こう答えるだけで精一杯だった。
時計は午後10時を指していた。
一時間後に起こる出来事を知る由もない二人は
いつものように寝室へ向かうのであった。
607 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/03(火) 20:49:59 ID:Y5DTxqgK
寝室では、流石にHはできないので、オレは今日あった(であろう)ことを
話して聞かせることに集中した。
「コブラとマングースを…」
608 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/04(水) 19:20:18 ID:n4Znyr63
オレは嘘話をしながら、今日見たちひろという幼女のことを考えていた
さやかとの間に子どもが生まれたら、どんな感じの子どもなのだろか、とか…
609 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/04(水) 22:15:56 ID:35/YofCC
AGE
610 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/05(木) 19:32:33 ID:4XkH5jAi
そんなこんなで一時間近く経ったとき
「トントン」
階下でノック音がした。
「?」
「?」
611 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/05(木) 19:37:36 ID:4XkH5jAi
トミーズノッカーじゃねえだろうな、とオレは下に下りながら思った。念のために妻からパイソンを
借り受けて構えている。
「どなた? 」
612 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/06(金) 18:11:16 ID:Gf0PRPeT
「オレだよオレ」ドアの向こうで声が…
「オレはここにいるぞ」思わずそんなジョークで答えると!
613 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/07(土) 19:55:14 ID:36G81793
「おらーわるいこはいねがー」
614 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/07(土) 19:56:46 ID:36G81793
おらーわるいこはいねがー、これは同盟の緊急事態をあらわす
符牒だ。おれはしかたなくドアを開けた。
「山田」
615 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/08(日) 08:12:32 ID:fB5IggmL
山田は、「まずいことになった」と言った。
「それって一体?」
616 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/08(日) 10:21:09 ID:pTI/O0CS
⌒ヽ / / |
_ノ ∠_____________ / .|
/\ \ | |
.\ \ \ | |
○ / \ \ \ | /
/> / / \ \ \ , "⌒ヽ /
/// ./ / .\ \ \ i .i ./
./\\\ / / \ \ \ .ヽ、_ノ /
/ .\\ ./ / ∧∧ \ \ \ .| /
\ \\ ./ .(・ω・) /.\ \ \ | / /
\ \\ ∪ ノ ' \ \ \ .| /| ./
o .\ \\⊂ノ / \ \ \ | / | /
"⌒ヽ . \\ / \ \ \| / | /
i i \\ ○ \ \/|/ | ./
○ ヽ _.ノ .\ \\ _,. - ''",, -  ̄ _| /
\ \\_,. - ''",. - '' o  ̄ .|/
\ \\ ''  ̄ヘ _ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
○ \ \\//。 \ 今年も一人か・・・
゚ o 。 .\ \/ |
。  ̄ ̄ ̄ \__________
617 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/08(日) 17:24:04 ID:PWP7pONX
「うむ、敵の正体は…」
ドギューン! 山田は一筋の血柱を上げて倒れた。
「や、山田! 」
「キャー! 」
「救急車! 救急車だ」
618 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/08(日) 17:27:47 ID:PWP7pONX
救急車と、ポリスが来た。
パイソンは隠したが、刑事の追及は執拗だった。
「こいつはね、創価学会復活同盟のエージェントですよ」初老の刑事、高橋がいう
「昔、学会にいた頃に知り合いでした。学会本部を追われてから…」オレの説明には
よどみはない。警察に調べられても困るようなものは何もないのだ。
さやかとの熱いセックス以外は…
619 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/08(日) 17:30:18 ID:PWP7pONX
結局、夜明け前にオレは釈放された。
警察署を出ると、意外な人物が待ち構えていた。
「松谷さやか!」
「ふふふ…どうやってここが分かったかでしょう。あなたの聞きたいことは」
さやかは言った。
620 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/09(月) 13:45:29 ID:Rba2WLFu
「そう…どうして? 」
「その前にこちらからもクエスチョンよ、やったのはあなた?」さやかは言う
「いや…警察は疑ってるみたいだが弾道が違う、背中から撃たれてる、それも
斜め上から…もちろん、そういう風に言ったのは警察だが」
「多分、総統府の中にモグラがいるのよ」
621 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/09(月) 13:49:45 ID:Rba2WLFu
次回作 予告
本格時代劇「層化藩血風録」
622 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/09(月) 16:02:18 ID:3eRE7wLV
あんたよくやるよね 尊敬はしないが感心するよ
その才能活かしなさいよ
南無妙法蓮華経!!!
623 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/09(月) 17:09:06 ID:vrXWR9cb
>>622 活かしてますよ、これにね
>>620より
「もぐらか、オレ以外にか」
「そう、モグラすなわち潜入工作員が…あなたも所在を突き止められていると考えたほうがいい、ただ…」
「ただ? 」
「スナイパーはなぜあなたもやらなかったのかしら。」
「おいおい、怖い事、言うなよ」
オレは応じたが確かに変だ。
624 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/09(月) 17:40:39 ID:RGwnLK0Z
一つの解釈は、スナイプに使用したライフルが単発だった、もしくは第二弾が不発だったと言う解釈だが、それはちょっとありそうにない
もう一つの解釈は、山田をやる事だけが目的でオレはアウトターゲットだったと言う考え方だがそれもかなり疑問だ。
エージェントが夜中にわざわざ訪問する、しかも元帥府のスタッフが
創価学会復活同盟とまったく無関係であると言うのはポリスには通じても
常識的には通じない。
「山田はどうなったんだ」オレは聞いて見た。
「峠は越したわ、もっとも警察病院で監視つきだからうかつには接触できないけど」
625 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/10(火) 19:00:54 ID:O/MCzEdd
「そうかー」オレは言った。
「総統府の中、そこに全ての鍵があるように思うの」
「ほう」
「だから、聞き耳を立てていて」
「わかった。創価学会復活同盟へのツナギは? 」
「もう一人、誰かを立てるわ」
「ふむ…それで、例の失われた孫だが、名前と年齢は? 教えてもらわないと探りようがないんだが」
626 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/10(火) 19:09:10 ID:uC4XgN5q
「池田菜穂、小学校5年生よ」
オレは、久村なら「小五モエー」と叫ぶだろうと思った。ほかならぬ久村が小学校の
教諭になっているとは知らなかったからだが…
「ほほう!」
627 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/10(火) 19:12:59 ID:m4/t/BHY
「なに?」
「いやいやなんでも…それで、菜穂というその娘について何か他には? 」
「両親は、ホンジャマカ王国の国家警察の立ち上げを支援するために
その国へ、母方の祖父母の家に身を寄せていると言うことが確認されているんだけど」
628 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/10(火) 20:24:24 ID:l2ywFIo0
「けど?」
「守秘義務に阻まれて、その後の動静は不明よ」
「そうかーよし、何とか探ってみよう」
「お願い! タクシーを呼ぶわ」
オレはタクシーで帰宅した。ポチは「わんわん」で大喜びだった。
「あ、あの…ただいま」
妻は不気味な沈黙で迎えたものだった。
翌日、オレは総統府に出勤した。
629 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/11(水) 07:23:21 ID:8HefxPJo
総統府では今日は人の出入りが激しい、そして警戒も厳重になっていた。
驚いたのは金属探知機が正面ゲートに設置されていることだ
…これではこっそり武器を持ち込むことはできないな
630 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/11(水) 19:55:37 ID:PtVgrh/E
部署につくと、酒本がやってきた。
「アー君が黒澤か! 」
くどくど、小言を言われたがそれは大人の常識でさらっと流して…
「ところで、撮影の件ですが」
631 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/12(木) 19:08:41 ID:exFW1EvC
「写真撮影はしないことにした!」
「は、はあ、そうですか」
632 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/12(木) 19:20:47 ID:jQPo95sy
「ああ、やはり写真からは我々が思ってもいなかったような
情報が漏れ出す可能性があるからな」
「ははあ、例の件からそういう結論に? あ、いえいえ失礼しました」
「なんだ、例の件とは」
「いや、イケダダイサクの孫の一件ですよ」
「あれは関係ない話だ」
「ほう? 」
633 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/12(木) 19:27:08 ID:jQPo95sy
「大体、我々にも秘密の場所に住んでいるんだぞ。もちろんそれは
そうしてもいいと言う許可を、こちら側が与えたからだ」
「それは…」
「だから、こっちもXX小学校にいる池田菜穂の
出席情報すら分からないぐらいなんだぞ。学校も守秘義務があるからな」
ああーなんて分かりやすい。オレは日蓮大聖人様のお導きと
酒本のばかさ加減を感謝して唱題一時間しようかと思ったぐらいだ
634 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/12(木) 21:20:56 ID:poTCaQlL
教育と、子どもの話 それだけを語っていたいけれど
そうは行かないのが、悲しい
BY 「政教一致@大阪」
作家とは、商業的作家とはそのようなもの、
一番語りたいことを語れない、2ちゃんねるで話するなら教育・先生板だが
そこにはそんなスレッドがない!
635 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/12(木) 21:22:46 ID:WD24Y+y+
636 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/14(土) 11:21:46 ID:pEJjSUcS
そしてここは片田舎の小学校・・・
先生(注、教員と言う意味の先生)
「みんな〜、尊敬する人は誰ですか〜」
「偉大なる元帥閣下です!!!」
今年の春、新たにこの小学校に赴任してきた阿川かおるは、運動会の片付けをしていた。 夕焼けに染まる木々が美しい。
時折、体を刺すような冷たい風が、かおるに秋の到来を感じさせる。
そこへ不意に教頭の岡谷が現れた。
「今日の運動会は、大成功でしたねぇ。かおるさん」
いつもと変わらぬ馴れ馴れしい態度に、かおるは辟易した。充実した一日の終わりに
ケチがついたような気がして、ぶっきらぼうに答えた。
「ええ」
岡谷はその返事が気に入らなかったのか、口調を荒げていった。
「あなた、知ってますか?宗教法案が衆院を通過して成立したのを」
その眼は刺すようにかおるを見つめていた。
637 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/14(土) 11:27:21 ID:pEJjSUcS
「ええ、宗教法案でしょう? 」
岡谷の口調に不審を抱くかおるだったが、教頭の岡谷に対してけんかを売っては
まずいと感じていた。
「池田大作を…あなたは知っていますか」
池田大作?
突然飛び出した名前にかおるの表情が素に戻る。かおるにとっては始めて聞く名前だった。
「池田大作を…」
言いかけて、少しためらったあと、教頭は去っていった。
かおるは何か悪い予感を感じていた。
「かおる先生〜!」
生徒の一人池田菜穂が駆けてきた。
「先生一緒に帰ろう!」
「うん、いいわよ。先生はもう少しお掃除しなきゃいけないからちょっと待っててくれる?」
「私も手伝う!」
菜穂はかおるの教員住宅のそばにあるアパートに最近祖父と2人で引っ越してきた。
まだ友達ができず毎日かおると登下校しているのである。
「菜穂ちゃんの苗字も池田・・・。関係無いか。」
638 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/14(土) 21:54:18 ID:d71ZoLv2
かおると菜穂はいつもどおり手をつないで帰っていく。
翌日、学校では午後から緊急職員会議が開かれることになった。
児童は昼までで、下校することになる。
廊下を歩いていたかおるに、ランドセルを背負った菜穂が勢いよく抱きついてきた。
「先生。きょうは菜穂一人?」
「ごめんね、菜穂ちゃん。先生、今日は今からとっても大事な用があるの」
「ふーん。じゃあ、明日ね!」
「うん。約束する」
「バイバイ!!」
言うなり、あっという間に遠くに駆け去っていく菜穂の後ろ姿を見送りながら、
かおるは、今から行なわれる職員会議に思いをめぐらせた。
(何か、あったんだろうか・・・)
かおるは重い足取りで職員室に向かった。
639 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/15(日) 09:29:41 ID:9DnQaSCr
「失礼します。」
自分の席に座り一呼吸したかおるは机の上にあるプリントに目が行った。
「『秋の家庭訪問の実施について』?この時期に家庭訪問って?」
「ああ。それね」
隣の大林が、かおるに答えた。かおるは大林と気が合う。
「やるらしいよ。明日辺りから」
「そうなんだ・・・」
640 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/15(日) 09:30:04 ID:9DnQaSCr
かおるがプリントに眼を通していると、校長の久保が見知らぬ男を連れて職員室に入ってきた。
それまで、ざわついていた職員室が水を打ったように静かになる。
その静寂を打ち消すように、久保が話し始めた。
「みなさんは、もうすでに、テレビや新聞でご存知でしょうが、先日、新宗教規制法案が国会で成立し、また異例の早さで翌日施行されました」
久保は少し間をおき、続ける。
「現在、どの教育現場においても、宗教やそれに関する事柄について公に語ることは
一切禁じられています」
誰かが、どこかでチッと舌打ちした。
久保は隣の男に視線を移しながら、少し媚びたように言った。
「詳しいことは、文科省からお越しいただいた才谷さんからお話があります」
「才谷です。今般の宗教に関しての法律については皆さんもご承知のとおりでしょう」
男は流れるようによどみなく説明を始めた。
「皆さんの中にはこの法律に色々な意見がおありでしょう。しかし、法律は法律ですから遵守していただく。
これは先生として生徒に見本を見せるという意味でも当然のことではないでしょうか」
大林とかおるはチラッと視線を交わした。
641 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/15(日) 10:43:22 ID:1XPJHDz1
ここにいるやつらは休日の朝からカキコして‥ 日曜だぞ。ほかにすることみつけろ。 あっおれはって?おれはあし骨折して入院中だ。
日曜日は座談会に出ろってか(バカ
643 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/15(日) 18:15:58 ID:qVg68NW2
「今回の家庭訪問にはそうした意味合いで…」
才谷がそう続けようとすると校庭のほうから激しいバイクの音とクラクションが聞こえてきた
次に聞こえたのは、子供の悲鳴、そして泣き声。
その瞬間、大林がイスを蹴倒すようにして職員室を飛び出していった。
才谷が窓に駆け寄る。
また、悲鳴が聞こえた。どこかでクラクションが激しく鳴った。
そして、じっと外を見つめていた才谷が振り向きざまに怒鳴った。
「池田菜穂の担任は誰だ?池田菜穂はどうした?どこにいる?」
「わ、わたしですが…」
644 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/16(月) 06:59:53 ID:AD8+hABI
「わ、わたしですが…」
かおるは才谷に答えながら、本能的に菜穂に危機が迫っていると言うことを悟った。
…一体なにが…菜穂ちゃん! いけない!
かおるは、大林を追うように職員室を出た。才谷はなにかをわめくように言ったがかおるには聞き取れなかった
645 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/16(月) 19:51:12 ID:0CZ7R8XM
小学校のグラウンドでは十数台のバイクがぐるぐる輪を描いて走り回っていた。
「ふはは〜池田菜穂を確保したぞ」
リーダーらしい男が叫んだ
「菜穂ちゃん! 」
「先生! 」
菜穂が叫んだ。バイクの輪の中で立ちすくんでいる。
646 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/16(月) 19:56:53 ID:0CZ7R8XM
ライダー達は余裕のようだ。どう考えても小学生一人を捕まえられないわけはないから、お遊びと示威行為だろう…
「阿川先生! 」
職員室から他の先生達が出てきたが彼らにもどうすることも出来ない。
「おい、おまいら、ようく聞け! 池田菜穂は預かったと警察に伝えるんだ。」
「そんなことして何になるというんだ! その子を返しなさい。幼児誘拐は死刑だぞ。」
教頭の岡谷が叫ぶように言い出したが、リーダーらしい男はバイクの横腹にクリップで留めてあったライフルを取った。
「ふはは〜死ぬのが怖くてこんなことができるか。おまえからまず血祭りにあげてやろうか」
部下のライダー達も一斉に銃を取った。フルフェイスのヘルメットのせいで表情がまったく読めない事が不気味だった。
647 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/16(月) 20:33:49 ID:QG7EPohY
つまらんワーイ。全然小説じゃないじゃん。終了 乙! 乙乙!!
648 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/16(月) 21:48:25 ID:gEvnyyBh
一体何が?
かおるは思ったが、思うよりも先に体が動いていた
649 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/17(火) 20:24:36 ID:HgW+R5Yy
かおるはふと、あることを思いついた。彼女は思い切って叫んだ
「菜穂ちゃん、じっとしてるのよ。しまざき菜穂ちゃん! 」
「な、なにっ! 」
ライダー達の間に明らかな動揺が走った。どこからともなく現れたネコも走った。
「ギコニャーン 菜穂ちゃん、返事するニャー」
「う、うん…先生っ! 」
リーダーは、はっと振り返るとライフルの銃口を菜穂に向けた。
650 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/17(火) 20:31:23 ID:0HRmlp4D
↑だからおまえひとりが作ったらおもしろくない
651 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/17(火) 20:41:37 ID:9n3IobzS
「本物の池田菜穂を連れて来い。早く! 」
「どこにいるのか分かりません! 」
かおるの迫真の演技にライダー達の混乱は絶頂に達した
その時…
キンコンカンコーン…とチャイムが鳴った
「おっと、もうこんな時間か…って誤魔化されないぞ! 早く本物を連れて来い! 」
リーダーはライフルをふり回した。だが、かおるはその一瞬の隙を逃さなかった。バイクの輪の中に飛び込むと菜穂をしっかりと抱きかかえる。
「飛んで火にいる夏の虫だな、さあ、早く本物を連れて来い! 」
リーダーはライフルの銃口で二人をけん制しながら、校長らに向かって叫んだ。だが次の瞬間には…
652 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/17(火) 20:46:07 ID:9n3IobzS
>>650 マジレスすると…
あなたは、学会員さんで、創価がコケにされるのが面白くないのか、それともただ単純に
2ちゃんねるにおける小説スレとは一人の人間が書くのはおかしいものだと思うのか、それとも他の意図があるのかは分かりませんが
ここは、このような小説スレットだとしか、もう今となっては言いようがありません。
多分、もっと他の発展の可能性もあったのだろうとは思いますけれども
653 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/17(火) 20:51:29 ID:5XHsheSY
現実的にはどうしても「政教一致@大阪テイスト」を好むごく一部の読者と、飽きるとかやめるとか言う言葉を知らない
ただ一人の作者のいる「なんでもありの2ちゃんねる」でも特異なスレッドになりつつあると言うのがどうも真実のようです。
創価学会はもちろん、いい気分ではないでしょう。個々の学会員で面と向かって「私は政教一致@大阪です」といったら
即座にナイフで刺すほど、怒っている人もいるでしょう。
あなたにはそんなことが理解できていますか?
654 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/17(火) 20:52:05 ID:0HRmlp4D
↑きみはいい人っぽいね スマソ。 草加なんかじゃないですよ
655 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/17(火) 21:02:07 ID:R6/rZhcD
もっと言うならば、今この瞬間に政教一致@大阪を殺し、過去ログをインターネットの世界から全て消し去っても
政教一致@大阪という人物が2ちゃんねるの世界で創価学会に批判的な小説を発表していたと言う事実は消せません。
どこかでかならず、覚えている人がいるからです。
656 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/17(火) 21:04:21 ID:R6/rZhcD
>>654 とにかく、小説と言うものは私にはそういうものだといいたかっただけです。
ちなみに、コレだけの小説を書き続けて、ギャラはゼロです。これは
あくまでもボランティアですんで、念のため
657 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/19(木) 19:03:46 ID:uVFxDF+z
「あ、あの団長…」
下っ端らしいライダーの一人がおそるおそる言った。
「その子供の名札…いけだなほって書いてあるんスけど…」
「ヌワニイ! 」
その時、教頭の所有する「学校の備品と化している」ワゴンがグラウンドに突っ込んできた。
658 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/19(木) 19:05:06 ID:uVFxDF+z
そのワゴンは重戦車のようにバイク軍団を蹴散らしてかおると菜穂の前に止まった。
かおるは一瞬も躊躇せずに菜穂を横抱きにしてワゴンの横腹のドアを開けた。
「やあ」
大林は照れたように運転席から言った。
「大林先生!」
「時間かかってすいません 行きますよ…」
かおるはどこへ…と聞きかけたが、それよりも早く大林はワゴンを走らせ出した。
数名のライダーが銃を構えたが発砲はしなかった。
659 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/20(金) 19:42:26 ID:hu+sZmHg
「池田菜穂を奪回しろ! 早く! 」
リーダーは絶叫した。だが、彼らにしても唐突にワゴンが突っ込んできたことに
驚いて態勢を立て直せないでいる…
大林はワゴンをグラウンドの中央で大きくターンさせるとそのままライダー集団に
突っ込んだ。
「うわー」
「ひえー」
「もうだめぽ」
さっきまでの威勢はどこへやら…ライダー達は逃げ惑った。
660 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/20(金) 19:43:16 ID:hu+sZmHg
彼らにしてみれば予想もしていなかったことだっただろう。
「撃つな、子供にあたる」
リーダーが叫んだ
「追え、追うんだ! 」
ワゴン車は校庭の端っこのフェンスを突き破って裏の道路へ遁走した。
バイク軍団も懸命に追いかける。彼らにとっては予想外だったが、落ち着いてさえいれば子供を奪われることはなかったはずなのだ…
その時、臨時のチャイムがなった
「きんこんこんこん〜」
661 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/20(金) 19:44:42 ID:hu+sZmHg
「大林先生、阿川先生、ただいまより校長先生と才谷さんが屋上カタパルトより出撃します」
校内放送が叫んだ。
「屋上ゲート OPEN 屋上ゲート OPEN」
「手押し台車カタパルト スタンバイOK! 」
屋上では校長の久保と才谷が台車の上にある人力飛行機「学校1」のコクピットに乗り込んでいた。
「本当にこんなもので大丈夫なんですか」
教頭の岡谷が言う
「まかせておきたまえ、私は若い頃鳥人間コンテストで優勝したことがあるんだ」
ゴーグルをなおしながら久保が言った。
才谷は教育省から支給されたベレッタM93Rを黙ってチェックしている…
岡谷はほっとしたように言った。
「それは知りませんでした」
「もっとも、ギャグ部門だったがナ…」
662 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/20(金) 21:52:28 ID:hJtc3Kjf
てきとうにあげ
今晩から大阪でも雪が降るらしいです
早めに寝ます
663 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/21(土) 18:40:32 ID:kaNFmFIi
「コースクリア オール」
「総員 、滑走ラインから退去!」
ガコガコ…台車が、集まってきた教職員全員の手で、屋上の一番端っこに留められる。
「それでは行きましょうか、校長先生」
「いつでもどうぞ」
「ゴーゴーゴー!!!」
全員が力いっぱい台車を押す! ゴゴー! ゴゴー! 台車が軋む
ブオウ…! 風が舞い起こった。
風だ! 全教職員が力をあわせて起こした風だ! 大林先生!阿川先生!オレはこの風に乗って、池田菜穂を救うんだ! 久保は心の中でそう思った。
664 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/21(土) 18:41:55 ID:kaNFmFIi
一方、才谷はいささか複雑な気持を、整理していた。
才谷は関西SGI外語(偏差値25.5!)を卒業し、なんとそのまま京大へ進んだ。
母校が崩壊した混乱のさなかでも大検に受かろうとするひたむきな努力は無駄にはならな
かったのだ。
京大でもトップの成績を示し、エリート街道を驀進しながら、やはり才谷は恩師の影響を受け文部科学省入りを目指した。
新たな法体制の下で文部科学省のキャリア組の一員となった才谷は、そうしなければできない仕事をこなしてきたと言ってもいい。
665 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/21(土) 18:42:35 ID:kaNFmFIi
「コースを、やや左へ」才谷はインカムに言った。
「了解! 」かろやかに「学校1」は左へ首を振る。
才谷は自分自身の父親がイケダダイサクだと言うことを、この校長が知ったらどう思うだろうかとふと思った。
その意味で言うと、池田菜穂は自分の姪にもあたる、身内だ。
だがそれ以前に、彼女はまだ小学生なのだ。教育に携わる、そう心に決めた以上、児童生徒の命を守ることは何よりも重要な使命だ。
「オラー」力いっぱいペダルをこぐ二人。プロペラの最大回転に華奢な機体はよく耐えている。
666 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/21(土) 18:50:23 ID:hlPagtZ8
「久しぶりの空だ! 校長先生、コースを右に戻してください」
「は、了解!」
ベレッタには初弾が装填されている。才谷は安全装置を解除したが引き金には触らないよう注意した。
「前方にターゲット!」久保が叫ぶ。
667 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/21(土) 20:42:29 ID:6yz4bafg
バイク部隊はワゴンを追いかねていた。大林の運転テクは
バイクを前に出させず、しかも自分は安全圏をキープしている。
タンタンタン!
ベレッタが火を噴いた。
「ぐわっ」
「どげほ」
「げげぼら」
バイクから叩き落されるライダーが続出する。
668 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/22(日) 19:57:03 ID:ys1qPuJO
「応戦、対空応戦」
スチャっとライフルを構えるライダー
パンパンパン!
人力飛行機からたった一丁きりのマシンピストルが連射される。おそるべき勇気だ
「うわっ」
「ぐえっ」
669 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/22(日) 20:01:25 ID:bfxCVrqu
「ど、どうしましょう」
「うろたえるな、ええい、応戦中止! 池田菜穂をとらえよう」
バイクに再びまたがるライダー達。
「人力1より本校! 警察はまだか」
「こちら本校、とっくに通報はしたんですがまだです」岡谷教頭が言う。
「了解」
670 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/22(日) 22:01:22 ID:JKcts+9+
「どうもあやしいですな才谷さん」久保が言う。
「うむ、コレは仕組まれてる! だがあきらめはしない」才谷の目にこれまでにない光が宿った!
「ラジャー」
671 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/24(火) 19:43:41 ID:Z/PUy8FH
「学校1」は高度をさらに下げた。
ワゴンからかおるらしい人影が手を振っている。
「援護射撃、行きます」才谷が言う
「了解!」久保が応じた
人力飛行機「学校1」はとうてい人力飛行機とは思えないスピードで
ワゴンとライダーを追った。
672 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/24(火) 20:58:07 ID:6NCMA3vo
ライダーと先生達が死闘を繰り広げている頃…
「パパー、ゴホン読んで!」
長井ちひろがネコを従えて長井のところへ来た。
「んーどれどれ…? 武装鳥取県職員・ショットガン&チェインソー? 聞いたことないな」
「おじいちゃんがくれたの」
「そうかー」
ぱらぱらとページをめくると…
『ショットガンの銃声とチェインソーの音が静まると、不審船の甲板には北朝鮮の工作員の首が八つ』
「…ちひろ、これはおまえには難しすぎるな」
673 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/24(火) 21:07:55 ID:9AIsNbpX
「あー、お正月に読んで上げた、『大黒様』を持っておいで」
「わーいわーい」
長井は、結婚する前にある人から聞いた話をした
「昔々、出雲の国の気多(けた)の岬に一匹の白ウサギが住んでいました。
しかしある日、大洪水が起き、白ウサギは沖の島(壱岐)へ流されてしまい困っていました。
そんな時、うさぎはワニと出会いました。
白ウサギは、ワニを騙して向こう岸(出雲の国)に戻ろうと思い
「ワニさん、君達の仲間と我々の仲間と、どっちが多いか比べてみようよ」
と言って、「私が数えるから」と向こう岸まで並ばせ
「一匹、二匹、三匹・・・」
と、数えながらワニの背をぴょんぴょんと渡って行きました。」
674 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/25(水) 19:24:36 ID:CYBLsz99
「うさぎさんは、最後の一匹のワニの背を飛ぶときにすっかりいい気になって思わず
『おまえさんたちは、すっかりだまされたんだよ』と言いました。すると怒ったワニは
「まてこらー」とうさぎさんの毛皮をはいでしまいました」
675 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/25(水) 19:42:15 ID:EKUFveit
「さて、大国主の命にはたくさんの兄弟がおいでになりましたが、その大勢の
神々が因幡の八上姫と結婚しようとみな因幡の国に行きましたところ
弟の大国主命に着替えの袋を背負わせ従者としてつれていかれました
神々は、うさぎさんに「おお、お前は海水で体を洗って、山のてっぺんに寝ておれ」
と言いましたので、うさぎさんはそのとおりにしますと塩で皮膚が割れてそこへ山を
渡る風がしみて、痛くて痛くてたまりません」
676 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/25(水) 19:47:16 ID:P/G8IvDG
そこへ、大国主命がやってきました。
「おまえさん、なんで泣いているのですか」と奈良なまりの
関西弁で尋ねられるので、うさぎさんは
「かくかくしかじかですわ」と因幡なまりの関西弁で答えました
大国主命がいた時代にはまだ「ツッコミ」というものは発明されていなかったので
「そもそも日本にはワニなんておらんやろが」とか「毛皮を剥ぎ取られるなら死んでしまうやろが」とは
大国主命はおっしゃいませんでした。
677 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/25(水) 19:54:08 ID:0JIrnJCO
それでも心の優しい神様は、うさぎさんに
「それやったら綺麗な川の水で体を洗って、蒲(ガマ)の穂綿に包まったら
お前の体は元通りになるだろう」とお教えになりました。
うさぎさんは教えられたとおりにしましたらその身は元のとおりになりました
これが因幡の白兎と言うものです
そこでうさぎさんが大国主命に申し上げたことには
「大国主命様、あなた様は袋を背負って従者の姿でも。八上姫様はきっとあなたを選ぶでしょう」
678 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/25(水) 20:03:49 ID:wI78eRKQ
政教一致@大阪の物語の根底をなすような、優しさやいたわりの心を持った人(この場合は神)が最後には
勝利を収めると言うお話は、日本人がずっと昔から大切にしてきたものなのだ。
679 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/26(木) 20:33:12 ID:u/ZDktuE
すやすやと眠っているちひろと、その横で同じく丸くなっているネコを見て
「毛布をとってこないとナ」と長井は腰を上げた。
「しかし、「武装鳥取県職員・ショットガン&チェインソー」は執筆したら
鳥取県庁から「鳥取はあぶないところだと誤解を受ける」と抗議が来るから執筆できんなー」と長井は独り言を言った。
680 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/26(木) 20:44:46 ID:e+Pzk674
銃声とバイクの音が交差する田舎の田んぼでは、大林の必殺の運転テク
でライダー部隊から池田菜穂は守られていた。
「隊長、このままでは、このままでは…」ライダーの一人が言う!
[クソー! 」
隊長がきっとワゴンに目をやると…
「おい見ろ、あれはトンネルじゃないか? 」
681 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/27(金) 19:11:12 ID:JOeIPGP+
前方には確かに小高い丘があり、道路はその丘の中腹にあるトンネルに続いている。
左右は田畑で、トンネルを迂回できそうな道はない。
「ラッキー! あのトンネルに追い込め」
682 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/27(金) 19:26:25 ID:k3kRXj1/
だが、その背後から追い立てるように9ミリパラベラム弾が飛んでくる
チュ−ンチュ−ン!
これではどっちがどっちを追っているのか良く分からない。
ライダー隊リーダーは血の恨みがこもった視線を「学校1」に向けた。
「行くぞ!」
683 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/28(土) 20:11:16 ID:zpDYKvft
ライダーたちは、必死でおいすがるが大林もまた必死だった。
ワゴンは砂埃を上げて二級農道を驀進していった。
大林も前方のトンネルに気がついた。
「くっ、トンネルか、やつらあそこでわれわれを捕まえるつもりだ。」
「で、でもどうすればいいの? 」かおるは追ってくるライダー部隊を見ていた。
「あー、しっかりつかまって」
大林は急にワゴンを大きくターンさせた。
「わっはっは! あきらめて投降すると見えるな!」
ライダー部隊はライフルを構えた。
684 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/28(土) 20:13:49 ID:zpDYKvft
その時だった。
ワゴンのサンルーフが大きく開かれ、かおるがそこから上半身を乗り出してきた。
「お、おや? 」
ライダー達は違和感を覚えたが、ワゴンは急にブレーキを掛けた。
「なんだ、ビックリさせやがって」
685 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/28(土) 20:16:28 ID:zpDYKvft
ところが…
タンタンタン…
かおるは手にした文部科学省支給のベレッタを目をつぶって
連射し始めた!
「うわー」
「ひえー」
686 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/28(土) 20:29:01 ID:XYEA5WHw
プロには目をつぶって撃ってくると言うのが怖い。
どこに玉が飛んでくるのかまったく見当がつかないので
よけようがないからだ。
あっという間に数人がバイクから転がり落ちた。ワゴンはその開いた空間を
素早く通り過ぎ学校のほうへと…
687 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/28(土) 20:46:20 ID:L0/7tNur
そしてそこには野口の遺体が・・・。
犯人は層化系だったのか!
688 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/29(日) 09:45:57 ID:ot6d8ClG
野口って誰だ?
689 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/29(日) 11:21:58 ID:KMuMJmWz
と、死んだかと思っていた野口は不意に起き上がった
「アーよく寝た」
野口は去っていった
690 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/29(日) 14:41:47 ID:R512nAa9
学校では正門が開かれていた。ワゴンが滑り込むと正門はぴったりと閉じられた。
バイク部隊はその前で立ち往生している。
「くそー、不審者対策で、ライフル程度では門は壊せんな! 」
「隊長、塀をよじ登りましょう」
「おお! 行くぞみんな」
ところが…
691 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/29(日) 16:50:10 ID:YRRu7oJL
小学校の塀は、最近では不審者対策で登れないように工夫された金網か、
忍び返しのある高い塀になっている。特に高い塀にはグラウンドからボールが
外に出ないと言う安全対策もかねるので最近建設される小学校の塀は
「ここは刑務所か! 」というようなものも多い。
不審者対策は奥が深いものだが…
「オレたちは不審者じゃないぞ」ライダー部隊は開き直って叫んだが
小学校の塀にはそんな言葉は通じない。
それどころか…
692 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/29(日) 16:54:59 ID:lX0Ax8aV
「それー」
「わー」
「やっちまいなぁ!」
校舎の屋上から、石やレンガが投げ落とされる。
見上げると小学校の生徒が総がかりで下から石を運び上げ
上から投げ下ろしてくる
小学生が投げるものだから直ちに命がなくなるというものではないが
「うわー」「ひえー」「稗田阿礼意!」
693 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/29(日) 17:01:59 ID:lX0Ax8aV
自己注釈
>>691 ボールが外に出ない
学校の周りの道路に、ボールなどが飛び出さないようにと言うこと、小学生を
外部から守ると同時に、外を歩いている通行人や車にも配慮するということで
最近では高い塀がスタンダードになりつつある
もっともこれは、教育委員会によってもかなり異なる扱いの模様
日蓮正宗で商売をしてる樋田っちの呪いの言葉
>昔、当方が折伏をした婦人のケース。
表面上は仏法に感心しているような態度だったがなかなか入信しなかった。
折伏を始めてから5年から7年目位に体調不良を訴え、
地元のそれなりの大病院で何度も検査を受けたが病原が特定できず、
対症療法をしているうちに衰弱してきてしまったので、とうとう意を決して
東京のがん専門の病院に転院したところ結局ただの子宮ガンで、
しかももう既に手遅れと言う状態で、ほどなく49才で亡くなっていった。
死ぬ間際に見舞いに行った方に「わたし、49でまだ死にたくない・・・」とボソッと呟いたそうだ・・・
いいか、貴公も仏法をなめていると本当に後悔することになるぞ
695 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/29(日) 17:33:30 ID:E/bT187L
「おらー!」
教頭の岡谷は机を投げつけた。
「ぐわっ!」
そうこうしているうちに…
696 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/29(日) 18:04:36 ID:i1FMCf0K
…ゴゴゴゴゴゴ!!!
「あ、あれは…」
トラックとランクルに分乗した武装集団がやってきた!
697 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/29(日) 19:34:55 ID:6nT0w6h/
「あ、あの旗印は!」岡谷は言った!
「どうしたんですか岡谷教頭! 」
見ると、三色旗が翻っている。
「あの三色旗は? 」
「ああ、あれはルーマニアの国旗、と言うことは!」
『創価学会復活同盟である! 』大きなスピーカーの音声が轟いた。
698 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/30(月) 20:28:57 ID:HaLqfbJu
『交戦をやめるように! 我々は池田菜穂を保護するために来た』
保護か! 黒澤はちょっと良心の疼きを覚えた
699 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/30(月) 20:53:32 ID:+nYxmofe
その横で野口が言う。
「さっき見たバイクの集団は、池田菜穂を狙っているようでしたが」
「ふむ…あいつらだな? ライフルは所持しているようだが?」
ゴゴー!!! 部隊が突進していくとライダー達は逃げ出した。
それはそうだろう、逃げない=捕らえられる、だから…
700 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/30(月) 20:58:01 ID:+nYxmofe
「捕らえろ! 」
部隊はあっという間にライダー部隊をほとんど捕らえた。
「くそー!」ライダー部隊リーダーは叫ぶ。
学校1がグラウンドに着地したのはその一瞬後だった。
701 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/30(月) 21:00:26 ID:+nYxmofe
層化藩血風録 執筆快調!
でも、それが読者に受け入れられるかはまだ?
702 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/31(火) 21:02:26 ID:pnOaBbm8
才谷は叫んだ「池田菜穂は? 」
「保健室に! 」校庭で出迎えた岡谷教頭が言う。
「渡さないぞ、絶対!」久保校長が叫ぶ!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「撤収だ! 総員撤収!」
黒澤は命令した。
「池田菜穂を力づくで奪取するには、我々の力が不足している、もし強行して血が流れれば
学会の復活は絵に描いた餅だぞ」
703 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/01/31(火) 21:07:08 ID:pnOaBbm8
創価学会復活同盟は縛り上げたライダー部隊を置いて、撤退を始めた。
704 :
政教一致@大阪:2006/02/01(水) 17:42:56 ID:GPYPhMFk
「これで良かったのでしょうか?」
部下の一人が言った。
「言うな、ハインツ!彼女には最高のガードがついているではないか!」
705 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/01(水) 19:58:20 ID:8ylYxX+M
そう、創価学会復活同盟の三分の一は日本人ではなく
外国人なのだった。
いざとなると国内に一千万近くいたはずの学会員は逃げ散り、逆に海外でSGI
に入った外国人が強い信仰を持っていたというのが
黒澤には寂しかった。
「行くぞ!」
706 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/01(水) 20:02:58 ID:/E0JidvP
「学会歌、斉唱! 」
彼らはやけくそのような大声で学会歌を歌いながら退散していった。
警察がおっとり刀で駆けつけたのはその十分後だった。
ライダー部隊は縛られたまま放置されていたので
まんま逮捕された。
疲れ果てて眠っている池田菜穂を、婦人警官が守って安全な施設へと護送していくのを
かおるは黙って見送った。
707 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/02(木) 19:21:38 ID:guljIsiZ
その背中を大林が、さらにその背中を才谷が見ていることなど
かおるには想像も出来なかったが…
「なにぃ! 池田菜穂を確保できなかっただと」
創価学会復活同盟の『中将軍』浜四津秀樹が叫んだ!
「はは、わが創価学会復活同盟といたしましては、かりにも生徒がいる小学校に
正面から乗り込んでいって池田菜穂の身柄を確保することはどうかと」
黒澤は言った。
「命令は身柄の確保だったはずだぞ」
「し、しかし、そうは言いましても入れば銃撃戦にかならずやなりましょう。
小学校には実弾の入ったピストルが5丁前後、催涙ガス拳銃やスタンガンが相当備えられています
そんなところへ行けば銃撃戦になるのは間違いありません。そうなれば
小学生にも流れ弾が行くかも…池田菜穂本人に弾が命中したら」
「うーむむ、まあ、これはこれでよしとしよう。」
浜四津は馬鹿ではなかった。
708 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/02(木) 20:52:54 ID:Z+M4UEQB
「確かに君の言うとおりだ。肝心の先生の孫が死んだのでは何にもならんし、
無関係の小学生が死ぬのも困るからな。
なに、子どもは天使だなどとは夢にも思わんが
問答無用に殺すことは避けねばならん」浜四津がいう。
「ははー、賢明なご判断、私ごとき凡夫には想像も出来ませぬ」
黒澤は土下座して見せた。
709 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/02(木) 21:02:47 ID:vvNvpYFL
こういう『儀式』で組織は強くなるのだ。
「黒澤君」
「はっ!」
「君には新たな任務をお願いしないとならんようだ」
「は?」
710 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/02(木) 21:03:31 ID:vvNvpYFL
「パレードのことだが」
「え?」
そのころ…
711 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/02(木) 21:26:13 ID:6lzJxA1H
712 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/03(金) 19:27:24 ID:XUVMJHHa
していたが、それはまた、別の話だった。
「闘将ダイモスだと? 」
「いえいえ、それは違います」
「そうかー、学会」
713 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/04(土) 12:44:45 ID:aQzR8tlV
「パレードのことだが、実は各宗教の代表者が別の貴賓席に招待されているのだ」
「は、はぁ…」
「そこには、日本中の大きな寺院、宗派の代表者からキリスト教、イスラムまで
すべての宗教界の指導者が集められる。つまり…」
黒澤は悪い予感がして体をこわばらせた。
「そこで爆発物テロの出番と言うわけですよ」
714 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/04(土) 12:51:19 ID:Y3cUJ9ea
「し、しかしですな…そんなことをすれば弾圧は今の何倍、何十倍ですよ」
黒澤は無駄だと思ったが一応言って見た。
「弾圧が今より緩やかになることはありえないだろう、だからジリ貧になるまえにしてのける必要がある」
浜四津がいう
「爆発物は何を使うのですか」
「うむ、『大法難2号』を聖教新聞で包んだものを5パック用意した」
715 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/04(土) 18:03:44 ID:2Qt890un
『大法難』とは爆発すると身内がガンで「病院始まって以来の断末魔で死ぬ」
「糖尿になる」「オババレイプで訴えられ教祖の面子丸つぶれになる」
「一家離散の危機」などの効果がある恐ろしいものだが、2号は普通の爆薬だ。
716 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/04(土) 19:52:50 ID:HFr3cQ/Y
「時限装置は? 」くらくらするのを抑えながら黒澤は言う。
「機械時計でドカンと行く奴を、考えている。それが一番確実だからな」
浜四津はさらっと言った。
だが、爆発すれば犯人探しが始まるのは必然のはずだ。黒澤はこれも一応指摘した。
「おーそれは考えてあるよ」
「ははぁ? 」
「軍事政権に罪をおっかぶせるんだ」浜四津はいう。
「へ? 」黒澤の目は点になった。
「その場所に宗教リーダーを集めたのは元帥自身だ。で、ドカン、そのあと、やったのは元帥だと言う噂を流す
まあ、日本人の半分はそれを鵜呑みにするだろう」
717 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/04(土) 20:10:02 ID:H1qqODrI
718 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/04(土) 20:17:21 ID:rI8YQoxQ
黒澤は妻の湯香子のことを思い、反論をしないことにした。
どうせ自分がしなくても同盟の誰かかが爆発物をセットするのは見え見えだ。
「そ、それで…」
「おお、段取りは松谷さやかに聞きたまえ」
浜四津は部屋から出て行った。
入れ替わりにさやかが来た。
「そう、大変な任務だけど、我慢して…」
719 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/04(土) 20:34:09 ID:2Qt890un
「いや、我慢とかではなくして…」黒澤は言いかけてやめた。
「爆薬は鞄か何かに入れて現場に持ち込むの…機械時計もプラスチックで金属探知機に引っかからないような
タイプの新しいセットのものを用意するから心配要らないわ」
720 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/05(日) 05:40:42 ID:1/kkFiVY
「どうしても、やることかな? これは…宗教関係者と法論を戦わすのは
相手にも自分にも、いいことだと思うが問答無用で殺すのはちょっと」
721 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/05(日) 05:47:29 ID:u7IGUwcg
「あなたは、無差別殺人にためらいがあるのね? 自分自身でナイフやピストルを持って戦うのには
すごい勇気があるのに…でも、今のこの体制では、既存の宗教はまったく何の力も持っていない」
「うーむ、でも…」
「こんどすることで、それが変わるかもしれないわ。そうなれば犠牲は無駄にはならないんじゃないかしら」
722 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/05(日) 15:32:07 ID:DEke4LZK
犠牲になる本人はそうは思わないだろう、黒澤は言いかけたがやはりやめた。
不妊治療には金がかかる、莫大な金がかかる
「爆発物は今渡されるのか? 」
「それはまずいわ、警察は例の一件であなたをある程度、マークしてる」
「ふむ、そうだな」
「もちろん今さら家宅捜索もないとは思うけど、用心するにこしたことない」
「おまい、プロだな」
「なんとでも言って…ただ…」
「ん? 」
723 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/05(日) 15:36:38 ID:xhNSF2mo
「学会で輝いていたときのあなたと、あなたを見ていた私は本物」
そう言うとさやかは背を向けて立ち去った。
ちらっと、涙が見えたような気がして黒澤が立ちすくんでいると…
「ニャーン」
「ネコッ! 」
振り返るとネコがいた。
「追いかけなくてもいいのかニャー、あの女泣いてたニャー」
「複雑な大人の事情だ。それはそうと、おまいはあの子どもの守りをしてなくてもいいのか」
「おじいちゃんちに遊びに…」
「ふーん、武器が好きなおじいさんらしいな」
724 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/05(日) 18:50:09 ID:T5nsOiK1
「ニャーオオオン」
ネコは後ろ足で耳の後ろを掻いた。
黒澤は家に一旦戻った。
「あなた…」
725 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/06(月) 19:40:52 ID:SIcKbs9C
「何も言うな、なにも」
黒澤はそう言って洗面所へ行った。
ポチはそんな黒澤に前足パンチでイヌ族の礼をした。
ジャブジャブと水を使って涙を洗うと黒澤は寝室へ入った。
726 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/07(火) 20:39:24 ID:d7RAOfmY
寝室では驚いたことに、妻の湯香子がめったに着た事のないピンクの下着で待っていた。
「おおお、おまえ」
黒澤は違う意味で驚いたが、湯香子は微笑んだ。
727 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/07(火) 20:51:18 ID:kTTwWRB7
「ねえ、あなた…」
「うん…」
「どうしたの最近? 」
「あ、ああ…オレが昔は創価学会にいたことをみんなが知ってる上に
この間はここで創価学会復活同盟の男がライフルで撃たれるという事件が起こった
で、元帥府のなかでオレはすっかり要注意人物なのさ。現実的にもホサれてさ…
もうすぐパレードで写真を取り捲るチャンスで、そこで挽回しようと狙ってたんだがね」
「そう…でも、それは仕方がないのよ」
「うん」
728 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/07(火) 21:03:15 ID:3brzgg03
やや考えてから、黒澤は言った。
「どうにかして、上手く動こうと思えば思うほど罠にはまるみたいでさ」
「そうなの? 」
「ああ、だが、今回のパレードでは何とか名誉を挽回するよ。」
全てが嘘だが妻は気がつかなかった。
そっとベットの中に入ると、貴重品を触るように妻の体に手を伸ばす。
女は柔らかい体をくねらせて応じた。
729 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/07(火) 21:06:35 ID:3brzgg03
「あ、あなた、何時もと違うわ」
「そ、そうかな」
思わずドキッとした黒澤だったが…
「お前が可愛いからさ、そう、ここももっと…」
「あん、いやらしい人」
ポチはベットの横で尻尾を振っている。
730 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/08(水) 20:30:43 ID:ZMrbiSC4
翌日
黒澤は自宅を出た。
「おはようございます」自宅前で野口が待っていた。
彼の背後にはわざとらしいタクシーが待っている。
「特大のお弁当をご用意させてもらいましたんで、お一つどうぞ」
もちろんその中には爆薬と時限装置が潜んでいるわけだが…
731 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/08(水) 20:35:49 ID:+7GP1JcP
「セットは済んでいるのか」
「このスイッチを入れると一時間後に、もし中途で止めたいときには
スイッチをもう一回押してもらえればとまります」野口は言う。
「うむ、金属探知はどうだね」
「弁当箱自体は引っかかります。わざとに…」
「そう?」
「普通はそこまではしませんけど、弁当箱を開けると、一応ご飯とおかずが見えます。
警備もわざわざそれをどけて中を探ったりはしません」
732 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/08(水) 20:40:52 ID:+7GP1JcP
「うーむ、まあそうだろうな」
「あーそれと、ファインセラミックの小さなナイフを預かってきました」
「ほう、それはありがたいな」
ナイフは軽く、刃渡りも短い。
だが、これでも自分の手首か頚動脈を掻き切るのには十分だ。
「コロシには、準備万端整ったよ野口君」
733 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/08(水) 20:44:38 ID:+7GP1JcP
「そ、それは…」
「君は本部に戻ってこう言え、黒澤は罪もない人々をぶっ殺すのに
なんのためらいもなく出かけたと」
黒澤はタクシーに乗った。
「元帥府へ! 」
「ハァイ」
この物語の準レギュラー、レズのタクシー運転手はいつものエロ話を控えて
タクシーを走らせた。
734 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/08(水) 21:07:42 ID:+4GyUbic
元帥府では金属探知機の係りは引っかかったのが弁当箱だと分かった途端に
「はいOK、次の方! 」
と怒鳴った。
735 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/10(金) 20:33:40 ID:X8C2kqD7
爆発物を抱えて、しかし何時ものように自分の部署に行こうとした黒澤だったが
「アー君」
736 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/12(日) 14:33:14 ID:wY3GuQDg
黒澤が振り返ると、奇妙な一行がいた。
スーツを着たエリート風の、いかにも官僚といった男と、二名の婦人警察官
それと、まだ小学生と思われる少女
黒澤は少女の胸の名札をチラッと見た
「いけだ なほ」
737 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/12(日) 14:39:39 ID:F8pX4HDW
「元帥府の中で、迷子になられましたか」
「ああ、調査2部はこの階のどこかな」
「廊下を間違われてますよ、あそこの角を…」
黒澤は案内した。
婦人警官はまったく警戒はしていないが、彼女達の
腰には婦人警官用ニュー南部.32口径が光っている。
それでも護送が一人だけならどうにか出来たかもしれないが、同時に三人は
相手しようにもどうにもならない。
黒澤はその場での池田菜穂奪還(というか事実上の誘拐)はあきらめた。
738 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/12(日) 14:46:35 ID:HDwtcgjG
それでもあきらめきれずに、黒澤は聞いて見た。
「あの、差し出がましいようですがこの娘が例の? 」
「あ、余計なことは質問しないでくれたまえ」
「あ、いえ、私は広報所属ですので、今日のパレードに関することは全部
権限があります。そのう、この娘の場合うかつに写真の中に入らないほうが
いいだろうと思いましたものですから、お許しください」
「ほう、そうなのかな? 今日の宗教界の指導者と一緒に、パレードを見物すると聞いているが、だから逆に
写真を撮ってもらったほうがいいんじゃないかな? あーしかし写真に入るのは君の言うようにまずいかも知れんな」
「ええ、まあその点は上を通じてもう一回確認いたしますので…失礼します」
黒澤は男の名が才谷だということを後で知った。
739 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/14(火) 21:26:05 ID:4TLhNClp
それはそれとして、黒澤は微かな安堵感を覚えていた。
…ラッキー、無差別殺人に加担せずに済んだぞ、これも一重に
日蓮大聖人様のお導きに違いないぞ…
いくらなんでも、『先生』の孫を爆死させてもいいとまでは創価学会復活同盟も言わない。
「政教一致@大阪の「暗殺者の心得」にも、ターゲットを殺すのは簡単だが殺したターゲットを
生き返らせることは出来ないとあることだしな」黒澤は一人頷いた。
740 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/14(火) 21:38:07 ID:471HKKAU
そんなこんなでオフィスに行くと、酒本がやってきた。
「写真撮影の件だが? 」
「は、はい、特に問題はありません」
「そうか、特別通行証でパレード中どこでも、いけるように便宜を図る」
酒本は手品のように特別通行証を出して黒澤に手渡す。
「がんばってくれたまえ」
「あ、ありがとうございます」
「ふふふ、鳩がマメデッポウ食らったような顔をせんでもいい。良い写真がないとなると
最悪、ワシの手腕が問われるだろうからな」
741 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/14(火) 21:39:36 ID:471HKKAU
酒本も、馬鹿ではないようだ。
「はい、ご期待に沿えるようがんばりますんで」
黒澤はそういって精一杯の作り笑顔をした。
742 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/15(水) 18:19:39 ID:DnA10mfe
もちろん撮影に失敗したら困るのは自分自身だから、黒澤は機材の準備をはじめた。
743 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/17(金) 06:52:31 ID:KRfu/P57
その頃、久村もデジカメを用意していた。
「ムフフ、ムフフ」
…小学生、女子小学生のパレード…ヒョホー、見える、見えるぜパンチラ
もう妄想の世界に自分自身を引っ立ている久村だった
744 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/17(金) 21:43:30 ID:d9eY6abg
だが、久村自身も、南畠めぐみの細い指でチ○ポを触られた快感を
忘れられずにいた。
「うー、ローリーター」
デジカメを構えながら、久村は呟いた。
745 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/17(金) 21:47:02 ID:d9eY6abg
そんな瞬間に、当のめぐみの声が!
「先生! 」
「あ、うん! どうした」ギクッ、久村は驚いた。
「あのー、教育委員会から伝令が!」
age
747 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/19(日) 02:44:56 ID:S54y8dqd
慌てて久村が(勃起したチ○ポをかくして)走っていくとそこには
かつての勤務高校「関西SGI外語」の教え子、池場が
ダークスーツに身を包んでいた。
「あ、久村先生」池場は驚いている。
748 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/19(日) 02:49:45 ID:24/lCnZ/
「ええ、おまい、教育委員会に就職したの?」
「ええ、野比先生の紹介で…それより、今日のことなんですが」
「う? 」
「この前、元帥のスタッフの方々が襲撃された事件で、元帥府も
相当神経をとがらせてます。」
久村は、自分自身は別のものを尖らせていたがそれには触れないで頷いた
749 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/19(日) 02:56:53 ID:udcgl/ia
「で、引率の教諭は各自、護身用の拳銃を用意してください」
「む、わかった。」
ずっしりと重いデザートイーグルを入れたホルスターを腰に
久村は持ち場に戻った。
750 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/19(日) 21:00:39 ID:30ywMXjG
持ち場と言ってもそこはパレードの用意に当てられている付近の小学校の体育館だ。
たくさんの女子小学生の体臭と彼女たちがこっそりつけているコロンや化粧品の匂いが
久村のアレを勃起させる。
尖ったナニをなだめながら久村はデジカメを手にした。
「この…」
751 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/21(火) 21:05:44 ID:gY0ME9fd
「デジカメが全てを記録する…」
そのころ、黒澤は大きな機材バックを体中にくくりつけて、出発準備を終えながら同じ台詞を呟いていた
「このデジカメが全てを記録する」
だが、広報部に二人組みの黒服の男がやってきたのはまさにその瞬間だった
黒澤は後で、なぜその瞬間をデジカメのメモリーに焼き付けなかったのかと悔やんだが…
「あなたが黒澤さんですか、内部監査部の近藤です」
「おなじく、佐々木です」
752 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/21(火) 21:09:18 ID:gY0ME9fd
「く、黒服! 内部監査部が何故? 」
白々しいとは思ったが、一応驚いた表情の黒澤だった。
テロリストの心得その一、逮捕されても絶対に口を割るな。自白と引き換えに
減刑を約束されても、それは水に濡らしたティッシュペーパーのようなものだ
753 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/21(火) 21:10:47 ID:gY0ME9fd
「く、黒服! 内部監査部が何故? 」
白々しいとは思ったが、一応驚いた表情の黒澤だった。
テロリストの心得その一、逮捕されても絶対に口を割るな。自白と引き換えに
減刑を約束されても、それは水に濡らしたティッシュペーパーのようなものだ
「白々しいな、黒澤、ネタは上がってるんだ。さあこい」
754 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/21(火) 21:20:34 ID:59tAnpFi
二人にせきたてられて広報部を後にした黒澤だったが…
「おい、内部監査部はこっちじゃないぞ」黒澤は言った。
「へっ、ばれるのが早かったな」佐々木が言った。
「オレたちは内部監査部じゃない、あんたがただのカメラマンじゃないように」近藤が言う
「話をつけようぜ、来いよ。資料室でお互い腹を割って話そうぜ」
資料室に入る前に、黒澤は向こうから歩いてくる松谷さやかに気がついた。
あいかわらず、地味な服とすッピンの顔に疲労の色が濃い。
「おいどうした? 」
佐々木が言った。
「心配すんな、オレたちがアンタを広報部から連れ出したのは何名もの
広報部員が見てる。あんたを殺したら、真っ先にオレたちの顔がポリに
割れちまう。ここは冷静に行こうや」近藤も言った。
黒澤はしかたなく彼らとかすかにカビの匂いがする第十四資料室に入った。
かなり広い。おまけにぎっちり資料が入っているから大声でも(叫べば流石に別だが)外には聞こえないだろう
755 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/21(火) 21:25:11 ID:59tAnpFi
「で、話とは? 断っとくが俺が時間内にパレード会場に現れなければ広報部も代わりの
カメラマン確保に動く、その時に必ず内部監査部に照会が行くぞ」
「だろうな」近藤は言った。冷静そのものだ。
「あんた達だって、その時に内部監査部がビックリして動き出したらまずいんじゃないの」
不気味なものを感じながら黒澤は追及してみた。
「ふふん、そりゃ道理だ」佐々木も冷静に言った。
756 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/22(水) 07:18:26 ID:1fm18qhh
「だが、そんなことにはならないとしたらどうだ? アンタは首を振りながら帰っていき
『内部監査部に連れて行かれたが釈放された』、ま、それから『昔の創価学会の仲間がどうとか
聞かれたよ』ぐらいの作り話をかます。周りは信じるしかないだろう? 」佐々木は言った。
「オレがそんな話をすると何故分かるんだ」黒澤は嫌な雰囲気を感じつつ言う。
「アンタは愛妻家らしいからなぁ 」近藤がニヤニヤ笑いながら言った。
「貴様! 」
「おーっと、冷静に行こうぜ。まずオレたちがとんでもない嘘吐きじゃないことを
確認しな。今すぐ自宅へ電話をするんだ」近藤はなおもニヤニヤ笑いながら言った。
757 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/22(水) 19:32:51 ID:8zSPaXMY
黒澤は、憎しみに顔をゆがめて自分の携帯で我が家に電話した。
「ハロー、ディスイズ マイク スピイキング」
「やかましい、早く女房に変われ!」
「イエー、ミセス黒澤…」
ボゴッという鈍い音がした。湯香子がマイクを殴ったらしい。
「あなた…」
758 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/23(木) 06:46:38 ID:sPPUD1f7
「おおお、おまえ、おち、おちつけ¥@*」
「あなたこそ落ち着いて」
湯香子は思ったより冷静だった。
「怪我はないか」
「ないわ、でも…」
電話の相手が変わった
「人質は無事です、ただし、あなたの動きしだいで殺します。」
電話の背後で「がう! 」とポチがほえる声がした。
「ポチ! 」
「わたしのなまえはポチではありません。アウ!」
ポチがかんだらしい
759 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/24(金) 06:59:13 ID:fCwzPihI
「ファッキュー! 」
プシュっ まるでエアソフトガンのような『銃声』がして、受話器の向こうから
「キャインキャイイーン」というイヌの悲鳴が聞こえた。
760 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/24(金) 07:23:58 ID:fCwzPihI
「ポチッ」
黒澤は叫んだ。
「クーンクーンン」受話器の向こうで声が途絶えた
「ポチッ」
761 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/25(土) 16:39:58 ID:niys4CHq
また、湯香子が出た。
「あなた、助けて、こいつら何者なの」
「おちつけ、まず奴らを油断させるんだ。オレも個々での仕事が終わったらすぐ帰る」
黒澤は電話を切った。
「どうだ、事情が理解できたか」近藤が言った。
762 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/25(土) 17:37:34 ID:UIdHXP6A
「ああ、理解は出来たぜ! 」
黒澤は唇を歪め、はき捨てるように言った。
「それはそうと、アンタの嫁さん、変わった名前だな」
近藤が言う。
「かわった名前? 」
黒澤が眉をひそめると…
「どこでポチなんて名前の女性と知り合ったんだ」
佐々木も興味ありげだった
763 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/25(土) 19:58:33 ID:10CV81Ri
*告知
HP「女鐚の幸せの使者」編集快調
まずは完成度の高いこれからHP化することにしました
764 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/25(土) 20:05:08 ID:6VdGy2nE
「で、オレは何をすればいいんだね」
黒澤は言った。
「アンタが本来するべきことをしてくれれば良い」
佐々木が言う
「なんだと?」
「アンタが、してのけてくれればいいのさ、日本中の宗教界のリーダー達を皆殺しにするという
『仕事』をな。」
佐々木はクールに言う。
「…なぜだ、あんた達jは一体」
「ま、詮索は野暮だからよしなよ。」
近藤が言った。
「訳が分からんな、あんた達は一体?」
765 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/25(土) 20:12:49 ID:dEIXlutz
「まあ、創価学会がつぶれた経緯から考えてみるといい。地下にもぐった
『創価学会復活同盟』は警察やその他の治安機構の必死の追求にも生き残った」
近藤が言う
「ああ、それで?」
「叩き潰すには、いわば『大義名分』がいる。あんたにやって欲しいことはそれさ」
「そんなもの、なくたって今同盟はピンチだが」
「ハッハ…ピンチなものか! お前は知らないかもしれないが、関西や九州、四国では昔の創価信者が
同盟に急速に復帰している。」
近藤は嫌そうに顔をしかめながら言う
766 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/26(日) 19:21:28 ID:w+R/oGbq
「え? 」
「そればかりじゃない、せっかく叩き潰したはずの既成宗教が復活の兆しを見せ始めている」
近藤は続けていった。
「最悪を避けるためには、あえて悪の道を行かなければならないときもあるのさ」
佐々木が大真面目に言った。
「お前達は一体…」黒澤がが尋ねたその時
「久しぶりですな黒澤さん」
背後から微かに聞き覚えのある声が…
「お、おまいは」
767 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/26(日) 19:34:18 ID:35UeyAMA
「確か田辺と言う名前の、つくばの先進技術研究のオサーン! 」
「フッフッフ…その説明台詞はいいねえ、作家に力量がないのを裏書してくれる」
「おまえにとっても人事ではないぞ」黒澤は一応レギュラーだからとりあえず
作家を擁護することにした
「政教一致がお前を登場させないと決めたらおまえは永遠に過去ログの沼地で誰も見てくれない
不遇をかこつことになるんだぞ」
768 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/26(日) 19:44:22 ID:TCoHFuOC
「ま、そんなことはさておき」田辺はあっさり追求をかわすと
「我々の組織は、長い間時間と空間の研究を続けてきた」と続けた。
「ほほう? 」
「さまざまな研究が行われた。方法論も基礎研究もまったく未確立な世界で
すぐに分かったのは、過去は変えられないということだ」
「そりゃ当たり前だろ」
「ああ、しかし、そうなると未来は変えられるんじゃないか
それも自分達に都合がいいように変えられるのではないかと
言うことがだんだん現実味を帯びてきた」
「ほう?」黒澤はかっての事を思い出していた
769 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/26(日) 19:47:40 ID:TCoHFuOC
「あの未来カメラだな? 」
黒澤は言った。
「あーキミは記憶力がいいね。そうだ。未来をちらっとでも垣間見ることが出来れば
自分達にとって都合のいい世界を作り出すことは不可能ではない」
「この世界があんた達の作り出したものだと? 冗談だろう」
770 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/28(火) 20:53:36 ID:d0e6fd+e
「冗談なものか! どれほどの苦労がこの世界に注ぎ込まれたかは
ニーズツゥノウの霞の彼方だ!」
「ほっほう! 」黒澤は相槌を打った。
「だがこれだけは言える。我々の行動がなければ日本は創価学会アンド公明党の
支配下におかれていた可能性があるのだ」
「まさか?」
「黒澤君、君は創価学会が以前、北朝鮮から核兵器を譲り受けて政府を脅迫した事件の
事を聞いたことがあるだろう」
「ああ、だがあれは完全なガセだろう? 」
771 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/02/28(火) 21:23:54 ID:ZDEMJEjj
「それは我々の活動が行われた『結果』なのだ」
黒澤はとりあえず「ふーむ」と応じた。
772 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/01(水) 10:14:23 ID:ghL9W043
「それで? 」
「宗教のまったくない世界、全世界がキリスト教も佛教もイスラム教もユダヤ教もヒンズー教もなく
お互いに手を携えることの出来る世界。それが我々の理想なのだ」田辺は言った。
「それは…」
「こう言い出すと長いから、我々はそれを「ネコが迷う世界」と言うことにした。」
「なんで「宗教がない世界」じゃだめなんだ」
「ストレートすぎるのはよくない、アルカイダはハイジャックのことを符牒で「挨拶」と言ってたらしいが
それと同じことだ。」田辺は言った。
773 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/01(水) 19:20:22 ID:PCrA4n2V
「そういうものかな? 」
「ああ」
「それで、やった後でオレが消されないと言う保障は? 」
「それも逆転の発想で説明しよう。あんたを殺し、アンタの女房も殺す、そうすると
犯人は誰かと言う犯人探しが始まる。無理心中に見せかけると言う手もあるが
元帥は納得しないと思う。となるとあんた達にはどこか海外に高飛びしてもらうのが
自然だろ。自分名義のパスポートでな。もちろん、それなりの金を払おう。
アンタがどっか外国で銀行強盗でもやってつかまったんじゃどうしようもないからな」
黒澤は頷くしかなかった。
774 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/01(水) 19:25:27 ID:OGH6rmsW
黒澤は自分の席に戻って言われたとおりに演技し、例の弁当箱型時限爆弾を手に
廊下に出た。
「ふうう…」
チラッと足元を見ると
「ニャーン」
「ネコッ! 」
「未だに、自分には正式な名前がないことについて」ネコは言った。
775 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/01(水) 19:32:08 ID:OGH6rmsW
「ネコ三郎じゃなかったっけ」(*おい、おまいら、みんなで小説を作るぞ参照 ちなみにこの話は02年の8月に記述された)
「フウウー」
776 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/02(木) 20:18:22 ID:+CJ88miw
「それより、名前ぐらい飼い主の女の子に決めてもらえよ」
「ニューん、それが出来れば苦労はないニャー」
ネコにもネコの苦労があるようだった。
「それはそうと黒澤、その弁当箱で何をするつもりかニャー」
「う! 」
ギクリ! 黒澤は凍りついた。
777 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/02(木) 20:31:22 ID:+CJ88miw
「べべべ、別にナニをしようってわけじゃ…」
「図星かニャー」
ギクギク! 黒澤はまとも凍りついた。
「ななな、なにをいうんだ。」
「ふふふ、ニャーオオン、オマイもアフォだな。」
「なに! 」
「血に濡れた殺人鬼、赤いナイフ使いと恐れられた黒澤が、ただのテロリストに成り下がるのかニャー」
「おいまて、ただのテロリストと、血に濡れた殺人鬼にそんなすごい違いがあるのか? 」
778 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/02(木) 21:43:24 ID:rKG0O43V
「ウニャー」ネコは去っていった。
黒澤は撮影機材と爆発物の弁当箱を手にパレードの現場のほうへと行った。
沿道に観覧席が設けられている。主要閣僚の席が最上席で首相以下がパレードを観覧するのだが
そこは流石に警備が厳重だった。
意図的にだろうが元帥の観覧席は小さく、閣僚の席より低い
さらそれよりも低い場所に設けられているのは宗教関係者の観覧席だ
779 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/02(木) 21:46:50 ID:rKG0O43V
ただしそこは流石に広く、手を振ったり笑顔を見せたりするのが容易な場所ではあった
「うむう、こいつを仕掛け…」
黒澤が独り言を言っていると…
「そんなこと、嫌です」
女の子の声がした。
振り返ると池田菜穂が…
780 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/03(金) 20:15:12 ID:HSsB/X2m
例のスーツの男と押し問答をしていた
才谷というその男が
「なぁ、そんな聞き分けのないことを言わないでおくれ」
とやや媚を帯びたような哀願を小さな女児にするのを見て、
「おお、女子小学生援交か?
ブルマープレイを承諾しない女児にロリコンオヤジが哀願するの図? 」と黒澤はまじまじと二人を見やった。
「どうしてこんなことしなくちゃならないんですか」
「それは、おじいちゃんのためと思って」
「いやです、だいたい「おじいちゃん」の顔も見たことがないのに、どうして…」
「見たことはなくても、お父さんのお父さんはおじいさんだよ」
781 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/03(金) 20:25:01 ID:58KpKgfB
黒澤は、それを聞いて疑問符が頭の中に一杯になった
池田菜穂は、何を強要されているのか
「小学生放尿プレイとか、小学生獣姦プレイとか、小学生屍姦プレイとか」
さらに耳を傾けると…
782 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/04(土) 10:41:31 ID:KMRAJ3G1
「いいかな、私たちがこの世界で生きていくためには」
…私たち? 黒澤の???はさらに大きくなった
「世界の人々と同じように、生きていくためには…創価学会と縁を切るしかないし、その事を
示すためにも元帥に従うことを態度で示すしかないんだ」
「才谷叔父さんは、こうして生きていくことがいいっておもっているんですか」池田菜穂は小学生とは思えないような鋭い言葉を放った
783 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/04(土) 10:44:59 ID:o7ggNIvA
「自分が生きている世界を、知らない人はそこからはじき出される」
それが才谷の返事だった。
「叔父さんの先生はその事を教えてくれた」
…え、叔父さんだって?
黒澤の目が点になった
784 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/04(土) 10:51:52 ID:0n+ChygT
池田菜穂は「イケダダイサク」の孫、その叔父さんということは?
「とにかく、黙っていすに座ってパレードを見るだけのことだから」
才谷はなだめるように言う。
周りの宗教関係者は、流石にこの説得に見て振りだ。
…このおっさんも、池田家の人物なのか、そうか、だから元帥のところに引率して来たのか
そう考えると元帥自身は創価学会とは無縁を宣言した池田一族にはかなり優しい方向性を持っているんだな
785 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/04(土) 19:02:05 ID:qgjAMObY
…いかん、こんな幼い子供を殺すわけにはいかん
黒澤は例の弁当箱が入ったバッグを持ってその場を立ち去ろうとしたが
ちらっと見ると近藤と佐々木が待っている。
微笑んで会釈を送ると、また例の叔父と姪のところへ戻った。
「おお、またお会いしましたね」
「あーさっきの。」才谷は言った。
786 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/04(土) 19:53:17 ID:Le/hQodj
「ご親族とは知らず失礼しました」黒澤は一応、さりげなく切り出す。
「いやいや、別にそんなことは…ほう、特別通行証だね」
「ええ、お名前を伺ってもよろしいですか」
「才谷だ」ダークスーツの男は言った。
黒澤は特別通行証も効き目のない行き詰まりにいる自分を
呪った。
787 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/07(火) 20:36:22 ID:MI3sT8FI
黒澤の中に微かな光がさした。
…うむ、だが、しかし、まてよ? この少女を守ると言うことは、単にこの弁当箱をどっかにやると言うことだけではすまないのではないかな
黒澤は必死で考えた。
…うーん、結局、この弁当箱が何らかの機械的故障を起こすと言う可能性もあるわけだからそれぐらいの保険は掛けてるだろうな。
もっと言えば今朝、ゲートで見破られてオレが逮捕されていたとして、奴らが指をくわえてこのチャンスを見逃していたわけがないだろうしな
ちらりと池田菜穂を見る。イケダダイサクとは似ても似つかない顔だ。
…うーむむ、きっとそうに違いない。オレがこの弁当箱の起爆を中止した場合の対策(例えば、観覧席の床下に第二の爆弾がセットされているとか)はありだろう。
788 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/07(火) 20:40:14 ID:MI3sT8FI
…そうか、オレの使い道はその罪を創価学会復活同盟に擦り付けるためのピエロか
黒澤は一人思った。
ナイフを入れたズボンの右ポケットに意識を集中する。
…奴らに礼をするのは、ここを抜け出てからだ。
789 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/08(水) 20:43:04 ID:O4bTI/b7
黒澤は、弁当箱の入ったザックを注意深く空席の下に押し込んだ。もちろん起爆スイッチは切ったままだ。
「何をしているんだ」隣にいた僧侶が聞いてきた。
「はい、後でここの席で弁当をしたためようと思いまして、その、この大荷物ですんでちょっとでも負担を減らそうと、はあ…」黒澤はとっさに嘘をついた。
「そうかね…」
黒澤はその僧侶に心の中で手を合わせながら観覧席を出た。
790 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/08(水) 20:43:49 ID:O4bTI/b7
「仕掛けたか! 」早速二人組みの偽内部監査部がすっ飛んできた。
「ああ、だが不味いことになった」
「なんだ? 」
「ああ、元帥閣下がお呼びなんだ」黒澤は言った。
「はあ、ほっておけそんなものは」佐々木が言う。近藤も頷いた。
「そうはいかんだろう、行かないとなると探されるぞ、本物の内部監査部にナ」
やはりこのキーワードは彼らにとっては経絡秘孔だったようだ。
「仕方ないな! 」
791 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/08(水) 20:51:55 ID:O4bTI/b7
パスで警備ゲートを通過し、元帥の席へ黒澤は慎重に歩いていく。
「まて、ここは元帥閣下の席だぞ」警備の兵士が言った。手には最新のライフルが光っている。
「広報のカメラマンです」
「特別パスか? 調べさせてもらいます」
金属探知機で調べられ、カメラバックその他を開けさせられたが
ナイフは発見されずにすんだ。
「黒澤君! 」
酒本がいた。目が点になっている。
792 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/09(木) 20:07:02 ID:TuV0caLd
「うん? どうしたのかね」
「は、はあ…元帥閣下を取材しなければ」苦しい言い訳だがそれは
「あーそれはそうだな」あっさり受けられた。
「来月の政府広報に…」酒本は結構受けている
793 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/10(金) 21:14:48 ID:0GJbePod
「あのー一つ提案があるのですが」黒澤は言った。
「なにかね? 」
「そのう、実は自分はもと、創価学会なのですが、先ほどイケダダイサクの孫の
少女と出会いまして、それで気づいたんですが」
「なにに? 」
「そのう、元帥閣下のお膝の上にその少女がいて微笑んでいる、そんな図柄が取れれば
創価学会復活同盟には致命的なダメージになろうかと」
794 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/10(金) 22:04:29 ID:qYSv7et3
「なになに、創価学会復活同盟に大打撃だと! 」
黒澤が振り返ると、そこには元帥その人が立っていた。
「あいえその」
「そんな妙案があるのか」
元帥の副官も興味津々と言った表情だった。
彼は元帥に見出されるまでは長いこと防衛大学校で教鞭をとっていた人だ。
防衛大学校には意外な逸材が眠っている。そう考えた元帥が直接スカウトした
もう初老に近い学求肌の副官は叫んだ。
「どんな手だ! すごいぞ、そんなアイディア誰も考え付かなかったんだ!」
黒澤はもう一度さっきの発言を繰り返した。
795 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/10(金) 22:11:59 ID:w7z0/Q0R
「うーむ、そうか!」
高官たちは何事かぼそぼそと打ち合わせていたが
「よーし、それ採用!」副官が叫んだ!
「ええっ? 」黒澤は意外な成り行きに目を白黒させた。
「そりゃそうだろ、パレードを一緒に見る図柄はいい、頭のいい創価学会復活同盟の幹部は
人質をイメージしてくれる。こっちには何の損もない。もちろん、彼女は家に帰してあげれば
誰一人として傷がつかない」副官が言った。
796 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/10(金) 22:41:45 ID:aDwE81rR
「は、はあ」釈然としない気持もあったが
「あの少女を連れて来い」元帥が言うとスタッフが動き出す。
十数分後、池田菜穂と保護している才谷は元帥の面前にいた。
「あのー、そんなに緊張されると写真を取りにくいのですが」黒澤は小声で言った。
797 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/11(土) 18:33:44 ID:yEIehhjN
「いや、そうは言ったって…」
才谷は緊張を隠しきれない様子、池田菜穂は逆に余裕の表情だった。
「元帥閣下と三人で家族のスナップみたいなのを撮ります。
公開しますが余計なキャプションはつけず、分かる人だけには分かるという形で…」
…家族か! 黒澤の胸のうちに苦いものが走った。
かりそめの家族は、ひとかたまりに集まってぎこちないが、それなりに温かみのある笑みを浮かべた
798 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/13(月) 21:01:45 ID:QSgzmuBc
ピカッと何かが光った。一瞬黒澤は自分の指が間違ってシャッターを
押したかと思ったが…
ちゅどーん! 爆発音は爆風とともに一瞬後に来た。
チイン! チイン! 破片が飛んできた。
「危ない! 」
元帥と才谷は菜穂をかばっている。
799 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/13(月) 21:43:47 ID:Rxgbj9t1
元帥の副官が吹っ飛んできた。
「元帥閣下ー!」
「ここだ、心配するな」
元帥は才谷と黒澤に「後は頼んだぞ」と言って風のように去った。
「我々も退避したほうがいいでしょう」黒澤は言った。
「うん、とりあえず…」才谷はちらっとパレードのほうを見た。
800 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/14(火) 21:43:03 ID:kxDSUBDK
パレードの小学生の混乱を、一人で必死に静めている教師の姿が…
「え、久村先生? 」
久村は、自分の横に南畠めぐみを「確保」しながらも声を限りに統制を保とうとしていた。
早く生徒全員を脱出…
流石に久村もエッチを捨てて生徒の安全を確保しようとしてしたが
801 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/14(火) 21:53:00 ID:WXfTWB49
く、いかん!
久村があせっていると
「久村先生! 」
池場が走ってきた。
「生徒を退避させましょう! 」
802 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/16(木) 00:33:08 ID:x9wKcH2u
803 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/16(木) 20:22:35 ID:/LYCg4Xu
AGE
804 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/17(金) 20:56:07 ID:ORmvYatw
「よ、よし、みんな!」
久村は自分の生徒を集合させると、そのまま横の道へと遁走に入った。
こういうことの手際は、女鐚や五十嵐と言ったかっての同僚よりも鮮やかな
久村だったが…
「先生! 」
向こうから必死に走ってきたのは…
「おまいは才谷じゃないか! 」久村はビックリした。
「才谷、その子はオマイの子供か? 」
「いえ、しかし説明の暇がありません」才谷は汗びっしょりだがクールに答えた。
805 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/17(金) 21:00:23 ID:ORmvYatw
「う、うむ? 」久村は目を白黒させたが…
「…」
池田菜穂は才谷の背中で少しだけはにかんだ笑顔を見せた。
「久村先生、武器を貸してもらえますか」黒澤は言った。
806 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/17(金) 21:11:44 ID:F9+k2lVe
「? 」
きわめて疑問に思いながらも久村は自分のデザートイーグルを
黒澤に渡した。
「スペアマガジンは一個だけだ」ホルスターも渡しながら久村は言った。
「上等です、あと」
「まだあるのか」
「この娘にコスチュームを」
807 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/17(金) 21:23:49 ID:cplkrX6m
「はあ? もうパレードでもないだろうし…」久村は戸惑った。
「いえ、実は自分達はこの少女を親元に帰さなければならない義務を負っていまして」
才谷が言った。顔は真剣だ。
808 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/19(日) 13:56:23 ID:HdHAYb8d
「木を隠すなら森の中と言う奴だね」
「ええ、お願いします」
「先生! 」突然、南畠めぐみが言った
「? 」
「わたし、芸術のためなら脱ぎます」
809 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/19(日) 17:07:16 ID:rXi96A0e
「いや、あの、その…」しどろもどろになる久村だったが
「え、ヌード! 」
「若いうちの記念に…」
早くも勘違いした女子小学生が撮影に…
「うへへー若い娘の裸はええのう…ってなんでやねん! 」
なぜか黒澤は関西弁でノリツッコミをした。
「え、でも、あたし…」
南畠めぐみは不満そうだ。
810 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/19(日) 17:13:34 ID:cp24y+tc
結局、近くのコンビニ(のトイレ)で池田菜穂と南畠めぐみは衣装を交換した。
背格好は似ている。服のサイズもぴったりだ。
久村は二人の女子小学生がトイレの狭い空間で半裸で服を交換している姿を
想像して萌えたが、めぐみの手前それは押し隠した。
「全員で、待機場所の小学校の体育館へ! あそこで元帥府の公式命令を待つ。」久村は言った。
「それに同行して様子を窺いましょう」黒澤が才谷に言う。
「それがベターだな、よし、行こう」才谷も言った。
811 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/19(日) 17:20:16 ID:RgDxa6Ks
数分で体育館にはたどり着いたが、点呼や行方不明者探しで先生方はてんてこ舞いだ。
「ここまでは逃げ切ったな」黒澤は呟いた
すると
「ニャーンン」ネコがやってきた。
812 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/19(日) 19:06:57 ID:IINsiq8n
「嫁を捨て、松谷さやかと新しい人生を、幸せに幸せに送りましたとさ、めでたしめでたし」
「おいこらまて、勝手なハッピーエンドを語るな、ネコのくせに!」
813 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/19(日) 21:15:58 ID:ZLr08caA
そう言いながらも黒澤はどうするべきか迷ってはいた。
これで池田菜穂を安全圏に持ってきたことは間違いないが、今度は自分の立場が
微妙だ。ここで写真を投げ出して家に帰るのはおかしいだろう。
といって、警察や創価学会復活同盟へ連絡するのもNGだ。
創価学会復活同盟は黒澤の家に武装した部隊を送るだろうからだ。
814 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/19(日) 23:24:27 ID:/2QjE3hB
妻を救うためには…
815 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/21(火) 20:04:27 ID:PmMpHYiS
黒澤の横では池場と才谷がなにやら話をしている。
その後ろに池田菜穂が立っていた。少女は祖父には似ていなかった。
「そのほうが幸せかも知れんな」
久村はと見ると、すたすたと彼らのほうにやってきて
「我々をここまで乗せてきたバスは大混乱で連絡がつかない」と言った。手には
どこから調達したのか、ベレッタ93Rを持っている。
「先生、そのマシンピストルは、どこから?」池場が尋ねた。
「ああ、道に落ちてたよ。生徒がいたずらしたら危ないから拾ってきた」
816 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/21(火) 20:08:09 ID:PmMpHYiS
「いたずら? 先生、また女子生徒にいたずらしたんですか」南畠めぐみが言う
「え、いや、そんな」絶体絶命のピンチに立った久村だった。なにしろ目の前にいるのは
二人とも、かつての教え子でも今は教育関係の官僚なのだ。
817 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/21(火) 20:29:15 ID:5TaK44jh
幸いにして、二人はそれどころではなかった。
「才谷、教育省から人数を出してもらえないか」
「いや、池場、それは逆効果だぞ。お前が敵なら「ここにいますよ」の
旗を振ったも同一のことだろ、見逃すか?」
「うむう…」チラッと才谷は女鐚ならどうするだろうかと考えたが答えは出なかった。
818 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/23(木) 20:13:58 ID:QuE46Tya
だがその頃、
「なにい、池田菜穂が死んでないだと! 」
「は、はい、爆破直前に御付きの文部科学省の男が元帥のところへ連れて行ったらしくてその後の消息が」
「なんだと」田辺は怒声を目の前にいる部下達に浴びせた。
「よりにもよって池田家の一員だけを逃したのか」
「例のカメラマンも」おそるおそる近藤が言う。
「この馬鹿者どもが! 草の根を分けても池田菜穂を探し出して殺せ」
819 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/25(土) 20:06:30 ID:WCjgSIwR
「草の根をわけてもと言われましても」近藤は言った。
「うむ、だが、奴らが行きそうな場所は元帥府だろう」田辺は馬鹿ではなかったが…
「元帥府では未確認です」
「どこへ消えた!」
820 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/25(土) 20:23:55 ID:i7YRIgXc
「奴らは我々の裏をかくのが得意なのです! あのカメラマンの仕業でしょう」近藤は言った。
「うむ、厄介だな! あいつ、とんでもない伏兵だったな」田辺は人事のように言った。
「しかし、どこへ行ったんでしょうね」佐々木が呟いた。
「元帥のところへ行って、その後が不明、元帥府へは行ってない…ん、待てよ。孫の年齢は小学生だな」近藤が言う
「ああ、だが元帥の…」
「違う、違う、パレードはあの時、女子小学生の行進だっただろう」近藤は言った。
「お、おまい、炉だったのか?」田辺が言った。
821 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/25(土) 20:26:51 ID:i7YRIgXc
「チゲーよ、よく考えろよ!」
「ん? おお! 木を隠すなら森の中か! 」
822 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/26(日) 08:22:40 ID:Zt22q8xz
「特殊部隊「オメガ」結集!」
佐々木が無線で命じると50名の特殊部隊がわらわらと集まってきた
手には最新鋭の武装を持っている彼らは精鋭部隊だが実戦は未経験だ。
「行くぞ、初陣の目標は、あの池田大作の孫だ!」
「おおー!」
「GOGOGOGO!」
823 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/26(日) 14:58:06 ID:UUljZd70
「他の板でも流行っている、一行小説のスレが立ったようだし、ここらで
本家本元の意地を見せなければならん」
本家本元ってなんやねんという突っ込みはさておき、「オメガ」は出撃する。
「主任、路肩にハザード付けたレンタカーが停めっぱなしですよ」
「やれやれ、今日は家族揃ってレストランに行く予定だったのに」
MEXの管制センターのモニターには不審な車が映し出されていた。
825 :
確信犯の冤罪主張:2006/03/26(日) 17:36:31 ID:dpCEL52X
モニターカメラをズームしたが車はもぬけの空だった。
「おい!非常口のモニター録画をチェックしてみろ!」
主任は家族との約束を反故にした場合のことを考え、
イライラしながら部下に命じた。
「主任、小学生ぐらいの女の子とむさ苦しいカメラバッグを持った男、
あっ!それに猫が写ってます!」
「おかしいな、非常口が開いたら警報が鳴るはずなんだが?」
「しゅしゅ主任!、女の子と猫が何やら喋っているように見えます」
「なっ、なんだってー!」
モニター録画に音声は入っていないが確かに少女は猫と(ry
パカっ♪猫が扉を開けるとそこにはライトうpされた桜が照らし出されている
「菜穂タン、ここまで来れば一安心ニャ」
「わぁー桜並木が綺麗ねー。」
猫達が出てきた場所は何を隠そう元帥府の堀端千鳥ヶ淵
英国大使館とは道路を挟んで向かい合せだった。
829 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/26(日) 20:08:23 ID:FGOavok8
…難しいところに持ってこられたぞ
「? 何か言ったかニャー」
「オレは何も言ってないぞ」
二人と一匹は英国大使館の前の歩道を銭高組ビルに向けて歩いた
「しかしこの企業名はいつ見てもある意味ですごいな」 銭が高い組 なのだ
830 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/26(日) 20:39:26 ID:GLfI20sf
>>511 そうですか。それは素晴らしい事です。
我々の世代は沢山子供を産みました。 だが今の20代30代は
結婚もせずに遊んでいるのが多すぎる。 結婚しても子供も作らない。
これでは我々の世代を超えることが出来ないし、何より国民の最大の
関心事である年金問題はどうするのだ? 年金制度を崩壊させてはならない
831 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/26(日) 21:51:46 ID:7gDXLTdP
オタク小説家に嫁など不要のものだ
セックスの「処理」など、それ系の店ですれば済むことなのだ
結婚したくても出来ない中高年は、微妙に生暖かいまなざしを
宙に惑わせた。
人生に「もし」はない
それがあるのは小説の中だけなのだ
>>829 「おやっ、いつもの猫ちゃん元気にしてるかね。」
首からIDカードをぶら下げた外国人が2人と一匹に近づいてくる
黒澤がは目聡くDカードの名前をみると知る人ぞ知る人物であった。
英国大使館付き武官【ブースロイド少佐】
「加代! ここにはおみゃぁに食わせる飯はねぇずら ・・・なんて銭に執着するひとは此処(英国大使館)
には居ませんニャー。桜の花は綺麗だニャー」
「え?」
黒澤と菜穂は訳ワカメで目を白黒させている。
「銭の花の色は、清らかで白い。だが蕾は血がにじんだように赤く、その香りは汗の匂いがする
池田が集めた銭からは腐臭しかしないがな」
夜桜見物に来ていた錢高組の社員は吐き捨てるように呟いて去って行った。
835 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/27(月) 20:16:48 ID:cQkY6P1e
「さあ、もう元帥府の外郭団体のビル、第二国防ビルだよ。もう君は阿川かおる先生のところへ戻れるんだ」
黒澤は優しく言った。
そういう風に上手く行くかどうかは疑問だったが、黒澤にはそれ以外の言葉はなかった。
836 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/03/29(水) 15:44:52 ID:Okg0A/In
AGE
837 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/29(水) 21:16:55 ID:Aifd8Dh9
ビルの警備兵は、近隣から集められた治安部隊の兵ともともとの元帥府の警備兵の
ハーフアンドハーフ状態だった。しかし、ビル内に入ると殺気だったスタッフが
ビデオ早回し状態で動いている。
「正面の道路に、正体不明の部隊50! 」
それが佐々木や近藤のオメガだとは知る由もなかったが、黒澤はそこにいた顔見知りの広報部スタッフに
「松谷さやかを呼んでくれ」と言った。
素早くやってきたさやかに、池田菜穂を託すと、いきなりガレージへ走る黒澤だった。
838 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/29(水) 21:34:13 ID:Aifd8Dh9
ガレージにはATVが一台、待機していた。
「おいおまえ!」
警備の兵が静止しようとするのを
「正門前に敵兵50! 制圧してくる!」とっさについた嘘と特別パスに警備が
ひるんだ隙に、黒澤はATVに飛び乗った。
「シャッターを開けろ!」
見ると、ガレージに走りこんできた松谷さやかが何かを叫んでいる。
それにはかまわず、黒澤はキーを回した。
ウオン! ATVのエンジンはそれを待っていたかのように一発でかかった。
839 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/29(水) 21:38:02 ID:Aifd8Dh9
警備兵がシャッターを開いた。
オメガはその動きを目撃して殺到してくる。
ゴゴゴゴゴ…! 装甲車両に乗った黒澤はゆっくりと建物の前へ出た。
「おい! 早くシャッターを閉めろ! 」
ガラガラ…シャッターが閉まるが、オメガは素早く走り寄ってくる。
その時…
タンタンタン…軽快な銃声が響く!
840 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/29(水) 21:48:24 ID:Aifd8Dh9
「教育省武装隊だ! 」
走り寄ってくる部隊はベレッタを手にしている。先頭は才谷だ!
黒澤はATVの外部スピーカーにつながっているマイクを手に取った。
「教育省の先生方、この車両には例の女子生徒が乗っています、後方確保をお願いします」
モーゼの海割りではないが、部隊はすたっと二つに割れる。そこへATVはさっと通過していった。
「な、なんだと!」佐々木は叫んだ。
「逃げるつもりだな、追え! 」近藤も言う。
彼らは、自分達が必死でその前を走り去ろうとしている第二ビルに、当の少女が保護されているとは
夢にも思わなかった。
841 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/32(土) 09:53:49 ID:BQ1ymLSa
二手に分かれた教育省武装隊の真ん中を、ATVが走り去るのを見届けると
才谷は部隊を鉄の壁のように配置した。彼らの手の中でベレッタがきらりと光る。
彼らの目の前の「オメガ」は明らかに激しく動揺していた。
その後方では、結集してきた元帥府の衛兵の部隊がいた。兵力は200ほどだ。
その新手の部隊がATV数台を「盾」にオメガにじりじりと迫ってくる。
842 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/32(土) 09:58:28 ID:BQ1ymLSa
「まずいな」
佐々木は、ぼそっと言った。
「脱出するしかないな」近藤も頷きながら言う。
「そこの正体不明の奴ら、投降しろ」彼らの会話を聞いていたかのように
教育省武装隊からスピーカーで呼びかけがあった。マイクを握っているのは才谷だ。
843 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/32(土) 21:31:39 ID:6JaPwXSs
「おいおい、あんな事言われてるぜ」佐々木は言った。
「言わせておけ、おい、ラヂオ! 」
シュタッと無線を兵隊が持ってくる。
「エイブリー7 ラージャヘッド」
844 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/03/32(土) 21:32:28 ID:6JaPwXSs
やがて…
845 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/02(日) 19:38:05 ID:j5ZekdF4
「ふひょひょ♪」
「むひょひょ♪」
「ほひょひょ♪」
846 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/02(日) 20:03:31 ID:gFijysbQ
「われら、オナラ一族」
オナラ一族は作家がピンチになるとどこからともなく現れる謎の一団だ
「やってくれ」佐々木は言った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
才谷と池場はボムという低い音とともに、向こうの集団が煙に包まれるのを見た。
「自爆か?」
847 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/02(日) 20:09:39 ID:R294PRbU
煙が薄れ、消え去ると…
「い、いないぞ? 」
「馬鹿な! 探せ! 」
50人もいた部隊は消えていなくなっていた。
「ば、バテレンの妖術か」才谷はささやいた。
「今時そんな言葉を知ってる奴はいないぞ」池場はクールだった
848 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/02(日) 20:12:15 ID:R294PRbU
一方そんな騒動が起こっていることを知らない黒澤は、ATVを飛ばしていた。
ATVは装甲車にしては結構スピードが出るし結構運転も楽だった。
しかし今の黒澤にはそんなドライブを楽しむ余裕はない。
「湯香子! 無事でいてくれ」
849 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/02(日) 20:22:31 ID:jGJuNy5b
一方、黒澤の家では…
「なに、失敗か! 」田辺が無線に言う。
「はあ、しかし問題のATVさえ抑えれば…」無線の向こうで佐々木が言う。
「こちらに戻って来い」田辺は短く命じた。
「もうすっかり学究のフリは捨てたのね」湯香子が言った。
彼女の横には冷たくなったポチが転がっていた。
「フリなんかしてないぞ。元々はあの未来カメラがこの世界へと…」
表の道から重たいエンジンの音が伝わってきた。
850 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/02(日) 20:28:57 ID:jGJuNy5b
不思議に思った田辺が表を見ると
「ゲゲッ! ATV!」
851 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/04(火) 20:45:32 ID:62fwp7ls
ポコッと車長用のハッチが開き、中からメットを装着した黒澤が顔を出した。
「湯香子! 無事か! 」
「あなたっ! 」
「取引だ黒澤君! 」田辺は冷静に言った。手にしたタンホグリオTA-18の銃口は
湯香子のこめかみに当てている。
「取引? なんとなにを取引するんだ!」黒澤は不思議そうに言った。
852 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/04(火) 20:50:50 ID:OPUKvxzV
「オマイの女房と、池田菜穂とをだ」
田辺はわめいた。
ATVに池田菜穂が乗っていると言うのは黒澤のハッタリだったが田辺はそうは思っていない。
彼は黒澤があくまでも女房を救おうと戻ってくる途中で交渉材料に池田菜穂を拉致してきたと思っているのだ。
「そんな交換に応じられるか! 」とりあえず、黒澤は突っぱねた。
テロリストの心得その8 人質交渉では下手に出るな を実践したのだ
853 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/04(火) 21:05:50 ID:ePlhZSKh
「女房が死んでもいいのか」
「女房が死んだらその次の瞬間がオマイの死ぬ瞬間だぞ。ATVが非武装だと思って馬鹿にしてやがるな
こっちにはこういう…」
黒澤は手にした金属製の長いものを振りかざした。そして…
「アッ! 」
カランカラン、物体は道路に転がり落ちた。
田辺は、一瞬それに視線をやった。黒澤が戦場をかいくぐってきた経験から予想したとおりの
兵士の本能的な動きだった。
原創価値があるね。
起伏に富んだストーリーとか沢山ある。
torrentが大行進しているよ。
また釣られてくる。。。
855 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/04(火) 21:16:13 ID:18vV51O1
その次の瞬間だった。
ドドドドド…
白い龍のような水の奔流が、田辺と、そして当然彼に抱きかかえられている湯香子を吹き飛ばした。
黒澤は放水銃のトリガーを放すと、デザートイーグルを手にATVを飛び降りた。もう一方の手には
ATVの備品の手錠を手にしている。
856 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/05(水) 20:11:38 ID:PoqxAgaT
台風に襲われたような惨状を呈している我が家を大股で突っ切ると
ぐったりしている田辺に手錠を打った。
「うぐう」
それから黒澤は湯香子を抱き起こした。
「しっかりしろ」
857 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/05(水) 20:16:57 ID:PoqxAgaT
「あ、あなた…」
「もう大丈夫だ、おまえ…」黒澤は言った。
「ぬっふっふ、それはどうかな」田辺が不気味に笑う。
「なんだと? 」
「黒澤よ、撮影用のアルミ三脚をすごい武器に見せかけたトリックは見事だが
肝心なことを忘れてはいないかな」
「なに? 肝心なことだと? そういえば明日は燃えるゴミの日だな」
「黒い袋に詰めて通りに投げ捨てるのだけは勘弁してくださいって、違うだろ」
「ちょっと今、そういうお前の片付け方もありかなと思ったぜ」黒澤はクールに言った
858 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/05(水) 20:22:07 ID:PoqxAgaT
「そうじゃなくて、オレには手足となる特殊部隊がある」
「ほう、おい、田辺! まさかオレがATVの無線を無視してここまで来たとは思わないよなぁ」
「ああ、だが奴らは素早いぞ、夜の路地裏を走るネコのように! 」
「ニャーオオン」
「そうそう、って、オマイは! 」田辺は驚愕の表情を浮かべた。
黒澤が振り返ると、ネコを抱きかかえた長井がいた。
「んーここがお前の本ヤサか? 」長井はネコに尋ねた。
「ミーミー」ネコは言う。
859 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/05(水) 20:23:11 ID:PoqxAgaT
「あんたは? 」黒澤も不思議そうに言った。
「いやなに、ネコが自分の家を思い出したと言い出したもので連れてきました」長井は言った。
860 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/06(木) 20:23:43 ID:qbhirsx9
「え、そうでしたか、いや、これはどうも…」不得要領でネコを手に取った
黒澤だったが…
「あなた…」
ただならぬ妖気を感じて再び振り返るとそこには!
861 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/07(金) 21:25:04 ID:KHp7yakC
ゴゴゴゴゴゴ
「右手にはM4カービン!!!」
チャキーン!
ゴゴゴゴゴゴ
「左手にはSPASショットガン」
ジャカッ!
「両肩にはRPGー7」
ズガガガーン!
「湯香子 アームドフェノメノン!!!」
「お、おまえ! 」
862 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/07(金) 21:27:27 ID:KHp7yakC
「あんたにおまえなんて気安く呼ばれるつもりはないわ」
「じゃあなんて呼べばいいんだ? 女王様か! 」
「あなたは私のことを何だと思ってたの」
「女房」
黒澤は憮然とした表情で言った
863 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/07(金) 21:32:28 ID:KHp7yakC
「未来を読む機械で、あなたが池田菜穂を殺すことがキーだと判明した瞬間から
私にはある使命が課せられたの。あなたに愛されると言う使命が」
「何だと? 」
「未来は不確定だから、出来うる限りあなたが裏切らないようにね」
「それじゃ…」
「そう、あなたと結婚したのも、もちろん数え切れないぐらいエッチしたのも組織の差し金」
864 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/07(金) 21:35:25 ID:KHp7yakC
「それじゃ子どもが出来ないのも? 」
「そうよ、だれがあんたの子どもなんか孕みたいものですか!」
唖然とした表情で黒澤は湯香子を見た。
「さあ、ATVに行って池田菜穂を連れてくるのよ」
865 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/07(金) 21:41:34 ID:KHp7yakC
「わかった、連れてくるよ。ただ、一つだけ聞いていいかな」
「何よ今更! 」
「おまえはこれっぽっちもオレの事好きじゃなかったのか? 」
「それは、好きか嫌いかの問題なら嫌いじゃないわ。
ただ、心底夫婦としてどうなのかと言う話なら、答えはNOよ。実は
隠してたけど、あなたには隠してたけどこの人と隠れて…」湯香子は田辺を指差した
「セックスを? 」
「時々ね、最後だから正直に答えたわ、さあ…」
気持ちを変えるほどのせっくるテクが無かったと分かり、愕然としたのだった。
もしせっくるテクさえあれば、女の気持ちなんて幾らでも変わっただろうに、と。
867 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/07(金) 21:45:49 ID:KHp7yakC
次の瞬間、長井がスタンガンを湯香子のうなじに押し付けた。
バババ…かすかな音がした。そして湯香子は倒れた。
「人妻にスタンガン」長井はボソッと言う。
「そんな格言はないぞ」黒澤は突っ込んだ。
「いやいや、我が家ではよくあることなんでナ」
「妻にスタンガンを押し付けるのがか? 」
「まあ、ほんのときたま」
868 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/07(金) 21:49:37 ID:KHp7yakC
「今度、そのプレイについて教えてくれ」と黒澤は言った。湯香子の身から武装を剥ぎ取りながらだ。
「それはダメだ。しかしアンタも災難だな」長井も淡々と答えた。
今頃になってサイレンの音が近づいてくる、黒澤にはそれが何かの悲鳴のように聞こえてならなかった。
869 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/08(土) 21:43:18 ID:cKZDvFzw
「なーおん」ネコが何かを見つけた。
それは、ポチの変わり果てた姿だった。
「ポチ…」
…オレにとって家族とは、真の家族とはイヌだけだったということなのか
黒澤はチワワの死体に、涙を落とした。
870 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/08(土) 21:45:38 ID:cKZDvFzw
翌日
黒澤は元帥府に出勤した。
才谷が待っていた。
「災難だったようだな」
そのことには、今は触れて欲しくない黒澤も、
「ええ、でも、自業自得っすから」と応じた。
871 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/08(土) 21:53:12 ID:cKZDvFzw
「まあ、それはそうとしてだ。池田一族の一員として、礼を言う。ありがとう! 」
「いえいえ、そんな礼など…あなた自身も危険に身をさらしたではありませんか」
「それは教育省だから、給料のうちでね! 私の先生も言っていたが、先公稼業にはつき物なのさ、
児童生徒のために危険を顧みず何かをすることは」
才谷の先生がどんな人なのかは黒澤は知らなかった。
(作者注:このシリーズの関西SGI外語三部作プラス外伝を知らない人はこのレスを飛ばしてください)
872 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/10(月) 21:35:01 ID:2qhJouFt
黒澤は、才谷と握手を交わして別れ、広い、陽光に満ち溢れた廊下を歩いていった
だが、彼の心の中に浮かぶのは昨日、ネコの額のような庭に深い穴をほって埋めたポチのことだった。
そして、伝説の般若のような顔をした妻の湯香子のことだ。
「うう…」
ちなみに湯香子は公安警察に田辺と一緒に逮捕された。
「…あの」
涙を流す黒澤に躊躇いながら、さやかは声をかけた。
873 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/10(月) 21:38:45 ID:2qhJouFt
「え? 」
松谷さやかはそれ以上何も言わず、黒澤をハグした。
さやかの頬を涙が滴り落ちる。
強く抱きしめるさやかの背を、やはり黒澤は強く抱いた。
「人」と言う字のように、二人は元帥府の廊下で支えあったのだった。
874 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/10(月) 21:45:02 ID:5jkFZF5n
酒本は、チっと舌打ちをして携帯を切った。
その次の瞬間、部屋のドアをノックする者がいた。
「誰だ? 」
「黒澤です、いま、宜しいですか」
「どうぞ!」
875 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/10(月) 22:02:23 ID:fnubuSof
「失礼します」
黒澤は酒本のオフィスで直立不動の姿勢で言った。
「今日の撮影を持って、元帥府への出仕を辞め、自宅にて静養いたしたいのですが」
「今日の撮影? 」
「はい、元帥閣下が池田菜穂を小学校へと送ると言う光景を、ファインダーに収めたいと志願いたしました。
元帥閣下に置かれては少女を守りきった手腕に免じて…」
「まて。そんな話聞いてないぞ」
876 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/10(月) 22:06:06 ID:fnubuSof
「全ては、極秘ですので広報には…」
「本当か? 」
「確認なされては? 」
「うむ、いや、それで? 」
「は、もともと、創価学会と池田一族が切れるということが…」説明しながら黒澤は酒本の眉間に
血管が浮き出てくるのを、見た。
…こいつ、怒り狂っているな!
877 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/11(火) 20:16:02 ID:uMkLbisd
だが、その観察にこだわらずに黒澤は続けた。
「これは、元帥閣下へのマスコミや議会からの電話やファックス、訪問者を避けると言う狙いがあるものでして」
本当はそうではないのだがそれを知るものは今回の外出を知るものの中でも極少数だ
878 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/11(火) 20:20:59 ID:uMkLbisd
「護衛も、極少数です。」
黒澤の説明のそこの部分に、酒本の目が光ったのを
黒澤は気づいていた。
「極少数の護衛をつけただけで、今の状況で出かけるのは
いかがなものかな」酒本は言った。
「大丈夫でしょう。元帥閣下と少女は私の運転するATVに乗るのですから」
「ほう? 」
「おとりに何時も乗ってる装甲リムジンを…護衛は一個分隊10名が同じく随伴の装甲リムジンと
ATVで…しかしもちろん、完全武装ですが」
879 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/12(水) 21:44:50 ID:up85f+Zb
「それでは、行ってまいります」
黒澤が元帥府の中庭に出ると、ATVは無口な鋼鉄の獣のように
陽光を浴びてうずくまっていた。
そして、松谷さやかがその前で待っていた。
「どうしても行くの? 」
「ああ、これだけは他人任せには出来ない」
880 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/12(水) 21:52:25 ID:up85f+Zb
「あなたには素晴らしい勇気がある」
さやかは言った。
「けれどもそれは、私のために使うことはないのね」
「…それはたぶん、幸せと言うものの前提条件なんじゃないかな」
「そうかしら」
「お姫様のために龍や邪悪な魔法使いと戦う王子は、本当は幸せじゃないのさ」
「……」
「彼にはもっと楽にハッピーエンドの待っているメイドがいるんだけれど、その娘と幸せになるには
プライドが邪魔してそうはならない、で何時もバトル。でも本当は彼は何時も自分の傍にいる
可愛い未来のお妃を意識しているんだけれどもね」
881 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/12(水) 22:01:57 ID:YPhnpocX
「ただし、バトルの結果と、彼が選ぶ伴侶は予定調和の世界だ。美しいお姫様と身分卑しき
メイドのどちらを採るのかといえばそれは決まっている。」
「……」
「だけど、そうなら自分から敗北を選択して、ぐったりとなった自分に駆け寄ってくるのは誰かを
見るのもありだろう。」
そういいながら、黒澤はハンドガンを点検した。
カチャッ、シャキーン!
「理想の伴侶は、危機の中でも自分を見捨てないという相手(バディ)だ。上手く行ってるときには
相手の欠点や問題は見えないからな」
882 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/13(木) 07:14:49 ID:+FqgnHWP
そういって黒澤は肩にカメラではなくアサルトライフルをかけた。
たすきがけのマガジンベルトにはマガジンと手りゅう弾が詰まっている
883 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/13(木) 21:53:27 ID:qDVdo+lk
松谷さやかは一言
「どうしても行くのね」と言った。
「少女を、元のところへ戻すために…」黒澤は答えた。
そして彼は大股で彼女の元から歩み去った・
元帥府の中庭に停められているATVの横には、元帥と池田菜穂が
佇んでいた。
「お待たせしました」黒澤は笑顔で言った。
「遅いぞ」「おそいわ」
「すみません、では行きましょうか」
884 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/13(木) 21:55:00 ID:qDVdo+lk
彼らがATVの中に納まると、車列はあらかじめ決められた序列でスタートした
…賽は投げられた!
885 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/13(木) 22:03:13 ID:vH1sufbP
しばらくの間は何もなかった。
流石の黒澤もこれは全くなにもなしに終わるのかと思ったほどの静かな小ドライブだ。
車列をさえぎるような度胸のあるドライバーもいない。
もっとも、車列の先頭が装甲車両のATVだから下手をすると踏み潰されるが…
「うむ、もうジキに…」黒澤は元帥に言った。
「あの小学校についてしまいますが」
886 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/13(木) 22:05:36 ID:vH1sufbP
「それは結構じゃないか。やつらも…」
元帥は笑顔で応じた。
「我々にたてついても無意味だと分かったんじゃないかな」
「そんなこと、ないと思いますが…」
887 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/14(金) 20:49:04 ID:MY87GXm8
その言葉を盗聴器で聴いていたかのように…
ドムッ! 鈍い爆音がした。
昔のアクティブアーマーは戦車内の人間にとってスタングレネードみたいな
爆音が響いたと言うことだが第三世代のアクティブアーマーは被弾すると
こういう音を出すように調節されている。
「敵襲! 」
わらわらと歩兵が前方の田んぼに姿を現す。
「どこに隠れてやガッたんだ」
888 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/14(金) 20:55:09 ID:MY87GXm8
黒澤は、内部では「V3ホッパー」と呼ばれている偵察ドローンを砲塔外部のランチャーから射出した。
キュルキュル…ホッパーからのITV画像が車長席のモニター画面に映し出された。
「あの偽装ネットの下は…ヘリか」
後方の親衛隊のATVが前進してきた。砲塔から突き出したマシンガンで
弾幕を張っている。
黒澤も外部ランチャーの催涙ガス弾を連続発射した。
889 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/14(金) 20:59:24 ID:MY87GXm8
後方でリムジンから下車した味方部隊が(ほんの一握りだが)
援護射撃を放つのを頼りに、黒澤の運転するATVは少しバックした。
装甲リムジンが巧妙に動いて彼らの前にバリケードのように
停車すると、得たりとばかりに味方歩兵はその影に布陣する。
890 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/14(金) 21:01:57 ID:MY87GXm8
「プロだな! 」
黒澤は今度はATVの潜望鏡で攻めてくるほうの部隊を見た。
「おお、佐々木と近藤だ! 」
「知り合いかね? 」元帥が涼しい顔で聞く
「あいつらが私に例の爆破を強要したんです…」
「ふむ…」
891 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/15(土) 21:07:09 ID:o7G2FlVk
「そろそろ潮時かな黒澤君」
「ええ! 私もそう思います」
「やってくれたまえ黒澤君! 」
「了解! 」
V3ホッパーの代わりに、ノロシが装填されているランチャーのトリガーを
黒澤ははじいた。
892 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/15(土) 21:09:58 ID:o7G2FlVk
ピュルルル…ボンボン!
破裂音とともに色鮮やかな閃光と煙が広がった。
それは合図だった。
ゴゴゴゴゴゴ…!
「あ、あれは…」
特殊部隊オメガの兵員は浮きあしだった。
「おおー!」
「ひえー」
「モウダメポ!」
893 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/16(日) 22:11:48 ID:7oATZVsT
「第百式戦車!」
数十台の戦車が長大な列を成して迫ってくる!
「ええい、ひるむな、パンッァーファースト隊 前へ!」
佐々木は叫んだ。
ザザッ 対戦車ロケット弾を構えた部隊が前へ出た。
894 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/16(日) 22:18:04 ID:7oATZVsT
ポンポン 小さな音とともに必殺の対戦車ロケット弾が発射された。
パパパパ…小さな音が聞こえた。実はそれは対ミサイルレーザーの「発射音」
だった。
パンッァーファーストの成型炸薬弾がむなしく煙になる。
「あのパパパパという音は何だ」元帥がのんきに尋ねる
「レーザーは断続的に発射するんですが、その時に空気中の目に見えない水滴や水蒸気なんかを
瞬間的に加熱するとああいう音が副次的に出るらしいですね」
「ほほう? 」
895 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/16(日) 22:31:25 ID:MDjcQ2BI
「昔のアニメなんかじゃ、ビーム兵器にもSEがついてたじゃないですか」
「まあ、そうだな、ビーとか言うような音が」
「アレの現代版ですよ」
別にSEではないのだが…
896 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/17(月) 21:47:58 ID:6MJw7qk4
緊急事態にオメガ部隊も浮き足立った。
「こんな隠しだまが! 」佐々木が叫んだ!
「離脱しよう」近藤も言う
897 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/18(火) 20:05:45 ID:gI3yg9FT
その時だった、上空に黒い影が!
「あ、あれは! 」
タンタンタン ベレッタの銃声が響いた。
「ウワッ」「ドゲボラ」「アビュキョ!」
「円陣を、つけてみました」才谷はぼそっと言った。元人力飛行機、「学校1」のコックピットでだ。
898 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/18(火) 20:35:49 ID:nU9HINLc
学校1のパイロットは前と違って大林だった。
「ああ、浮き足立ってますね」
「うん、だが気を許してはならんぞ! 」才谷は言った。
「了解!」
排気量250CCの玩具のようなエンジンは結構うるさい。その程度の会話でも大声を出さなければならなかった。
899 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/18(火) 20:39:03 ID:nU9HINLc
もっとも先公稼業とは大声を出すことにニアリーイコールな、因果な稼業なのだが
「例の奴、行きますか」
「ああ、やろう」
オメガ部隊は、今度は空中から降ってくる火炎瓶にきりきりまいさせられた。
よけようにも、よけようがない!
900 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/21(金) 20:56:48 ID:tYbdIKkV
かちかち山のタヌキみたいになったオメガ部隊は、近くの農業用ため池へと
次々に飛び込んだ。
その池を戦車が取り囲んだ。
「ギブか? 」
黒澤はATVのスピーカーで呼びかけた。
901 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/21(金) 21:02:18 ID:tYbdIKkV
「降参するなら裁判にかけよう。嫌なら…」
ウイーン、戦車の砲口が池で火傷にうめいている
兵士達をにらみつける。
「忘れるな、上空には「鳥」がいるのを! 」
成層圏で、鳥はなにか自分のことを呼ばれたような気がして振り返った
それだけの動作で数百メートル高度が下がったが、鳥は気のせいだと思い直して
高度を上げなおした。
交尾相手の鳥が、北極海の待ち合わせ場所にいるのだった。鳥が急ぐのも無理はなかった
902 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/21(金) 21:05:25 ID:tYbdIKkV
下手をすると海面上昇が起こるのではと言うぐらい、火柱を上げて
「相手」は待っていた。
鳥は急降下しながら、ふとアーマンダと女鐚のことを思い出していた
903 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/21(金) 21:08:10 ID:tYbdIKkV
そんなことを知る由もない黒澤は、投降を呼びかけた。
「投降しろ 皆殺しになりたくなければ」
「くっそーあいつらめ」佐々木は言った。
「畜生、だがこっちにも怪我人が多い」近藤も言う。
904 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/21(金) 21:08:56 ID:ZTbnaQeU
905 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/21(金) 21:09:25 ID:tYbdIKkV
「お弁当は」
「詰めた」
「水筒は」
「詰めた」
「教職への思いは? 」
「そんなん、つめられへんわ」
906 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/22(土) 05:55:13 ID:fyDpxkVw
「こらー、そりは『登校』やろがっ!」
「あーそうか…」
オメガ部隊は武器を投げ捨てて投降した。
907 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/22(土) 20:40:48 ID:qSiHpbu5
AGE
908 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/23(日) 07:50:59 ID:CTTJBnZb
「元帥閣下、ご無事で! 」
副官が駆け寄ってきた。64式自動小銃を構えてだ。
「おお、無事だ」
元帥はすたっとATVの車長席から前を見た。
「黒澤君、行こうか」
「ははっ! 」
池田菜穂は微かに笑っている。
909 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/23(日) 07:55:15 ID:CTTJBnZb
戦闘装甲車両は、小学校の手前で停止した。
「どうした」
「やはり、学校に直接戦闘車両が乗りつけるのは…」黒澤は言った。
「うむ、そうだな 池田菜穂ちゃん、最後は歩きで行こうか」元帥は上機嫌だ
「はーい!」少女も笑顔だった。
それを見とけた上で黒澤はチラッと上空を見た。
「学校1」は着陸態勢に入っていた。
910 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/23(日) 20:45:13 ID:59HJrak3
「なにい、作者が酔いつぶれて今日はこの話の終わりまで持っていけないだと」
「おいおい、誰からそんな情報が入ってくるんだ」
などとオメガ部隊の敗残兵が騒いでいると…
911 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/26(水) 06:57:10 ID:4ifLcmGu
訂正909
誤 見とけた上で
正 見届けた上で
912 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/26(水) 06:59:56 ID:4ifLcmGu
「おらおら、おまいら、きりきり白状してもらうでぇ」
「この自白薬の効き目は癖になんでぇ」
なぜか大阪弁の尋問係がやってきた。
オメガ部隊は、いやおうなしに近くの警察署へ連れて行かれた。
914 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/28(金) 22:22:01 ID:VX4kfr8Z
元帥と少女が校門をくぐると、そこには全校生徒が待っていて拍手で迎えていた。
少女の小さな体がダッシュで阿川かおる先生の胸の中に飛び込んでいくのを見届けると
元帥はくるっと回れ右をして歩み去った。
何かを言いたそうに開きかけた口を真一文字に結んで…
「帰りは、リムジンになさいますか、それともATVで? 」黒澤はもう何年も彼の運転手をしていたような口ぶりで言った。
「ATVで行こう」
「今、元帥府の武装ヘリも呼びましたが」黒澤は重ねて言った。ヘリならはるかに早く元帥府に帰りつけるからだ
「ATVでよい、考え事をする時間が必要なのだ」
「ははっ」
915 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/28(金) 22:26:07 ID:VX4kfr8Z
そうは言っても、元帥の心の中には暗い怒りがこみ上げているのだった。
あんな小さな子どもまでを殺そうとする輩(やから) 許せん!
…ゴゴゴゴゴ! 戦車部隊が彼らに先行していく
916 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/28(金) 23:24:37 ID:BZvi3OrZ
作者近況
TUTAYAにいったら「検便の村」というAVがあったのには倒れそうになりました
917 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/29(土) 00:58:03 ID:PB81jur0
ふと国道沿いを見てみると池田大作がフルチンで走っていました。
韓
918 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/29(土) 05:49:12 ID:ZVTEoRGm
919 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/29(土) 16:21:09 ID:q/m5lMt6
一方その頃、元帥府では襲撃事件を伝え聞いて浮き足立ったスタッフも
その後の情報で元帥が無事だったことが分かり混乱は収束しつつあった。
「はい、そのとおりです。元帥閣下は無事です、なに、本人を直接出せ?
それは無理です。閣下は今この元帥府に戻られる途中でして…はぁ?
無線で呼び出すことは出来ません。いいですか、出来ないものは出来ないんです」
酒本もきりきりまいから立ち直りつつあった。
彼の目の前にある三台の電話はどれもさっきから着信音を切ってある状態だ。
920 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/04/30(日) 12:15:49 ID:SYgGQS7k
次から次へと、受話器を上げては一件片付け、受話器を上げては一つやっつけしながら酒本の目は
ちらチラッと自分の携帯に注がれていた。
もちろん、携帯の番号を公表していないプライベート用の奴だ。
921 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/03(水) 22:15:04 ID:ouiLeeJH
そうこうしていると…
「ガチャッ! 」
922 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/03(水) 22:47:59 ID:UshrsQpG
「黒澤君! 」
「失礼します、任務を終えただいま帰還いたしました」
「あ、ああ、ご苦労」
「それだけですか」
「! 」
923 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/03(水) 22:48:50 ID:UshrsQpG
「ふふふ…」
「黒澤君、それはどういうことかね」
「ああ、白を切りとおしつもりですか」
924 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/04(木) 14:36:53 ID:U0m79n7x
「白だと? 」
「吐きましたよ、あいつらが全部」
「馬鹿な! あいつらは…」はっと酒本は口をつぐんだ。
「あいつらは俺のことを知らない、ですか? 」
「さー何の事だかさっぱりだ」酒本の手はそろりそろりと机の引きだしにかかった。
…やっぱり、いざとなったらSW M29マグナムだ
925 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/04(木) 16:48:03 ID:3Ex8TXrz
一方、大作は糞樽の中で愚息をおっ勃たせながら昼寝をしていた
926 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/06(土) 07:44:31 ID:2Uika/+c
だが、その手がマグナムの滑るのを防ぐために救急テープを縞模様に張ったグリップにかかる前に…
黒澤はスチャッとコルト・パイソンを抜いた。
「手を上げてもらいますぜ」
927 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/06(土) 07:48:10 ID:wYsZ/yQy
「貴様こんなことしてただで済むと思うなよ」
「ただでは済んでねえよ、もう…だが、あんたが吹き飛ばした宗教界の首脳陣は
あの世でアンタを待ってるんじゃないかな」カチッ、ハンマーが上がった。
「ま、まて、おい、こ、こんなところで」
「アンタも本望だろ、自分の机で射殺されるのは」
928 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/06(土) 08:10:13 ID:GMMoM2tV
黒澤は顔をゆがめて吐き捨てるように
「あんたが、この事件の黒幕だったとはね」
「ち、ちがう」
「ほう? 」
「と、いうか、最初は違う。田辺が…」
引き出しは開いた! 酒本は自分のオフィスでハジキを突きつけられたら
誰でもするような表情を浮かべながら言った。
929 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/07(日) 01:56:39 ID:AM9U4Q4k
政教一致@大阪
GANGARE!!
930 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/07(日) 07:20:47 ID:bsDxW2Fp
>>929 ありがとうございます
酒本は、「おい、あれ! 」と黒澤の背後を指さした。
「その手は食わんぞ」
「あっ! 」酒本は小さく呟いて目をつぶった。
「え? 」
思わず、黒澤は振り返った。
931 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/07(日) 07:24:56 ID:bsDxW2Fp
次の瞬間、酒本は自分のマグナムを取ると引き金を引いた!
チャカッ
「な、なに! 」
黒澤が振り返る。同時に、ドアが轟音とともに開かれた。
どやどやと入ってくる元帥親衛隊、その背後には
「おまえは!」酒本は叫んだ。
932 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/07(日) 07:31:35 ID:fH7MmHQc
「やっと、やっと戻ってきましたよ」野田が言う。
元帥府の広報副部長で、第一次の襲撃事件で負傷して入院した野田は
手にビデオカメラを持っている
「撮れましたか」黒澤は言った。
「はじめからしまいまで全部」野田は答えた。
933 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/07(日) 11:04:46 ID:p3IdThqs
「死ね」
酒本はいきなり、手にしていたマグナムをそのビデオに向かって投げた。
「あぶない」
親衛隊の一人が野田を突き飛ばして、残りはアサルトライフルを酒本に突きつける
934 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/07(日) 20:25:36 ID:srI9Dr8T
ガキーン! 金属音とともにダーティ・ハリーで一躍有名になったマグナムは
床のリノリウムの上を滑っていく。
「観念しなされ」野田は言った。
親衛隊の銃口が、酒本のあちこちを狙っている。これ以上の抵抗は
蜂の巣になりたいと言う意思表示にしかならないだろう
「尋問係りを呼んで来い」
「おらおら、自白薬で極楽みせてやんでぇ 最もアンタにとってはそれは地獄やろうがな」
やっぱり大阪弁の係りは酒本を連れ去っていく
935 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/07(日) 20:29:12 ID:srI9Dr8T
翌日
「あいつが本悪だったとは」野田は黒澤に言った。
「多分、最初の時点では田辺が主要人物で、それがいつしか逆転したと言うことでしょうか」
黒澤は応じる。
元帥府は今日も厳戒態勢だが、もうここに強襲をかけるほどのガッツのある
テロリストは国内にはいない
936 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/07(日) 20:37:47 ID:IX/S5aPW
「マグナムを投げつけるとは思わなかったですよ」野田は言った。
「ああ、夜のうちにオフィスに行って空砲に摩り替えておいたのは
正解でしたが…」
「まあねぇ、銃がなくなると彼も不審に思うでしょうから仕方ないでしょう
しかし、あなたはいつ酒本が本星だと分かったんですか」
「分かりはしませんでした しかし池田菜穂をマークしている集団が存在している様子と
あまりにも無防備にその情報を漏らす様子に不信感を抱いたので…」
「ふむ」
「それは、情報を適度にリークしておいて後から逃げ道をつけるための生活の知恵でしょうが
どうも妙だった。実際にもその直後に池田菜穂をバイクの部隊が襲撃しているので…」
937 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/07(日) 20:44:35 ID:hL5fHCCw
「あとは想像と、推理だけで確証は全くなかった。ただ、この事件の背景には
元帥府にモグラがいるということがあったので」
「ふむ…」
「ところで、辞表の件ですが」黒澤は昨日退出時に提出した辞表のことを再度口にした
野田も、馬鹿ではない。彼にしても黒澤の辞表を受理して元帥府から
創価学会復活同盟のスパイ(らしき人物)を追っ払うのにはやぶさかではないのだが
「淋しくなりますなぁ」
「それは言ってはなりません。ただ、後のことはよろしくとだけしか言えませんが」
938 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/07(日) 20:49:46 ID:3UoZBGQD
「書類は、受け取っておきます。引止めはしません。
ただ、今回のことではその…」
「ああ、いえ、女と言うものは長年連れ添ったと言っても謎の存在です
湯香子は、自分以外の男のほうがよかったのでしょう いろいろな意味で」
黒澤はそう言って部屋を出た。
もうこの石の建物に足を踏み入れることはないのか 感慨深い黒澤だった
939 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/08(月) 00:54:56 ID:1exlhK7y
そろそろ次スレのスレタイを考えておかないと。
普通に「おい、おまいら。みんなで小説を作るぞ!Part7」でいかが?
941 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/08(月) 06:46:36 ID:2/A0Cxu8
「おい、おまいら。みんなで小説を作るぞ!Part7」 がいいですね
このシリーズも7まで来るとは夢にも思っていませんでしたが・・・
>>938より
見ると、廊下にはネコが寝そべっている
「こらおまえ、どこから入ってきた? 」
「なーん」
ネコは平気で後ろ足で耳の後ろを掻いた
942 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/08(月) 20:08:25 ID:ftQMx7Ur
「おまえはいいよなぁ」
「ネコにも苦労がアルニャー」
「たとえば? 」
「主人との、別れ…」
943 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/08(月) 20:15:31 ID:ftQMx7Ur
「ネコしゃん! 」
小さな少女の声に、ネコは「ニャーオン」とダッシュで去っていった。
「むー、そうか、主人は大事か」
944 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/08(月) 20:26:46 ID:4M8WWV8v
首を振りながら黒澤は廊下を歩いていった。
「宗教のない世界か」
黒澤は、「理想の世界かもしれないが…オレには向いてないかもナ」
そう一人言いながら門をくぐりかけて、ふと振り返った。
そこには元帥がいた。
945 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/08(月) 21:52:44 ID:EXvOPZth
元帥は言った。
「黒澤君、君にはいろいろと世話になったし、また命も助けられた」
「は? いえいえそのようなことは…」
「君が元帥府を去ると聞いて一言だけ、礼を言っておきたいと思ってな」
「礼など必要ありませんよ。私は当然のことをしたまででして」
「ああ、だが池田家はそうは思わんだろう」
946 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/08(月) 21:56:14 ID:EXvOPZth
「創価学会と池田一族は切れたのでは? 」
「それだけに今回のことでは感謝しているようだぞ」
「はあ? 」
「仕事を、回してもらいたまえ」
「元帥閣下がそんなことを何故ご存知なのですか」
「おれもイケダダイサクの孫だからさ」
「ええ?」
サブタイトルつけてね
948 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/10(水) 22:36:24 ID:MmzfHn+w
サブタイトル 明日の見えない学会
「池田城久の名を聞いたことは」
「あります、無論」
「オレは長い間、父の名前を知らずに育った。もちろん祖父の名前もナ」
「ははあ」
「そして真相を知ったとき、この世の中のすべての宗教がなくなればいいと思った。その瞬間には
父はもちろん祖父も死亡してこの世にはいなかったからだが」
「……」
949 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/10(水) 22:40:00 ID:MmzfHn+w
「だがそれも、今となってはある意味なんか一部の勢力に操られて
そう仕向けられただけではなかったのかと、思う」
「いえ、そんなことはあるはずも…」黒澤はそう言いながらも考えをめぐらせていた
950 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/11(木) 21:10:51 ID:O0sUK9bZ
田辺ら、研究所のメンバーは、宗教のない世界を目指していたが、自分達が
中心になると言う想定はなかったみたいだ
「それは、あたりかもしれませんね」
「うむ、君もそう思うかね」
しばらく沈黙が続いたが、元帥はポツリと
「ワシ自身も、将棋の駒のようなものだったと言うことだな」と呟いた
951 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/11(木) 21:23:28 ID:61Ic929/
「…しかし、単なる駒ではなく特別な駒だったと言うことには誇りを持ってもいいのではありませんか」
元帥はちらっと微笑を浮かべると、
「ふふふ、君はお世辞が上手いな…世間を渡っていくのには必要な才能だろうけれど、けどそういってくれると嬉しい」
と言った。
「いえいえ、お世辞ではなく…」
「君は、写真よりも得意なものがあるではないか」
952 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/11(木) 21:30:03 ID:e8TEy9qS
写真よりも得意なものって何だろう 暗殺か? テロリストとしてなら結構いい線いってるかも知れんな
しかし、自分が要所要所で下してきた判断は、それとは違っていた。
「すみませんでした。これからは元帥府とも創価学会復活同盟とも無縁の世界で、生きて行きたいと思います」
「ああ、そうしたまえ…幸運を祈る! 」
パシッ 元帥は敬礼した。シビリアンの作法で敬礼を返すと、彼は元帥府を後にするべく回れ右した。
953 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/12(金) 23:15:08 ID:VJZ4dvHG
元帥は、後ろで手を組んでゆっくりと廊下を進んでいった。前方に
地味な女が現れたときも、彼の進む速度は変わらなかったが…
「何をしているんだ? 」
元帥は渋い微笑を浮かべた。
「え? 」
「早く追っかけないと、あいつはどっかに消えてしまうぞ」
「…」
松谷さやかの表情がぱっと輝いた。
954 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/12(金) 23:21:22 ID:m9JkcwFH
さやかは、ようやく正面ゲートに達した黒澤の背にタックルした
「おいおい」
「逃がさないわよ」
「いいのか、おれはもう失業者だぞ」
「わたしも失業者よ! 一緒に行きましょう」
{!}黒澤は一瞬、何かを言いかけたがさやかの手をとると二人でゲートを出た
明るい空とさわやかな風が舞う、外の世界へと…
<完>
955 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/12(金) 23:27:24 ID:3av1l2eW
作者あとがき
難航した作品でした 宗教のない世界を描くと言うことと、ずっと以前の
池田菜穂を描いた部分の結末をきちんとつけるという
二兎を追ったせいであるのかもしれません
956 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/12(金) 23:34:07 ID:A/xYjXDV
なお、私事の白状になりますが、この作品を執筆中のある時点で
長い事勤めていた会社を退職しました。
今現在は、とある団体にお世話になっていますがその名前は明かせません。
あと…カンの鋭い人なら察していたかもしれませんが、教育の仕事に
携わりたいと言う切望から、ある種の冒険ですが教員免許取得のための行動に
出ました。「先生」、文字通りの「先生」への道です。
957 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/12(金) 23:40:58 ID:G8O02vUa
「戦い」の道のりは遠く、そして大阪府教育委員会の示す「道程」は
特定宗教への攻撃は絶対不可ですので、授業で創価学会の事を攻めることは
許されません。
958 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/13(土) 08:59:37 ID:k3o9WM42
そういった理由で、しばらく休筆いたします
政教一致@大阪
959 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/13(土) 09:24:37 ID:ehS+KAqI
埋め立て開始
960 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/13(土) 09:28:29 ID:ehS+KAqI
生め
961 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/13(土) 14:20:59 ID:YheqBz9B
懲戒免職マンセー
戸塚ヨットスクールに就職してみては如何でしょうか_
963 :
政教一致@大阪:2006/05/13(土) 17:30:47 ID:wL3ngIAv
ヨットは教えられません
では何を教えられるのか?
秘密です(笑
中年じゃ、教員は無理よ
965 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/14(日) 07:24:16 ID:Ea84CoUV
一応教員採用は社会人枠で45歳までです
966 :
久村友恒:2006/05/14(日) 18:35:12 ID:???
創価大学教育学部をオススメします。
教員になれる確率がものすごくいいらしいですよ!!
967 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/14(日) 21:59:19 ID:SWEeoVbK
らしいですね
教育と言うのは今現在ではなく未来を作る仕事なので、その未来が
「1984」みたいな事にならないようにがんばって行きたいと言うのが今のささやかな願いです
968 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/14(日) 22:11:53 ID:yhE36r7I
なお、懲戒解雇ではなくあくまでも依願退職ということになります
要は体のいいリストラですが(笑
まあ、大きいとこでは日中関係から小は社長一族のご機嫌まで様々なものが絡んだリストラですが、もう文句は言いません
969 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/16(火) 21:52:23 ID:cv3e9dBm
実は、HPもひそかに進展しています
970 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/17(水) 07:11:06 ID:1tDXJsSs
埋め立て
971 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/17(水) 22:53:42 ID:Ng/xYxmb
筆者あとがき
そういった事情で、このネコの迷う世界編は、すごく精神的にも経済的にも苦しい中
執筆された作品です
宗教のない世界を描くと言う途方もない雄図は結局達成できない絵に描いた餅に終わってしまいました
972 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/17(水) 22:55:16 ID:Ng/xYxmb
ただし、池田菜穂を描いたP2の冒頭部分がこうした形で結末を得たのは
良かったと思います
973 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/18(木) 07:07:57 ID:t2IQC8sZ
そして、才谷がまた活躍してくれました。久村も活躍してくれました
作品は作者の成長(または停滞)を現していると考えています
なお、元帥のモデルは阿部官房長官ではありません
974 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/18(木) 07:11:21 ID:t2IQC8sZ
しかし、自分自身の作品を読み返すと、今回の作品はテロへの言及が多いのが
特徴的です
別にテロ評論家ではないのですが・・・
埋め立て
976 :
政教一致@大阪:2006/05/20(土) 10:42:59 ID:yBkdf2Jg
次回作はどうしよう?
977 :
埋め立て屋:2006/05/20(土) 16:23:41 ID:???
ZOOM ZOOM ZOOM♪
978 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/20(土) 19:28:16 ID:bm8eA4bn
やはり「層化藩血風録」かな?
>>978 「お花畑でつかまえて・・・(青い鳥)」
>>979 原作:D・J・デリンジャー
訳:政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.Mとゆかいな仲間たち
テーマ曲:鳥の歌(歌:ちー坊)
原題: The Catcher in the Lie 〜L'oiseau bleu 〜
982 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/21(日) 01:01:43 ID:oItbMF8d
983 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/21(日) 17:12:57 ID:5pb3MHmq
政教一致@大阪はこの先先生になることができるか この先生きのこることができるか
984 :
五十君隼一:2006/05/21(日) 17:16:58 ID:???
985 :
湯原直彦:2006/05/21(日) 19:22:55 ID:???
そろそろ次スレを建設しておかないと。
政教一致@大阪氏、Part7スレでもおながいしまつYO!!
986 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/22(月) 07:45:24 ID:kh5GLr6A
みなさまのおかげで、何とか執筆活動が出来ているのです。
何せこれだけ書いてもギャラは0円です
987 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/22(月) 21:57:58 ID:41bga1Vz
先生になる(かもしれない)と言うことについて、注釈をつけると
自分自身で自分の書いた小説を読み返すと、政教一致@大阪と言う人物には
女子生徒との恋愛願望(ないし結婚願望)があることは確かですが、それは
現職教員にとっては明らかに良くない話です
もちろんどこの学校でも一人や二人は元生徒と結婚した先生はいますが
それが奨励されるべきか否かはおのずと違う話です。
池田博正も教え子と結婚しているのですが、それが彼の教職との決別の
原因になったことも事実のようです
埋
989 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/23(火) 22:53:48 ID:IzpgMvZT
池田博正論になってはいかんとは思いますが、もちろん、先生たるものの身の処し方として、
元教え子との結婚と言う「けじめ」のつけかたも否定はしません。
最低なのは、けじめをつけずに逃げることです。
-10
-9
992 :
政教一致@大阪 ◆hprO1jFx.M :2006/05/24(水) 07:38:06 ID:ZOvcPoeU
-8
今日も、先生になるための勉強です
-7
勉強するだけ無駄です
-6
先生=教員ですか?
-5
D作ならw
-4
マンセー
D作
-3
D作
C作
B作
998
999
1000 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/24(水) 17:33:35 ID:U5XskZzS
そして創価学会は崩壊したのであった
-The End-
1001 :
1001:
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。