私鉄沿線の地味な場所に、1軒のラーメン屋があった。
ごく普通の、醤油味ラーメン1品目。ほかはアルコール。
何がそんなに珍しいんやろか?じつはこのラーメン屋、
かかっちゅうラジオは、ずっと1179MBSラジオ。
営業時間中は、菊水丸・近藤光史・野村啓司…。
夏の高校野球中でも、ABCに浮気なんかせえへん。
ガンコ一徹・MBSラジオ一筋ラーメン屋の主人。
そんな主人に会いたく、オレは坊や連れてラーメン食べに来た。
オレと坊やとラーメン屋の主人。たわいもないおしゃべり。
その間もずっと、ラジオがかかっとった。そして聞こえてきたCM。
「あなたの、あしたを、あたらしく。創価学会〜」
ラーメン屋の主人は、一瞬耳を疑った。ラジオの選局ダイヤルは、動くわけない。
まぎれもなくMBS1179。客が、オレと坊やの2人だけなのをいいことに、
主人は声をあげて泣き出した。日本の民放ラジオ局でも、骨太のMBSから流れた
学会のCMやっただけに、ショックはまっこと大きかったろうな。
日本の民放ラジオ局は、生き残りの時代に突入しゆう。
インターネットに広告費を抜かれた上に、ラテ兼営局では地デジ投資のあおりまで。
「骨太」なだけでは、生き残れん。そんな現実を耳にした、一日でした。