瞳がダンスしているときに流れる楽曲は何という曲ですか?
「What you gonna do?」 作詞・歌/ L."Taz"Hicks 作曲/山下康介
この劇中歌については発売未定です。
約9ヶ月にわたり、勇蔵という男を演じさせていただきました。
これまで演じてきて印象に残っていることと言いますと、
築地を酔っぱらって歩くシーンで、四つんばいになってワン!ワン!と吠えていたら、監督から怒られてNGになった。
そんなことが思い出されますけど(苦笑)。
まあ、いろいろなことがありましたが、朝ドラというものに出させていただいたことは、
私にとって心の財産ですね。幸せな仕事をさせていただいたと思っております。
特に今回は、長丁場でしたから、一期一会と言いますか、さまざまな共演者の方々やスタッフの方々に出会うことができ、
出会いというのがこんなに素晴らしいものかということを改めて実感させられました。
ダンスとともに画面にでてくる「HIP HOP(ヒップホップ)」、
「BREAK(ブレイク)」、「LOCK(ロック)」などの文字は、
それぞれのダンスの名前です。はじめて見る人にはみんな同じように見えても、ストリートダンスには実にさまざまなジャンルがあるのです。
この精鋭たちを全国から集めてきたのは、ダンススクールのスタッフ・モボ役で登場するQ-TAROさんです(第7話で初登場)。
Q-TAROさんは、「電撃チョモランマ隊」というダンスユニットのリーダーであり、数多くの振り付けやダンスイベントのMC、審査員などを務めるプロのダンサー。
「ストリートダンス図鑑」に登場するのは、彼が「こいつらは、スゴイ!」と認めたダンサーたちばかりです。
本編放送後に毎回、5秒のスゴ技を見ていれば、番組が最終回を迎える頃には、「ああ、これはヒップホップね」「こっちはブレイクダンスだ」と分かるくらいストリートダンスのツウになっているかも。
さらには、「ダンスだけでなく、ダンサーたちの独自のファッションも要チェック!」とQ-TAROさん。
また、ヒロイン瞳が夢中になっているヒップホップダンスをはじめ、それぞれのダンスは独自の文化や歴史をもっています。
『あと、アタマでクルクルまわっているのをよく見かける「ブレイクダンス」。
このダンスが生まれたのは1970年代。日本ではディスコダンスが流行しはじめていた頃ですね。
「ブレイクダンス」の発祥の地はアメリカのブロンクス。当時のブロンクスは、若いギャング同士の抗争が絶えなかった時代で、そのとき武力ではなくダンスで勝ち負けをつけようぜ、
というムーヴメントが起こる。たとえば、Aチームのひとりがすごいステップを披露する。すると、それよりもっとすごい技をBチームのメンバーがやってのける。
そういうダンスバトルから「ブレイクダンス」が生まれたんですね。』
『「ストリートダンス」のなかでも、異質な歴史をもっているのが「カポエラ」ですね。
これは、アフリカの奴隷だったひとたちから生まれた踊りなんです。
奴隷だから、牢屋に入れられて手を鎖で結ばれている。そのような状況下でも、
いつでも闘えるようにじぶんたちのカラダを鍛えようとした。
そこから「カポエラ」が生まれたと言われています。
ですから、「カポエラ」を踊るひとたちは手を使わずに、足とカラダだけでリズムに乗って踊るんです。これは「ストリートダンス」のなかでも、ストリートで生まれたダンスではない、ということですね』
『残念ながら、日本で生まれたダンスはありませんが、日本人ならではなダンスはあります。おそらく日本人の気質なんでしょうけど、
日本のダンサーたちは、踊っている全員がこまかくそろえられる。
海外のダンサーは振り付けで全員で右手をあげるにしても、手を上げる角度がバラバラなんだけど、日本のユニットの場合、全員がビシッとそろえることができる。
あとは、いろいろな独自のアイデアを考えられること。これらは、海外のダンサーたちも評価してくれていますね。
逆に外国の人たちに負けてしまうのは、筋肉の数が違うんじゃないかと感じるほどの身体能力と、グルーブっていう生まれもったリズム感。
これらはどうしても勝てないところがありますね』
では、ここでモボさんに最後の質問です。「ヒップホップダンス」がテーマのひとつになっているドラマがはじまる、と最初に聞いたときの感想をお聞かせください。
『NHKのドラマで、「ヒップホップダンス」がとり上げられるって聞いたときは、「うそーっ」って感じで、驚いた。
ビックリしたのが率直な感想ですね。ぼくも以前、紅白歌合戦でバックダンサーとして踊ったことはあったけど、
まさかドラマのテーマのひとつになるとは!
しかも、NHKの番組は日本全国で放送されている。これは、ぼくたちダンサーにとって革命的なことですよ』
『ぼくもダンスをはじめて16年。まだまだ「ストリートダンス」はメジャーではないと思っています。
1646年に建立された住吉神社。以来、住吉神社例大祭は、江戸幕府に許可された由緒ある祭りとして今日まで受け継がれています。
住吉神社の例祭は毎年8月に行なわれますが、例大祭(本祭り)が行われるのは、3年に1度です。
かつては、豊漁と漁の安全を祈る祭りで、佃の漁師さんたちが行っていましたが、今では佃住吉講が祭りを仕切っています。
今年は、3年に1度の本祭りが行われる年です。
まず、お祭りのプロローグとして、町内に6本の大のぼりがひるがえります。
こののぼりの柱と抱木(だき)と言われる枠は、佃小橋近くの川底に埋められています。
空気に触れて木が腐ってしまわないように、3年の間、塩分がまじった川底に埋められているのです
(塩分には、木の腐敗を防ぐ効果があるそうです)。本祭りの年に、それらを掘り出します。この掘出しと呼ばれる作業が行われると、街には一気にお祭り気分が流れ出します。
本祭りが行われる日には、高さ20メートル近くある6本の大のぼりがひるがえり、江戸三大ばやしの一つである佃ばやしが流れるなか、
揃衣(そろい)の若い衆が獅子頭(ししがしら)の鼻先めがけ殺到する獅子頭の宮出しや、八角神輿(はっかくみこし)と呼ばれる宮神輿の宮出し、
そして隅田川を渡御する船渡御祭(ふなとぎょさい)が行われます。
宮神輿は、佃、月島、勝どきなどの住吉神社の氏子(うじこ)地域を「オリャオリャ」という威勢のいいかけ声とともに巡行します。
8月4日、3年に1度だけ行われる本祭り(例大祭)の最終日。
地元の方々だけでなく、カメラを手にした見物人も多く、真夏の暑さに加え、祭りの熱気でじっとしていても背中を汗が流れ落ちてきます。
佃では今日、千貫神輿(せんがんみこし)と呼ばれる大神輿が担がれます。
揃衣(そろい)を着た祭り姿の男たち、女たちが、キリッと引き締まった表情で、その時を待っています。
それを取り巻くように陣取った見物人たちも、今か今かと、はやる気持ちをおさえているようです。
千貫と呼ばれることでわかるように、この神輿はとてつもなく重い。
担ぐ横棒は、まるで大きな丸太の柱のようです。しかも、もともとはもっと長かった横棒を狭い佃の道に合わせて短く切られているので、その重さは何倍にも感じられるそうです。
神輿の先頭に勇蔵がいます。その後ろに明、長瀬が続きます。
「オリャオリャ」のかけ声が町全体に響き渡り、おひねりが飛び交うなか、
先頭で担ぐ勇蔵の顔が、神輿の重さに何度もゆがみます。
三人が神輿を担ぐ様子をじっと見つめる勝太郎と勇次郎。見物人にまじって、声をかぎりに三人を応援する瞳、百子、恵子、友梨亜たちの様子も同時に撮影。
世話人の方々の仕切りと、地元の方々の協力で撮影は順調に進みます。時折、「もむ」というみこしを下げる所作と、「さす」というみこしを一気に突き上げる所作を繰り返しながら、神輿は進んでいきます。
それにあわせて見物人たちも移動。祭りの熱気は最高潮に。海外から来られた観光客の皆さんも、日本の、佃の祭りの雰囲気に圧倒されながらも、興奮している様子です。
今そこで偶然、歌人の俵万智さんにお会いしたのですが、
「私この番組を見ているけど、あなた出てないでしょ」と言われました(笑)。
今の時点では(8月4日)まだぼくは登場していませんが、役柄は瞳さんと百子さんを捨てた旦那です。
あと、うちの父親が佃煮屋でして、ですから佃に来られてお祭りに参加できたというのは、
これも何かの縁だと思って非常にうれしく思っております。また、江戸っ子独特のしゃべり方を久しぶりに聞けてうれしかったですね。
祭り自体も本当に素晴らしかったです。佃・月島の皆さんにも、いろいろよくしていただきました。
こんな体験はもう一生無いと思うのでありがたかったです。
四十何年か役者やっていて、お祭りの場面もずいぶんやらせてもらいましたが、
初めてですね、実際のお祭りにカメラが入って撮影するのは。この臨場感というか迫力は、ぼくも映像で見てみたいなと思っています。
これは、やはり地元の方々の協力なくしてはできないことなので、ものすごく有り難かったですね。
このドラマは、祭りによって親子が離れ離れになったり、夫婦が別れたりしているので、やっぱり最後の祭りのシーンはピシッとしめなくちゃいけない。
それが、できたと思います。視聴者の皆さんには、実際の祭りに俳優さんが参加して、神輿(みこし)を担いでいるという生々しさやリアリティをぜひ見ていただきたいですね。
(ここで、急に大雨が。屋根に雨が激しく当たる音で、出演者の声が聞き取りにくくなる)
雨が降ってまいりました。では、声の大きい息子に変わります。
石田勇蔵役をやらせていただいています、安田と申します!
大変な雨の中、大きな声で話させていただきます!
私、石田勇蔵は、何度も何度も神輿(みこし)を担いでいるという設定ですが、神輿を担ぐのは今回が初めてでした。
実際に担がせていただいたんですが、こんなに太い丸太でございました。
「こんなに」と言いましても、声だけなので伝わらないとは思いますが(笑)。
それを担がせていただいたのですが、このお祭りの重みを感じる前に、神輿の物理的な重さに驚きました。
すっかり肩にアザができてしまい、自分の非力さに嘆き悲しんだ次第でございます。
地元の皆さんのご協力のおかげで、ケガをすることなく無事にみこしを担がせていただきました。
祭りの重さや歴史の重さをカラダを通して感じさせていただきました。ありがとうございます。
宇野実彩子(遠藤恵子)さん私も歴史のあるお祭りに参加させていただいて、本当に感動して、今もまだ余韻が残っています。
実際にお神輿(みこし)を担いでいる俳優の皆さんも格好よかったし、月島の皆さんが熱く一致団結している様子に、感動しました。
このドラマは、お祭りのシーンなどのスケールの大きな部分から、一本木家の家族の絆の部分まで、また、熱いところから温かいところまで、いろいろなことを伝えるドラマになっていると思います。
このお祭りでもらった元気とともに、もう一度気合いを入れ直して、最終回へ向けて頑張っていきたいと思っています。
今回の撮影シーンは、9月23日から25日に放送されます。迫力と臨場感にあふれたシーンを物語の感動とともにお楽しみください。