連続ドラマ小説「ニホンちゃん」 5クール目

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8プロローグ
今は夏休み。ニホンちゃんの家にはたくさんの親戚が遊びにきています。
暴れん坊のチンソーくん。オシャレ?なドキュソちゃん。無口なヲタくん。
おやおや、ナベツネおじさんは指をびゅんびゅん振り回しながら「自己批判しる」と
アサヒちゃんやサヨックおじさんを激しくののしってますね。

夏休み限定だけど、賑やかになりそうだなぁと思うニホンちゃんでした。
9お勉強しよう 1:2001/08/10(金) 23:45 ID:6vDcNqrA
夏休み中は忙しい家のみんなに代わってサヨおじさんが勉強を教えてます。
「ゆとりある教育で豊かな人間性を作ります」とシシローおじさんに熱弁していたサヨおじさん。
さて、どんな授業なのでしょうか?
ちょっと英語の時間を覗いてみましょう。
10お勉強しよう 1:2001/08/10(金) 23:45 ID:6vDcNqrA

おや、英語の時間だというのになぜかカンコくんの家のお話になってますね。
しかも、聞いているのはアサヒちゃんだけです。
他のみんなは何をしてるのでしょう?

チンソーくんは教室の備品に壊して楽しんでいます。
ニホンちゃんは注意したいようですが、以前に注意をしたら殴られたことがあったので
見てみぬふりをしています。
ちなみに、サヨおじさんは「殴られた痛みは一瞬だが、殴ったほうは殴ったことへの十字架を
一生背負っていくことになるから、ニホンよりも苦しいのはチンソー君なんだよ」
とわけのわからない理由でニホンちゃんを叱っていました。
11お勉強しよう 3:2001/08/10(金) 23:46 ID:6vDcNqrA

ドキュソちゃんはタバコをくわえながら携帯電話でお話中です。
「飲酒、喫煙を理由に処分を受けない権利」や「授業中に人と会話をする権利」などの
サヨおじさんのゆとり教育のおかげで、とてもはっちゃけています。

ヲタくんは大好きだったロボット漫画を戦争を賛美しているという理由で取り上げられてから、
教室には顔を出さず、引きこもってます。

顔を出していないといえば、ウヨくんもですね。
彼は世界学校の授業に遅れないようにと、自分のお小遣いで塾に通って勉強してます。

アサヒちゃんは世界学校では成績がニホンちゃんより下ですが、サヨおじさんの教室では
「ないしんてん」という点数があるため、ここではニホンちゃんよりも成績がいいです。
「ないしんてん」は算数や国語ができなくても、サヨおじさんのご機嫌をとればたくさんもらえるので
アサヒちゃんは算数のお勉強よりも「ないしんてん」を貰うことに熱心になってます。
12お勉強しよう 4:2001/08/10(金) 23:47 ID:6vDcNqrA
そんなアサヒちゃんちゃんが、ニホンちゃんを指差し大声で叫びました。
「大変です!!ニホンちゃんが正しくない教科書を読んでます!!!」
だけど、みんな自分のやりたいことに夢中で、アサヒちゃんの叫びは誰も聞いてません。

しかし、サヨおじさんだけは鬼のようなような形相でニホンちゃんの胸倉をつかみ、
小学生には厳しすぎる罵声を浴びせ、ニホンちゃんを激しく責め立てます。
それを見ながら、アサヒちゃんは、これでまた「ないしんてん」が貰えると、心の中で大喜びです。

・・・・そんな様子を見て、ドキュソちゃんが手を上げました。









        ∧_∧∩   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       ( ^▽^)/  < 先生!ニホンちゃんの教科書よりも後ろの
  __ / /   /    | チンソーくんをなんとかしてください♪
  \ ⊂ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\\____________
  ||\           \
  ||\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
  ||  || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
     .||              ||

・・・ごもっともです。
13マジヤバイザケンナコロスゾ 1:2001/08/10(金) 23:48 ID:6vDcNqrA
「マジヤバイザケンナコロスゾ」
チンソーくんは今日も奇声を発しながら、三輪車に乗って家の中を暴れまわっています。
子猫を追い掛け回したり、家の壁に落書きをしたりとやりたい放題です。
その落ち着きのなさはニホンちゃんやヲタくん、ドキュソちゃんと同い年とは思えません。
周りのみんなは醒めた目で見ているのですが、チンソーくんは気にしません。
今日も道路で奇声をあげながら三輪車の蛇行運転をしています。
そして『ノリ』で、チンソーくんはキッチョムくんの家にまで珍走してしまいました。

「マジヤバイザケンナコロスゾーーーー!!」
キッチョム家にむかって叫ぶや否や、チンソーくんにたくさんの銃弾が飛んできました。
「マジ!?ヤバイ!!!」
人を傷つけるのは大好きだけど自分が傷つくのは大嫌いなチンソーくん。
慌てて逃げ出そうとしますが、すでにしっかり囲まれてます。
「ザケンナ。コロスゾーーーー」
奇声を上げながら包囲を突破しようと、チンソー君はキッチョム家の戦闘員に襲い掛かります。
しかし、人殺しを仕事にしている人間と仕事がなくて人を殺してしまう人間では結果は明らか。
あっという間にチンソーくんは捕縛されてしまいました。
14マジヤバイザケンナコロスゾ 2:2001/08/10(金) 23:48 ID:6vDcNqrA

「・・・このたびは、うちのチンソーがすみませんでした・・・・」
数日後、ニホン一家はキッチョム家にチンソー君を引き取りに行きました。
もちろん、謝罪と賠償を持ってです。
頭を下げるニホンパパの後ろで、チンソー君はというとお友達に携帯電話でお話中。
カンコくんもびっくりの歪曲をしながら、武勇伝としてお話をしているみたいです。
彼にとってはこれはやんちゃな青春時代の思い出なのでしょう。

だけど、収まらないのはニホンちゃん。
今回の賠償でお小遣いが減らされてしまったのです。
サヨックおじさんの反対で、チンソー君の三輪車を取り上げることができなかったので、
チンソー君をイスラム村へお買い物に行ってもらうように計画しています。
(あそこだったら、謝罪も賠償も通じないわね・・・。)

「マジヤバイザケンナコロスゾーーーーー!!!」
何も知らないで今日も奇声をあげるチンソーくん。
蝉時雨だけが、その叫びに応えていました。
15ドキュソちゃん 1:2001/08/10(金) 23:49 ID:6vDcNqrA
 ドキュソちゃんは勉強嫌いで遊び好きですが、活動的でものおじしない性格なので、ニホンちゃんは
ちょっとあこがれてます。
 そんなある日、ニホンちゃんはドキュソちゃん主催の合コンに一緒に行くことになりました。
 ドキュソちゃんと一緒に、ちょっとドキドキしながら家をでると、とてもニダニダした足音が
近づいてきました。お約束のカンコくんです。
 「ん、ニホン。その子は誰ニダ?」
 「ニホンの従姉妹のドキュソでーす。ヨロシク(^▽^)」
 ニホンちゃんが紹介する前に、ドキュソちゃんが答えました。
 天然のフレンドリーなオーラにカンコくんの顔も緩みます。
 「ドキュソちゃんの紹介で、これから合コンにいってくるの。」
 楽しい雰囲気につられてニホンちゃんも口を滑らせます。
 次の瞬間、カンコくんのエラがピーンと張り詰めました。
 「ウリナラを差し置いて合コンとは、ニホンはやっぱり、戦争の悲惨さを理解してないニダ!!!
ニホンは謝罪と反省と賠償をしる!!!」
 エラをピクピクさせながら、カンコ君はニホンちゃんたちに詰め寄りました。
 「ごめんなさい」とニホンちゃんが条件反射で財布を出そうとする前に、ドキュソちゃんが言いました。
 「(゚Д゚)ハァ? 戦争?? ナニイッテンダ オメェ ?? 」
16ドキュソちゃん 2:2001/08/10(金) 23:50 ID:6vDcNqrA
 「・・・・ニ、ニダァ???」
 カンコくん。予想外の反応にびっくりです。
 ちょっとひるんだもののカンコくんは、一気にニッテイ36年の罪をまくし立てます。
 しかし、ドキュソちゃんは「ちっちっち」と指を振りながら、きっぱりと言いました。
 「ニホン家はねぇ、絶対にそういうことをしないって決めた、この町でただ一つの家なんだよ?
知らないの?  ヽ(´ー`)ノ ヤレヤレ」
 鼻で笑われたカンコくん。顔を真っ赤にしていつもの3倍の声で叫びます。
 まるでシャアザクです。
 「ソレはアメリー家に、50年前の喧嘩で負けてからの話ニダ〜〜!!」
 「(゚Д゚)ハァ?   こんな仲いいのうちとアメリーくんの家と喧嘩するわけないじゃん。
 あんたバカァ?  ちゃんと勉強してから物言いなよね〜。 (^▽^) ゲラゲラ」
 カンコ君の顔はキムチメーターをぶっちぎるほど赤くなります。
 「シッパルーーー。2度とそんな妄言吐けないように再教育するニダ〜〜!!」
 叫ぶや否やこぶしを振り上げるカンコくん。
 しかし、次の瞬間、なぜかカンコくんの後頭部に鈍い痛みがしました。
 「・・・な、何がおこったニダ・・・。」
 振り返ると、そこにはイタリーくんとクロイーくんが立っていました。
 どうやら今日の合コンの相手はドキュソちゃんが大好きなこの二人だったようです。
 ただ、学校では陽気な二人が今は揃ってギャングモードになってますね。これは怖い。
 クロイーくんは砂がたくさん詰め込まれた皮袋を、イタリーくんは軽く指を動かすだけで、
カンコ君を1000回殺せる機械を手に持ってます。つまり二人ともデフコン2状態です。
 「・・・・ア、アイゴォォォォーーーーーー!!!」
 絶叫して逃げようとするカンコ君を捕まえると、すばやくイタリー君が口に石をつめ、クロイーくんが車の
トランクに投げ込みます。
 「ほどほどにね (^▽^;) 」
 クロイー君とイタリー君は爽やかに笑ってドキュソちゃんに応えました。
 そしてカンコくんは、狭いトランクの中でハルモニの言っていた「死にも勝る苦しみ」というものが、
なんとなく理解できそうな予感に震えていました。
17ヲタくん 1:2001/08/10(金) 23:54 ID:6vDcNqrA
 ヲタくんはニホンちゃんのためにマンガやゲームをたくさん作るのが
趣味です。
 そのマンガやゲームは、ニホンちゃんの学校で紹介され、地球町の
みんなから高い評価を受けています。

 そんなヲタくんと、カンコ君と一緒に歩いてます。
 カンコくんはアルバイトでヲタくんのマンガの色塗りをしているからです。

 すると、アメリー君が通りがかりました。
 「あ、ヲタくん。こんにちわ。」
 いつも強気のアメリー君が、なんだか今日は下手に出てます。
 「・・・どうも」
 それを気負うでもなく、ヲタくんはボソボソと答えます。
 「あら、オタさん。こんにちわ。」
 いつも高慢なフランソワちゃんも、同じく腰が低いです。
 「・・・」
 ヲタくんは顔を赤く染めるだけで、無言になってしまいます。
 気の強い金髪娘に萌えてしまっているからです。

 「どういうことニダ?」
 いつも二人から見下されているカンコくんは、なぜデブでブサイクで
自分が見下しているヲタくんが、このように一目置かれているかわかりません。

 「アメリー家もフランソワ家も、ヲタさんの作ったゲームやマンガを高く
評価してるからですわ。
 とくにアメリー家はマンガや映画でヲタさんの作品を真似している
負い目がありますのよ。
 まあ、ヲタさんは自分もアメリー家の真似してるから気にしないと
おっしゃってますが・・・。」
 どこからともなく現れたエリザベスちゃんが、テリーマンばりの解説を
して去っていきました。
18ヲタくん 1:2001/08/10(金) 23:56 ID:6vDcNqrA
カンコくんはエラをピンと張りつめて、ウリナラ電波を吸収しながら考えます。
(ウリが色を塗ってる→50%
ウリがニホン家に文化を教えてやった→50%
結論:ヲタの作品=ウリの教えた技術でヲタに作品を作らせてやってる!!)
ウリナラ電波充電100%になったところで、カンコ君が大声で叫びます。
「ちょっと待つニダッ!!ヲタの作品は全部ウリたちが教えたニダ!!
だから、尊敬と感謝しるならウリにする・・・・(ドカッ!!)」
アメリー君がまず殴ってから、やさしく諭しました。
「いいかい。ヲタくんの作品はうちのウォルトおじさんが教えてあげたんだぜ。
それとも君は僕の言ってることに異議を唱えるのかい?」
アメリーくんの声は静かではありますが、明らかに恫喝の響きが入っています。
「・・・し、知らなかったニダヨ・・・。」
思わぬ事実に驚愕するカンコくん。
「自分の家の記録ばかり見て、他の家の記録を見ようとしないからですわ。」
フランソワちゃんはやれやれと肩をすくめます。
「ヲ、ヲタ・・・」
カンコくんが助けを求めて振り返ると・・・・
「・・・ここは、こういう色で頼む。」
「・・・はい・・・。わかりました・・・。」
なんと、ヲタくんはベトナちゃんに色塗りの手伝いをお願いしてるではありませんか。
「な、なぜニダ!!ウリよりベトナの方が安い金で働くからニダか?
ウリの色塗りがいいかげんだからニダか?それとも謝罪と賠償を要求するからニダか?
それとも・・・。」
カンコくんは思い当たることがたくさんありすぎて混乱しています。
ヲタくんはポツリと一言だけつぶやきました。










「・・・萌えないから・・・」

「ア、ア、ア、アイゴォーーーーー!!!!!」
どうやら、綾波チックなベトナちゃんが、ヲタくんの琴線に触れたのが原因のようです。
カンコくん、残念。
19はじめまして:2001/08/11(土) 00:02 ID:3orU2UsI
新スレッドおめでとうございます。
日本人の持つ多面性を表現できればと思い、新キャラを作ってみました。
夏休みでニホン家に遊びにきている親戚という設定なので、趣旨に合わないようでしたら
自然とフェードアウトさせていってください。

一応キャラ紹介

ドキュソちゃん (^◇^)
・EU村やアメリー家が大好き。タイワンちゃんに慕われている。
アジア村には無関心。
・顔が真っ黒になるほどのお化粧好きで、歌と踊りが大好き。
・ニホン家の過去についてはまったく何も知らない。というより興味がない。

チンソーくん ヽ(`Д´)ノ     
・言葉のボキャブラリーが少なく、「マジ」「ヤバイ」「ザケンナ」「コロスゾ」
を中心に会話する。
・我慢がダイキライで、気にいらないときは身近な抵抗しないものを殴る。
・他の町やニホン家の過去についてはまったく知らない。というか子供の頃から
愛飲しているトルエンのせいで頭が弱いため憶えられない。
・サヨおじさんからは溺愛されているが、本人はウザがっている。

ヲタくん
・無口。自分の興味のある分野には異様なまでの知識と情熱を持つが、
それ以外は無関心。
・アニメやゲームを『ニホンちゃんのために』作っているが、結果として
ニホン家にお金とよい評価をもたらしている。
・ニホン家での評価は低いが、地球町では高い評価を受けている。

ナベツネさん

・指をビュンビュンふりまわして、自分の感情の度合いを表現する。
・何でもニホン家が一番でないと我慢できない。謝罪と賠償を要求しない
ニホン家版カンコくん。
・口が悪く人の話を聞かない。とにかくお金で物事を解決しようとする。
(詳しくはいしいひさいち氏のマンガを参照してください。)