連続ドラマ小説「ニホンちゃん」 5クール目

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160裸足 ◆SHsB4NC6
「ドッペルゲンガー???」
「ああ〜ん、遅刻しちゃった」
「やばいやばい、もうあと10分だ!あれ、ニホンちゃんも?」
「ハァハァ、アメリー君も寝坊したの?」
「うん、目覚ましが壊れていたんでね。ゼェゼェ」
チャイムと先生が入るのと同時に二人は教室に滑り込みました。
「はい、出席を採ります。アメリー君」「ふぁ〜い」「は、んっ?」
「日之本さくらさん」「ハイ」「ハイニダ!」「えっ?」
二人の席にはとっくに誰かが座っていました。
アメリー君の席には黄色い頭の・・・なんといったらいいか、チューリップハットから黄色の毛糸を
髪の毛みたいにたらし、めがねを掛けた・・おっさんが座っています。
ニホンちゃんの席にはロングヘアーと服は同じなんですがそのロングヘアーを
突き刺すようなえらのはった目の細い・・キムチ臭い子が座っています。
「おい、なんだよお前は」「僕はアメリーだよぉ」
「ちょ、ちょっとそこは・・」「何ニダ?ウリはニホンニダ。この席はウリの席ニダ」
『エリザベス、何で気づかなかったんだよ』『だってあまりにもばればれなのにずっと
訳の分からないことを言ってますのよ、かかわりあいになりたくございませんの』(ごにょごにょ)
『タイワンちゃ〜ん』『先生に言いつけようと思ったのよ、ごめんね』(ごにょごにょ)
「何を言ってるんだい?僕はアメリーで・・いたたたた」
「ウリはニホン!こいつは偽物のドッペルゲンガーニダで・・イチチチチ」
「カンコ君、自分の席に戻りなさい。それからサヨックさん、部外者が
学校に勝手に入ってきては困ります」
超怒迫力のフラメンコ先生に耳を引っ張られ二人はそれぞれのいるべき場所に
戻されてしまいました。カンコ君は席に。サヨックおじさんは学校外に。
この事件以来学校支給の名札がみんなに配られました。
でもサヨックおじさんは懲りずに学校内のサッカー部「SALT-CAN F.B.C」に
女子高生の格好をして出没したそうです。
カンコ君は手作りの名札をしてきています。(手書きなのですぐ分かるのですが・・)
カンコ君とサヨックおじさんは毎日とても楽しそうですね。
<終わり>