連続ドラマ小説「ニホンちゃん」 4クール目

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79テンシュ
 「たたかいおわって」

 ニホンちゃんの家で数年に1度行われる〔一族対抗票合戦〕が終わりました。シシロー叔父さんの圧勝でした。
 大げさな言い方をすればシャミンちゃんはエクトプラズムが浮き、キョーサン君は目が泳ぎ、正体が実はうちゅー人だというハトちゃんも不気味に青ざめています。
 ハトちゃんは実は〔ニホン家のきまり〕の第9条を変えたいのですが、シャミンちゃんと絶交したヨコみっちゃんがいま仲間におり、大きく言えません。
 しかも大してその気も無いのに周囲に言われてカンコ君と対話なんかしましたが、意味ありませんでした。
 ニホンちゃんは、もしもこれから班内でいじめられてキレたシシロー叔父さんがシンタロー伯父さんと手を組んだら、これもカンちゃんやヨコみっちゃんにブチブチにキレたハトちゃんが加わるのではないかと観ています。
 シシロー叔父さんやシンタロー伯父さんはウヨ君やアメリー君と仲がいいですから、さあ、これからカンコ君、チューゴ君、たいへんです。

 つづく

 ※ だれも書かないのでつい。ハトちゃんに関してはそんなわけねーだろという人もいましょうが、ウチがハトちゃんの
   地元選挙区で、選挙本部経由のウラ情報・噂話・思惑をみると、このようなんです。後半はガラリと変わりまふ。 
80テンシュ:2001/07/31(火) 21:00 ID:zyf/p3u2
 つづき

 「シシローがヤスクニなんか行ったらニホンと戦争ニダーー!! 無敵のカンコ軍がニホンを攻めて占領するニダハセヨォ〜!!」
 「そ……そんな、カンコ君、ちょっと待って……」
 「やればいいじゃない」
 「タ、タイワンちゃん……そんな……」
 「たとえそうなっても、わたしはニホンちゃんの味方よ」
 「チューゴがなんて言うかな」
 「……でたわねこの男女」
 「お前の家は、チューゴ派世代と若いハーリー族とでギクシャクしてるらしいじゃないか。全面的な支援などできるはずがない!」
 「はん、あんたたち、実は双子だとか言って、1人が交代で学校にきてるんじゃない? 最近、ゲルマッハ見ないし……」
 「すぐ話題を変えるのが貧乏の証拠だ」
 「あんたんちだってこの前までスーパー貧乏だったじゃないの!」
 「ちょ……ちょっと2人とも……」 
 ニホンちゃんの声も、もう入りません。2人はすごい勢いで叫びあいました。
 ついでにカンコ君はとっくにいません。もう、この2人にかかわってはどうなるか、身体で覚えたようです。
 か細い声で2人をなんとか止めようとするニホンちゃんでしたが、止まりません。そして、ついに、
 「ちょっといいかげんにして!! わたし、もう本気で怒るんだから!!」
 「…………!!」
 2人は固まってしまいました。
 ニホンちゃんは泣きだしました。大好きな2人がケンカするのに、耐えられなくなったのです。
 「あ……ごめ……泣かないで、泣かないでニホンちゃん、あやまるから、ごめん、ごめんね……」
 アーリアちゃんがまだ固まっているので、2人は行ってしまいました。
 アーリアちゃん、胸がドキドキしています。顔も真っ赤です。泣きじゃくるニホンちゃんの後ろ姿を見送りながら、
 「……か、かわいい……!」