連続ドラマ小説「ニホンちゃん」 4クール目

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518カンコ君の教科書
「こうしてチューゴ君のご先祖様であるフビライ氏は昔のカンコ君家と一緒に昔のニホンちゃんのおうちを・・・」
 いつもどおりの歴史の授業です。
 ところが・・・
「先生冗談はほどほどにするニダ!そんなことウソに決まってるニダ!ウリは正義ニダよ、そんなことするはずがないニダ!」
「カンコ君、これは昔にあった本当のことなのよ。教科書にかいてあるでしょ?」
「ウリの教科書にはそんなこと書いてないニダ!それよりもにニホンの先祖がウリの家で海賊しまくってヒデヨシとやらがウリの国をめちゃくちゃにしたニダ!謝罪汁!!過去にとらわれない関係を・・・(以下略)」
 もう・・・とあきれた先生はカンコ君の教科書を覗いて見ると、本当に書いてありません。
 先生の当惑された顔を見たフランソワーズちゃんもその教科書を見ると、なんとまあニホンちゃんが時々口ずさむニホン家伝統の歌などは全てカンコ家から伝わったと書いてあるのです。歌だけでは有りません。
「な・・・なにこれ・・・」
「返すニダ!ウリの教科書こそ世界標準教科書でみんなこの教科書を使うべきニダよ!」
 大声でまくし立てるカンコ君ですが、結局また誰も相手にしてくれることはありませんでした。