連続ドラマ小説「ニホンちゃん」 4クール目

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500Mr.コパ
「新しいカンコ君」

ニホンちゃん、今日の晩ご飯はカンコ君ちにおよばれです。
カンコ君は毎日ニホンちゃんに嫌がらせばかりしているくせに
ニホンちゃんがよそのお家に遊びに行くと文句を言うのです。
「何で隣のウリの家に遊びに来ないニダ!差別ニダ!!ニホンは反省しる!!!」
こないだなんか、テレビを見ていると突然カンコ君ちのダイチューおじさんが出て
「新しいカンコ君に会いに来て下さい」なんて言い出した事もありました。
さすがにここまでされて、無視するわけにもいきません。

ピンポーン「こんにちは〜」
「よく来たニダ!今日は正しい歴史(駅舎)を勉強させてやるから感謝するニダ!!」
「今日は遊びに来たんだけど…」
「ニホンは正しい歴史(駅舎)を知らないニダ!遊ぶのは歴史(駅舎)を反省した後ニダ!!」
カンコ君、相変わらずひとの言うことを何一つ聞きません。
もちろんこのあと、ニホンちゃんはでたらめな歴史を聞かされて
謝罪させられたり、カンコ君が妄想で作った怪しげな蝋人形を見せられたりで、
すっかり気持ちが悪くなってしまったことは、言うまでもありません。
「カンコ君、ちょっと気持ちが悪くなっちゃった。お手洗いどこ?」
「教えないニダ」「へ?」
「ニホンは反省が足りないニダ!だから案内しないニダ!!ニホンは反省しる!!!」
「じゃぁ、勝手に探すね。くすん。」

あらあらカンコ君、どこが新しくなったのか、ちっともわかりませんね。
501Mr.コパ:2001/08/05(日) 21:54 ID:DACutXr6
「特別な味付け」

その頃、台所ではカンコママが晩ご飯の仕上げにとりかかっています。
「さてと あとはニホンちゃんの分だけ特別な味付けをしたら出来上がりニダ
 カーッ ペッ カーッ ペッ カーッ ペッ ホジホジピト ホジホジピト ニダ」
この様子を後ろから目撃したのが、おトイレをさがしていたニホンちゃん。
しかも台所のゴミ箱からは、なぜかわんちゃんの足とシッポがはみ出しています。
「ひ〜ん、気持ち悪い〜。もう帰る〜」

そこにニホンちゃんと入れ違いで来たカンコ君。
テーブルには、めがくらくらしそうなごちそうが、ところ狭しと並んでいます。
もちろんカンコ君の大好物、カレーのり巻きもばっちり。
「これならニホンもウリの料理の方が上だと思い知るニダ! 早く運ぶニダ!」
ごちそうの山を乗せたまま、みんなでテーブルをえっほ・えっほと運びます。

「ニホンー ご飯が出来たニダ どこ言ったニダ?」
ところが、家中さがしてもニホンちゃんはどこにもいません。
「きっとトイレが見つからなくて家に帰ったニダ 電話してみるニダ」
プルルル プルルル ガチャ「ニホンー ご飯出来たニダ 食べに来るニダ」
「あたし、気持ちが悪くなっちゃって、食べられそうもないの。今日は遠慮しとくね」
ガチャ ツーツー…
「アイゴー!ニホンはウリの料理を認めたくなくて逃げたニダ!」
叫ぶや否や、止める間もあらばこそ、カンコ君は晩ご飯に飛びついて
自分の分からニホンちゃんの分まで残らずぺろりとたいらげてしまいました。
「後で反省して やっぱりごちそう食べさせて と言っても遅いニダ〜
 全部ウリが食べて残ってないと言って追い返すニダ〜 ゲプ
 でもちょっと苦しいニダ〜 二ホンの陰謀ニダ〜 二ホンは反省しる〜」
502Mr.コパ:2001/08/05(日) 21:55 ID:DACutXr6
「未確認」

次の日…
「二ホン! 昨日は何でウリの料理を食べずに帰ったニダ!二ホンは反省しる!!」
二ホンちゃん「プイ→」
「二ホンは差別主義者ニダ!二ホンは謝罪しる!!」
二ホンちゃん「←プイ」
「でもウリはせこせこ細かくて恨みがましい二ホンと違って
 大陸的で寛大な心を持った大人(たいじん)だから
 素直に謝罪すれば許してやるニダ!!二ホンはドゲジャしる!!!」
「知らない!カンコ君ちになんか二度と行かないんだから!!カンコ君なんか大っ嫌い!!!」
二ホンちゃん、目に涙をいっぱいに浮かべて叫びました。

でもそんなことでひるむカンコ君ではありません。
「ウ… ウ… ウ… ウ…」カンコ君の怒りは、もはや頂点。
するどいエラまでキムチ色に染まっています。
あらあら、なんだかカンコ君の様子が変。
いつも変といえば変ですが、今日はもう人間離れしてます。
実はカンコ家は、町のみんなとは違う過程をへて
熊から進化した未確認生命体(アンニョ〜ン)だったのです。
未確認(アンニョ〜ン)の力が覚醒すると、カンコ君は熊さんに先祖帰りして
全てを破壊するまで止まりません。どうしましょう。
503Mr.コパ:2001/08/05(日) 21:56 ID:DACutXr6
(続き)
一方、外にはクワガタヘルメットをかぶってバイクにまたがるヘンなおじさんが…
どう見ても珍走族。その正体は、他の誰あろうシンタロウおじさん。
シンタロウおじさんは「未確認(アンニョ〜ン)が暴れたら俺が狩る」と公言して、
こうして日々町をパトロールしているのです。カンコ君、大ピンチ。

「ウ… ウーーーーーリィィィィーーーーーーーーーの料理は世界一ィィィーーー!!!
 ニホンは反省しる!!!」ポカポカポカポカ「きゃー!」
おやおやカンコ君、女の子の顔面にグーパンチはまずくない?
空振りばかりだからいいような物の…
「ひーん、カンコ君が(今日も)おかしくなったー」
あらあら、脳天にネリチャギはもっといけませんよ。
つるり。ごす。「きゅ〜 ニダ」

カンコ君、未確認(アンニョ〜ン)に変身する前に、バランスを崩して
机のかどに頭をぶつけてしまいました。食べ過ぎの体で無理するから…
「ム、気のせいか。」シンタロウおじさんも気づかなかったようです。
何とかばれずにすみました。良かったね、カンコ君。めでたしめでたし。