連続ドラマ小説「ニホンちゃん」 4クール目

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414うう
「なぞのマスクマン1」

(う〜ん、なんかメヒコ君って、なぞだな〜)
ニホンちゃんは、メヒコ君とは席がはなれているのでそれほど話をしたことがありま
せん。でも、メヒコ君がなぞなのはそのせいだけではありません。
(メヒコ君って、カゼひいてるわけでもないし、花粉症なわけでもないのにどうして
いつもマスクかけてるんだろう)
メヒコ君は人前に出るときは、いつもマスクをかけています。じつは彼のすがおを
みたものは誰もいないのです。
思い切ってニホンちゃんはメヒコ君に聞いてみました。
「ねえ、メヒコ君、メヒコ君ってどうしていつもマスクしてるの?」
「ああこれ?う〜ん、たとえば今日のボクのマスクのもようはトラなんだけどね、マス
クをかけてると、そのもようの精霊がボクに力をかしてくれるんだよ。自分以上の力
がだせるっていうか、そういうことさ」
「う、う〜ん、お祝いの日にきちんとした服装すると、なんか、ひきしまった気持ち
になったり、体操着にきがえると運動したくなったりするっていうのと同じなの?」
「まあ、近いかもしれないね」
分かったような分からなかったようなニホンちゃんです。
415うう:2001/08/04(土) 14:00 ID:36tdtPWc
「なぞのマスクマン2」

あるとき、メヒコ君とアメリー君とのケンカがありました。
アメリー君がメヒコ君のポテトを取ってしまったのが原因です。
メヒコ君は得意のフライングクロスチョップなどで戦ったのですが、アメリー君には
及ばず、負けてしまいました。
「黙ってポテトよこしておけばいいものを、おっと、このレーズンももらっとくぜ」
結局、おやつに持ってきていたレーズンまでアメリー君に取られてしまいました。

翌日、いつものようにメヒコ君はマスクをかけて登校してきました。
放課後は、施設で子供たちの面倒をみているとかいううわさも聞きますが、やはり
なぞの存在です。
フラメンコ先生はメヒコ君の過去を知っているようですが、あまり詳しくは話して
くれません。
(う〜ん、メヒコ君の正体って、やっぱりなぞだな〜)

はなれた席からメヒコ君をながめるニホンちゃんでした。