連続ドラマ小説「ニホンちゃん」 4クール目

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28かくとうげーむ

 ニホンちゃんが作った3D対戦格闘ゲームは、クラスでも大人気でした。
 今日は、ニホン家にクラスのみんなを呼んでお披露目のゲーム大会です。

「僕の家ではこういった武術がスポーツ以外に育つ土壌がなかったからなぁ。
 格闘ゲームなんてプロレスとボクシング以外に考えもしなかったよ。面白いね」
 アメリー君がそう感想を言って、肩をすくめました。
「ありがとう、面白いって言ってくれると作り甲斐があるわ」
(ビデオゲームの宗主国だとか全てのゲームはアメリカ起源だとか騒がないから、
 アメリー君とはまともに話ができるんだけど…)
 ニホンちゃんは肩をすくめて、ゲームの方を振りかえりました。

「アイゴー!また負けたニダ」
 呼ばれてないのに来て遊んでるカンコ君の、いつもの泣き声が室内に響き渡ります。
 愛するテコンドーキャラの敗北に納得が行かないカンコ君は、ウリナラ電波の放出を開始しました。
「ウリナラのテコンドは、そもそもテッキョンという2000年前より伝統として伝わる…(略)
 カラテはテコンドーのパクリニダ!こんなゲームを造った上にテコンドを弱く作って侮辱した
 ニホンに謝罪と反省と賠償と修正をしる!!」
 エラをピクピクさせながら、カンコ君はニホンちゃんに詰め寄りました。
「そんな…わたし、間違ったことしてないもん…みんなバランス良く作らないと面白くないもん…」
 ニホンちゃんはカンコ君の剣幕に涙目になりながら、抵抗しました。
 ここで譲歩したら、今後作るゲーム全てバランスを崩してテコンドー最強にしなければなりません。
 と、そのときです。
29かくとうげーむ 二ダ:2001/07/31(火) 04:51 ID:LG1p8zIU

「そうか、それほど歴史のある武術なら是非とも実戦で拝見したいものだな・・・」
 怒りを噛み殺した、刃物の冷たさを彷彿とさせる声でボソリと誰かが呟きました。
 カンコ君がおそるおそる振りかえると、そこにはチューゴ君がいました。
「カンコ、ちょっとツラ貸せ」
 チューゴ君は有無を言わせずカンコ君の襟首を捕まえて、そのままどこかへ去っていきます。
 そもそも現在でも継承されている中国拳法は最古のものでも隋唐代に形成されたもので、
 2000年前では完全にチューゴ家の拳法史の上を行ってしまいます。
「アイゴオオォォォ…」
 風に乗って、カンコ君の悲鳴が聞こえてきました。

「…突っ込もうと思ったけど、やっぱりオウンゴールだったね」
 武術に関してはある意味チューゴ家より詳しいタイワンちゃんが軽く肩をすくめて、
 くすりと笑いました。

基本に返って「剣道の起源は韓国にあり?!」
http://www.geocities.co.jp/Athlete-Acropolis/6963/からのネタです
中国拳法の方は申し訳無いけど伝聞ですが、拳法をやってる知人が↑見て憤慨してました(笑)。