連続ドラマ小説「ニホンちゃん」 4クール目

このエントリーをはてなブックマークに追加
277カードの魂
ニホンちゃんが作ったケーワンカードバトルがクラスで流行ってきました。
「あぅー、”むさし”カード、また負けちゃった。」
「ホーホホホ、わたくしの”ばんな”カードに勝てると思ってますの!」
いつもニホンちゃんは負けています。ニホンちゃんの手持ちのカードの
”むさし”カードや”くさつ”カードはあんまり強くありません。今は
パワー最強の”ばんな”カードを持つフランソワーズちゃんと、テクニック
最高の”ほーすと”カードを持つオラン君とで最強争いをしています。
「ニホンはまた負けたニダー!ニホンは弱いニダ!」
ニホンちゃんが負けてカンコ君はとてもうれしそうです。ちなみにカンコ君は
カードを一枚も持っていません。
「弱いニホンには、なにをしてもニダーー!」
調子にのったカンコ君はニホンちゃんのスカートをめくろうとしています。
「ほらほら、独島ぱんつをよこすニダ!」(日本名・竹島ぱんつ)
カンコ君がニホンちゃんを追いまわしていると、カンコ君の脳天に強い衝撃が
走り、カンコ君はそのまま気を失いました。

ニホンちゃんが振り返るとそこには、誰の味方もしないはずのスイス君が
いました。
「あ、ありがとうスイス君。でも、どうしてわたしを助けてくれたの・・」
スイス君は無表情のままニホンちゃんを立たせると、
「”あんでぃ”カードがニホンちゃんを助けてやれと言ったような気がしたんだ・・・
 ”あんでぃ”はニホンちゃんの事が好きだったみたいだから・・・・」
スイス君は1年前に大切な”あんでぃ”カードを失ってしまったのです。
それだけをボソッとつぶやくとそのまま立ち去っていきました。
スイス君のその目にはキラリと光るものがありました。