連続ドラマ小説「ニホンちゃん」 4クール目

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211うう
「マレーシア君との仲直り1」

「ふーう、今日もいい天気ねぇ。」
夏のつよい日差しの中、ニホンちゃんはおつかいの途中です。むぎわら帽子と
白地に赤い水玉模様のワンピースが涼しげですが、どこか憂鬱そうです。
「昨日もまたカンコ君にいろいろ言われちゃって、明日も、明後日も、わたし
言われつづけるのかな、なんか、もう、やだな」
毎日毎日カンコ君に文句を言われるニホンちゃん、ちょっと鬱が入っているよ
うです。

「あ?あれ、向こうから来るのマレーシア君。ど、どうしよう、困ったなぁ」
ちょっと前にマレーシア君と仲たがいをしてしまってから、なんとなく顔を合
わせるたびに気まずい気持ちになるニホンちゃんだったのですが、
(うぅ、困ったなあ、でも、仲直りしたいし、おもいきって私のほうから謝っ
たほうがいいのかなぁ。うん、思い切って...)
マレーシア君がニホンちゃんの前まで来ました。
「あ、あの、マレーシア君、あの、わたし、」
212うう:2001/08/02(木) 01:41 ID:Ru40ieXA
「マレーシア君との仲直り2」

ニホンちゃんが話し掛けるのをさえぎるようにマレーシア君がニホンちゃんに
話し掛けました。
「ニホンちゃん、あの、ボク、仲直りして欲しいんだ。このあいだはちょっと
いろいろあったけど、ボクはニホンちゃんのこと尊敬してるし、ニホンちゃん
にも事情があったみたいだし、あの、また友達になってほしいんだ」

ふだん謝罪と賠償を要求されてばかりいるニホンちゃんは、仲直りをして欲し
い、と言われることになれていません。
ちょっとパチクリしていましたが...
「マレーシア君...わたしのほうこそ仲直りしたかったの、ごめんね、また
仲良くしようね、ありがと、マレーシア君」

マレーシア君に手をふりながら別れて、おつかいに戻るニホンちゃんでした、
ちょっと鬱な気持ちが晴れたようです。