連続ドラマ小説「ニホンちゃん」 4クール目

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197ウィンザー家の執事
クリスマスツリー1

「♪独島の岩場の陰に 立つ影は ニダーマ〜ン 」
今日も絶好調?のカンコ君は、朴ッた歌を口ずさみながら教室に入ってきました。
「今だっ! キムチを使えっ! ニダッ! って何話してるニダ?」

ニホンちゃんとマレシア君の話に割り込んでくるのは、もうお約束です。
「……今度、特大クリスマスツリーを立てるから、ニホンちゃんに飾り付けを頼んでるんだ」
と、完全に諦めたマレシア君が白状しました。
「ニホンに頼む必要は無いニダ。 ウリが飾り付けてやるニダ。」
「でも、定評のあるニホンちゃんにお願いしたいんだけど……」
「ウリのご先祖様が未開のチョッパリ達に文化を教えたニダ! 当然、ウリの方が飾り付けは巧いニダ!
 偉大なウリナラ文化を破壊したヒデヨシ300年とニッテイ36年に真摯な謝罪と(以下略)」
「ぁ〜 あのね、マレシア君のツリーは2本だから、1本づつ担当しようよ」
頬を引き攣らせてニホンちゃんが妥協案を提示します。
「まあ、ウリは寛大だからそれで良いニダ。ニホンに1つ分けてやるニダ。ニホンに指導してやっても良いニダ!」
ニホンちゃんは本気の殺意を覚えました。が、何とかこらえて、不安そうなマレシア君に耳打ちしす。
「大丈夫だよ、マレシア君。カンコ君が失敗しないようにするから」
198ウィンザー家の執事:2001/08/02(木) 00:41 ID:p91SioCo
クリスマスツリー2

マレシア家での飾りつけ作業が始まりました。

ニホンちゃんは、カンコ君が見安いように設計図を広げると、ツリーの鉢の周りを調査します。
土台がしっかりしているのを確認すると、ポケットから紙切れを取り出し、なにやらに根元に何か書込んでいます。
「え〜『2 あなたがこのツリーを建てた人? 勝手な事しないでよ。
    3 あ、そうか。2は同人板から来たんだ。あそこは、………』 オッケー 地鎮祭終了!」(汗)
遅れてやってきたカンコ君。ニホンちゃんの設計図を暗記するかのように見ています。
「ニホンの設計が適切か否か検査してやっているニダ! 朴りでは無いニダ!!」
ニホンちゃんが電飾を配線をしているのを、カンコ君は食い入るように見ています。
「ニホンの施工を監督しているニダ! 真似なんかしないニダ!!」

ニホンちゃんはカンコ君にそれとなくノウハウを見せています。が、ニホンちゃんに見落としがありました。
ギンギラ電飾(このツリーの目玉です)配線図を『ニホンちゃんのレベル』で引いてしまったことです。
当然カンコ君は、図面を見ても、作業を見ても理解できません。
(…色々な線があるニダ。近くで見ても判らないニダ。適当に繋げるニダ。ケンチャナヨー!)
199ウィンザー家の執事:2001/08/02(木) 00:41 ID:p91SioCo
クリスマスツリー3

難しい結線作業が終り、ニホンちゃんは一休みしました。カンコ君はこの隙に電飾(適当)の遅れを取り戻し、
人形や綿雲などの飾り付けに進みました。

結局、カンコ君の飾り付けの方が僅かの差で早く終わりました。
「まあ、ウリが本気を出せばニホン如きに遅れるはずは無いニダ! ウリナラマンセー!!」
仕上げ作業の最中のニホンちゃんに罵声を浴びせます。
(……私の図面通りに作っただけじゃない(怒)……)でもニホンちゃんは作り笑顔でマレシア君に言いました。
「こっちも終わったよ〜 テスト通電してみて」
マレシア君はメインスイッチをいれました。
ニホンちゃん担当のツリーは沢山のランプが鮮やかに点滅します。
一方、カンコ君施工側は、2〜3個のランプがぼんやりと点灯するだけでした。
あまりの落差に、見物人から嘲笑を買ったカンコ君は
「アーーーーイーーーーゴーーーー!!!」 と泣いて逃げ出しました。

その後、『昼は2本、夜は1本になるツリー』が、マレシア家の名物になりましたとさ。
めでたし、めでたし。



 既出ですが、ペトロナスタワーネタです。
 アイゴー落ちにしたかったので前作作者様お許しくださいませ。