連続ドラマ小説「ニホンちゃん」 4クール目

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172世界文学発表会4
「ハイ、次はチューゴ君ね」
チューゴ君の家は長い歴史があるのでみんなわくわくしています。
「オレの家は歴史が古く文学もたくさんあり、迷ったんだが・・・
 考えに考えて持ってきたのはこれさ」
チューゴ君は毛沢東語録を持ってきました。
はぁーー みんな深いため息をつきます。
「な、なんだその反応は・・・」
チューゴ君が怒り出しそうだったのでみんな仕方なく拍手をしました。
タイワンちゃんはかなりムカついているようです。
フラメンコ先生はますます頭が痛くなってきました。

ニホンちゃんの番が回ってきました。ニホンちゃんはみんなの前に出ると、
「わたしの家も歴史が長くて文学もたくさんあり、とても悩みました。みんなは
 知らないかもしれないけど、わたしの持ってきたのは、紫式部の源氏物語です」
パチパチパチパチ・・・・盛大な拍手がしました。ニホンちゃんはびっくり
しました。
「ニホンちゃん。源氏物語は世界的に評価高いですわ」
「そうそう、とても素敵な恋物語ですわ」
ニホンちゃんは自分の家の文学を過小評価していました。源氏物語が海外で評価
されていることを知りませんでした。もっとも、その原因はサヨックおじさん
にあるんですが・・・・・
ニホンちゃんは満面の笑みで席にもどりました。