連続ドラマ小説「ニホンちゃん」 4クール目

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160世界文学発表会
今日は学校で自分の家の文学発表会です。地球組のみんなは、それぞれ自慢の文学を
一冊持ってきています。

「あら、フランソワ、あなたは何を持ってきたの?」
「ホーホホホ、まあ発表会を楽しみにしてなさい。我が家の文学があなたの
 家よりすぐれているのを証明しますわ!」
「なんですって!!それはこっちのセリフですわ!」
いきなり火花を散らすエリザベスちゃんとフランソワーズちゃん。
「まあまあ、今日は発表会。どっちが優れているかなんて勝負事じゃないんだしね」
アメリー君がたしなめます。
「そ、そうですわね・・・」
とりあえず二人とも休戦状態に入った模様です。

フラメンコ先生が教室に入ってきました。
「はいはーい、みんな静かに。発表会を始めるわよ、席につきなさい。」
とりあえず発表会が始まりました。

「じゃあ一番最初は僕から」
なんでも一番が好きなアメリー君からの発表です。
「僕の好きな本はこれさ」
アメリー君が持ってきたのはマーク・トウェインのトム・ソーヤの冒険です。
「歴史的にはまだ浅い我が家だけど、結構文学あるんだぜ。ヘミングウェイ
 も考えたんだけど、トム・ソーヤの冒険心が僕の心をつかんだんだ。」
パチパチパチパチパチと拍手が鳴ります。
「わたしもこの本好きー」
「ハックルベリー・フィンも面白いですわ。」
アメリー家の文学は大好評です。
161世界文学発表会2:2001/08/01(水) 21:39 ID:baW6Icjs
次はロシアノビッチ君の番です。二日酔いでふらふらになりながら、
「オレの家の文学はこれさ」
ロシアノビッチ君の持ってきたのはドストエフスキーの罪と罰です。
「オレもトルストイと迷ったんだがこれにした。たしか内容は小さな悪は
 百の善行によって救われるだったけな・・・ムズかしいんだよこの本!」
パチパチパチパチと拍手が鳴り響きます。
「有名な作品ですわね」
「有名だけどまだ読んだことないですわ」
まだ5年生のみんなにはムズかしいようです。

次はフランソワーズちゃんです。
「わたくしの家にもたくさん文学がございますけど、今日はこれを
 持ってきましたわ」
フランソワーズちゃんが持ってきたのはジュール・ヴェルヌの海底2万マイルです。
「SFの父と呼ばれるヴェルヌの作品の中で、海底の神秘の旅を書いた本ですわ」
おぉーっとみんなが感嘆します。
「海底2万マイルは素晴らしいよ。今度デズニおじさんも海底万マイルを
 ベースにした映画を作るんだ。」
「ホーホホホ、もしかして”あとらんてぃす”?あの映画むかしニホンちゃん
 の家で見たアニメにそっくりですわ。」
アニメにうるさいフランソワーズちゃん、アメリー君の痛いところをつきます。