連続ドラマ小説「ニホンちゃん」 4クール目

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127裸足
「存在感の耐えられない軽さ」
「あれ,いたの?って今日言われたの8回目だよ,はぁ・・・」
カナディアン君のため息はやむことがありません.
「確かにアメリー君の後ろにくっついてばかりだけど・・・はぁ・・・」
「カナディアン君!ちょっとちょっと!」
「え?!!何??!!僕に何か?」普段呼ばれたことがほとんど無いためうれしそうに
カナディアン君が振り向いた先には・・
「なんだ,オージー君かぁ」
「アロマイ,なんだじゃないだす.カナディアン君に話があるだす.最近おらのことを
無視してないだすか?」
「え,そんなつもりは無いけど・・」
「おらも最近がんばってるだす,こないだの運動会は大成功だっただす.おまけにおらの
魚雷カードはクラス中で一番だす.それなのになんでダンス部に呼ばないだすか?」
「いや,ダンス部では僕はあんまり発言権ないし,アメリー君が・・・」
「またそうやってアメリーのせいにするだす.だから存在感が無いんだすよ」
カナディアン君ちょっとかちんときたようです.とうとうけんかが始まってしまいました.
「だって君は環太平池のお祭りでもイニシアティブとれないじゃないか」
「お前もとれないくせにえらそうなことを言うんじゃないだす!」
(中略)
「なんだよ,その帽子につけたコルクは!」
「ハエよけだす!ベストだってかっこいいだす!だいたい前から言いたかったんだけど
食べ物になんでもメープルシロップかけるのやめるだす!」
「うるさい,お前こそ何の食べ物でもどこに行ってもビールだろ!」
「ちょちょっと,何?けんか?けんかはよくないよ」
ニホンちゃんが見かねて割って入りました.
128裸足:2001/08/01(水) 15:28 ID:dqOF6dk2
「何?原因は?なかよくしようよ,ね」
「ちょうどよかったニホンちゃん,おらとカナ(もがもがもが)」
「あはは,なんでもないんだ,ちょっとディベートしてただけ.じゃぁね・・・」
いやがるオージー君をカナディアン君廊下の隅に連れて行きました.
「何だすか?せっかくニホンちゃんにどっちが好きか聞こうと思っただすに」
「うん,僕も聞こうと思ったんだけどさ・・・ニホンちゃんのことだから『どっちも
好きだよ,大事だよ』って言うに決まってるし,それに・・・」
「それに?」
「こんなことでもないと注目してくれないと思うと,なんか力が抜けちゃってさ・・はぁ」
「・・言われてみればそうだすな.人生チビシーだすなぁ・・・涙ちょちょぎれるだす」
廊下の隅でなぐさめあう二人に気づく人はもちろんだぁれもいませんでした.
<終わり>

二人ともごめんね〜,いつか主役にしてあげるからがんばってね〜.
解説とも言えませんが「アロマイ」というのはHello mateがなまった
オージーイングリッシュです.
オージー君のなまりはいなかっぺ大将を参考にしました.