大河ドラマ「ニホンちゃん」

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670キッチョム君のせんすいてい(1)
「……ハァハァ(;´Д`)……ハァハァ(;´Д`)……」
おや、ヒッキーのキッチョム君が珍しく外に出ています。
場所は学校のプールの裏という、変な場所ですが。
今日の5年地球組は、みんなが楽しみにしていたプールの授業があります。
が、キッチョム君はプールの裏に潜んでいるのは(彼なりの)理由があります。
「……」
かすかに声が聞こえます。どうやら誰かがプールにやってきたようです。
やがてその声は大きくなり、キッチョム君にも聞き取れるようになりました。
そう、彼は更衣室のすぐ外、小さい窓のあるちょうど下に潜んでいるのです。
用意周到なことに、手には潜望鏡を持っています。
そんなキッチョム君を見れば、彼が何を企んでいるかすぐに理解できるでしょう。
いや、「仲間に入れてくれ」というふとどきな人もいるかもしれません(藁)。
「フランソワーズちゃんの胸は大きいんだね……いいなぁ」
この声はニホンちゃんでしょうか。ああ、もうそのようなことを気にするお年頃なのですねぇ。
「あら、そう言うニホンちゃんも……あと2年ぐらいで追いつきますわね。オーッホッホッ」
と高飛車に笑うフランソワーズちゃん。
「えううう……(涙)」
「でも、正直申し上げてニホンちゃんのつややかな黒髪には憧れますわ。本当に」
フランソワーズちゃんと同じぐらいの大きさのそれを持つエリザベスちゃんが
フォローを入れます。その口ぶりからすると、どうやらお世辞ではないようです。
「ううっ……エリザベスちゃんも大きいよぅ……」
すねたように呟くニホンちゃん。更衣室の女性陣は、
彼女たちだけに許されたお年頃な会話を続けたのでした……。